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切断砥石 - 旭ダイヤモンド工業株式会社
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発明の名称 切断砥石
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−128672
公開日 平成10年(1998)5月19日
出願番号 特願平8−304097
出願日 平成8年(1996)10月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】内山 充
発明者 矢吹 安直
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】3枚の円形の鋼板を点溶接により張り合わせた基板の外周部に、超砥粒層を有する切断砥石であって、中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さが異なり、3枚の鋼板の中心部以外にも穴が空けられ、中央の鋼板の両側面がクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆され、両側の2枚の鋼板の中央の鋼板に接する面が銅の被膜で被覆されてなることを特徴とする切断砥石。
【請求項2】3枚の円形の鋼板を点溶接により張り合わせた基板の外周部に、超砥粒層を有する切断砥石であって、中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さが異なり、3枚の鋼板の中心部以外にも穴が空けられ、中央の鋼板の両側面が銅の被膜で被覆され、両側の2枚の鋼板の中央の鋼板に接する面がクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆されてなることを特徴とする切断砥石。
【請求項3】3枚の鋼板が、互いに重なり合わない穴を有する状態に張り合わされた請求項1又は請求項2記載の切断砥石。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切断砥石に関する。さらに詳しくは、本発明は、石材、コンクリートなどを切断するときに、騒音の発生の少ない切断砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、石材、コンクリートなどを切断砥石を用いて切断するとき、作業時の騒音が問題とされてきた。そのため、切断に際して騒音の発生の少ない切断砥石の開発が、さまざまに試みられてきた。例えば、特表昭55−500536号公報には、2枚の鋼製の円板の間に銅又は銅合金からなる中間層を配設し、点溶接した円形鋸ブレードが提案されている。しかし、このような基板は、鋼板と中間層の熱膨張率の差のために、歪みの発生が避けられない。また、切断要素を基板に直接焼結して作製すると、鋼板と中間層が焼結時に密着し、防音効果が低下するという問題がある。特開昭59−107860号公報には、複数枚の鋼板が低ヤング率の金属又は合金の薄板からなる中間層を介して張り合わされ、鋼板と中間層が冶金的に結合されたダイヤモンドカッター用ディスクが提案されている。しかし、このディスクも、鋼板と中間層の熱膨張率の差によって歪みが発生し、また、鋼板と中間層が冶金的に結合しているので、中間層の薄板を多孔質板として透孔を穿設しても、防音効果はそれほど向上しない。また、実開平4−97652号公報には、2枚の鋼板の間に、外周部を銅系の材料、内周部を鉄系の材料で形成した中間板を配置し、スポット溶接した切断砥石の基板構造が提案されている。しかし、このような基板は構造が複雑である上に、銅系の材料と他の材料の間の熱膨張率の差により歪みが発生する。さらに、特開平8−85066号公報には、複数の円板をカーボン、ボロン、セラミックなどの離隔材を介して接合し、少なくとも1枚の円板に凹凸を設けて円板間に空隙部と当接部を生じせしめた超砥粒ブレードが提案されている。