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発明の名称 環状オレフィン系共重合体用のヒートシール材
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−337830
公開日 平成10年(1998)12月22日
出願番号 特願平9−149340
出願日 平成9年(1997)6月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 郁男
発明者 大槻 雅彦 / 波多野 靖
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 環状オレフィン系共重合体用のヒートシール材であって、ヒートシーラントのα−オレフィン含有量が1乃至90重量%で、エチレン・α−オレフィンのダイアッド分率が重量換算値で1乃至50%で、しかもエチレン・エチレンのダイアッド分率が重量換算値で99乃至5%であるエチレン・α−オレフィン共重合体を含有して成ることを特徴とするヒートシール材。
【請求項2】 エチレン・α−オレフィン共重合体が0.940g/cm3以下の密度を有するものである請求項1記載のヒートシール材。
【請求項3】 エチレン・α−オレフィン共重合体が10乃至30重量%のエチレン含有量(低エチレン含有量)であり130℃以上の融点を有するエチレン・α−オレフィン共重合体である請求項1または2記載のヒートシール材。
【請求項4】 エチレン・α−オレフィン共重合体がα−オレフィン主体の重合ブロックから成る連続相とエチレン主体の重合ブロックから成る分散相とを海−島構造で有するものである請求項3記載のヒートシール材。
【請求項5】 エチレン・α−オレフィン共重合体が80乃至99重量%のエチレン含有量(高エチレン含有量)であり90℃以上の融点を有するエチレン・α−オレフィン共重合体である請求項1または2記載のヒートシール材。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状オレフィン系共重合体用のヒートシール材に関するもので、より詳細には、ボイル殺菌、レトルト殺菌等の高温時において優れた接着強度を示す環状オレフィン系共重合体用のヒートシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来包装容器としては、金属缶、ガラスビン、各種プラスチック容器等が使用されているが、軽量性や耐衝撃性、更にはコストの点からプラスチック容器が有利である点が多く、各種の用途に使用されている。
【0003】環状オレフィン系共重合体が優れた透明性及び耐水蒸気透過性を有するため、これを容器の形成用素材として使用することについても多くの提案が認められる。
【0004】特開平3−69356号公報には、オレフィン系ポリマー及び/または炭化水素系熱可塑性エラストマーで形成された中空体を内層とし、該中空体の外周面上に、三環体以上のノルボルネン系モノマーの開環重合体からなる外層を、内層と一体に形成して成ることを特徴とする中空複合体が記載されている。
【0005】特開平7−52340号公報には、少なくとも2種以上の樹脂層が積層された構造の多層プラスチック容器において、外層が環状オレフィとエチレンとを共重合させた非結晶性樹脂であり、内層がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする多層プラスチック容器が記載されている。
【0006】特開平8−72210号公報には、環状オレフィン系共重合体層とオレフィン系(共)重合体層とが積層された包装材料が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】環状オレフィン系共重合体から成る容器は、透明性、耐湿性等には優れたものではあるが、他のオレフィン系樹脂製容器に比して、ヒートシール性に乏しいという欠点が認められる。
