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発明の名称 プレス機械のチェンジリテーナー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−258329
公開日 平成10年(1998)9月29日
出願番号 特願平9−62962
出願日 平成9年(1997)3月17日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘 (外2名)
発明者 伊藤 秀明 / 吉岡 直子
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 パンチ又はダイをホルダーに保持し且つパンチ又はダイをプレス加工に使用するときに該パンチ又はダイのホルダーからの突出量が大きくなり使用しないときにその突出量が小さくなるように該突出量を切替えるプレス機械のチェンジリテーナーであって、上記ホルダーに取り付けられ上記パンチ又はダイをその突出量が変化するように進退自在に支持するガイドと、上記パンチ又はダイの背部に設けられ該パンチ又はダイと一体になって進退するフロート部と、上記フロート部の背面を横方向に摺動することによって該フロート部を上記突出量が大きい使用位置と突出量が小さい非使用位置とに進退させるセレクトバーとを有し、上記フロート部の背面及び上記セレクトバーには互いに嵌合可能なフロート部進退方向の凹凸が形成され、上記セレクトバーを、上記パンチ又はダイの突出量が大きくなるように該セレクトバーの凸部が上記フロート部の凸部に当接する位置と、上記突出量が小さくなるように該セレクトバーとフロート部の互いの凹部と凸部とが嵌まり合う位置とに、横移動させる駆動手段を備えていることを特徴とするプレス機械のチェンジリテーナー。
【請求項2】 請求項1に記載されているプレス機械のチェンジリテーナーにおいて、上記フロート部の背面の中央に凹部が形成されて、該フロート部背面のセレクトバー横移動方向の前後の部位が相対的に突出した凸部に形成されている一方、上記セレクトバーには、上記フロート部背面の凹部に対応する凹部が形成されて、該凹部のセレクトバー横移動方向前側の部位と後側の部位とが、上記フロート部背面の前後の凸部に当接することによって上記突出量を大きくする相対的に突出した凸部に形成され、上記セレクトバーの前又は後の凸部が、上記フロート部の背面の凹部に嵌まることによって上記突出量を小さくすることを特徴とするプレス機械のチェンジリテーナー。
【請求項3】 請求項1に記載されているプレス機械のチェンジリテーナーにおいて、上記フロート部の背面に3以上の凹部が上記セレクトバーの横移動方向に一定ピッチで並ぶように形成されて、相隣る凹部間が相対的に突出した凸部に形成されている一方、上記セレクトバーには、上記フロート部の各凸部に当接することによって上記突出量を大きくし、各凹部に嵌まることによって上記突出量を小さくする3以上の凸部が上記横移動方向に上記フロート部の凹部と同ピッチで並ぶように形成されていることを特徴とするプレス機械のチェンジリテーナー。
【請求項4】 請求項1に記載されているプレス機械のチェンジリテーナーにおいて、上記フロート部及びセレクトバーのうちの一方の部材に設けられていて、他方の部材とは反対側を向き且つ上記突出量を小さくするときの上記セレクトバーの移動方向へいくに従ってフロート部先端側へ向かうように傾斜した係合面と、上記フロート部及びセレクトバーのうちの他方の部材に設けられていて、該他方の部材の凸部よりも上記一方の部材側へ突出しており、上記セレクトバーが上記突出量を小さくするように移動することに伴って上記係合面に当接し該係合面を摺動することによって上記フロート部が上記セレクトバー側へ寄せられるようにする係合突起とを備えていることを特徴とするプレス機械のチェンジリテーナー。
【請求項5】 請求項1に記載されているプレス機械のチェンジリテーナーにおいて、上記ガイドが筒状に形成されていて、該ガイド内に上記フロート部が進退自在に挿入されているとともに、上記セレクトバーが横移動自在に挿入されており、上記駆動手段が、上記ガイドの側面に固定されたシリンダと、該シリンダ内を摺動するピストンに結合され上記ガイドの側面の貫通孔を通して該ガイド内に差し込まれたピストンロッドとを備えてなるシリンダ装置によって形成されており、上記ピストンロッドの先端部には、先端の幅広部と、該幅広部に続く幅狭部とよりなるT字状の連結部が形成され、上記セレクトバーの基端部には、その端面に開口し上記ピストンロッドの幅狭部が嵌まる細溝部と、上記ピストンロッドの幅広部が嵌まる広溝部とが断面T字状に連なり且つ少なくとも一端が開放されたT字状の連結溝が形成され、上記ピストンロッドとセレクトバーとが上記連結部と連結溝との嵌合によって連結されていることを特徴とするプレス機械のチェンジリテーナー。