しかし、このようなブレードは、円板に凹凸を設けるためのプレス工程が必要になるばかりでなく、離隔材を均一に塗付することが難しく、超砥粒を焼結するときに離隔材が偏って基板が部分的に結合し、厚みの調整が困難であるなどの問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、作業時に騒音を発生することの少ない、コンクリート、石材などの切断に適した切断砥石を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、厚さの異なる3枚の円形の鋼板の中心部以外にも穴を空け、鋼板の接触面に互いに融着しないような処理を施して張り合わせた基板を用いることにより、切断砥石から発生する騒音を大幅に低減し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)3枚の円形の鋼板を点溶接により張り合わせた基板の外周部に、超砥粒層を有する切断砥石であって、中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さが異なり、3枚の鋼板の中心部以外にも穴が空けられ、中央の鋼板の両側面がクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆され、両側の2枚の鋼板の中央の鋼板に接する面が銅の被膜で被覆されてなることを特徴とする切断砥石、(2)3枚の円形の鋼板を点溶接により張り合わせた基板の外周部に、超砥粒層を有する切断砥石であって、中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さが異なり、3枚の鋼板の中心部以外にも穴が空けられ、中央の鋼板の両側面が銅の被膜で被覆され、両側の2枚の鋼板の中央の鋼板に接する面がクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆されてなることを特徴とする切断砥石、及び、(3)3枚の鋼板が、互いに重なり合わない穴を有する状態に張り合わされた第(1)項又は第(2)項記載の切断砥石、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の切断砥石は、3枚の円形の鋼板を点溶接により張り合わせた基板において、中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さが異なるものである。3枚の鋼板の厚さをすべて異なるものとすることができるが、通常は、両側の2枚の鋼板の厚さを同一とすることが、作業性などの点から有利である。中央の鋼板と両側の2枚の鋼板は、いずれを厚くすることも可能であり、例えば、中央の鋼板を0.4mmとし両側の2枚の鋼板を0.5mmなどとすることができ、あるいは逆に、中央の鋼板を0.6mmとし両側の2枚の鋼板を0.4mmなどとすることができる。中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さを異なるものとすることにより、切断時に発生する騒音が基板に吸収されやすくなる。中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さの差は、0.02〜1.0mmであることが好ましく、0.05〜0.5mmであることがより好ましい。中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さの差が0.02mm未満であると、十分な騒音低減効果が得られないおそれがある。中央の鋼板と両側の2枚の鋼板の厚さの差が1.0mmを超えると、十分な騒音低減効果が得られないおそれがある。
【0006】本発明の切断砥石において、3枚の円形の鋼板の直径は同一とすることができ、あるいは、異なるものとすることができる。3枚の円形の鋼板の直径を異なるものとすることにより、基板の外周部に超砥粒セグメントチップを焼結により直接形成するとき、超砥粒セグメントチップと基板の接合面積が大きくなり、超砥粒セグメントチップの接合がより強固となるので好ましい。本発明の切断砥石においては、3枚の円形の鋼板に、中心部以外にも穴を空ける。中心部以外の穴の形状には特に制限はないが、円形の穴は工作が容易であり、応力が集中する部分がないので好ましい。中心部以外の穴の位置には特に制限はないが、通常は、円形の鋼板の中心に対して点対称の位置とし、穴の中心を結ぶ円周上で等間隔とすることが切断砥石のバランスを保つ上で好ましく、穴が重なり合わないようにずらせて張り合わせる場合にも好都合である。中心部以外の穴の大きさ及び数には特に制限はなく、切断砥石の基板の強度を保ち得る範囲で適宜選択することができる。3枚の鋼板の中心部以外に穴を空けることにより、切断時に発生する騒音が基板に吸収されやすくなる。また、中心部以外の穴は、歪みを逃がす効果を有するので、焼結時や切断時においても歪みを生ずることなく、安定して作業を行うことができる。
