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発明の名称 薄板円板状ワークの両面研削装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−175144
公開日 平成10年(1998)6月30日
出願番号 特願平8−333264
出願日 平成8年(1996)12月13日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助 (外3名)
発明者 大倉 健司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】端面の円形研削面同志が対向するとともに軸方向に相対的に移動しうるように配置されて回転させられる1対の研削砥石と、薄板円板状ワークの両面の加工面が前記1対の研削砥石の研削面にそれぞれ対向するとともに前記ワークの外周の一部および中心が前記研削面の外周の内側に位置するように前記ワークを前記研削面の間に支持して自転させるためのワーク自転手段とを備えており、前記ワーク自転手段が、前記研削砥石の間から外に出ている前記ワークの外周部を支持して前記研削砥石の軸と平行な軸を中心に回転する少なくとも3個の支持ローラを備えており、前記各支持ローラが、軸方向に連続して形成された大径の第1ローラ部および小径の軸部、ならびに前記軸部に軸方向移動自在に取付けられて弾性部材により前記第1ローラ部側に付勢された大径の第2ローラ部を備え、前記第1および第2ローラ部の互いに対向する端面の少なくとも一方が凸状の円錐面であって、これらの端面間に前記ワークの外周部を挟んで前記ワークを径方向および軸方向に支持するようになされ、前記支持ローラの少なくとも1個が、前記ワークを回転させる駆動ローラであることを特徴とする薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項2】前記支持ローラの少なくとも1個が、他の支持ローラに対して接近・離隔する方向に移動しうるようになされていることを特徴とする請求項1の薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項3】前記支持ローラが、前記ワークを支持した状態で前記研削砥石の軸と交差する方向に移動しうるようになされていることを特徴とする請求項2の薄板円板状ワークの両面研削装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄板円板状ワークの両面研削装置、さらに詳しくは、たとえば半導体ウェーハなどのような薄板円板状ワークの両面を同時に研削する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワークの両面を同時に研削する装置として、端面の研削面同志が対向するように配置されて回転する1対の研削砥石の間に、回転する円板状のキャリヤのポケットに入れたワークを通すものが従来から知られている。この場合、研削砥石の研削面の外径(直径)は、ワークの外径より大きくなくてはならない。また、キャリヤには、通常、外周寄りの円周上に複数のポケットが等間隔をおいて形成されており、キャリヤの一部もウェーハとともに1対の研削砥石の間に入るが、この部分のキャリヤの厚さは、もちろん、研削時の1対の砥石の間隔すなわちワークの仕上がり厚さより小さくなくてはならない。
【0003】ところで、現在用いられている半導体ウェーハには外径が約200mm(8インチ)のものと約300mm(12インチ)のものがあるが、いずれも厚さ(研削仕上がり寸法)は0.8mm程度であり、外径に比べて厚さがきわめて薄いものである。このようなウェーハを上記のような装置で研削する場合、ウェーハの外径が比較的大きいため、砥石の外径が大きくなり、ウェーハを収容して回転するキャリヤも大きくなる。このため、装置が大型になる。また、ウェーハの厚さが薄いため、ウェーハとともに研削砥石の間に入るキャリヤの部分を非常に薄くする必要がある。研削砥石の間に入るキャリヤのとくにポケットの部分には、これに収容されているワークを介して研削力が作用するが、この部分を薄くすると強度が低下し、ワークを円滑に移動させることが困難になる。このため、従来は、ウェーハの両面研削は困難であった。