【請求項6】 請求項5に記載されているプレス機械のチェンジリテーナーにおいて、上記ガイド側面の貫通孔には、上記シリンダ装置をピストンロッドの進退方向と直交する方向に平行移動させることによって上記ピストンロッドのT字状連結部を上記セレクトバーのT字状連結溝に対して該連結溝の一端の開放部から着脱することと、該ピストンロッドをガイド内に対して抜き差しすることとを許容する拡張部が形成されていることを特徴とするプレス機械のチェンジリテーナー。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス機械のチェンジリテーナーに関するものであり、より詳しくは、パンチ又はダイをホルダーに保持するリテーナーであって、パンチ又はダイをプレス加工に使用するときに該パンチ又はダイのホルダーからの突出量を大きくし、プレス加工に使用しないときにその突出量を小さくするように該突出量を切替えることができるチェンジリテーナーに関する。
【0002】
【従来の技術】上記プレス機械のチェンジリテーナーは、セレクトリテーナーセット又はピアスパンチ切り替え装置とも呼ばれており、複数組のパンチ・ダイを1つのプレス機械に取り付けておいて板金加工を行なう場合に、ワークの種類に応じて使用すべきパンチ・ダイの組を選択するためのものである。すなわち、加工に使用するパンチ・ダイの組は各々のホルダーから突出量を大きくしてワークに当るようにし、加工に使用しないパンチ・ダイの組については、そのパンチの、又はパンチ・ダイの双方の突出量を小さくしてワークに当らないようにするものである。
【0003】このようなパンチ・ダイの突出量を切替えるチェンジリテーナーの基本的な構成要素は、パンチ又はダイと一体になって昇降するフロート部、この昇降をガイドするケーシング、及び上記フロート部の背面を横方向に摺動させることによって該フロート部を昇降させてその突出量を切替えるセレクトバーの3つである。
【0004】従来のものは、図12及び図13に示すように、フロート部aの背面が平坦に形成されていて、セレクトバーbに凸部cと凹部dとが形成され、該凹部cと凸部dとが斜面で結ばれている。図12に示すようにセレクトバーbの凸部cにフロート部aが当接している状態が突出量大の状態、図13に示すように凹部dに突設している状態が突出量小の状態であり、セレクトバーbの進退によってパンチ又はダイが突出量大の状態と突出量小の状態との間に切り換わる。フロート部には突出量大の状態から突出量小の状態にするためのリターンスプリング(図示省略)が設けられている。
【0005】また、上記セレクトバーの駆動手段としてはシリンダ装置が採用されているが、そのピストンロッドはセレクトバーに対してプレート等を介して連結されているのが通常である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
■ しかし、上記従来のチェンジリテーナーでは、パンチ・ダイの突出量を切替えるためには、セレクトバーbのストロークLをフロート部aの直径よりも長くする必要がある。そのため、チェンジリテーナーが大型になるとともに、突出量の切替えに時間がかかり、生産性の向上の妨げになっていた。さらにホルダーに複数のチェンジリテーナーを取り付ける場合、チェンジリテーナー同士の干渉の問題からパンチ・ダイの配置に関する自由度が低くなるという問題があった。
【0007】■ 上記フロート部の周囲にリターンスプリングを配置する必要があることも、チェンジリテーナーの大型化を招く要因となっている。さらには、このリターンスプリングの抵抗に打ち勝ってセレクトバーを進退させる必要から、そのための駆動手段が大型になり、また、該スプリングの作動不良の問題にも対処する必要があった。