【0008】即ち、カップ容器、トレー容器、インナーシールボトル、PTP(プレス・スルー・パック)包装等においては、内容物を充填後、これを密封する目的で、ヒートシール材を備えた蓋材が使用されるが、環状オレフィン系共重合体を用いた容器では、このような蓋材とのヒートシール強度が小さく、特に内容物の保存性を向上させるための熱間充填、ボイル殺菌、レトルト殺菌等の熱処理を行った場合、ヒートシール強度が極端に低下するという問題を有しているのである。
【0009】即ち、ヒートシールの場合には、積層体の各樹脂層間の接着とはかなり異なった問題を本質的に有している。積層体の接着の場合、各樹脂層と、中間層として存在する接着剤樹脂層とは、フィルム等の壁面全体にわたって接触しており、層間に格別の剥離力が作用することも少ないので、要求される接着強度はそんなに高いものでなくとも、その目的を達成しうる。
【0010】これに対して、ヒートシール包装では、容器本体と蓋材との間に形成されるシール部の面積はかなり小さいものに限られ(例えばカップ容器の場合フランジ部に限られる)、しかも前述した殺菌乃至滅菌用の熱処理を行う場合には容器内と容器外とで圧力差を発生しやすいため、より高いシール強度が要求されるのである。
【0011】また、共押出等による積層体の製造の場合には、接する樹脂同士が溶融しており、しかも接触する時間も比較的長いため、樹脂同士の相互拡散による接着力向上の効果が期待されるのに対して、ヒートシール包装では、樹脂が固相で存在するものを加熱されたヒートシールバーで押圧することにより、著しく短時間の内に熱接着しなければならないのであって、両者の本質的な相違が理解されよう。
【0012】従って、本発明の目的は、従来ヒートシールが困難であった環状オレフィン系共重合体に対して、強固なシール強度を示し、しかも形成されるヒートシール部が熱間充填、ボイル殺菌、レトルト殺菌等の熱処理に耐える耐熱性を有するヒートシール材を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、環状オレフィン系共重合体用のヒートシール材であって、ヒートシーラントのα−オレフィン含有量が1乃至90重量%で、エチレン・α−オレフィンのダイアッド分率が重量換算値で1乃至50%、特に5乃至35%で、しかもエチレン・エチレンのダイアッド分率が重量換算値で99乃至5%、特に95乃至7%であるエチレン・α−オレフィン共重合体を含有して成ることを特徴とするヒートシール材が提供される。本発明においては、1.エチレン・α−オレフィン共重合体が0.940g/cm3 以下の密度を有するものであること、2.エチレン・α−オレフィン共重合体が10乃至30重量%のエチレン含有量(低エチレン含有量)であり130℃以上の融点を有するエチレン・α−オレフィン共重合体であるか、或いはエチレン・α−オレフィン共重合体が80乃至99重量%のエチレン含有量(高エチレン含有量)であり90℃以上の融点を有するエチレン・α−オレフィン共重合体であること、3.エチレン・α−オレフィン共重合体がα−オレフィン主体の重合ブロックから成る連続相とエチレン主体の重合ブロックから成る分散相とを海−島構造で有するものであること、が好ましい。
【0014】
【発明の実施形態】
[作用]本発明は、α−オレフィン含有量が1乃至90重量%で、エチレン・α−オレフィンのダイアッド分率が重量換算値で1乃至50%で、しかもエチレン・エチレンのダイアッド分率が重量換算値で99乃至5%であるエチレン・α−オレフィン共重合体を含有するヒートシーラントを用いると、環状オレフィン系共重合体に対して、シール強度及び耐熱性に優れたヒートシールを形成できるという知見に基づくものである。
【0015】本発明に用いるヒートシーラントは、α−オレフィン含有量が1乃至90重量%のエチレン・α−オレフィン共重合体から成ることが必須不可欠であるが、それと同時にエチレン・エチレンのダイアッド分率及びエチレン・α−オレフィンのダイアッド分率が上記の範囲にあることが重要である。
【0016】エチレン・α−オレフィン共重合体におけるダイアッド分率は、13C核磁気共鳴(NMR)のスペクトルのピークから、Macromolecules 1982、No 15、1150−1152記載の方法で求めることができ、エチレン・エチレンのダイアッド分率(EE)及びエチレン・α−オレフィンのダイアッド分率(Eα)は、スペクトルの帰属から次式のように求められる。