【0004】ウェーハ以外の薄板円板状のワークの場合にも、同様の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、薄板円板状ワークの両面を同時にかつ容易に研削でき、しかも小型化が可能な装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】この発明による装置は、端面の円形研削面同志が対向するとともに軸方向に相対的に移動しうるように配置されて回転させられる1対の研削砥石と、薄板円板状ワークの両面の加工面が前記1対の研削砥石の研削面にそれぞれ対向するとともに前記ワークの外周の一部および中心が前記研削面の外周の内側に位置するように前記ワークを前記研削面の間に支持して自転させるためのワーク自転手段とを備えており、前記ワーク自転手段が、前記研削砥石の間から外に出ている前記ワークの外周部を支持して前記研削砥石の軸と平行な軸を中心に回転する少なくとも3個の支持ローラを備えており、前記各支持ローラが、軸方向に連続して形成された大径の第1ローラ部および小径の軸部、ならびに前記軸部に軸方向移動自在に取付けられて弾性部材により前記第1ローラ部側に付勢された大径の第2ローラ部を備え、前記第1および第2ローラ部の互いに対向する端面の少なくとも一方が凸状の円錐面であって、これらの端面間に前記ワークの外周部を挟んで前記ワークを径方向および軸方向に支持するようになされ、前記支持ローラの少なくとも1個が、前記ワークを回転させる駆動ローラであることを特徴とするものである。
【0007】ワークは、1対の研削砥石に回転中にその外周の一部および中心が研削面の外周の内側に位置され、ワーク自転手段により支持されかつ自転され、研削砥石の軸方向の移動により研削面がワークの加工面に接触し、さらに研削砥石が切込まれてワークの加工面が研削される。なお、研削中は、ワークが外周の一部および中心を研削面の外周の内側に位置させた状態で自転することにより、ワークが1回転する間に、ワークの加工面の全面が研削面の間を通過して、研削面に接触する。このため、ワークの半径より研削面の外径が少し大きい研削砥石を用いて、ワークをその場で自転させるだけで、その両面の加工面の全面を同時に研削することができる。ワークをその場で自転させるだけでよく、従来のようにキャリヤなどを用いて移動させる必要がないため、薄板円板状のワークであっても容易にかつ確実に研削ができ、しかも装置の小型化が可能である。また、ワークの半径より研削面の外径が少し大きい研削砥石を用いてワークの加工面全体を研削することができ、ワークの外径より研削面の外径が大きい大型の砥石を用いる必要がないため、この点からも、装置の小型化が可能である。
【0008】しかも、少数の支持ローラだけで、確実にワークを軸方向および径方向に支持して自転させることができ、装置の構成の簡素化および小型化が可能である。
【0009】したがって、この発明の装置によれば、薄板円板状ワークの両面を同時に、容易にかつ確実に研削でき、しかも装置の構成の簡素化および小型化が可能である。
【0010】たとえば、前記支持ローラの少なくとも1個が、他の支持ローラに対して接近・離隔する方向に移動しうるようになされている。
【0011】このようにすれば、支持ローラを互いに離隔させた状態で、簡単に支持ローラの間にワークを搬入したり、これらの間からワークを搬出したりすることができ、また、支持ローラを互いに接近させることにより、簡単に支持ローラでワークの外周部を支持することができる。したがって、支持ローラに対するワークの装着、取外しを簡単に行うことができる。
【0012】また、たとえば、前記支持ローラが、前記ワークを支持した状態で前記研削砥石の軸と交差する方向に移動しうるようになされている。
【0013】このようにすれば、支持ローラを研削砥石の側方に移動させた状態で、上記のワークの装着、取外しを簡単に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明を半導体ウェーハの両面研削に適用した実施形態について説明する。