【0008】■ 上記駆動シリンダのピストンロッドとセレクトバーとの間に連結用プレートを介在させる必要があることも、チェンジリテーナーの大型化を招く要因になっている。また、駆動シリンダの点検等をするには、チェンジリテーナー全体をホルダーから取り外す必要があり、メンテナンスに時間がかるという問題もある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、パンチ又はダイをホルダーに保持し且つパンチ又はダイをプレス加工に使用するときに該パンチ又はダイのホルダーからの突出量が大きくなり使用しないときにその突出量が小さくなるように該突出量を切替えるプレス機械のチェンジリテーナーであって、上記ホルダーに取り付けられ上記パンチ又はダイをその突出量が変化するように進退自在に支持するガイドと、上記パンチ又はダイの背部に設けられ該パンチ又はダイと一体になって進退するフロート部と、上記フロート部の背面を横方向に摺動することによって該フロート部を上記突出量が大きい使用位置と突出量が小さい非使用位置とに進退させるセレクトバーとを有し、上記フロート部の背面及び上記セレクトバーには互いに嵌合可能なフロート部進退方向の凹凸が形成され、上記セレクトバーを、上記パンチ又はダイの突出量が大きくなるように該セレクトバーの凸部が上記フロート部の凸部に当接する位置と、上記突出量が小さくなるように該セレクトバーとフロート部の互いの凹部と凸部とが嵌まり合う位置とに、横移動させる駆動手段を備えていることを特徴とする。
【0010】ここに、上記フロート部はパンチ又はダイと一体に形成されたもの(パンチやダイの一部)であってもよく、それらとは別体のフロート部品であって、これにパンチやダイが取り付けられるものであってもよい。
【0011】この出願の発明においては、セレクトバーだけでなくフロート部にも凹凸が形成されているから、セレクトバーの凸部がフロート部の凹部と凸部との間を横移動するだけで該フロートが突出量大の状態と突出量小の状態とに進退することになり、フロート部の直径の全長にわたって横移動する必要がなくなってそのストロークが従来よりも短くなる。
【0012】<フロート部及びセレクトバーの凹凸に関して>上記フロート部の凹凸に関しては、該フロート部の背面の中央に凹部を形成することによって、該凹部の上記横移動方向前後の部位を相対的に突出した凸部に形成し、上記セレクトバーの凹凸に関しては、上記フロート部背面の凹部と同方向に延びる凹部を形成してその該凹部の上記横移動方向前後の部位を相対的に突出した凸部に形成するようにすればよい。
【0013】すなわち、このケースでは、セレクトバーの前又は後の凸部をフロート部の背面の凹部に嵌めることによってパンチ又はダイの上記突出量を小さくし、セレクトバーの前後の凸部の各々をフロート部の前後の凸部の各々に当接することによって上記突出量を大きくするものである。従って、セレクトバーのストロークはフロート部の直径の1/2以下になる。また、フロート部は、その前後の凸部がセレクトバーによって支えられることになるため、その使用時の状態が安定したものになる。
【0014】上記フロート部の凹凸に関しては、その背面に3以上の凹部を上記セレクトバーの横移動方向に一定ピッチで並ぶように形成して、相隣る凹部間を相対的に突出した凸部に形成する一方、上記セレクトバーの凹凸に関しては、上記フロート部の各凸部に当接することによって該フロート部の上記突出量を大きくし、各凹部に嵌まることによって該フロート部の上記突出量を小さくする3以上の凸部を上記横移動方向に上記フロート部の凹部と同ピッチで並ぶように形成するようにすることができる。
【0015】このケースでは、フロート部を細長く形成して、複数のパンチ又はダイをセレクトバーの横移動方向に並べてフロート部に支持して、これらのパンチ又はダイを同時に且つ安定した状態で進退させるうえで有利になり、また、1つのパンチ又はダイをフロート部に支持する場合でも、フロート部の凹部と凸部との間隔が短くなるから、上記ストロークの短縮にさらに有利になる。
【0016】<リターンスプリングの廃止について>上記フロート部及びセレクトバーのうちの一方の部材に係合面を形成し、他方の部材に係合突起を設けて、この両者の係合によって、パンチ又はダイが突出量小の状態にあるときのフロート部をセレクトバーに保持するようにすることができる。
【0017】すなわち、上記一方の部材には、他方の部材とは反対側を向き且つ上記パンチ又はダイの突出量を小さくするときの上記セレクトバーの移動方向へいくに従ってフロート部先端側へ向かうように傾斜した係合面を形成するものである。上記他方の部材には、該他方の部材の凸部よりも上記一方の部材側へ突出し上記セレクトバーが上記フロート部の突出量を小さくするように移動することに伴って上記係合面に当接し該係合面を摺動することによって上記フロート部が上記セレクトバー側へ寄せられるようにする係合突起を設けるものである。
