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発明の名称 パリソンの肉厚制御方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−217317
公開日 平成10年(1998)8月18日
出願番号 特願平9−31476
出願日 平成9年(1997)1月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】周藤 悦郎
発明者 倉島 秀夫 / 加賀 保雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すことによって形成され、形成後直ちに、取付ステーションに着設されて公転する複数のブロー成形金型の各々によって中空成形体に形成されるパリソンの長さ方向肉厚を制御する方法であって、ブロー成形金型の公転角に基づいて上記隙間の量を制御することを特徴とするパリソンの肉厚制御方法。
【請求項2】 ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すことによって形成され、形成後直ちに、取付ステーションに着設されて公転する複数のブロー成形金型の各々によって中空成形体に形成されるパリソンの長さ方向肉厚を制御する方法であって、1取付ステーションに対する公転角α、または公転角αより僅かに小さい角を複数(m)個に等分割して複数(m+1)の序数よりなる公転角ポイントを設定し、かつ各公転角ポイントに対するパリソンの目標の肉厚を設定し、公転角ポイントと各公転角ポイントに対する上記肉厚に基づいて上記隙間の量を制御することを特徴とするパリソンの肉厚制御方法。
【請求項3】 ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すことによって形成され、形成後直ちに、取付ステーションに着設され回転軸によって公転する複数のブロー成形金型の各々によって中空成形体に形成されるパリソンの長さ方向肉厚を制御する装置であって、該装置は、回転軸に係合して回転し、多数のパルスを発生するロータリ・エンコーダを備えていることを特徴とするパリソンの肉厚制御装置。
【請求項4】 さらに、1取付ステーションに対する公転角α、または公転角αより僅かに小さい角を複数(m)個に等分割して(m+1)個の序数よりなる公転角ポイントを設定し、かつ各公転角ポイントに対するパリソンの目標の肉厚に対応するダイとコアとの相対変位量を設定することにより得られた公転角ポイントと上記相対変位量との関係データを記憶格納する装置;ロータリ・エンコーダより出力されるパルスの数をカウントするカウンタ回路;1取付ステーションに対する公転角の間にロータリ・エンコーダが発生するパルス数を、上記等分割する数(m)で割った値のパルス数にカウンタ回路のカウント数が達する毎に公転角ポイントを順次指定する装置;指定された公転角ポイントに対する肉厚に対応するダイとコアとの相対変位量を電圧に変換してサーボアンプに出力する装置、およびサーボアンプの出力信号に基づいてダイとコアの間の隙間の量を調節する装置を備えることを特徴とする請求項3記載のパリソンの肉厚制御装置。
【請求項5】 さらに、金型を検出する装置、および金型を検出する装置に接続する遅延回路を備えており、上記相対変位量を電圧に変換してサーボアンプに出力する装置に公転角ポイント”1”を指定する回路が設けられており、遅延回路が、カウンタ回路のリセット回路および上記公転角ポイント”1”を指定する回路に接続されていることを特徴とする請求項4記載のパリソンの肉厚制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って押出し形成され、形成後直ちに回転式ブロー成形機によって容器等の中空成形体に成形されるパリソンの長さ方向肉厚制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック容器等の中空成形体は、通常パリソン(筒状の熱可塑性予備成形体)からブロー成形することによって形成されるが、形成の際の膨出率や製品の肉厚が高さ方向に差があるため、長さ方向肉厚分布が所定のものになるようにパリソンを形成することが望ましい。パリソンは、ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量一定の熱可塑性樹脂を押出すことによって形成されるが、従来押出時間またはパリソン長さに基づいて上記の隙間量を調節してパリソンの肉厚分布の制御を行なっていた(例えば特開昭55−69422号公報、特開平7−88945号公報)。