本発明で用いるダイアッド分率は、これを重量で%換算したものである。
【0017】添付図面の図1及び図2に、本発明に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体の典型的なものについて、NMRスペクトルを示す。
【0018】ヒートシーラント用共重合体のエチレン・α−オレフィンのダイアッド分率が1重量%よりも低い場合には、環状オレフィン系共重合体に対して満足すべきヒートシール強度が達成されず、一方エチレン・α−オレフィンのダイアッド分率が50重量%を上回ると、ヒートシール部の耐熱性が不満足である。
【0019】また、この共重合体のエチレン・エチレンのダイアッド分率が5重量%を下回ると、やはり満足すべきシール強度が達成されず、一方エチレン・エチレンのダイアッド分率が99重量%を上回ると、やはり満足すべきシール強度が達成されない。
【0020】エチレン・α−オレフィン共重合体におけるエチレン・α−オレフィンのダイアッド分率は、共重合体中におけるエチレンとα−オレフィンとのランダム性乃至交互性の尺度であり、一方エチレン・エチレンのダイアッド分率は、共重合体中におけるエチレンのブロック性の尺度であると考えられる。本発明のヒートシール材が、環状オレフィン系共重合体に対して優れたヒートシール性を示し、しかも形成されるヒートシール部が耐熱性に優れているのは、共重合体主鎖中のランダム性乃至交互性とブロック性とが、環状オレフィン系共重合体とのヒートシールに際して、耐熱性に優れた絡み合い(エンタングルメント)構造を形成するためと考えられる。
【0021】[エチレン・α−オレフィン共重合体]本発明のヒートシール材に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、α−オレフィンを1乃至90重量%含有し、前述したエチレン・α−オレフィンのダイアッド分率と、エチレン・エチレンのダイアッド分率とを有するものである。
【0022】共重合体を構成するα−オレフィンは、炭素原子数3〜20のα−オレフィンであり、具体的には、プロピレン、ブテン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1、9−メチル−デセン−1、11−メチル−ドデセン−1、12−エチル−テトラデセン−1などが挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で、または2種以上組み合わせて用いられる。これらのうち、炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく用いられる。
【0023】用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、ヒートシール性の点で、0.940g/cm3 下、特に0.860乃至0.930g/cm3 の密度を有するものであることが好ましい。
【0024】また、ヒートシール層の成形性やヒートシール性の点で、メルトインデックス(ASTM D−1238E)が0.05乃至50g/10min、特に0.1乃至20g/10minの範囲にあることが望ましい。
【0025】本発明の目的に特に好適なエチレン・α−オレフィン共重合体は、10乃至30重量%のエチレン含有量(低エチレン含有量)を有し、130℃以上の融点、特に135乃至162℃の融点を有している。この共重合体のエチレン・α−オレフィンのダイアッド分率は一般に15乃至35重量%であり、一方エチレン・エチレンのダイアッド分率は一般に5乃至15重量%である。このタイプの共重合体は、環状オレフィン系共重合体との間に耐熱性に優れたヒートシール部を形成することができる。
【0026】上記の低エチレン含有量のエチレン・α−オレフィン共重合体では、α−オレフィン主体の重合ブロックから成る連続相とエチレン主体の重合ブロックから成る分散相とを海−島構造で有している。この海−島構造は、環状オレフィン系共重合体とのヒートシールに際して、前述した耐熱性のある絡み合い構造の形成に寄与していると思われる。
【0027】添付図面の図3及び図4は、この共重合体における機械長手方向及び横断方向の分散粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真であって、上記の海−島構造の存在がよく了解される。尚、この構造を更に拡大してみると、海の相と島の相とが交互に相溶した構造が見られる。
【0028】本発明の目的に特に好適な他のエチレン・α−オレフィン共重合体は、80乃至99重量%のエチレン含有量(高エチレン含有量)を有し、90℃以上の融点を有している。この共重合体のエチレン・α−オレフィンのダイアッド分率は一般に25乃至1.1重量%であり、一方エチレン・エチレンのダイアッド分率は一般に70乃至98.9重量%である。このタイプのエチレン・α−オレフィン共重合体は、ヒートシール作業性に特に優れている。
【0029】本発明に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、決してこれに限定されるものではないが、例えばMontell−JPO(株)のキャタロイ(KS−052、KS−082等)、ダウケミカル日本(株)のアフィニティ、三井石油化学工業(株)のタフマー(A−4085等)、エボリュー、ウルトゼックス、住友化学工業(株)のスミカセンE、スミカセンαなどの商品名で入手することができる。
【0030】本発明に用いるヒートシーラントは、通常前述したエチレン・α−オレフィン共重合体単独からなり、また単独でも十分なヒートシール性能が得られるものであるが、所望によっては、通常ヒートシーラントに配合される配合剤をそれ自体公知の処方に従って配合することができる。
