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発明の名称 超仕上げ砥石ホルダー及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−118943
公開日 平成10年(1998)5月12日
出願番号 特願平8−297202
出願日 平成8年(1996)10月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】内山 充
発明者 高羽 雄三
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】超砥粒焼結体と超硬合金を接合してなり、超仕上げ砥石を収容する角穴を有する超仕上げ砥石ホルダーであって、少なくとも被削材に対する側の角穴の内壁が超砥粒の含有量が35〜90容量%である超砥粒焼結体により構成されてなることを特徴とする超仕上げ砥石ホルダー。
【請求項2】被削材に対する側の端部から他の端部まで超仕上げ砥石を収容する角溝を有し、被削材に対する側の角溝の内壁が超砥粒の含有量が35〜90容量%である超砥粒焼結体よりなり、他の側の角溝の内壁が超硬合金よりなる本体に、被削材に対する側が超砥粒焼結体よりなり、他の側が超硬合金よりなる蓋を重ねることにより、超仕上げ砥石を収容する角穴を形成する請求項1記載の超仕上げ砥石ホルダー。
【請求項3】超仕上げ砥石を収容する角穴が、超砥粒焼結体と超硬合金の接合方向に対しておよそ垂直に、超砥粒焼結体部分に設けられてなり、超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が35〜90容量%である請求項1記載の超仕上げ砥石ホルダー。
【請求項4】超砥粒の含有量が35〜90容量%である超砥粒焼結体と超硬合金を接合したのち、超仕上げ砥石を収容する角穴を放電加工又はワイヤ放電加工により工作することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の超仕上げ砥石ホルダーの製造方法。
【請求項5】超仕上げ砥石を収容する角穴を放電加工又はワイヤ放電加工により工作したのち、さらに研削加工又は研磨加工により超砥粒焼結体表面を仕上げる請求項4記載の超仕上げ砥石ホルダーの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超仕上げ砥石ホルダー及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、工作精度に優れ、寿命が長く、被削材の表面を精密に仕上げることができる超仕上げ砥石ホルダー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】精密中グリ盤や研削盤などで仕上げられた円筒外面、穴内面、平面などの工作物表面を、短時間に極めて平滑な面に仕上げるために、超仕上げと呼ばれる加工法が採られている。超仕上げは、粒度が極めて小さく、かつ結合度の比較的小さな砥粒層を有する砥石を、低い圧力で被削材表面に押し付けながら、被削材に回転を与えると同時に、砥石には被削材軸方向の急速な振動を与えながら縦送りをかけて、被削材表面を全長にわたって仕上げる加工法である。このような超仕上げにおいては、超仕上げ砥石を、ホルダーの角穴に収容したものが用いられる。この際、超仕上げ砥石には、被削材と接触する側の反対方向から軽い圧力が加えられる。したがって、超仕上げ砥石には、被削材の運動に相対する往復運動が発生し、超仕上げ砥石ホルダーの角穴の壁面と超仕上げ砥石の表面との間に摩擦が生じ、その結果、超仕上げ砥石ホルダーの角穴内壁面が摩耗し、角穴の寸法が大きくなって使用できなくなるなど、好ましくない事態を招来する。最近、超砥粒を用いた超仕上げ砥石が使用され、砥石寿命も長くなり、また、超仕上げ砥石に対してホルダーの摩耗対策も試みられている。