【0018】このようにすれば、リターンスプリングを設けることなくパンチ又はダイを突出量小の状態に引き寄せてセレクトバーに保持することができる。
【0019】<セレクトバーと駆動手段との関係について>上記ガイドを筒状に形成して、該ガイド内に上記フロート部を進退自在に挿入し、さらに該ガイド内に上記セレクトバーを横移動自在に挿入する。
【0020】上記駆動手段については、これを、上記ガイドの側面に固定されたシリンダと、該シリンダ内を摺動するピストンに結合され上記ガイドの側面の貫通孔を通して該ガイド内に差し込まれたピストンロッドとを備えてなるシリンダ装置によって形成する。
【0021】上記ピストンロッドの先端部には、先端の幅広部と、該幅広部に続く幅狭部とよりなるT字状の連結部を形成し、上記セレクトバーの基端部には、その端面に開口し上記ピストンロッドの幅狭部が嵌まる細溝部と、上記ピストンロッドの幅広部が嵌まる広溝部とが断面T字状に連なり且つ少なくとも一端が開放されたT字状の連結溝を形成する。そして、上記ピストンロッドとセレクトバーとを上記連結部と連結溝との嵌合によって連結する。
【0022】このような構造においては、ピストンロッドとセレクトバーとの連結に連結用プレートやねじを用いる必要がなく、組立が容易になるとともに、シリンダ装置及びセレクトバーの配置に必要なスペースを小さくすることができる。
【0023】また、このような構造においては、上記ガイド側面の貫通孔に該孔の一部を拡大した拡張部を形成し、上記シリンダ装置をそのピストンロッド進退方向と直交する方向に平行移動させることによって、上記ピストンロッドのT字状連結部を上記セレクトバーのT字状連結溝に対して該連結溝の一端の開放部から着脱することと、該ピストンロッドをガイド内に対して抜き差しすることとを許容するようにすることが好適である。
【0024】すなわち、このようにすれば、ガイド内にセレクトバーを収容し且つ該ガイドをホルダーに取り付けた状態のまま、上記シリンダ装置をガイドから取り外すことができ、そのメンテナンスが容易になる。
【0025】
【発明の効果】この出願の発明によれば、フロート部の背面及びセレクトバーに互いに嵌合可能なフロート部進退方向の凹凸を形成し、該セレクトバーを横移動させることによって、該セレクトバーの凸部をフロート部の凸部に当接させて上記パンチ又はダイの突出量を大きくし、該セレクトバーとフロート部の互いの凹部と凸部とを嵌まり合う位置にして上記突出量を小さくするようにしたから、セレクトバーをフロート部の直径の全長にわたって横移動させる必要がなくなってそのストロークを短くすることができ、チェンジリテーナーの小型化が図れるとともに、生産性の向上に有利になり、さらにパンチ・ダイの配置に関する設計上の自由度が高くなる。
【0026】上記フロート部の背面の中央に凹部を形成したものによれば、上記セレクトバーのストロークをフロート部の直径の1/2以下にすることができるとともに、パンチ又はダイの突出量大でのセレクトバーによる支持状態が安定したものになる。
【0027】上記フロート部の背面に3以上の凹部を上記セレクトバーの横移動方向に一定ピッチで並ぶように形成したものによれば、複数のパンチ又はダイをセレクトバーの横移動方向に並べてフロート部に支持して、これらのパンチ又はダイを同時に且つ安定した状態で進退させるうえで有利になり、また、フロート部の凹部と凸部との間隔を短くして上記ストロークを短縮するうえでも有利になる。
【0028】上記フロート部及びセレクトバーのうちの一方の部材に係合面を形成し、他方の部材に係合突起を設けて、この両者の係合によって、パンチ又はダイが突出量小の状態になるようにフロート部をセレクトバーに引き寄せて保持するようにしたものによれば、リターンスプリングを設ける必要がなくなって、チェンジリテーナーの小型化に有利になり、また、セレクトバーに必要な駆動力を小さくすることができ、しかも、パンチ又はダイを突出量大の状態と小の状態とに確実に保持することができる。
【0029】上記駆動手段としてのシリンダ装置のピストンロッドの先端部にT字状連結部を形成し、上記セレクトバーの基端部にT字状連結溝を形成して、この両者を上記連結部と連結溝との嵌合によって連結するようにしたものによれば、この両者の組立が容易になるとともに、チェンジリテーナーの小型化に有利になる。