【0031】例えば、ロジン類、テルペン系樹脂、石油樹脂、スチレン系樹脂等の粘着付与剤をエチレン・α−オレフィン共重合体100重量部当たり20重量部以下の量で配合することができる。
【0032】また、カルナウバワックス、棉ロウ等の植物系ワックス、蜜ロウ、羊毛ロウ等の動物系ワックス、パラフィンロウ、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物系ワックス、或いはポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸変性ポリエチレンワックス等の合成ワックスを、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部当たり10重量部以下の量で配合することができる。
【0033】更に、他のオレフィン樹脂、例えば低−、中−或いは高−密度のポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、或いはこれらの酸変性物を、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部当たり250重量部以下の量で配合することができる。
【0034】[ヒートシール材]本発明のヒートシール材は、前述したエチレン・α−オレフィン共重合体ヒートシーラントを内面材として備えている限り、任意の層構成をとりうる。一般にヒートシール材の基材としては、アルミ箔、スズ箔、鋼箔、ブリキ箔等の金属箔や、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、ポリカーボネートフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム、各種紙或いは更にこれらのラミネート等が使用される。
【0035】透明性蓋体等のように透明性が要求される場合には、前記ナイロン、ポリエステル等のフィルム基材が必要によりガスバリアー性樹脂層との組み合わせで使用される。一方、ガスバリヤー性が厳密に要求される蓋体の場合には、アルミ箔、或いはアルミ箔とフィルム乃至は紙とのラミネートが基材として使用される。また、透明性とガスバリヤー性が要求される蓋体には、基材の構成層としてエチレン−ビニルアルコール共重合体やポリ塩化ビニリデンなどのガスバリヤー性樹脂が使用される。勿論、蓋基材の外面側には、印刷や保護塗膜等が設けられていてもよい。
【0036】これらの基材の環状オレフィン系共重合体と接する表面側には、前述したエチレン・α−オレフィン共重合体含有ヒートシーラント層が設けられる。勿論、基材と上記ヒートシーラント層との間には、他のオレフィン系樹脂層、例えば低−、中−又は高−密度ポリエチレン、アイソタクテイックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂が介在していても何ら差し支えない。
【0037】本発明のヒートシール材の層断面構造の一例を示す図5において、このヒートシール材1は、金属箔或いはガスバリアー性樹脂から成るガスバリアー層2の外表面側に、二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムから成る外面保護層3が設けられ、内表面側にエチレン・α−オレフィン共重合体を含有するヒートシーラント層4が形成されている。ガスバリアー層2と外面保護層3及びヒートシーラント層4との間には、接着剤層5a、5bが必要により設けられている。
【0038】接着剤層としては、ウレタン系接着剤や、酸変性オレフィン系樹脂が積層方式に応じて、適宜使用される。
【0039】本発明のヒートシール材において、ヒートシーラント層の厚みは、用途によっても相違するが、一般に1乃至200μm、特に3乃至100μmの厚みを有することが好ましく、一方ヒートシール材の厚みは、20乃至300μm、特に30乃至100μmの厚みを有することが好ましい。
【0040】積層ヒートシール材の製造は、熱接着ラミネーション、サンドイッチラミネーション、押出コーテイングラミネーション、ドライラミネーション、共押出等の任意の手段で行うことができる。
【0041】[環状オレフィン系共重合体]本発明において、ヒートシールの対象となる環状オレフィン系共重合体としては、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体(COC)が使用される。
【0042】共重合体を構成するオレフィンとしては、エチレンが好適であるが、他にプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1ーヘキセン、1−オクテン、3ーメチル1−ペンテン、1−デセン等の炭素数3乃至20のα−オレフィンが、単独或いはエチレンとの組み合わせで使用される。
【0043】環状オレフィンとしては、基本的には、エチレン系不飽和結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物、特にビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エン骨格を有する炭化水素化合物であり、具体的には次のものが挙げられるが、勿論これに限定されるものではない。
【0044】ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体;例えば下記式(1)
【化1】

