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発明の名称 ガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−249990
公開日 平成10年(1998)9月22日
出願番号 特願平9−100711
出願日 平成9年(1997)3月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀夫
発明者 平川 叙夫 / 小賦 雄介
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ガス遮断性積層体においてにプラスチック基板上に炭素、窒素の1種類以上含み、炭素、窒素の合計含有量が10〜50%を含む金属酸素化物層の第1層を形成したその表面に炭素、窒素の1種類以上を含み、かつ炭素、窒素の合計含有量が0.5〜5%を含む金属酸化物の第2層を形成したガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
【請求項2】 第1層の膜厚は第2層の膜厚より厚く200〜10000Åの厚みである、請求項1に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
【請求項3】 第1層はSi、Ti、Al、Zrの金属を1種類以上と酸素を含有する層である、請求項1または2に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
【請求項4】 第1層の金属酸化物層に含まれる炭素、窒素は金属原子に直接結合するアルキル基によりもたらされるものが主であって金属原子に直接結合するアルコキシ基によりもたらされるものは30%以下である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
【請求項5】 第2層の膜厚は50〜500Åの厚みである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
【請求項6】 第2層の金属酸化物層はSi、Ti、Al、Zrの金属を1種類以上と酸素を含有する層である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
【請求項7】 第2層の金属酸化物層に含まれる炭素、窒素は金属原子に直接結合するアルキル基によりもたらされるものである、請求項1ないし5のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリディーに優れた積層体。
【請求項8】 アルコキシシランとアルコキシチタン、アルコキシアルミニウム、アルコキシジルコニウムの1または2以上を併用した、請求項1に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
【請求項9】 第1層と第2層の境界面が第1層から第2層側に向かって連続的に、炭素が減少し、酸素や金属が増加した層である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載された、ガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス遮断性に優れた積層体に関する。さらに詳しくは、プラスチック基板上に金属酸化物層を設けたガス遮断性とフレキシビリティーに優れた積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック基板上にアルコキシシランの加水分解物を被覆してガス遮断性被膜を形成した包装材は、例えば特公平5−64648号公報や特開平7−205363号公報、特開平8−64648号公報等で提案されている。しかしながら、特公平5−64648号公報に記載されたものはオルガノアルコキシシラン加水分解物の被膜のプラスチック基材に対する密着性が悪く、また被膜のフレキシビリティーが劣る問題があった。特開平7−205363号公報は次の3種類が記載されている。R−Si−(OR′)加水分解物を被覆した第1層は重合が進んでいない2〜3分子の縮合状態の炭素や窒素の多い膜であり、密着性向上のためにプラズマ処理しても急激に有機物が除去された密度の小さいポーラスな面となっており、金属酸化物の蒸着層を設けても密着性が良好でなく、フレキシビリティーも悪いという問題がある。特開平8−165365号公報に記載されたものはガスバリヤ蒸着層が物理的蒸着層であるために金属と直接結合する炭素窒素などのアルキル基由来の元素を含有しない層であり、フレキシビリティーが悪いという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は加水分解物のプラズマ処理やプラズマCVD法の従来技術の欠点である、フレキシビリティーを改善し、ガス遮断性を向上した積層体を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、「1. ガス遮断性積層体においてにプラスチック基板上に炭素、窒素の1種類以上含み、炭素、窒素の合計含有量が10〜50%を含む金属酸素化物層の第1層を形成したその表面に炭素、窒素の1種類以上を含み、かつ炭素、窒素の合計含有量が0.5〜5%を含む金属酸化物の第2層を形成したガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
2. 第1層の膜厚は第2層の膜厚より厚く200〜10000Åの厚みである、1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