しかし、超仕上げ砥石ホルダーの角穴と超仕上げ砥石とは僅かな遊び嵌合となっているので、超仕上げ砥石がホルダーの角穴の内壁面で速い速度の往復運動をしていることから、ホルダーと砥石の僅かな隙間に研削液が入り込むことは避けられない。この研削液中には、破損した砥粒、ゴミ、切り粉などが混入しているため、往復運動と相俟ってホルダーの角穴の内壁面が摩擦により摩耗し、角穴の寸法が拡張され、ホルダーの精度が悪化する。ホルダーの精度が悪くなるに伴い、砥石の長手方向と直角の微小振動が発生し、被削材の仕上げ精度が悪くなり、その結果、被削材の仕上げ精度にバラツキが生じ、不安定となる上、仕上げ能率も低下する。本出願人は、かかる問題を解決すべく、特開平7−171756号公報において、超仕上げ砥石を収容する角溝又は角穴の内壁面の少なくとも一部に、超耐摩耗材の薄片を固定した超仕上げ砥石ホルダーを提案した。この超仕上げ砥石ホルダーは、耐摩耗性に優れ、角穴の内壁面の摩耗の進行が遅く、従来の超硬合金製の超仕上げ砥石ホルダーが2週間程度で交換が必要となるような超仕上げ加工において、1年以上の長寿命を有し、また、被削材の仕上げ精度にも優れ、工程合理化と品質向上に寄与するところが大であった。しかし、この超仕上げ砥石ホルダー自体には、その工作が容易でないという問題があった。すなわち、この超仕上げ砥石ホルダーは、ダイヤモンド砥石により所定の寸法に研削した超硬合金の両端に、放電加工により所定の寸法に切り出した超砥粒焼結体を接合する方法、アルミニウムコアの外面に多結晶ダイヤモンド薄膜材を固定し、ダイヤモンド薄膜材の外面上に細い銅線を巻いてメッキすることによりボディを形成し、さらにアルカリによりアルミニウムコアを溶解する方法、超硬合金で作製したホルダーの角穴の内面に、超砥粒焼結体の薄片を接着剤やロウ付けなどにより固定する方法などにより製造される。これらの方法の中では比較的簡単である角穴の内面に超砥粒焼結体の薄片を接着剤により貼り付ける方法によっても、その作業はなお煩雑であり、接着剤の硬化による収縮を考慮に入れた寸法や、相対する両面の超砥粒焼結体の薄片の平行度の確保などに厳しい精度が要求され、慎重な作業を必要とする。また、稀には超砥粒焼結体の薄片が剥がれるというトラブルが発生する場合がある。さらに、複雑な形状の超仕上げ砥石ホルダーになると、多数の超砥粒焼結体の薄片をホルダーの内面の形状に沿って貼り合わせる必要があり、精度を出すことは容易ではない。精密加工業界においても、従来は超仕上げ砥石1本仕様のホルダーが多かったが、加工能率の向上とともに、2本仕様のホルダー、あるいは、加工物の形状に合わせた特殊形状のホルダーなど数多くの種類が必要となってきたので、従来の方法によっては対処することが困難となってきた。このため、寸法精度が高く、寿命が長く、しかも複雑な形状のホルダーも容易に製造することができる、歩留まりの高い超仕上げ砥石ホルダー及びその製造方法が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工作精度に優れ、寿命が長く、被削材の表面を精密に仕上げることができる超仕上げ砥石ホルダー及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、超砥粒の含有量が35〜90容量%である超砥粒焼結体と超硬合金を接合したのち、超仕上げ砥石を収容する角穴を放電加工により工作した、少なくとも被削材に対する側の角穴の内壁が超砥粒焼結体により構成されてなる超仕上げ砥石ホルダーが、精度よく製造することが容易であり、寿命が長く、被削材の表面を精密に仕上げることができることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)超砥粒焼結体と超硬合金を接合してなり、超仕上げ砥石を収容する角穴を有する超仕上げ砥石ホルダーであって、少なくとも被削材に対する側の角穴の内壁が超砥粒の含有量が35〜90容量%である超砥粒