式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、或いはアルキリデン基であり、nは1〜4の数である(以下同様である)、で表されるビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体。特に、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン1−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン6−n−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン6−イソブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン。
【0045】トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン誘導体;例えば、下記式(2)
【化2】

で表されるトリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン誘導体。特に、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン2−メチルトリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン5−メチルトリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン。
【0046】トリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−ウンデセン誘導体;例えば、下記式(3)
【化3】

で表されるトリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−ウンデセン誘導体。特に、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−ウンデセン10−メチルトリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−ウンデセン。
【0047】テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン誘導体、例えば、下記式(4)
【化4】

で表されるテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン誘導体。特に、テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−プロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−イソブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−ヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−シクロヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−ステアリルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン5,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン2,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8,9−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−エチル−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン2,7,9−トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン2,7−ジメチル−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン9−イソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン9,11,12−トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン9−エチル−11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン9−イソブチル−11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン5,8,9,10−テトラメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−エチリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−エチリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−エチリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−エチリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−n−プロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−n−プロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−n−プロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−n−プロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−n−プロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−イソプロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−イソプロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−イソプロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−イソプロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−イソプロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン。
【0048】ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン誘導体;例えば、下記式(5)
【化5】

で表されるペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン誘導体。特に、ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン1,3−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン1,6−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6 2.7 .09.13]−4−ペンタデセン14,15−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン。
【0049】ペンタシクロ[7.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ペンタデセン誘導体、例えば下記式(6)
【化6】

で表されるペンタシクロ[7.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ペンタデセン誘導体。特に、ペンタシクロ[7.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ペンタデセンメチル置換ペンタシクロ[7.4.0.12.5 9.12.08.13]−3−ペンタデセン。
【0050】ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン誘導体、例えば下記式(7)
【化7】

で表されるペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン誘導体。特に、ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン。
【0051】ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン誘導体、例えば下記式(8)
【化8】

で表されるペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン誘導体。特に、ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン11−メチル−ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン11−エチル−ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン10,11−ジメチル−ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン。
【0052】ペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン誘導体、例えば、下記式(9)
【化9】

で表されるペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン誘導体。特に、ペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン1,3−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン1,6−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン15,16−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン。
【0053】ヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン誘導体、例えば下記式(10)
【化10】

で表されるヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン誘導体。特に、ヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン12−メチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン12−エチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6 10.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン1,6,10−トリメチル−12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン。
【0054】ヘプタシクロ[8.7.0.12.9 .14.7 .111.17 .03.8 .012.16 ]−5−エイコセン誘導体、例えば、下記式(11)
【化11】

で表されるヘプタシクロ[8.7.0.12.9 .14.7 .111.17 .03.8 .012.16 ]−5−エイコセン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.7.0.12.9 .14.7 .111.17 .03.8 .012.16]−5−エイコセン。
【0055】ヘプタシクロ[8.7.0.13.6 .110.17 .112.15 .02.7 .011.16]−4−エイコセン誘導体、例えば、下記式(12)
【化12】

で表されるヘプタシクロ[8.7.0.13.6 .110.17 .112.15 .02.7 .011.16 ]−4−エイコセン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.7.0.13.6 .110.17 .112.15 .02.7 .011.16 ]−4−エイコセンジメチル置換ヘプタシクロ[8.7.0.13.6 .110.17 .112.15 .02.7 .011.16 ]−4−エイコセン。
【0056】ヘプタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイコセン誘導体、例えば、下記式(13)
【化13】

で表されるヘプタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイコセン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .03.8 .012.17]−5−ヘンエイコセン。
【0057】ヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17]−5−ヘンエイコセン誘導体、例えば下記式(14)
【化14】

で表されるヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイコセン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイコセン15−メチル−ヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイコセントリメチル置換ヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイコセン。
【0058】オクタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ドコセン誘導体、例えば、下記式(15)
【化15】

で表されるオクタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ドコセン誘導体。特に、オクタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .113.16 .03.8.012.17 ]−5−ドコセン15−メチルオクタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ドコセン15−エチルオクタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.18 .013.16 .03.8 .012.17 ]−5−ドコセン。
【0059】ノナシクロ[10.9.1.14.7 .113.20 .115.18 .02.10 .03.8.012.21 .014.19 ]−5−ペンタコセン誘導体、例えば下記式(16)
【化16】