【0030】また、このような連結構造において、上記ガイド側面の貫通孔に拡張部を形成し、上記シリンダ装置の平行移動によって、上記ピストンロッドのT字状連結部を上記セレクトバーのT字状連結溝に対して該連結溝の一端の開放部から着脱し、該ピストンロッドをガイド内に対して抜き差しするようにしたものによれば、ガイド内にセレクトバーを収容し且つ該ガイドをホルダーに取り付けた状態のまま、上記シリンダ装置をガイドから取り外すことができ、そのメンテナンスが容易になる。
【0031】
【発明の実施の形態】
<実施形態1>本形態は図1乃至図9に示されている。図1において、1はプレス機械のパンチホルダー、2はダイホルダー、3はワーク4をダイホルダー2側に押えるプレッサー、5はパンチ6をパンチホルダー1に保持するチェンジリテーナー、7はダイホルダー2に設けられたダイである。パンチホルダー1とプレッサー3との間にはプレッサー3をパンチ6よりも下方へ付勢するスプリング(図示省略)が設けられていて、プレッサー3は、パンチホルダー1の下降により、パンチ6の下降に先行して下降してワーク4をダイホルダー2側へ保持し、しかる後にパンチ6がワーク4に当接して打ち抜き加工を施すようになっている。
【0032】チェンジリテーナー5は、パンチ6を前面(図では下面)に保持するフロート8と、該フロート8を昇降自在に支持するケーシング(ガイド)9と、フロート8をケーシング9に対して下降位置(パンチ6のパンチホルダー1からの突出量が大きい状態)と上昇位置(同突出量が小さい状態)とに進退させるためのセレクトバー11と、該セレクトバー11を横移動させる駆動用のエアシリンダ装置12とを備えてなる。フロート8には係合ピン13が固定されている。
【0033】図2に示すように、フロート8は、円柱状に形成されていて、下面にパンチ6を位置決め保持するためピン穴及びボルト穴(いずれも図示省略)が開口している。フロート8の側部には該フロート8の下降端を規制するエンドプレート15に当接する段部16が形成されている。また、フロート8の上面の中央には図3にも示すように上記セレクトバー11のストローク方向(横移動方向)と直交する方向に延びる凹溝17が形成されている。
【0034】ケーシング9は、その中心部にフロート8の昇降をガイドする上下方向に貫通したガイド孔21を有する。このケーシング9の下面には、上記エンドプレート15が嵌められる嵌合凹部22が開口しているとともに、該ケーシング9をパンチホルダー1に取り付けるためのねじ孔が開口している。ケーシング9の側面はシリンダ装置12のシリンダ23を取り付ける取付面に形成されていて、該取付面の中央にセレクトバー11の挿入とシリンダ装置12のピストンロッド24の進退のための横長の貫通孔25が形成されている。さらに、この貫通孔25には後述する拡張部26が形成されている。また、ケーシング9の上面はバッキングプレート27によって塞がれており、該パッキングプレート27の中心(フロート8の中心)にセンターノックピン10が配置されている。
【0035】セレクトバー11は、板状のものであって、その下面中央部にそのストローク方向と直交する凹溝28が形成されている。この凹溝28には後述する係合孔29が形成されている。セレクトバー11の基端部にはシリンダ装置12のピストンロッド24と連結するためのT字状連結溝31が形成され、ピストンロッド24の先端部にはこれと対応するT字状連結部32が形成されており、セレクトバー11とピストンロッド24とは上記連結溝31と連結部32との嵌合によって連結されているものである。
【0036】なお、図2において、33はシリンダ装置用のダストシールプレート、34はパッキングである。
【0037】図4及び図5に示すように、フロート8は、その上面中央に凹溝17が形成されていることにより、該凹溝17を挾む前後(セレクトバー11のストローク方向の前後)の部位が相対的に下方へ突出した凸部41,41に形成されている。また、凹溝17の両側面は溝幅が上方へいくに従って漸次拡大するように傾斜している。同様に、上記セレクトバー11に関しても、その凹溝28を挾む上記ストローク方向前後の部位が相対的に上方へ突出した凸部42,43に形成されている。この凹溝28の両側面も溝幅が下方へいくに従って漸次拡大するように傾斜している。さらに、フロート8の上面の周縁はセレクトレバー11の凹溝28の後側傾斜面と同じ角度の傾斜面になるように面取りされている。
【0038】フロート8の凹溝17とセレクトレバー11の凹溝28とは、対称の形になっており、また、フロート8の凹溝17とセレクトレバー11の前側(先端側)の凸部42とは互いに嵌まり合う形状に形成されている。