しかしパリソンを形成後直ちに回転式ブロー成形機によってブロー成形する場合は、ブロー成形金型は連続公転するのであるが、比較的単重が大きい(例えば30〜50kg)金型が開閉する際の慣性モーメントの変動や開閉抵抗の差等によって開閉の際に公転速度が若干変化する(例えば10%程度)。また金型間の間隔も取付け具合によって若干異なる。そのため上記の方法では時間軸または長さ軸にずれが生じて、ブロー成形との精密なタイミングでのパリソン肉厚制御が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明のうち請求項1〜4に係る発明は、流量一定の熱可塑性樹脂がダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って押出すことによって形成され、形成後直ちに、連続公転するブロー成形金型によって中空成形体にブロー形成されるパリソンの長さ方向肉厚を、公転速度に変動があっても、ブロー成形との精密なタイミングで制御することが可能な方法および装置を提供することを目的とする。請求項5に係る発明は、請求項1〜4に係る発明の目的に加えて、金型間の間隔に若干の差がある場合でも、パリソンの長さ方向肉厚を、ブロー成形との精密なタイミングで制御することが可能な装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のパリソンの肉厚制御方法は、ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すことによって形成され、形成後直ちに、取付ステーションに着設されて公転する複数のブロー成形金型の各々によって中空成形体に形成されるパリソンの長さ方向肉厚を制御する方法であって、ブロー成形金型の公転角に基づいて上記隙間の量を制御することを特徴とする。「ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すこと」は、例えば押出機(1)とダイヘッド(3)の間にギヤポンプ(2)または射出成形機等を設けることによって実現できる。熱可塑性樹脂(9)の流量が一定の場合、パリソン(8)長さ方向のある位置における肉厚tは当該位置に対応する隙間量の関数である。従って隙間の量を制御することによってパリソンの長さ方向肉厚を制御することができる。公転角は公転速度の変動の影響を受けない。従ってこの発明は、パリソンの長さ方向肉厚を、公転速度に変動があってもブロー成形との精密なタイミングで制御することが可能である。
【0005】請求項2に係る発明のパリソンの肉厚制御方法は、ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すことによって形成され、形成後直ちに、取付ステーションに着設されて公転する複数のブロー成形金型の各々によって中空成形体に形成されるパリソンの長さ方向肉厚を制御する方法であって、1取付ステーションに対する公転角α、または公転角αより僅かに小さい角を複数(m)個に等分割して複数(m+1)の序数よりなる公転角ポイントを設定し、かつ各公転角ポイントに対するパリソンの目標の肉厚を設定し、公転角ポイントと各公転角ポイントに対する上記肉厚に基づいて上記隙間の量を制御することを特徴とする。「1取付ステーションに対する公転角α」とは、ブロー成形金型(12)が1取付ステーションの円周距離Sを、金型(12)が公転によって移動する角度αをいう。「公転角αより僅かに小さい角」とは、(0.9〜1.0)αの角度の角をいう。上記移動の間に1金型(12)分の、すなわち1個の中空成形体に対するパリソン(8)部分が形成される。「複数の序数(m+1)」とは、例えば1、2、3、・・・、m−1、m、m+1をいい、序数の小さい側(1、2、3,・・・)はパリソン(8)部分の一方の端部側に当たり、序数の大きい側(m−1、m、m+1)はパリソン(8)部分の他方の端部側に当たる。このように公転角はデジタル処理されるので、この発明は、パリソンの長さ方向肉厚を、公転速度に変動があっても、ブロー成形との極く精密なタイミングで制御することが可能である。
【0006】請求項3に係る発明のパリソンの肉厚制御装置は、ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すことによって形成され、形成後直ちに、取付ステーションに着設され回転軸によって公転する複数のブロー成形金型の各々によって中空成形体に形成されるパリソンの長さ方向肉厚を制御する装置であって、該装置は、回転軸に係合して回転し、多数のパルスを発生するロータリ・エンコーダを備えていることを特徴とする。「回転軸に係合して」とは、ギヤ(14)および/またはタイミング・ベルト(15)等を介して係合する場合を含む。ロータリ・エンコーダ(16)は、回転軸(13)に係合して回転するので、エンコーダ(16)が発生するパルスの数は公転角に比例する。従ってこの発明は、公転角に基づいてダイとコアの間の隙間の量を制御することができるので、パリソンの長さ方向肉厚を、公転速度に変動があってもブロー成形との精密なタイミングで制御することが可能である。