【0015】図1〜図3は第1実施形態を示し、図1はその両面研削装置の全体構成を示している。第1実施形態は、位置決め用平坦部が形成されていないワークを対象とするものである。両面研削装置は横軸両頭平面研削盤(1) にワーク自転手段としてのワーク自転装置(2) が付加されたものであり、自転装置(2) の詳細が図2および図3に示されている。この実施形態の説明において、図1の紙面表側を前、同裏側を後とし、前から後を見たときの左右すなわち図1の左右を左右とする。
【0016】研削盤(1) は、水平なベッド(3) 、およびベッド(3) の上面に取付けられた左右の砥石ヘッド(4)(5)を備えている。詳細な図示は省略したが、各砥石ヘッド(4)(5)は、互いに独立して左右方向の位置調整ができるように、ベッド(3) に固定されている。各砥石ヘッド(4)(5)内に、それぞれ、水平な砥石軸(6)(7)が回転支持されている。左右の砥石軸(6)(7)の軸心は左右方向にのびる1つの共通な水平線上にあり、各砥石軸(6)(7)はそれぞれの砥石ヘッド(4)(5)に対して左右方向に移動させられるようになっている。左側の砥石ヘッド(4) より右側に突出した砥石軸(6) の先端部にカップ状の左側研削砥石(8) が固定され、右側の砥石ヘッド(5) より左側に突出した砥石軸(7) の先端部にこれと同形状、同寸法の右側研削砥石(9) が固定される。左側砥石(8) の環状の鉛直右端面は左側円形研削面(8a)、右側砥石(9) の環状の鉛直左端面は右側円形研削面(9a)となっており、これらの研削面(8a)(9a)が互いに平行な状態で対向している。この実施形態の場合、各砥石(8)(9)の外周と各研削面(8a)(9a)の外周は一致している。左右の砥石軸(6)(7)の少なくともいずれか一方が左右方向に移動することにより、左右の砥石(8)(9)が左右方向すなわち軸方向に相対移動する。左右の砥石軸(6)(7)は、図示しない適当な駆動手段により、互いに逆方向に同速度で回転させられ、その結果、左右の砥石(8)(9)が互いに逆方向に同速度で回転させられる。研削盤(1) の他の部分は、公知の横軸両頭平面研削盤と同様に構成することができる。
【0017】自転装置(2) は、ワーク(ウェーハ)(W) の両面の加工面(a)(b)が左右の研削面(8a)(9a)にそれぞれ対向するとともにワーク(W) の外周の一部および中心(c)が研削面(8a)(9a)の外周の内側に位置するように、ワーク(W) を左右の研削面(8a)(9a)の間に鉛直に支持して自転させるものであり、左側砥石ヘッド(4) に取付けられている。
【0018】左側砥石ヘッド(4) の上面に、砥石ヘッド(4) より右側の砥石軸(6) の上方に張出した水平板状のベース(10)が固定され、ベース(10)の右端部に、鉛直板状のガイド部材(11)が砥石軸(6) と直角をなすように固定されている。ガイド部材(11)の前後幅は砥石(8)(9)の外径より大きく、その右側の面の前後両側縁部に鉛直なガイドレール(12)が固定されている。ガイド部材(11)の下端は砥石(8)(9)の中心より少し下方に位置しており、ガイド部材(11)の下端部の前後方向中央部が、砥石(8)(9)と干渉しないように、半円状に切欠かれている。また、ガイド部材(11)の前後方向中央部に、その上端から高さの中間部に至る方形状の切欠き(13)が形成されている。
【0019】ガイド部材(11)の右側の面に、左右方向の厚さに比べて高さおよび前後幅の大きいブロック状の第1スライド部材(14)が取付けられている。スライド部材(14)の前後両側面の左側縁部において前後に少し張出した部分が、ガイド部材(11)とガイドレール(12)の間のみぞ状の空間にはめられ、スライド部材(14)はガイドレール(12)に沿って上下方向にのみ移動しうるようになっている。スライド部材(14)の前後幅も砥石(8)(9)の外径より大きく、スライド部材(14)の下端部の前後方向中央部が、砥石(8)(9)と干渉しないように、半円状に切欠かれている。スライド部材(14)の前後方向中央部に、その上端から高さの中間部に至る方形状の切欠き(15)が形成されている。この切欠き(15)の前後幅はガイド部材(11)の切欠き(13)の前後幅とほぼ等しいかこれより少し小さく、切欠き(15)の前後両側壁の左右方向略中央部に、上下方向にのびるガイドみぞ(16)が形成されている。