で表されるノナシクロ[10.9.1.14.7 .113.20 .115.18 .02.10.03.8 .012.21 .014.19 ]−5−ペンタコセン誘導体。特に、ノナシクロ[10.9.1.14.7 .113.20 .115.18 .02.10 .03.8.012.21 .014.19 ]−5−ペンタコセンドリメチル置換ノナシクロ[10.9.1.14.7 .113.20 .115.18 .02.10 .03.8 .012.21 .014.19 ]−5−ペンタコセン。
【0060】ノナシクロ[10.10.1.15.8 .114.21 .116.19 .02.11 .04.9.013.22 .015.20 ]−6−ヘキサコセン誘導体、例えば、下記式(17)
【化17】

で表されるノナシクロ[10.10.1.15.8 .114.21 .116.19 .02.11.04.9 .013.22 .015.20 ]−6−ヘキサコセン誘導体。特に、ノナシクロ[10.10.1.15.8 .114.21 .116.19 .02.11 .04.9 .013.22 .015.20 ]−6−ヘキサコセン。
【0061】環状オレフィンの他の例として、次のものを挙げることもできる。
5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−メチル−5−フェニル[2.2.1]ヘプト−2−エン5−ベンジル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−トリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−(エチルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−(イソプロピルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−(ビフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−(β−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−(α−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5−(アントラセニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン5,6−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンシクロペンタジエン−アセナフチレン付加物1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−メチル−8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン8−ベンジル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−トリル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−(エチルフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−(イソプロピルフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8,9−ジフェニル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−(ビフェニル)テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−(β−ナフチル)テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−(αナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン8−(アントラセニル)−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10 ]−3−ドデセン(シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物)にシクロペンタジエンをさらに付加した化合物11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン11−フェニル−ヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7 .09.14 ]−4−ヘプタデセン14,15−ベンゾ−ヘプタシクロ[8.7.0.12.9 .14.7 .111.17 .03.8 .012.16 −5−エイコセン]
【0062】この共重合体(COC)は、50乃至22モル%、特に40乃至22モル%の環状オレフィン、特に好適にはノルボルネン、テトラシクロドデセンと残余のエチレンとから誘導され且つ200℃以下、特に150乃至60℃のガラス転移点(Tg)を有するのがよい。
【0063】この共重合体の分子量は、特に制限はないが、デカリン中135℃で測定して、0.1乃至20dl/gの極限粘度[η]を有するのがよく、また、その結晶化度は、X線回折法で測定して、一般に10%以下、特に5%以下である。