【0007】請求項4に係る発明のパリソンの肉厚制御装置は、ダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って流量が一定の熱可塑性樹脂を押し出すことによって形成され、形成後直ちに、取付ステーションに着設され回転軸によって公転する複数のブロー成形金型の各々によって中空成形体に形成されるパリソンの長さ方向肉厚を制御する装置であって、回転軸に係合して回転し、多数のパルスを発生するロータリ・エンコーダ;1取付ステーションに対する公転角α、または公転角αより僅かに小さい角を複数(m)個に等分割して(m+1)個の序数よりなる公転角ポイントを設定し、かつ各公転角ポイントに対するパリソンの目標の肉厚に対応するダイとコアとの相対変位量を設定することにより得られた公転角ポイントと上記相対変位量との関係データを記憶格納する装置;ロータリ・エンコーダより出力されるパルスの数をカウントするカウンタ回路;1取付ステーションに対する公転角の間にロータリ・エンコーダが発生するパルス数を、上記等分割する数(m)で割った値のパルス数にカウンタ回路のカウント数が達する毎に公転角ポイントを順次指定する装置;指定された公転角ポイントに対する肉厚に対応するダイとコアとの相対変位量を電圧に変換してサーボアンプに出力する装置、およびサーボアンプの出力信号に基づいてダイとコアの間の隙間の量を調節する装置を備えることを特徴とする。「肉厚に対応するダイとコアとの相対変位量」は、ダイ(4)が固定されている場合はコア(5)の変位量を指し、コアが固定している場合はダイの変位量を指す。変位量は、変位量に比例する値、例えば変位率(変位量*100/最大変位量・%)を含んで意味する。「ロータリ・エンコーダより出力されるパルスの数」は、ロータリ・エンコーダ(16)より倍周器および/または分周器等を介して出力されるパルスの数を含んで意味する。この発明は、公転角をデジタル処理してダイとコアの間の隙間の量を調節することができるので、パリソンの長さ方向肉厚を、公転速度に変動があっても、ブロー成形との極く精密なタイミングで制御することが可能である。
【0008】請求項5に係るパリソンの肉厚制御装置は、請求項4に係る発明の装置に加えて、金型を検出する装置、および金型を検出する装置に接続する遅延回路を備えており、上記相対変位量を電圧に変換してサーボアンプに出力する装置(34)に公転角ポイント”1”を指定する回路(34a)が設けられており、遅延回路が、カウンタ回路のリセット回路(29a)および上記公転角ポイント”1”を指定する回路(34a)に接続されていることを特徴とする。「金型を検出する装置」としては、金型(12)に着設された検出子(20)を検出する金型検出センサ(19)が挙げられる。この発明は、金型を検出する装置(19)の配設位置が、金型を検出する装置(19)によって或る金型(12)が或る部位において検出された時点にダイヘッド3の隙間7を通過する樹脂部分が、当該金型(12)の検出部位において把持されるまでの時間(p)と、当該金型12が検出されてから閉鎖するまでの時間(v)とが実質的に等しくなるように設定されるが、時間(p)と時間(v)が一致しなかった場合は、時間(p)と時間(v)との差が0になるように、遅延時間(q)を設定することによって、金型間の間隔が若干異なっても、また公転速度に若干の変動があっても、パリソンの長さ方向肉厚を、ブロー成形との極く精密なタイミングで制御することが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】図1において、押出される熱可塑性樹脂9の流量を一定にするためのギヤポンプ2が押出機1とダイヘッド3との間に設けられている。ダイヘッド3の下端のダイ4と、垂直なコアロッド6の下端に着設された円錐台形状のコア5との間に隙間7が形成されており、隙間7を通って流出する樹脂9によってほぼ鉛直方向にパリソン8が形成される。サーボ弁14、サーボアンプ25等を含むサーボ機構および油圧シリンダー23、レバー22によりコアロッド6を上下に変位させて隙間7の量、すなわち隙間幅を変えることによりパリソン8の長さ方向肉厚が調節される。熱可塑性樹脂9の流量が一定の場合、パリソン8長さ方向のある位置における肉厚tは当該位置に対応する隙間量の関数である。隙間量はコアロッド6の上下位置、すなわちコアロッドの変位量cの関数である。変位量cは、変位率c’%すなわち変位量c*100/最大変位量cmax・%に比例する。最大変位量cmaxは決められた一定値である。従ってt=f(c’)の関係が成り立つ。よってc’=f’(t)の関係が成り立つ。fおよびf’は関数式を示す。よってコアロッド変位率c’%を肉厚tとみなして、コアロッド変位率c’%を制御することによってパリソンの肉厚を制御することができる。