【0020】第1スライド部材(14)の切欠き(15)内に第2スライド部材(17)が取付けられ、第1スライド部材(14)の上端に固定された水平閉鎖板(18)により切欠き(15)の上端開口が閉鎖されている。第2スライド部材(17)の前後両側面に形成された張出し部(17a) が切欠き(15)のガイドみぞ(16)にはめられ、第2スライド部材(17)が切欠き(15)内をガイドみぞ(16)に沿って上下方向に移動しうるようになされている。切欠き(15)内の第2スライド部材(17)の上面と閉鎖板(18)の下面との間に、第1スライド部材(14)に対して第2スライド部材(17)を下向きに付勢する弾性部材としての圧縮コイルばね(19)が設けられている。2つのスライド部材(14)(17)の前後方向の厚さはほぼ等しく、これらの左右両側面はそれぞれほぼ面一になっている。第2スライド部材(17)の左側面の上部に、ガイド部材(11)の切欠き(13)内に突出した連結部材(20)が固定されている。
【0021】第2スライド部材(17)に、砥石軸(6)(7)と平行な左右方向の軸を中心に回転する上部支持ローラ(21)が右方突出状に取付けられ、第1スライド部材(14)の前後両側部の下方に突出した部分に、上部ローラ(21)と平行な軸を中心に回転する2個の下部支持ローラ(22)が右方突出状に取付けられている。上部ローラ(21)は、一体状に形成された大径の第1ローラ部(23)、小径の軸部(24)および大径の鍔部(25)、軸部(24)に軸方向摺動自在に取付けられた大径のディスク状第2ローラ部(26)ならびに第2ローラ部(26)を付勢する弾性部材としての圧縮コイルばね(27)より構成されている。第1ローラ部(23)は第2スライド部材(17)に回転自在に支持され、その一部がスライド部材(17)より右方に水平に突出している。軸部(24)は第1ローラ部(23)の右端面の中心から右方に水平にのびており、軸部(24)の右端面に鍔部(25)が設けられている。鍔部(25)、第1および第2ローラ部(23)(26)の外径は互いにほぼ等しい。第1ローラ部(23)、軸部(24)および鍔部(25)は、少なくとも2つの部分からなり、軸部(24)に第2ローラ部(26)を装着した後に一体化されている。第2ローラ部(26)に対向する第1ローラ部(23)の右端面(23a) は平坦面、第1ローラ部(23)に対向する第2ローラ部(26)の左端面(26a) は凸状円錐面となっている。ばね(27)は、鍔部(25)と第2ローラ部(26)の間の軸部(24)の周囲に装着され、第2ローラ部(26)を左側に付勢している。そして、第2ローラ部(26)の左端面(26a) の最も中心寄りの部分が第1ローラ部(23)の右端面(23a)に圧接したときにこれらの端面(23a)(26a)の外周縁の相互間隔がワーク(W) の厚さより大きくなるように、ローラ部(23)(26)の形状、寸法が決められている。
【0022】下部ローラ(22)は、上部ローラ(21)と同じ構成を有し、上部ローラ(21)の場合と同様に第1スライド部材(14)に取付けられている。なお、下部ローラ(22)において、上部ローラ(21)と同じ部分には同一の符号を付している。各下部ローラ(22)の第1ローラ部(23)は第1スライド部材(14)に取付けられた小型の電動モータ(32)によって同方向に回転させられ、これにより2個の下部ローラ(22)全体が同方向に回転させられる。そして、2個の下部ローラ(22)は、ワーク(W) を回転させる駆動ローラとなっている。
【0023】ベース(10)の右端寄りの部分に上方に鉛直にのびた支柱(28)が一体状に設けられ、支柱(28)の上端に、右方に水平に張出した板状の支持部材(29)が固定されている。鉛直下向きに配置された空気シリンダ(30)の下端部が支持部材(29)に貫通状に固定され、支持部材(29)より下方にのびたシリンダロッド(30a) の下端が連結部材(20)を介して第2スライド部材(17)に連結されている。ロッド(30a) は、シリンダ(30)の作動により、図2および図3に示すように下方に最ものびた下端位置と図示しない上方に最も縮んだ上端位置との間を移動させられ、これらの中間の中間停止位置に停止させられる。