【0007】本発明の切断砥石においては、中央の鋼板の両側面をクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆し、両側の2枚の鋼板の中央の鋼板に接する面を銅の被膜で被覆する。あるいは、逆に、中央の鋼板の両側面を銅の被膜で被覆し、両側の2枚の鋼板の中央の鋼板に接する面をクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆する。銅の被膜で被覆された鋼板の面と接する鋼板の面をクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆することにより、超砥粒の焼結時においても鋼板の面同士が融着することがないので、3枚の鋼板の間にわずかな空隙が保たれ、切断時の騒音の発生を抑制することができる。本発明の切断砥石において、鋼板の面をクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆する方法には特に制限はなく、例えば、クロム、ニッケル及びニッケル−クロムは、電気メッキ、無電解メッキなどにより被膜を形成することができ、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムは、プラズマ法、高温加熱法などの化学気相成長法(CVD)、真空蒸着法、スパッタ法などの物理気相成長法(PVD)などにより被膜を形成することができる。鋼板の面を銅の被膜で被覆する方法には特に制限はなく、例えば、電気メッキ、無電解メッキなどによることができる。
【0008】本発明の切断砥石において、両側の2枚の鋼板は、中央の鋼板と接する面のみが被覆されていれば十分な効果が得られるが、作業性などを考慮して両側の2枚の鋼板も両面を被覆したものとすることができる。例えば、メッキなどにより被覆する場合は、片面をマスキングしてメッキを施したのちマスキングを除去するよりも、両面にメッキを施す方が作業が簡単になる場合が多い。本発明の切断砥石において、鋼板を被覆するクロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜の厚さには特に制限はないが、2〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。クロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜の厚さが2μm未満であると、クロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆された鋼板の面と、銅の被膜で被覆された鋼板の面が超砥粒の焼結時に融着し、切断砥石が十分な騒音防止効果を有しなくなるおそれがある。クロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜の厚さは100μm以下で通常は十分な効果が発揮され、100μmを超える被膜の形成は、材料を時間の損失となって経済性が損なわれるおそれがある。
【0009】本発明の切断砥石において、鋼板を被覆する銅の被膜の厚さには特に制限はないが、2〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。銅の被膜の厚さが2μm未満であると、銅の被膜で被覆された鋼板の面と、クロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜で被覆された鋼板の面が超砥粒の焼結時に融着し、切断砥石が十分な騒音防止効果が有しなくなるおそれがある。銅の被膜の厚さは100μm以下で通常は十分な効果が発揮され、100μmを超える被膜の形成は、材料と時間の損失となって経済性が損なわれるおそれがある。本発明の切断砥石においては、クロム、ニッケル、ニッケル−クロム、窒化チタン、炭化チタン及び酸化アルミニウムより選ばれる被膜及び銅の被膜の厚さは、鋼板の厚さに比べて著しく薄いので、被膜と鋼板の熱膨張率の差があっても、鋼板に歪みが発生するおそれがない。
【0010】本発明の切断砥石においては、中央の鋼板と両側の2枚の鋼板を点溶接する。3枚の鋼板を重ね合わせて電極の間に挟み、圧力をかけた状態で通電することにより、接合部を局部的に加熱し、抵抗熱により半溶融状態として点溶接することができる。点溶接箇所の数及び位置には特に制限はなく、3枚の鋼板が一体化して切断砥石の基板としての十分な強度を保持するよう適宜選定することができる。3枚の鋼板を重ね合わせて点溶接するとき、互いに重なり合わない穴を有する状態に張り合わせることが好ましい。中心部の穴、及び、必要に応じて外周部の穴の何個かが重なり合って貫通する穴となる以外に、互いに重なり合わない穴を設けることにより、すべての穴が重なり合う場合に比べて、切断時の騒音の発生を一層抑制することが可能となる。本発明の切断砥石は、その外周部に超砥粒セグメントチップを有する。外周部に超砥粒セグメントチップを設ける方法には特に制限はなく、例えば、3枚の円形の鋼板を張り合わせた基板の外周部に、直接超砥粒を焼結して超砥粒セグメントチップを形成することができ、あるいは別に作製した超砥粒セグメントチップを基板の外周部に接合することができる。直接超砥粒を焼結する場合には、超砥粒と結合材の混合物を金型を用いて基板の外周部に圧縮して仮成形し、さらに焼結炉を用いて加熱することにより超砥粒セグメントチップを形成することができる。