【0039】フロート8の係合ピン13とセレクトレバー11の係合孔29とは、互いの係合によってパンチ6の突出量大の状態から突出量小の状態への移行を円滑にし且つ突出量小の状態での保持を可能にするものである。係合ピン13は、フロート8の凹溝17の後側の凸部41より下方へ且つ斜め前方へ突出している。その傾斜角は凹溝17の側面の傾斜角と同じである。係合孔29は、セレクトレバー11の凹溝28の前寄りの位置に形成されており、該係合孔29の前側の内周面が係合ピン13の傾斜角度と同じ角度で傾斜した係合面29aに形成されている。すなわち、この係合面29aは、フロート8とは反対側を向き且つセレクトバー11のストローク前方へいくに従って上方へ向かうように傾斜している。
【0040】ピストンロッド24のT字状連結部32は、断面円形のピストンロッド24の先端寄りの部分を垂直に二面取りして形成されているものであって、図6に示すように、該二面取りによって幅が狭くなった幅狭部32aと、先端の幅が相対的に広くなった幅広部32bとによりなる。セレクトバー11のT字状連結溝31は、T字状連結部32の幅狭部32aが嵌まる細溝部31aと、上記T字状連結溝32の幅広部32bが嵌まる広溝部31bとよりなる。細溝部31aはセレクトバー11の基端面に開口しており、広溝部31bは細溝部31aの底部側に断面T字状に連なっている。このT字状連結溝31の両端はセレクトレバー11の上下の面に開放されている。
【0041】図7に示すように、上記ケーシング9の貫通孔25に形成されている拡張部26は、ピストンロッド24を下方へ平行移動させてその連結部32をセレクトバー11の連結溝31から外すことができるように、該貫通孔25の下側に位置する。すなわち、ピストンロッド24の連結部32とセレクトバー11の連結溝31との連結部はケーシング9の内部ではなく、該ケーシング9のシリンダ装置側の壁の厚さの範囲内にあり、この壁に形成されている貫通孔25に上記角頂部26が形成されているから、シリンダ装置12全体を下方へ平行移動させることによって上記ピストンロッド24をセレクトバー11から外すことができるものである。拡張部26はピストンロッド24を抜き差しすることができる大きさに形成されている。
【0042】従って、図4に示すように、セレクトバー11を前進させてその前後の凸部42,43とフロート8の前後の凸部41,41とを互いに突き合わせている状態は、図1に示すようにフロート8が下降し、従ってパンチ6は突出量が大きくなった使用状態である。よって、パンチホルダー1を下降させると、パンチ6はワーク4に当ってこれを打ち抜くことになる。
【0043】セレクトレバー11を後退させると、図5に示すように、その前側の凸部42がフロート8の凹溝17に嵌まる位置関係になって、フロート8はパンチ6と共に上昇した非使用状態になる。このときは、パンチホルダー1が下降してもパンチ6はワーク4に当らず、ワーク4に対する加工は行なわれない。
【0044】上記フロート8の上昇には係合ピン13と係合孔29とが関与し、セレクトバー11の後退に伴って、係合ピン13の先端が係合孔29の前側の傾斜した係合面29aに当接し、該係合面29aを摺動することによってセレクトバー11の後退力がフロート8を上昇させる力に変換され、該フロート8がパンチ6と共に持ち上げられることになる。
【0045】そして、フロート8はパンチ6と共に上記係合ピン13と係合面29aとの係合によってセレクトバー11に保持される。よって、上記フロート8の上昇のためにリターンスプリングを別途設ける必要はない。図5に示す状態からセレクトバー11を前進させた場合には、セレクトバー11の前側の凸部42の前側の傾斜面がフロート8の凹溝17の前側の傾斜面を摺動し、また、セレクトバー11の凹溝28の後側の傾斜面(後側凸部43の前側の傾斜面)がフロート8の上面の後縁の面取り部分を摺動することによって、このフロート8が下降することになる。
【0046】よって、フロート8を昇降させるためにはセレクトバー11の前側の凸部42がフロート8の前側の凸部41と凹溝17との間を移動すれば足り、そのストロークLはフロート8の直径の半分以下になる。
【0047】チェンジリテーナーを組み立てるには、ケーシング9にフロート8及びセレクトバー11を組み込んだ後、シリンダ装置12のピストンロッド24を貫通孔25の拡張孔26から挿入して貫通孔25側へシリンダ装置12を平行移動させればよく、これによって、ピストンロッド24のT字状連結部32がセレクトバー11のT字状連結溝31に嵌まる。しかる後、シリンダ23をケーシング9に固定すればよい。なお、シリンダ23とケーシング9との間にはダストシールプレート33を介装する。