焼結体により構成されてなることを特徴とする超仕上げ砥石ホルダー、(2)被削材に対する側の端部から他の端部まで超仕上げ砥石を収容する角溝を有し、被削材に対する側の角溝の内壁が超砥粒の含有量が35〜90容量%である超砥粒焼結体よりなり、他の側の角溝の内壁が超硬合金よりなる本体に、被削材に対する側が超砥粒焼結体よりなり、他の側が超硬合金よりなる蓋を重ねることにより、超仕上げ砥石を収容する角穴を形成する第(1)項記載の超仕上げ砥石ホルダー、(3)超仕上げ砥石を収容する角穴が、超砥粒焼結体と超硬合金の接合方向に対しておよそ垂直に、超砥粒焼結体部分に設けられてなり、超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が35〜90容量%である第(1)項記載の超仕上げ砥石ホルダー、(4)超砥粒の含有量が35〜90容量%である超砥粒焼結体と超硬合金を接合したのち、超仕上げ砥石を収容する角穴を放電加工又はワイヤ放電加工により工作することを特徴とする第(1)項、第(2)項又は第(3)項記載の超仕上げ砥石ホルダーの製造方法、及び、(5)超仕上げ砥石を収容する角穴を放電加工又はワイヤ放電加工により工作したのち、さらに研削加工又は研磨加工により超砥粒焼結体表面を仕上げる第(4)項記載の超仕上げ砥石ホルダーの製造方法、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の超仕上げ砥石ホルダーの一態様の斜視図であり、図1(a)は本体を、図1(b)は蓋を表す。本体は、超砥粒焼結体1、超砥粒焼結体母材2及び超硬合金3から構成され、蓋を重ねたとき超仕上げ砥石を収容する角穴となる角溝4が設けられている。蓋は、超砥粒焼結体5及び超硬合金6から構成されている。図2は、図1の超仕上げ砥石ホルダーを組み立てた状態を示す斜視図である。本体の角溝に超仕上げ砥石7を収容して蓋を重ねることにより、あるいは本体に蓋を重ねることにより形成された角穴に超仕上げ砥石7を収容することにより、図2に示す状態とする。本体に設けられた角溝及び蓋により形成される角穴は、超仕上げ砥石よりもわずかに大きく、超仕上げ砥石と角穴の内壁の間にはわずかな間隙があって、超仕上げ砥石がその長さ方向に往復移動可能な状態とする。本体の超砥粒焼結体1と蓋の超砥粒焼結体5が接するように重ねて組み立て、かつ組み立てられた超仕上げ砥石ホルダーの超砥粒焼結体を有する側が被削材に対する状態で、超仕上げ加工に使用する。超仕上げ加工においては、超仕上げ砥石はその長さ方向に振動するとともに、被削材と接する端部において、被削材との接触により長さ方向と垂直な方向の力を受け、その力は主として超仕上げ砥石ホルダーの被削材に対する側の角穴の内壁により支えられる。本態様の超仕上げ砥石ホルダーは、被削材に対する側の角穴の内壁が超砥粒焼結体により構成されているので、超仕上げ砥石ホルダーの被削材に対する側の角穴の内壁が摩耗しにくく、精度の高い超仕上げ加工が可能になるとともに、超仕上げ砥石ホルダーの寿命が長くなる。
【0006】図3は、図1の超仕上げ砥石ホルダーの本体の製造方法の説明図である。超砥粒焼結体母材2の上に超砥粒を焼結し、超砥粒焼結体1を形成した材料から、図3(a)に示す形状の材料を切り出す。超砥粒としては、ダイヤモンド砥粒又は立方晶窒化ほう素砥粒を使用することができる。結合材としては、例えば、コバルト、ニッケルなどの金属粉末や、アルミナ、炭化けい素などのセラミック質粉末などを使用することができる。超砥粒焼結体母材として、例えば、炭化タングステン、セラミックなどを使用することができる。本発明において、超砥粒焼結体の超砥粒の含有量は35〜90容量%であり、より好ましくは50〜60容量%である。超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が35容量%未満であると、超砥粒焼結体の耐摩耗性が不足し、超仕上げ砥石ホルダーの角穴の被削材に対する側の角穴の内壁の摩耗がはやく、超仕上げ加工の精度が低下し、超仕上げ砥石ホルダーの寿命が短くなるおそれがある。