3. 第1層はSi、Ti、Al、Zrの金属を1種類以上と酸素を含有する層である、1項または2項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
4. 第1層の金属酸化物層に含まれる炭素、窒素は金属原子に直接結合するアルキル基によりもたらされるものが主であって金属原子に直接結合するアルコキシ基によりもたらされるものは30%以下である、1項ないし3項のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
5. 第2層の膜厚は50〜500Åの厚みである、1項ないし4項のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
6. 第2層の金属酸化物層はSi、Ti、Al、Zrの金属を1種類以上と酸素を含有する層である、1項ないし5項のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
7. 第2層の金属酸化物層に含まれる炭素、窒素は金属原子に直接結合するアルキル基によりもたらされるものである、1項ないし5項のいずれか1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
8. アルコキシシランとアルコキシチタン、アルコキシアルミニウム、アルコキシジルコニウムの1または2以上を併用した、1項に記載されたガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。
9. 第1層と第2層の境界面が第1層から第2層側に向かって連続的に、炭素が減少し、酸素や金属が増加した層である、1項ないし8項のいずれか1項に記載された、ガス遮断性及びフレキシビリティーに優れた積層体。」に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明はプラスチック基体に炭素、窒素の1種類以上を含み合計で含有量が10〜50%である金属酸化物の第1層を形成するのはこの第1層はほとんどガスバリヤ性がを持たないが、可撓性が優れていることと、プラスチック基体および第2層の金属酸化物との密着性が優れているからである。炭素、窒素の合計含有量が10%以下では可撓性が劣化し、50%以上では第2層との密着性が低下して積層体のガス遮断性能が低下する。
【0006】第1層の金属酸化物はSi、Ti、Al、Zrを1種以上と酸素を含有するが、この層に含まれる、炭素、窒素は金属原子に直接結合するアルキル基によりもたらされるものが主であって、金属原子に直接結合するアルコキシ基によりもたらされるものは30%以下でなければならない。アルコキシ基によりもたらされるものが30%以上になると、第1層が低分子量化するためにポーラスな状態であり、第2層のガス遮断性能を低下させる原因となるからである。
【0007】また第1金属酸化物層は第2の金属酸化物層より厚くなくてはならない。それは第1層が第2層にかかる応力を緩和する作用があり、第2層よりも薄くなると応力が緩和できず第2層にクラックを発生しやすくなり結果的にガス遮断性能を低下させる原因となるからである。
【0008】第1層の厚みは200Å〜10000Åであって、200Å以下では第2層にかかる応力を充分に緩和できないので第2層にクラックを生じ積層体のガス遮断性が低下し、10000Å以上では第1層自体に内部応力がかかる為にクラックを発生しやすくなる。
【0009】第2層の金属酸化物層は、炭素、窒素の1種類以上を合計で0.5〜5%含む層であって、ガスバリヤ性が優れた層であるが可撓性がやや小さい層である。炭素、窒素の含有量が0.5%以下では第2層自体のフレキシビリティーがなくなり第2層にクラックが発生しやすく、5%以上では第2層がポーラスな膜となるためにフレキシビリティーは増加するがガス遮断性能が低下するので、0.5〜5%が好ましい。
【0010】第2層の金属酸化物はSi、Ti、Al、Zrを1種以上と酸素を含有するが、この層に含まれる、炭素と窒素は金属原子に直接結合するアルキル基によりもたらされるものである。金属原子に直接結合するアルコキシ基によりもたらされるとガスバリヤ性が劣化する。第2層の厚みは第1層より薄く、50Å〜500Åである、50Åより薄いと連続膜にならないためにガス遮断性能が低下し、500Åより厚いと第2層の可撓性がなくなるためにクラックが発生しやすくなりガス遮断性能が低下するので50Å〜500Åが好ましい。
【0011】本発明のフレキシビリティーとガス遮断性に優れた積層体の製造方法について説明する。第1の金属酸化物層は、一般式Iで示されるI、II、III、で示される金属アルコキシドの、一般式IとII、またはIとIIIを混合したアルコキシシランのアルコール溶液に酸触媒を加え、水分の存在する状態で加水分解し、この加水分解物を基体に塗布して形成する。
一般式IR1−Si−(OR2)(R1は炭素数1〜10の飽和、または不飽和炭化水素残基、またはアミノ基含有の飽和炭化水素残基、R2は炭素数1〜4のアルキル基)
一般式IIR3x−A1−(OR2)
(R2は炭素数1〜4の炭化水素残基、R3は酸素を介してA1に結合する炭素数1〜20の炭化水素残基、0≦n≦3、x+n=3)
一般式IIIR3y−M−(OR2)(MはSi、Ti、Zrから選んだ1または2以上であり、R2は炭素数1〜4の炭化水素残基、R3は酸素を介してMに結合する炭素数1〜20の炭化水素残基、0≦m≦3、0≦y≦3、m+y=4)