【0024】ロッド(30a) が下端位置にある状態では、連結部材(20)の下面がガイド部材(11)の切欠き(13)の底壁(13a) に当接するかこれよりわずかに上方にあり、3個のローラ(21)(22)の間にワーク(W) が存在しなければ、第1スライド部材(14)は、ばね(19)により上向きに付勢されて、切欠き(15)の底壁(15a) が第2スライド部材(17)の下面に当接する位置まで上昇させられる。このとき、上部ローラ(21)は下部ローラ(22)に対して最も接近しており、3個のローラ(21)(22)の軸部(24)に内接する円の直径はワーク(W) の外径より小さくなっている。このような状態からロッド(30a) が上昇すると、ばね(19)により第1スライド部材(14)が第2スライド部材(17)に対して上記の位置に保持されたまま、2個の支持部材(14)(17)が一体となって上昇する。ロッド(30a) がある程度上昇すると、第1スライド部材(14)の上端の閉鎖板(18)が支持部材(29)に当接し、第1スライド部材(14)がその位置に停止する。さらにロッド(30a) が上端位置まで上昇する間に、第2スライド部材(17)が第1スライド部材(14)の切欠き(15)の底壁(15a) から離れて切欠き(15)内を上昇する。ロッド(30a) が上端位置に停止したとき、第2スライド部材(17)の上面は閉鎖板(18)の下面よりわずかに下方に位置している。このとき、上部ローラ(21)は下部ローラ(22)に対して上方に最も離れており、3個のローラ(21)(22)の鍔部(25)に内接する円の直径および第2ローラ部(26)に内接する円の直径はいずれも、ワーク(W) の外径より大きくなっている。また、2個の下部ローラ(22)にワーク(W) を上方から接触させたとき、ワーク(W) の最下部が砥石(8)(9)の最上部より上方に位置するようになっている。
【0025】この実施形態の場合、砥石(8)(9)の外径はワーク(W) の外径の約75%であり、後述する研削作業時には、ワーク(W) の中心(c) が研削面(8a)(9a)の外周よりわずかに内側(下側)に位置するようになっている。
【0026】図示は省略したが、研削装置には、ロボットなどを備えたワーク搬入搬出手段としてのオートローダが設けられている。ロボットは、たとえば、ワーク(W) を吸着する吸着板を有するアームを備えており、これにより、自転装置(2) に対するワーク(W) の搬入、搬出が自動的に行われる。
【0027】上記の研削装置において、ワーク(W) の研削作業はたとえば次のようにして行われる。
【0028】研削作業中、左右の砥石(8)(9)は常時回転している。作業開始時には、左右の砥石(8)(9)は左右に離れた待機位置に移動し、シリンダ(30)のロッド(30a) は上端位置まで上昇し、第1スライド部材(14)は支持部材(19)に当接して停止し、第2スライド部材(17)は第1スライド部材(14)の切欠き(15)内の上端近傍に位置している。このような状態で、オートローダにより、ワーク(W) が砥石(8)(9)の軸と直角をなす鉛直な姿勢で3個のローラ(21)(22)の間に搬入され、ワーク(W) の下部の2箇所が下部ローラ(22)の第2ローラ部(26)の円錐端面(26a) に載せられる。ローラ(21)(22)の間にワーク(W) が搬入されると、ロッド(30a) が下降を開始する。ロッド(30a) が下降しても、最初のうちは、上部ローラ(21)がワーク(W) の最上部よりも上方に離れ、第1スライド部材(14)がばね(19)により上向きに付勢されているため、第2スライド部材(14)と上部ローラ(21)だけが下降する。第2スライド部材(14)が切欠き(15)の高さの中間部まで下降すると、上部ローラ(21)の第2ローラ部(26)の円錐端面(26a) がワーク(W) の上部外周部に当接する。この時点あるいはその直前にロッド(30a) が一旦停止し、ロッド(30a) が停止している間に、オートローダがワーク(W) を離す。