超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が90容量%を超えると、超砥粒焼結体の機械的強度が高くなり、加工が困難となるおそれがある。一方、超硬合金から、図3(b)に示す形状の、図3(a)に示す超砥粒焼結体材料を接合することにより、直方体となる材料を削り出す。使用する超硬合金には特に制限はなく、例えば、炭化タングステン、炭化チタン、炭化タンタル、これらの合金、さらにコバルトを含むこれらの合金などを挙げることができる。図3(a)に示す形状の超砥粒焼結体材料と、図3(b)に示す形状の超硬合金材料を接合することにより、図3(c)に示す直方体の形状を有する超仕上げ砥石ホルダーの原材料とすることができる。超砥粒焼結体材料と超硬合金材料の接合方法には特に制限はなく、例えば、ロウ付け、接着剤による接着などにより接合することができる。図3(c)に示す形状の超仕上げ砥石ホルダーの原材料は、次いで、放電加工により角溝を加工して、図1(a)に示す形状の超仕上げ砥石ホルダーの本体とする。角溝は、ワイヤ放電加工により容易に工作することができる。本発明においては、超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が90容量%以下であるので、図3(c)に示す形状の超砥粒焼結体と超硬合金が一体化された材料を容易に放電加工により工作することができる。
【0007】図4は、図1の超仕上げ砥石ホルダーの蓋の製造方法の説明図である。超砥粒焼結体から、図4(a)に示す形状の材料を切り出す。超砥粒としては、ダイヤモンド砥粒又は立方晶窒化ほう素砥粒を使用することができる。結合材としては、例えば、コバルト、ニッケルなどの金属粉末や、アルミナ、炭化けい素などのセラミック質粉末などを使用することができる。蓋においては、超砥粒焼結体材料と超硬合金を一体化したのち放電加工することがないので、超砥粒焼結体の超砥粒の含有量は35容量%以上であれば、任意に選定することができる。超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が35容量%未満であると、超砥粒焼結体の耐摩耗性が不足し、超仕上げ砥石ホルダーの角穴の被削材に対する側の角穴の内壁の摩耗がはやく、超仕上げ加工の精度が低下し、超仕上げ砥石ホルダーの寿命が短くなるおそれがある。一方、超硬合金から、図4(b)に示す形状の、図4(a)に示す超砥粒焼結体材料を接合することにより、直方体となる材料を削り出す。使用する超硬合金には特に制限はなく、例えば、炭化タングステン、炭化チタン、炭化タンタル、これらの合金、さらにコバルトを含むこれらの合金などを挙げることができる。図4(a)に示す形状の超砥粒焼結体材料と、図4(b)に示す形状の超硬合金材料を接合することにより、図1(b)に示す直方体の形状を有する超仕上げ砥石ホルダーの蓋とすることができる。超砥粒焼結体材料と超硬合金材料の接合方法には特に制限はなく、例えば、ロウ付け、接着剤による接着などにより接合することができる。
【0008】図5(a)は、本発明の超仕上げ砥石ホルダーの他の態様の平面図であり、図5(b)は、図5(a)のA−A線断面図であり、図5(c)は、図5(b)において超仕上げ砥石を収容した状態を示す断面図である。本態様の超仕上げ砥石ホルダーは、超仕上げ砥石を収容する角穴8が、超砥粒焼結体10と超硬合金9の接合方向に対して垂直に、超砥粒焼結体の部分に設けられている。超砥粒焼結体は、超砥粒焼結体母材11を介して超硬合金に接合されている。超仕上げ砥石12は、超砥粒焼結体部分に設けられた角穴に収容される。超砥粒焼結体部分に設けられた角穴は、超仕上げ砥石よりもわずかに大きく、超仕上げ砥石と角穴の内壁の間にはわずかな間隙があって、超仕上げ砥石がその長さ方向に往復移動可能な状態とする。超仕上げ加工においては、超仕上げ砥石はその長さ方向に振動するとともに、被削材と接する端部において、被削材との接触により長さ方向と垂直な方向の力を受け、その力は超仕上げ砥石ホルダーの角穴の内壁により支えられる。本態様の超仕上げ砥石ホルダーは、超仕上げ砥石を収容する角穴が超砥粒焼結体により構成されているので、摩耗しにくく、精度の高い超仕上げ加工が可能になるとともに、超仕上げ砥石ホルダーの寿命が長くなる。