このようにして得た積層体をプラズマ処理して第1の金属酸化物層の表面の加水分解を促進して、第2の金属酸化物層を形成することができる。この他、第1の金属酸化物層を形成した積層体に有機金属モノマーを用いプラズマCVD法により第2の金属酸化物を形成することもできる。
【0012】本発明で第1層の金属酸化物形成するのに使用されるアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ポリメトキシシラン、ポリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルエトキシシラン、3,3−ジメトキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリプロポキシシランが用いられる。
【0013】アルコキシチタンとしては、チタンアリルアセトアセテートトリイソプロポキシド、チタン−n−ブトキシド、チタン−n−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキシドビス(テトラメチルヘプタンジオネート)、チタンジイソプロポキシドビス(エチルアセトアセテート)、チタンエドキシド、チタンイソブトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンメタクリレートトリイソプロポキシド、チタンメタクリルオキシエチルアセトアセテートトリイソプロポキシド、(2−メタグリルオキシエトキシ)トリイソプロポキシチタネート、チタンメトキシド、チタン−n−プロポキシドが用いられる。アルコキシアルミニウムとしては、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、アルミニウム−s−ブトキシドビス(エチルアセテート)、アルミニウム−t−ブドキシド、アルミニウムジ−s−ブトキシドエチルアセトアセテート、アルミニウムジイソプロポキシドエチルアセトアセテート、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシドが用いられる。
【0014】アルコキシジルコニウムとしては、ジルコニウム−n−ブトキシド、ジルコニウム−t−ブトキシド、ジルコニウムジ−n−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムジメタクリレートジブドキシド、ジルコニウムエトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムメタクリルオキシエチルアセトアセテートトリ−n−プロポキシド、ジルコニウミウ−n−プロポキシドが用いられる。酸触媒としては加水分解生成段階で酸性にするものであれば特に限定されないが、具体的には塩酸、硝酸、リン酸、酢酸などが好ましい。
【0015】第2の金属酸化物をプラズマCVD法で形成する有機金属モノマーとしてはビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシラン、1133−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、アルミニウムIIIイソプロポキサイド、チタンイソプロポキサイド、チタンクロライドトリイソプロポキサイド、ジルコニウムt−ブトキサイド等が用いられる。
【0016】
【実施例】図1は本発明でプラズマ処理、及びプラズマCVD法による第2層の金属酸化物の形成に使用した高周波プラズマ処理装置である。酸素ガス導入口(1)及び有機金属モノマー導入口2系統(8)、(9)を備えた直径60cmのステンレス製ベルジャー型真空チャンバー(2)と日本電子株式会社製、高周波電源(3)(13.56MH、1.5KW、JEH−01B)及びマッチングボックス(4)、直径13cmの円盤状高周波電極(5)、直径20cm、高さ1.5cmの円筒状アース電極(6)両電極間に設置した試料用治具(7)等からなる。真空ポンプは油回転ポンプと油拡散ポンプを使用し処理中は常にポンプを引き続けた。プラズマ処理の場合酸素ガスのみ使用して処理を行い、プラズマCVD法による第2層の金属酸化物の形成の場合酸素ガスと有機金属モノマーを使用して製膜を行った。実施例、比較例中のXPSはQUANTUM2000(PHYSICAL ELECTRONICS社製)を使用して組成比の測定を、SIMSは、ATOMIKA6500(PERKIN ELMER社製)にて深さ方向の組成分布測定を行った。また酸素透過量測定は、OXTRAN2/20(MOCON社製)を使用して25℃、80%RHを条件下で測定した。
【0017】実施例1メチルトリエドキシシランをSi量に換算して0.4モルと三菱化学株式会社製MKCシリケートをSi量に換算して0.3モルはプロピレングリコールモノプロピルエーテル4モルに溶解し2時間撹拌した。この溶液にプロピレングリコールモノプロピルエーテル2モル、硝酸0.05モル、水2モルの混合物を1時間かけて徐々に滴下し、24時間撹拌して加水分解生成物を得た。このSiの加水分解物に対してチタンイソプロポキシドをTi量に換算して0.3モルをプロピレングリコールモノプロピルエーテル4モルに溶解し1時間撹拌した溶液を、1時間かけて徐々に滴下してさらに24時間撹拌し、ケイ素とチタンの加水分解物の混合物を得た。PET25μmフイルムに加水分解物をディップコート法により塗布し、80℃、1時間の熱乾燥により溶媒を除去した後、酸素ガスにより真空度0.05Torr、出力400Wで30秒間プラズマ処理を行い被覆フイルムを得た。得られた薄膜の膜厚は約1000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素23.5%、チタン9%、酸素64.5%、炭素3%であり、100から1000Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。また得られた薄膜の組成をSIMSにより測定したところ表層を基準にして深さ方向に50Åから150Åにかけて炭素が連続的に増加し、ケイ素、チタン、酸素が連続的に減少していた。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表1に示した。