【0010】図2において、10は回転式ブロー成形機であり、矢印A方向に連続回転する垂直な円盤11の周縁部に沿って等間隔に設けられた複数個(n個:図ではn=16)の取付ステーション11sに備えられる取付具(図示されない)の各々にブロー成形金型12が着設されている。金型12は2つ割りの開閉式割り型である。取付具に着設の際に若干のずれが生ずるため、金型12間の間隔は完全に等しくはない。すなわち金型12は実質的に等間隔である。図1では説明を分かり易くするため、円盤11の直径が比較的大きくなっているが、実際は円盤11の慣性モーメントをなるべく小さくするため上記直径は金型12の幅にほぼ等しい程小さく、また円盤11は薄く、かつ必要に応じて透孔(図示されない)が形成されている。従って全体の慣性モーメントに対する金型12の影響が大きい。円盤11は、開いた状態で下降して、パリソン8を把持する直前の金型12の頭端面12aにおけるキャビティ入口中心12a’が、ダイヘッド3のコア5のやや左側(すなわちコア5に対して回転軸13の反対側)下方に位置するように配設されている。
【0011】金型12は、その中心12cが、円盤11の中心軸Oを透る水平面11xに対して僅か上方に傾いたダイヘッド3側の平面11y(例えば水平面11xに対してなす角度θが5度)を通過する時点でカム機構(図示されない)により閉鎖を開始し、水平面11xに達した時点で閉鎖を終了する。金型12は、中心12cが、水平面11xに対してやや上方に傾いた、中心軸Oに対してダイヘッド3と反対側の平面11z(例えば水平面11xに対してなす角度δが10度)に達するまでまでA方向に公転する間、閉状態にあり、以降中心12cが平面11yに達するまで公転する間は開状態にあるようになっている。キャビティ12bが見える金型12は開状態にあるものを示す。パリソン8は金型12の閉状態で互いに繋っており、閉鎖直後のブロー成形金型12により、だれない程度に僅かに引っ張られながらやや左側に傾いて垂下する。樹脂9の流量は、パリソン8の平均断面積や金型12の周速度との関連においてこのようなことが可能のように定められる。円盤11の頂部より僅かに右側上方に送出ターレット18が配設されている。
【0012】金型閉鎖の際に円盤11の回転速度は若干(10%程度)変化する。閉鎖後エア(図示されない)がパリソン8内に送入され、キャビティ12b内のパリソン部分はブロー成形され、冷却固化した後金型12は開く。この際にも円盤11の回転速度は若干(10%程度)変化する。ブロー成形された容器17は、金型12から取り出され送出ターレット18に移送され、次工程に送られる。
【0013】円盤11の回転軸13はモータ(図示されない)によって一定平均回転速度(例えば毎分4回)で連続駆動される。回転軸13のギヤ(図示されない)には、ギヤ14、ギヤ14と同軸ののプーリ14a、タイミングベルト15およびプーリ16aを介してロータリ・エンコーダ16が係合している。エンコーダ16とプーリ16aは同軸である。回転軸13とギヤ14の回転比は1:s(sは1より大きい値;例えばs=4)で、ギヤ14の回転速度は回転軸13の回転速度のs倍となる。またエンコーダ16の回転速度はギヤ14の回転速度のr倍(rは1より大きい値;例えばr=10)になるように構成されている。エンコーダ16としては、3600パルス/回転などの1000〜5000パルス/回転を発生するものが好ましく用いられる。19は定位置にある金型検出センサ、例えば近接スイッチである。各金型12の検出センサ19に対向すべき面の先端部に検出子20が着設されている。検出センサ19は平面11yの上方に、好ましくは対向する位置に来た検出子20と閉鎖時の金型12の検出子20との間の円周方向距離が、金型12の閉鎖により把持される時のパリソン8の長さ、すなわち金型閉鎖時に頭端面12aにおいて把持されるパリソン部分とダイ4の下面間のパリソン8の長さに等しくなる位置に配設される。すなわち、このように検出センサ19がセットされた時、遅延回路36に設定される遅延時間(q)はほぼ0になる。検出センサ19が、上記円周方向距離が上記パリソン8の長さに等しくなる位置よりずれて配設された場合は、上記ずれの影響が無くなるように遅延時間(q)を設定する。