【0009】図6は、図5の超仕上げ砥石ホルダーの製造方法の説明図である。超砥粒焼結体母材11の上に超砥粒を焼結し、超砥粒焼結体10を形成した材料から、図6(a)に示す形状の材料を切り出す。超砥粒としては、ダイヤモンド砥粒又は立方晶窒化ほう素砥粒を使用することができる。結合材としては、例えば、コバルト、ニッケルなどの金属粉末や、アルミナ、炭化けい素などのセラミック質粉末などを使用することができる。超砥粒焼結体母材として、例えば、炭化タングステン、セラミックなどを使用することができる。本発明において、超砥粒焼結体の超砥粒の含有量は35〜90容量%であり、より好ましくは50〜60容量%である。超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が35容量%未満であると、超砥粒焼結体の耐摩耗性が不足し、超仕上げ砥石ホルダーの角穴の摩耗がはやく、超仕上げ加工の精度が低下し、超仕上げ砥石ホルダーの寿命が短くなるおそれがある。超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が90容量%を超えると、超砥粒焼結体の機械的強度が高くなり、加工が困難となるおそれがある。一方、超硬合金から、図6(b)に示す形状の材料を削り出す。使用する超硬合金には特に制限はなく、例えば、炭化タングステン、炭化チタン、炭化タンタル、これらの合金、さらにコバルトを含むこれらの合金などを挙げることができる。図6(a)に示す形状の超砥粒焼結体材料と、図6(b)に示す形状の超硬合金材料を接合することにより、図6(c)に示す形状を有する超仕上げ砥石ホルダーの原材料とすることができる。超砥粒焼結体材料と超硬合金材料の接合方法には特に制限はなく、例えば、ロウ付け、接着剤による接着などにより接合することができる。図6(c)に示す形状の超仕上げ砥石ホルダーの原材料は、次いで、放電加工により加工して、図5に示す形状の超仕上げ砥石ホルダーとする。本態様の超仕上げ砥石ホルダーは、一部に形彫放電加工を行うのみで、大部分はワイヤ放電加工により工作することができるので、容易に製造することができる。本発明においては、超砥粒焼結体の超砥粒の含有量が90容量%以下であるので、図6(c)に示す形状の超砥粒焼結体と超硬合金が一体化された材料を容易に放電加工により工作することができる。
【0010】図7(a)は、本発明の超仕上げ砥石ホルダーの他の態様の斜視図である。本態様の超仕上げ砥石ホルダーは、円筒形の超砥粒焼結体母材11の中に超砥粒焼結体10を形成した図7(b)に示す形状の材料を、超硬合金9に接合し、放電加工により角穴8を形成したものである。本態様の超仕上げ砥石ホルダーは、超仕上げ砥石を収容する角穴8が、円柱形の超砥粒焼結体10と超硬合金9の接合方向に対して垂直に設けられている。超砥粒焼結体は、超砥粒焼結体母材11を介して超硬合金に接合されている。超仕上げ砥石は、円柱形の超砥粒焼結体部分に設けられた角穴に収容される。超砥粒焼結体部分に設けられた角穴は、超仕上げ砥石よりもわずかに大きく、超仕上げ砥石と角穴の内壁の間にはわずかな間隙があって、超仕上げ砥石がその長さ方向に往復移動可能な状態とする。超仕上げ加工においては、超仕上げ砥石はその長さ方向に振動するとともに、被削材と接する端部において、被削材との接触により長さ方向と垂直な方向の力を受け、その力は超仕上げ砥石ホルダーの角穴の内壁により支えられる。