【0018】実施例2実施例1のディップコートの速度を変えて塗布を行い以下同様の操作を行った。得られた薄膜の膜厚は約500Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素23.5%、チタン9%、酸素64.5%、炭素3%であり、100から500Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表1に示した。
【0019】実施例3実施例1のチタンイソプロポキシドをジルコニウム−n−ブトキシドに変更して以下同様の操作を行った。得られた薄膜の膜厚は1000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から150Åまではケイ素22%、ジルコニウム10%、酸素64%、炭素4%であり、150から1000Åまではケイ素12%、ジルコニウム6%、酸素57%、炭素25%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表1に示した。
【0020】実施例4実施例1のチタンイソプロポキシドをアルミニウムイソプロポキシドに変更して以下同様の操作を行った。得られた薄膜の膜厚は800Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素25%、アルミニウム8%、酸素65%、炭素2%であり、100から800Åまではケイ素21%、アルミニウム6%、酸素51%、炭素22%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表1に示した。
【0021】実施例5ポリメトキシシロキサン(三菱化学株式会社製MKCシリケート MS51)をSi量に換算して0.3モルはプロピレングリコールモノプロピルエーテル4モルに溶解し2時間撹拌した。この溶液にプロピレングリコールモノプロピルエーテル1モル、硝酸0.05モル、水2モルの混合物を1時間かけて徐々に滴下し、24時間撹拌して加水分解生成物を得た。この加水分解物に対して3−アミノプロピルトリエトキシシランをSi量に換算して0.3モルをプロピレングリコールモノプロピルエーテル4モルに溶解し1時間撹拌し、この混合液を1時間かけて徐々に滴下してさらに24時間撹拌し、ケイ素の加水分解物の混合物を得た。PET25μmフイルムに加水分解生成物をディップコート法により塗布し、80℃、1時間の熱乾燥により溶媒を除去した後、酸素ガスにより真空度0.05Torr、出力400Wで1分間プラズマ処理を行い被覆フイルムを得た。得られた薄膜の膜厚は約2000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素32%、酸素64%、炭素4%であり、100から2000Åまではケイ素21%、酸素46%、炭素21%、窒素12%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表1に示した。
【0022】実施例6実施例5のディップコートの速度を変えて塗布を行い以下同様の操作を行った。得られた薄膜の膜厚は約6000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素32%、酸素64%、炭素4%であり、100から6000Åまではケイ素21%、酸素46%、炭素21%、チッ素12%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表1に示した。
【0023】実施例7メチルトリエトキシシランをSi量に換算して0.4モルと三菱化学株式会社製MKCシリケートをSi量に換算して0.3モルはプロピレングリコールモノプロピルエーテル4モルに溶解し2時間撹拌した。この溶液に対してプロピレングリコールモノプロピルエーテル2モル、硝酸0.05モル、水2モルの混合物を1時間かけて徐々に滴下し、24時間撹拌して加水分解生成物を得た。このSiの加水分解物に対してチタンイソプロポキシドをTi量に換算して0.3モルをプロピレングリコールモノプロピルエーテル4モルに溶解し1時間撹拌した溶液を1時間かけて徐々に滴下してさらに24時間撹拌し、ケイ素とチタンの加水分解物の混合物を得た。PET25μmフイルムに加水分解物をディップコート法により塗布し、80℃、1時間の熱乾燥により溶媒を除去した。この基材を高周波プラズマCVD装置内に設置し、ヘキサメチルジシロキサンを真空度1.0×10−3torrと酸素ガスを2.0×10−3torrを混入し高周波出力200Wで1分間反応させ、シリコン酸化物膜を形成した。得られた薄膜の膜厚は約1100Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素33%、酸素65%、炭素2%であり、100から1100Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量表2に示した。