【0064】上記共重合体(COC)は、オレフィンと環状オレフィンとを、それ自体公知のバナジウム系触媒或いはメタロセン系触媒の存在下にランダム重合させることにより得られる。好適な共重合体(COC)は、三井石油化学株式会社から、APELの商品名で入手しうる。
【0065】環状オレフィン系共重合体は、単独で用いることが好ましいが、その本質を損なわない範囲、即ち50重量%よりも少ない量、特に30重量%以下の量で、他のオレフィン系樹脂とのブレンド物の形で使用することもできる。他のオレフィン系樹脂としては、オレフィン系ホモポリマーやコポリマーが好適に使用される。例えば、低密度、中密度或いは高密度のポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、プロピレン−エチレン共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。勿論これらのオレフィン系樹脂は単独でも二種以上の組み合わせでも使用することができる。
【0066】ブレンドするこれらのオレフィン系樹脂は、一般に0.1乃至50g/10min、特に0.2乃至30g/10minのMFR(メルトフローレート)を有しているのがよく、成形法に応じて、押出グレードのものや射出グレードのものを適宜選択使用することができる。
【0067】上記環状オレフィン系共重合体には、それ自体公知の配合剤、例えば顔料、充填剤、酸化防止剤、滑剤、安定剤、紫外線吸収剤等をそれ自体公知の処方に従って配合しうる。
【0068】環状オレフィン系共重合体或いはその組成物を、押出機や射出機に供給し、溶融混練した後に容器等の成形体、或いは容器形成用の予備成形体に熱成形する。また、予備成形体を通常の熱成形或いは延伸成形に付することにより任意の形状の容器に成形する。この際、ガラス転移温度+200℃以下の温度、特にガラス転移温度+150℃以下の温度で溶融混練することが好ましい。
【0069】押出機としては、任意のスクリュウを備えた押出機が好適に使用される。ダイスとしては、フラットダイやリングダイを使用することができる。
【0070】射出機としては、射出プランジャまたはスクリューを備えたそれ自体公知のものが使用され、ノズル、スプルー、ゲートを通して前記混合物を射出型中に射出する。これにより、樹脂が射出型キャビティ内に流入し、冷却固化されて容器或いはプリフォーム等の予備成形品が得られる。
【0071】容器の製造に際して、コールドパリソン法のように、一旦予備成形体を製造し、この予備成形体を最終成形品に延伸成形することができる。例えば、射出成形により、容器よりも小さい形状の有底プリフォームを成形し、この有底プリフォームに気体を吹き込むと共に軸方向に引っ張り延伸して二軸延伸成形ボトルとする。また、シートに熱成形後、真空成形、プラグアシスト成形、圧空成形して、未延伸或いは延伸のカップ状容器とする。固相成形では、器壁は高さ方向(一軸方向)に分子配向される。
【0072】熱成形では、前述した溶融温度で行われる。一方、延伸成形は、樹脂の種類(ガラス転移点)にもよるが、一般に70乃至200℃、特に80乃至180℃の範囲から、樹脂の種類によって適切な延伸成形温度を選択する。延伸倍率は、面積倍率で、1.2乃至20倍、特に1.3乃至16倍の範囲が適当である。
【0073】本発明に用いる包装容器の形状は、例えばボトル、カップ、チューブ、プラスチック缶、PTP(プレス・スルー・パック)等の任意のものであってよい。また、この容器は、環状オレフィン系共重合体の単層の容器であっても、また、少なくとも表面の1層が環状オレフィン系共重合体で形成されている限り、他の熱可塑性樹脂との積層容器であってもよく、積層される他の熱可塑性樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体等のポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフエニレンオキサイド等あるいはそれらの混合物を挙げることができる。
【0074】[ヒートシール]本発明のヒートシール材と環状オレフィン系共重合体成形体とのヒートシールは、環状オレフィン系共重合体の種類によっても相違するが、一般に100乃至250℃の温度で、0.2乃至3秒間両者を加熱圧着させることにより行うことができる。
【0075】ヒートシールには、熱板シール、高周波誘導加熱シール、超音波シール等のそれ自体公知の任意のヒートシール手段が使用される。
【0076】本発明によれば、環状オレフィン系共重合体に対して強固なヒートシールを形成できるのみならず、内容物を熱間充填し、或いは内容物充填後のヒートシール容器をボイル殺菌やレトルト殺菌に付した場合にも、優れた耐熱性を有するという利点が得られるものである。
【0077】
【実施例】本発明を次の例を挙げて更に説明する。実施例および比較例用のヒートシール材として、表1に示す樹脂を準備した。
【0078】なお、表1中のモノマー組成比、ダイアッド分率はNMRにより求めた。日本電子製EX270MHzを用い、13C−NMRで測定した。条件は以下のとおりである。
観測周波数幅 20000Hz データポイント 32768 積算回数 10000 溶媒 重ベンゼン:オルトジクロロベンゼン=1:9 測定温度 135℃ サンプル濃度 10wt%【0079】モノマー組成比、ダイアッド分率は公知の方法で計算し、重量比に換算し求めた。例えば、エチレン・プロピレン共重合体のについては、次の文献に記載されている方法で行った。Macromolecules 1982,15,P1150-1152。
【0080】
【表1】