【0014】パリソン肉厚制御機構を示す図2において、コアロッド6の上端に水平軸21の周りに揺動可能なレバー22が軸着されている。レバー22の押出機1と反対側の端部に油圧シリンダ23の垂直ピストンロッド23aが軸着されている。水平軸21はレバー22の中央に位置し、コアロッド6とピストンロッド23aは、変位方向は反対であるが、それ等の変位量は等しい。 油圧シリンダ23は、サーボ弁24によって駆動され、サーボ弁24にサーボアンプ25の出力が入力する。26は線状変位計(差動変圧計、ポテンシオメータ等の)であって、ピストンロッド23aの上下による変位量を検出する。変位計26の出力はサーボアンプ25にフィードバックされる。
【0015】エンコーダ16の出力パルスは倍周器27(倍周比は例えば4倍)に入力する。倍周器27は、パルス数を増大して円盤11の回転角、すなわち金型12の公転角の分解能を上げるためのものである。倍周器27の出力信号はカウンタ回路29に入力し、パルス数がカウンタ回路29でカウントされる。カウンタ回路29には、リセット回路29aが内蔵されている。比較器31に、カウンタ回路29の出力信号(カウント数)およびパルス数設定器30による設定パルス数が入力する。パルス数設定器30は、円盤11の1取付ステーション11sに対応する公転角、すなわち金型12が1取付ステーションの円周距離Sを移動する時の公転角、つまり距離Sに対する中心角α、または中心角αより僅かに小さい角(好ましくは0.9α以上)を等分する数(m)で、金型12が距離Sを移動する間に倍周器27から出力されるパルス数を割った値のパルス数を設定する。上記数(m)は好ましくは10〜1000、より好ましくは20〜500である。中心角αを等分する場合は、或るステーション11s(金型12が着設されている)に対する最終の公転角ポイント”34”と、次のステーション11sに対する最初の公転角ポイント”1’”は一致する。中心角αより僅かに小さい角を等分する場合は、次のステーション11sの最初の公転角ポイント”1’”は、図3に示すように、前のステーション11sに対する最終の公転角ポイント”34”から、角度の小さい分だけ離れる。カウンタ回路29より出力されるカウント数がパルス数設定器30により設定されたパルス数と一致した時比較器31から信号が出力され、この信号は公転角ポイント指定回路33に入力する。同時に比較器31から出力されるパルス信号28がカウンタ回路29のリセット回路29aに入力する。公転角ポイント指定回路33は、入力信号をカウントしてカウント毎に序数2、・・・、m、m+1よりなる公転角ポイントを順次指定する。
【0016】35はパターン設定器、例えばパソコン(キーボード、モニタ、入出力信号処理装置およびパソコン本体を含む)又はピンコーダ等であって、図3に示すような公転角ポイントとコアロッド変位率c’%との例えば折線よりなる関係パターン線図37を設定する。パターン設定器35の出力信号はパターン電圧変換器34に入力して、コアロッド変位率c’%の値c’は電圧Vに変換され、保持される。金型検出センサ19の出力は遅延回路36を介して、パターン電圧変換器34に内蔵される公転角ポイント”1”を指定する回路34aに入力する。遅延回路36から出力されるパルス信号32がカウンタ回路29のリセット回路29aに入力する。遅延回路36で遅延される時間(q)は次のようにして設定される。金型検出センサ19の配設位置が、金型検出センサ19によって或る金型12が或る部位において検出された時点にダイヘッド3の隙間7を通過する樹脂部分が、当該金型12の検出部位において把持されるまでの時間(p)が、当該金型12が検出されてから閉鎖するまでの時間(v)に実質的に等しくなるように定められている時は、遅延時間(q)を0に設定する。上記のように定められていない時は、時間(q)を、時間(p)と時間(v)との差が0になるように設定する。パターン電圧変換器34の出力信号はサーボアンプ25に入力する。