【0011】図1は、本発明に用いる円形の鋼板の平面図である。図1(a)は、中央の鋼板であり、図1(b)は、両側の鋼板であり、中央の鋼板の方が両側の鋼板よりわずかに直径が小さい。本図の円形の鋼板においては、中心部の穴1以外に、外周部に8個の穴2と、中心と外周の中間部に4個の穴3が空けられている。図2は、本発明の切断砥石の製造方法の一態様を示す説明図である。図2(a)は、点溶接した3枚の鋼板の外周部の部分断面図である。本図において、中央の鋼板4は両側の鋼板5より直径が小さく、厚さが薄い。図2(b)は、基板の外周部に超砥粒と結合材の混合物を仮成形した状態を示す部分断面図である。中央の鋼板は両側の鋼板より直径が小さいので、超砥粒と結合材の混合物6と基板との接合部の面積が広くなり、安定した強固な結合を得ることができる。図2(c)は、図2(b)の超砥粒と結合材の混合物を仮成形した基板を焼結炉を用いて焼結し、超砥粒セグメントチップを形成して状態を示す。焼結により超砥粒と結合材の混合物は一体化して超砥粒セグメントチップ7となり、基板に強固に結合する。図3は、本発明のセグメントタイプの切断砥石の一態様の平面図である。3枚の鋼板を張り合わせた基板は、鋼板の中心部以外に空けられた穴が互いに重なり合わない状態で点溶接されている。外周部には、超砥粒セグメントチップ7が8個形成されている。
【0012】本発明の切断砥石において、基板の外周部の超砥粒層は任意の形状とすることができる。図4は、本発明のコンティニュアスタイプの切断砥石の一態様の平面図である。本態様においては、基板の外周部に連続的な円環状の超砥粒層8が形成されている。図5は、本発明の波形タイプの切断砥石の一態様の平面図である。本態様においては、基板の外周部に波形の超砥粒セグメント9が11個形成されている。本発明の切断砥石において、超砥粒セグメントは任意の方法により形成することができる。例えば、円環状のキャビティを有する型に基板を収め、キャビティに超砥粒と結合材の混合物を充填して仮成形し、さらに焼結炉を用いて焼結し、基板の外周部に連続的な円環状の超砥粒層を形成したのち、超砥粒層にスリット加工を施して超砥粒セグメントチップとすることができる。あるいは、セグメント状又は波形のキャビティを有する型に基板を収め、キャビティに超砥粒と結合材の混合物を充填して仮成形し、さらに焼結炉を用いて焼結することにより、セグメントタイプ又は波形タイプの切断砥石を得ることができる。本発明の切断砥石は、3枚の鋼板の厚さを異なったものとし、鋼板に穴を空けて互いに重なり合わない穴を有する状態に張り合わせ、かつ鋼板の表面に被膜を被覆することにより鋼板同士の融着を防止するので、石材、コンクリートなどの切断時に発生する騒音を効果的に抑制することができる。
【0013】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1直径94mm、厚さ0.4mmの機械構造用炭素鋼の円形の板1枚及び直径96mm、厚さ0.5mmの機械構造用炭素鋼の円形の板2枚を準備した。それぞれの鋼板に、中心部に直径20.0mmの穴を1個、鋼板の中心から半径25.0mmの円周上に中心を有する直径4.5mmの穴を等間隔に4個、さらに鋼板の中心から半径42.0mmの円周上に中心を有する直径5.0mmの穴を等間隔に8個、図1に示すように空けた。直径94mmの鋼板に、厚さ10μmのニッケルメッキを施し、さらにその上に厚さ15μmのクロムメッキを施した。また、直径96mmの鋼板2枚に厚さ30μmの銅メッキを施した。ニッケル−クロムメッキを施した直径94mmの鋼板を中央の鋼板とし、その両側を銅メッキを施した直径96mmの鋼板で挟み、直径4.5mmの穴及び直径5.0mmの穴の位置を60度ずつずらして重なり合わないようにし、図1(b)に×印で示す20点において点溶接して切断砥石の基板を得た。次いで、この基板の外周部に、粒度40/50のダイヤモンド砥粒5重量部と、コバルト、鉄、銅及び錫の混合粉末95重量部の混合物を金型を用いて圧縮して仮成形し、さらに焼結炉を用いて225kg/cm2の加圧下、800℃で60分間焼結し、図3に示す形状に、ソーの厚さ1.8mm、砥粒層の深さ7.0mmのダイヤモンド砥粒セグメントチップを8個有し、セグメント間のスリット間隔がセグメントの最外周部において8.0mmである切断砥石を得た。この切断砥石を用いて、コンクリートを切り込み量20mmで切削し、その騒音を作業点から45度斜め上方に1m離れた位置で測定したところ、93dBであった。