本態様の超仕上げ砥石ホルダーは、超仕上げ砥石を収容する角穴が超砥粒焼結体により構成されているので、摩耗しにくく、精度の高い超仕上げ加工が可能になるとともに、超仕上げ砥石ホルダーの寿命が長くなる。本発明の超仕上げ砥石ホルダーは、超仕上げ砥石を収容する部分を構成する超砥粒焼結体と、主としてボディ部となる超硬合金を接合したのち放電加工により工作するので、角穴の内壁面に超砥粒焼結体の薄片を貼り付けていた従来の超仕上げ砥石ホルダーに比べると、工作精度が格段に向上するのみならず、はるかに工作が容易であり、工作時間が短縮され、歩留まりが向上するために製造コストが低減し、また、複雑な形状のホルダーの工作が可能となる。本発明の超仕上げ砥石ホルダーは、例えば、ベアリング内周面超仕上げ用などの超仕上げ砥石用ホルダーとして好適に使用することができる。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1厚さ4.0mmの炭化タングステンからなる超砥粒焼結体母材上に、ダイヤモンド砥粒の含有量が60容量%であるニッケルを結合材とする厚さ5.0mmのダイヤモンド砥粒焼結体を有する材料を用いて、図1に示す形状の超仕上げ砥石ホルダーを作製した。ダイヤモンド砥粒焼結体よりおよそ4W×15L×12Tに切り出した図3(a)に示す形状の材料と、図3(b)に示す形状の炭化タングステンの材料をから、図3(c)に示す形状の8mm×15mm×19mmの超仕上げ砥石ホルダー本体の原材料を作製した。この原材料に、ワイヤ放電加工により幅2.5mm、深さ3.0mmの角溝を2本加工して、図1(a)に示す形状の超仕上げ砥石ホルダー本体を得た。ダイヤモンド砥粒の含有量が90容量%であるダイヤモンド砥粒焼結体より切り出した5mm×15mm×1.5mmの図4(a)に示す形状の材料と、図4(b)に示す形状の炭化タングステンの材料から、図1(b)に示す形状の15mm×19mm×4.5mmの超仕上げ砥石ホルダーの蓋を作製した。上記超仕上げ砥石ホルダーの本体の超砥粒焼結体と蓋の超砥粒焼結体が接するように重ねて、且つ組み立てられた超仕上げ砥石ホルダーの超砥粒焼結体を有する側が被削材に対する状態で加工装置の治具に取付け、角穴に断面が2.5mm×3.0mmである超仕上げ砥石2本を収容し、転がり軸受の内輪の超仕上げ加工を行った。加工開始後253日を経過した現在も、性能上の問題を生ずることなく超仕上げ加工を継続している。
実施例2厚さ4.0mmの炭化タングステンからなる超砥粒焼結体母材上に、ダイヤモンド砥粒の含有量が60容量%であるニッケルを結合材とする厚さ5.0mmのダイヤモンド砥粒焼結体を有する材料を用いて、図5に示す形状の超仕上げ砥石ホルダーを作製した。ダイヤモンド砥粒焼結体より5W×10L×10Tに切り出した図6(a)に示す形状の材料と、図6(b)に示す形状の炭化タングステンの材料から、図6(c)に示す形状の5mm×10mm×60mmの超仕上げ砥石ホルダー本体の原材料を作製した。この原材料を、ワイヤ放電加工及び形彫放電加工により工作して、断面が1.2mm×1.5mmの超仕上げ砥石を収容する角穴を有する、図5に示す形状の超仕上げ砥石ホルダーを得た。この超仕上げ砥石ホルダーの角穴に、断面が1.2mm×1.5mmである超仕上げ砥石収容し、転がり軸受の外輪の超仕上げ加工を行った。加工開始後253日を経過した現在も、性能上の問題を生ずることなく超仕上げ加工を継続している。
【0012】
【発明の効果】本発明の超仕上げ砥石ホルダーは、超仕上げ砥石を収容する部分を構成する超砥粒焼結体と、主としてボディ部となる超硬合金を接合したのち放電加工により工作するので、工作精度が格段に優れるのみならず、工作が容易であり、工作時間が短縮され、歩留まりが向上するために製造コストが低減し、また、複雑な形状のホルダーの工作が可能となる。




 

 


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