【0048】シリンダ装置12のメンテナンスにあたっては、シリンダ23とケーシング9との結合を解いた後にシリンダ装置12の全体をダストシールプレート33と共に下方へ平行移動させれば、ピストンロッド24が拡張部26に入ってそのT字状連結部32がセレクトバー11から外れるため、そのまま、シリンダ装置12の全体を後退させればよい。すなわち、チェンジリテーナーの全体をパンチホルダー1から外す必要はない。
【0049】また、上記実施形態では、フロート8及びセレクトバー11をケーシング9内に収容しているから、さらに、シリンダ装置12のシリンダ23をケーシング9に直結しているから、チェンジリテーナーが全体として小さくまとまり、しかも、その剛性が高いものになる。また、シリンダ23がケーシング9に直結されているから、シリンダ23内への異物の混入防止に有利になっている。
【0050】また、バッキングプレート27の中心にノックピン10を配置しているから、チェンジリテーナーをパンチホルダー1に対して上記ノックピン10を中心として360度任意の角度に配置して取り付けることができ、設計上の自由度が高くなる。
【0051】なお、上記例では係合ピン13を設けているが、図8及び図9に示すように、フロート8及びセレクトバー11間に係合ピン及び係合孔(係合面)を設けない場合もある。この場合は、必要に応じてフロート8をパンチ突出量小の状態にするためのリターンスプリングを設けることになる。
【0052】<実施形態2>本形態については図10及び図11に示されている。同図において、51はフロート、52はケーシング、53はセレクトバーである。
【0053】フロート51は、複数のパンチを一列に並べて取り付けることができるように細長に形成されており、その上面にセレクトバー53のストローク方向と直交する方向に延びる多数の凹溝54が同ストローク方向に一定ピッチで並ぶように形成されて、相隣る凹溝間が相対的に突出した凸条55に形成されている。ケーシング52は上記フロート52をガイドする矩形状のガイド孔52aを備えたものである。
【0054】セレクトバー53には、上記フロート51の各凸条55に当接することによって上記パンチの突出量を大きくし、各凹溝54に嵌まることによって当該突出量を小さくする多数の凸条56が上記ストローク方向に上記フロート51の凹溝54と同ピッチで並ぶように形成されている。
【0055】また、フロート51の両端部には、実施形態1と同様の係合ピン57,57が設けられ、セレクトバー53の両端部にも対応する係合面58aを備えた係合孔58がそれぞれ形成されている。
【0056】上記セレクトバー53を駆動する手段として、2つのシリンダ装置59,59がこのセレクトバー53に連結されている。すなわち、ケーシング52の両端部に支持板60,60が固定されていて、シリンダ装置59のシリンダ61が該支持板60とケーシング52とに固定されている。ピストンロッド62はケーシング52と支持板60との間に形成された孔を通して中央側へ突出しセレクトバー53に連結されている。両支持板60,60はセレクトバー53のストローク端を決めるストッパになっている。
【0057】従って、本形態の場合、図11の状態はフロート51の各凹溝54にセレクトバー53の凸条56が嵌まりパンチ突出量小の非使用状態であり、係合ピン57と係合孔58の係合面58aとの係合によってフロート51はセレクトバー53に保持されている。この状態から、例えば、一方のシリンダ装置59をエア圧が作用しない開放状態として、他方のシリンダ装置59を作動させることにより、セレクトバー53を横移動(図11において左へ移動)させると、フロート51とセレクトバー53の凸条55,56同士が当接してフロート51はパンチの突出量が大きくなった使用状態になる。非使用状態にするには、上記他方のシリンダ装置59を開放状態として、上記一方のシリンダ装置59を作動させればよい。
【0058】なお、上記各実施形態はチェンジリテーナーにパンチを取り付ける例であるが、このチェンジリテーナーを上下逆にすればダイの取付に用いることができる。また、上記実施形態ではセレクトバー53の両端の各々にシリンダ装置59を連結しているが、シリンダ装置59は片端のみに設ける場合もある。




 

 


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