【0017】以上の装置によりパリソンの肉厚制御は次のようにして行なわれる。以下m=33の場合について説明する。各公転角ポイントに対する目標の肉厚(t)を経験的に調整しながら定め、段落番号0009に記載の式c’=f’(t)から、各肉厚(t)に対するコアロッド変位率c’%を求める。次に横軸が1、2、・・・、33(m)、34(m+1)よりなる等間隔の公転角ポイントを示し、縦軸がコアロッド変位率c’%を示す、例えば折れ線よりなるパターン線図37(図3)を作製する。公転角ポイントの数字が小さい(例えば1、2、3)側は、金型12に把持されるパリソン8部分の下端側、すなわち形成される容器17の口頚部側を示し、公転角ポイントの数字が大きい(例えば32、33、34)側は、金型12に把持されるパリソン8部分の上端側、すなわち形成される容器17の底部側を示す。公転角ポイント1、2、3および32(m−1)、33(m)、34(m+1)に対応する部分は通常ばりになる。従って公転角ポイント1と34(mー1)は、ほぼばりの位置に当たるので、両ポイント1、34に対するコアロッド変位率(%)は等しいことが好ましい。このパターン線図37をパターン設定器35に記憶格納する。
【0018】エンコーダ16は常時パルスを出力しており、従って倍周器27も常時パルスを出力している。遅延回路36よりパルス信号32がカウンタ回路29のリセット回路29aに入力すると、カウンタ回路29はカウント数1からカウントを始める。同時にパターン電圧変換器34は、遅延回路36よりのパルス信号の入力によって公転角ポイント”1”を指定し、公転角ポイント”1”に対する電圧V1(コアロッド変位率c’1%に対応する)をサーボアンプ25に出力する。サーボアンプ25の出力信号がサーボ弁24に入力すると、油圧シリンダのピストン23aが変位してコアロッド6を変位させ、線状変位計26からのフィードバック信号の電圧とパターン電圧変換器34からの出力信号の電圧が等しくなった時、すなわちコアロッド変位率がc’1%になった時変位は停止する。
【0019】カウンタ回路29のカウント値がパルス数設定器30の設定パルス数と一致した時比較器31より信号が出力され、公転角ポイント指定回路33は公転角ポイント”2”を指定し、同時にパルス信号28が出力され、カウンタ回路29のリセット回路29aに入力するとカウンタ回路29はリセットされる。公転角ポイント指定回路33より信号が入力すると、パターン電圧変換器34は、公転角ポイント”2”に対する電圧V2(コアロッド変位率c’2%に対応する)をサーボアンプ25に出力する。カウンタ回路29はリセットされているので、この間カウンタ回路29は再びカウント数1からカウントを始め、このカウント値がパルス数設定器30の設定パルス数と一致した時比較器31より信号が出力され、公転角ポイント指定回路33は公転角ポイント”3”を指定し、同時にパルス信号28が出力され、カウンタ回路29のリセット回路29aに入力するとカウンタ回路29はリセットされる。上記の公転角ポイント”2”を指定した時と同様にしてサーボアンプ25が信号を出力して、コアロッド6が変位率c’3%になるまで変位する。以下同様な操作を公転角ポイントが34(m+1)になるまで繰り返す。次の金型12が検出された時、再び遅延回路36からパルス信号がパターン電圧変換器34に出力されて、公転角ポイント”1’”(図3参照)に対する電圧V1(コアロッド変位率c’1%に対応する)をサーボアンプ25に出力する。以降前記と同様の動作を繰り返す。
【0020】金型位置検出センサ19を設けることなく、図1に示すような、回転軸13によって回転され、周縁部に沿い金型数と等しい数の、もしくは整数倍の数の等間隔の透孔40aが円周方向に形成された回転円盤40を配設し、円盤40の片側から光を照射し、透孔40aを通過した光を光電変換受光器(図示されない)で受光して、受光電気信号の立上り部または立下り部を遅延回路36に入力してもよい。この場合、回転円盤40の回転方向位置を調整して、立上がり部(または立下がり部)の信号が発生する時点が、公転角ポイント”1”(ステーション11sの所定の位置に対応する)の時点に一致するようにするのが好ましい。一致する場合は設定遅延時間は0となる。一致しない場合は、一致するように遅延時間を定める。この方式では、金型間の間隔に若干の差がある場合には、パリソンの長さ方向肉厚制御に、この差の影響がてる。
【0021】
【発明の効果】本発明のうち請求項1〜4に係る発明は、流量一定の熱可塑性樹脂がダイヘッドに設けられたダイとコアの間の隙間を通って押出すことによって形成され、形成後直ちに、連続公転するブロー成形金型によって中空成形体にブロー形成されるパリソンの長さ方向肉厚を、公転速度に変動があっても、ブロー成形との精密なタイミングで制御することができるという効果を奏する請求項5に係る発明は、請求項1〜4に係る発明の効果に加えて、金型間の間隔に若干の差がある場合でも、パリソンの長さ方向肉厚を、ブロー成形との精密なタイミングで制御することができるという効果を奏する。




 

 


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