【0024】実施例8実施例7の高周波プラズマCVD装置を用いたシリコン酸化物膜の製膜において、製膜時間を3分に変更して同様の操作を行った。得られた薄膜の厚さは約1300Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から300Åまではケイ素33%、酸素65%、炭素2%であり、300から1300Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表2に示した。
【0025】実施例9実施例7のヘキサメチルジシロキサンを真空度0.5×10−3torrとチタンイソプロポキシドの真空度1.0×10−3torrと酸素ガスを2.0×10−3torrを混入し以下同様の操作でプラズマCVD法により無機酸化膜製膜を形成した。得られた薄膜の膜厚は約1100Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素20%、チタン13%、酸素65%、炭素1%であり、100から1000Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表2に示した。
【0026】比較例1実施例1のプラズマ処理は行わず80℃、1時間の熱処理のみを行い被覆フイルムを得た。得られた薄膜の膜厚は約1000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から1000Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量表1に示した。
【0027】比較例2実施例1のディップコートの速度を変えて塗布を行い以下同様の操作を行った。得られた薄膜の膜厚は約200Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素23.5%、チタン9%、酸素64.5%、炭素3%であり、100から200Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表1に示した。
【0028】比較例3実施例5のディップコートの速度を変えて塗布を行い以下同様の操作を行った。得られた薄膜の膜厚は約15000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素32%、酸素64%、炭素4%であり、100から15000Åまではケイ素21%、酸素46%、炭素21%、チッ素12%であった。得られた被覆材の酸素透過量を表1に示した。
【0029】比較例4プロピレングリコールモノプロピルエーテル1モル、硝酸0.05モル、水2モルの混合物に対して、3−アミノプロピルトリエトキシシランをSi量に換算して0.3モルをプロピレングリコールモノプロピルエーテル4モルに溶解し1時間撹拌した液を1時間かけて徐々に滴下して、ケイ素の加水分解物の混合物を得た。PET25μmフイルムに加水分解生成物をディップコート法により塗布し、80℃、1時間の熱乾燥により溶媒を除去した後、酸素ガスにより真空度0.05Torr、出力400Wで1分間プラズマ処理を行い被覆フイルムを得た。得られた薄膜の膜厚は約5000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素25%、酸素63%、炭素10%、チッ素2%であり、100から5000Åまではケイ素11%、酸素28%、炭素50%、チッ素11%であった。得られた薄膜の結合状態をFT−IRにより測定したところ、3−アミノプロピルトリエトキシシラン由来のSiに結合したエトキシ基が40%存在していた。得られた被覆材の酸素透過量を表1に示した。
【0030】比較例5実施例7の高周波プラズマCVD装置を用いたシリコン酸化物膜の製膜において、製膜時間を20秒に変更して同様の操作を行った。得られた薄膜の厚さは約1000Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から30Åまではケイ素33%、酸素65%、炭素2%であり、30から1000Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量を表2に示した。
【0031】比較例6実施例7の高周波プラズマCVD装置を用いたシリコン酸化物膜の製膜において、製膜時間を15分に変更して以下同様の操作を行った。得られた薄膜の厚さは約2500Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から1500Åまではケイ素33%、酸素65%、炭素2%であり、1500から2500Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量及びゲルボフレックステスターによる処理後の酸素透過量を表2に示した。
【0032】比較例7実施例7の高周波プラズマCVD装置を用いたシリコン酸化物膜の製膜において、ヘキサメチルジシロキサンに換えて4塩化ケイ素を使用して以下同様の操作を行った。得られた薄膜の厚さは約1100Åであった。得られた薄膜の組成をXPSにより測定したところ、表層から100Åまではケイ素34%、酸素65%、塩素1%であり、100から1100Åまではケイ素13%、チタン5.5%、酸素58%、炭素23.5%であった。得られた被覆材の酸素透過量を表2に示した。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】(註) PET 25μmの酸素透過量55.1cc/mday atm【0036】
【発明の効果】本発明の積層体は高いガス遮断性と良好なフレキシビリティーを有する優れた効果を奏する。




 

 


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