【0081】また、実施例及び比較例で用いた環状ポリオレフィンを表2に示す。
【0082】
【表2】

テトラシクロドデセン : テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン ノルボルネン : ビシクロ[2.2.1]へプト−2−エン【0083】実施例1〜15、比較例1〜4表1記載の12種類の樹脂からなる、厚さ50μmの単層フィルムをキャスト法により製膜し、片面にコロナ処理を施した。次に、12μmの2軸延伸ポリエステルフィルムと7μmのアルミニウム箔に、前記した単層フィルムをヒートシール材として、ウレタン系の接着剤を用いてドライラミネートし、3層の積層体を得た。
【0084】表2記載の4種類の環状オレフィン系樹脂を表層に有する厚さ1mmのポリプロピレンシートを圧空成形し、それらのシートを熱成形し、ヒートシールフランジを有する外径80mmの丸型カップを得た。
【0085】得られた積層体とカップをヒートシールして、ヒートシール強度、熱間充填適性、耐ボイル性、耐レトルト性を評価した。ヒートシールはヒートシール温度200℃、ヒートシール時間1秒、ヒートシール圧約80kgの条件で行った。ヒートシール強度はヒートシール部より切り出した15mm巾の短冊試料を測定治具に固定し、引っ張り試験器(オリエンテック社製テンシロン)を用いて、室温(23℃)、90℃、120℃雰囲気下で、クロスヘッド速度300mm/分の条件で測定した。
【0086】熱間充填適性は、熱水(93℃)を充填したカップと積層体をヒートシールした後、積層体を下向きにして徐冷し、水の漏れの有無で評価した。
【0087】耐ボイル性は、水を満注充填したカップと積層体をヒートシールした後、30分煮沸処理を行い、水の漏れの有無で評価した。
【0088】耐レトルト性は、カップに水を満注充填し、積層体とヒートシールした後、120℃、30分、レトルト処理を行い、水の漏れの有無で評価した。なお、表中の空欄は使用したCOCのTgが低く、評価に適さないため評価を省略したところである。
【0089】実施例16〜21ヒートシール材として表1記載のEP−1、EP−5及びEO−1を、表4記載の重量比でブレンドして成形したものを用いた以外は、実施例1及び9と同様に評価した。結果を表5に示した。
【0090】実施例22表2記載のCOC−1を表層に有する厚さ250μmのポリプロピレンシートを成形し、このシートを環状オレフィン系樹脂層がシール面となる向きで真空成形して、プレススルーパックのポケット(直径12mm、深さ5mm)を形成した。また、25μmのアルミニウム箔にウレタン系のアンカーコート剤をコートし、ヒートシール材として表1記載のEO−1を25μmの厚さで押出コートし積層体を得た。ポケットに錠剤を充填し、この積層体をヒートシールして密封した。一つのポケットを押し、錠剤を取り出してもヒートシール部は剥離せず、他のポケットの密封性は保たれていた。
【0091】実施例23表1記載のEP−2及び表4記載のB−2をヒートシール材とし、ポリエチレン系発泡体(200μm)/シリコン系剥離層/アルミニウム箔(30μm)/ヒートシール材(50μm)のラミネート構成からなる2種類のインナーシール材を作成した。また、表2記載のCOC−5を用いて、単層のボトルを延伸ブロー成形した。このボトルに水を満注充填し、前記インナーシール材を内側に装填したポリプロピレン製キャップにより密封した。この後、高周波誘導加熱により、インナーシール材をボトル口にヒートシールした。この後、キャップをはずし、水の漏れの有無を評価した。EP−2及びB−2ともに水漏れは無かった。また、インナーシール材を引き剥がして開封することができた。特に、B−2は開封が容易であった。
【0092】試験例図3および図4に実施例2のヒートシール材についてのSEM像(組成像)を示す。図3はMDの断面像、図4はTDの断面像である。観察は4酸化ルテニウムで染色したサンプルのウルトラミクロトームによる切削面により行った。ここで、黒く見える部分がプロピレン主体の重合ブロックから成る連続相であり、白く見える部分がエチレン主体の重合ブロックから成る分散相である。
【0093】
【表3】

【0094】
【表4】

【0095】
【表5】

【0096】
【発明の効果】本発明によれば、α−オレフィン含有量が1乃至90重量%で、エチレン・α−オレフィンのダイアッド分率が重量換算値で1乃至50%で、しかもエチレン・エチレンのダイアッド分率が重量換算値で99乃至5%であるエチレン・α−オレフィン共重合体を含有するヒートシーラントを用いることにより、環状オレフィン系共重合体に対して、シール強度及び耐熱性に優れたヒートシールを形成できる。




 

 


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