実施例23枚の鋼板の直径4.5mm及び直径5.0mmの穴が重なり合う状態で、3枚の鋼板を点溶接したこと以外は、実施例1と同様にして切断砥石を得た。この切断砥石を用いて、実施例1と同様にしてコンクリートの切り込み時の騒音を測定したところ、94dBであった。
実施例3中央の鋼板にニッケル−クロムメッキを施す代わりに、窒化チタンの被膜を形成して切断砥石を作製した。実施例1と同様に穴を空けた直径94mmの鋼板に、チタンをターゲットとし、アルゴンと窒素の混合気体(pN2=3×10-4)をスパッタガスとして、全スパッタ圧1×10-3Torr、基板温度150℃、スパッタ電圧1,000V、カソード電流5mA、磁界5,000G、成膜速度1.5μm/hの条件でマグネトロンスパッタを行い、厚さ25μmの窒化チタンの被膜を形成した。この窒化チタンの被膜により被覆された鋼板を中央の鋼板とし、その両側を実施例1と同じ銅メッキを施した鋼板で挟み、実施例1と同様にして点溶接して切断砥石の基板を得た。次いで、この基板の外周部に、粒度40/50のダイヤモンド砥粒5重量部と、コバルト、鉄、銅及び錫の混合粉末95重量部の混合物を、円環状のキャビティを有する金型を用いて圧縮して仮成形し、さらに焼結炉を用いて225kg/cm2の加圧下、800℃で60分間焼結し、図4に示すソーの厚さ1.8mm、砥粒層の深さ7.0mmの連続した円環状のダイヤモンド砥粒焼結体を形成した。さらに、スリット間隔が最外周部において8.0mmとなるように、スリットを8カ所に等間隔に加工して、図3に示す形状のセグメントチップを8個有する切断砥石を得た。この切断砥石を用いて、コンクリートを切り込み量20mmで切削し、その騒音を作業点から45度斜め上方に1m離れた位置で測定したところ、93dbであった。
比較例13枚の鋼板に、直径4.5mm及び直径5.0mmの穴を空けないこと以外は、実施例1と同様にして切断砥石を得た。この切断砥石を用いて、実施例1と同様にしてコンクリートの切り込み時の騒音を測定したところ、96dbであった。
比較例23枚の鋼板の厚さをすべて0.5mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして切断砥石を得た。この切断砥石を用いて、実施例1と同様にしてコンクリートの切り込み時の騒音を測定したところ、96dbであった。
比較例3中央の鋼板にニッケル−クロムメッキを施す代わりに、3枚の鋼板すべてに銅メッキを施したこと以外は、実施例1と同様にして切断砥石を得た。この切断砥石を用いて、実施例1と同様にしてコンクリートの切り込み時の騒音を測定したところ、100dBであった。実施例1〜3及び比較例1〜3の結果を、まとめて第1表に示す。
【0014】
【表1】

【0015】中央の鋼板と両側の鋼板の厚さが異なり、中央の鋼板にニッケル−クロムメッキを施し、両側の鋼板に銅メッキを施し、3枚の鋼板に空けた中心部以外の穴が重なり合わない基板を用いた実施例1の切断砥石は、コンクリートの切り込み時の騒音が小さい。これに対して、同じ鋼板を用いても、中心部以外の穴が重なり合う位置で3枚の鋼板を張り合わせた基板を用いた実施例2の切断砥石は、実施例1の切断砥石に比べると騒音がやや大きく、中心部以外の穴が重なり合わないように張り合わせることが、騒音の低滅に有効であることが分かる。また、中央の鋼板と両側の鋼板の厚さが異なり、中央の鋼板に窒化チタンの皮膜による被覆を施し、両側の鋼板に銅メッキを施し、3枚の鋼板に空けた中心部以外の穴が重なり合わない基板を用いた実施例3の切断砥石は、実施例1の切断砥石と同様にコンクリートの切り込み時の騒音が小さい。鋼板に中心部以外の穴を空けていない基板を用いた比較例1の切断砥石及び3枚の鋼板の厚さがすべて同じである基板を用いた比較例2の切断砥石は、コンクリートの切り込み時の騒音が大きい。また、3枚の鋼板にすべて銅メッキを施した基板を用いた比較例3の切断砥石は、コンクリートの切り込み時の騒音が最も大きい。実施例及び比較例のコンクリートの切り込み試験において、実施例1の本発明の切断砥石は、特に3,000Hz以上の高周波域の騒音の低下が顕著であった。
【0016】
【発明の効果】本発明の切断砥石は、3枚の鋼板の厚さを異なるものとし、鋼板の中心部以外にも穴を空け、かつ被膜により鋼板同士の融着を防止するので、石材、コンクリートなどの切断時に発生する騒音を効果的に抑制することができる。




 

 


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