【0029】オートローダがワーク(W) から離れると、ロッド(30a) は下端位置まで下降して停止する。ロッド(30a) が再び下降を開始すると、上部ローラ(21)の第2ローラ部(26)の円錐端面(26a) がワーク(W) の上部外周部に圧接し、ワーク(W) の下部外周部を下部ローラ(22)の第2ローラ部(26)の円錐端面(26a) に押しつける。このため、第2スライド部材(17)は第1スライド部材(14)に対してそれ以上下降できなくなり、第1スライド部材(14)も、支持部材(29)から離れて、第2スライド部材(17)と一体となって下降する。第1スライド部材(14)が支持部材(14)から離れると、ばね(19)(27)の弾性力により、ワーク(W) の外周部の3箇所がローラ(21)の第1および第2ローラ部(23)(26)の端面(23a)(26a)間に挟まれて、径方向および軸方向に確実に支持される。3個のローラ(21)(22)は、ワーク(W) の外周部を円周方向にほぼ等分する位置を保持するように配置されるのが望ましい。また、ローラ(21)(22)の間に支持されたワーク(W) に径方向の圧縮力による歪が生じないよう、ばね(19)(27)には比較的柔らかいものが使用される。
【0030】ロッド(30a) が下端位置に停止すると、下部ローラ(22)が回転する。そして、下部ローラ(22)の第1および第2ローラ部(23)(26)の端面(23a)(26a)との間の摩擦力により、ワーク(W) が、所定の研削作業位置において、ほぼその中心(c) を中心に自転させられる。ワーク(W) は、研削作業位置まで下降すると、左右の砥石(8)(9)の間の空間に入り、図3に示すように、ワーク(W) の中心(c) が研削面(8a)(9a)の外周の最上部よりわずかに下側(内側)に位置する。
【0031】ワーク(W) が研削作業位置まで下降して自転を開始すると、砥石(8)(9)が互いに接近する方向に移動させられ、研削面(8a)(9a)が対応する加工面(a)(b)に接触させられる。これにより、ワーク(W) の下側の部分が砥石(8)(9)で挟まれ、ワーク(W) の下側の外周の一部と中心(c) とが研削面(8a)(9a)の外周の内側に位置する。砥石(8)(9)は、ワーク(W) の仕上がり寸法より決まる所定の位置まで移動させられ、その位置に所定時間停止させられる。その間に、砥石(8)(9)が回転することにより、それらの研削面(8a)(9a)に接触しているワーク(W) の加工面(a)(b)が研削され、ワーク(W) が外周の一部および中心(1) を研削面(8a)(9a)の外周の内側に位置させた状態で自転することにより、ワーク(W) が1回転する間に、ワーク(W) の加工面(a)(b)の全面が研削面(8a)(9a)の間を通過して、研削面(8a)(9a)に接触し、その結果、ワーク(W) が何回転かする間に、両面の加工面(a)(b)の全面が同時に研削される。なお、研削中、必要があれば、ロッド(30a) を上下方向に往復移動させ、これにより、ワーク(W) を、上下方向、すなわち、研削面(8a)(9a)に平行であってワーク(W) の中心(c) と砥石(8)(9)の軸心を結ぶ方向に往復移動させる。この往復移動は、ワーク(W) の下側の外周の一部と中心(c) とが常に研削面(8a)(9a)の外周の内側に位置する範囲内で行われる。たとえば、往復移動のストロークは約5mmである。このようにワーク(W) を往復移動させることにより、とくにワーク(W) の中心部の平面度、面粗度を向上させることができる。
【0032】ワーク(W) の研削が終了すると、砥石(8)(9)がワーク(W) から離れ、さらに左右の待機位置まで移動する。砥石(8)(9)がワーク(W) から離れると、下部ローラ(22)が回転を停止し、ロッド(30a) が上昇を開始する。ロッド(30a) が上昇すると、スライド部材(14)(17)、ローラ(21)(22)およびワーク(W) が一体となって上昇する。ロッド(30a) がある程度上昇すると、第1スライド部材(14)の上端の閉鎖板(18)が支持部材(29)に当接し、第1スライド部材(14)がその位置に停止する。この時点あるいはその直後に、ロッド(30a) が一旦停止し、ロッド(30a) が停止している間に、オートローダがワーク(W) を保持する。オートローダがワーク(W) を保持したならば、ロッド(30a) が上端位置まで上昇して停止する。ロッド(30a) が再び上昇を開始すると、第2スライド部材(17)だけが上昇し、上部ローラ(21)がワーク(W) から離れて上昇する。
【0033】ロッド(30a) が上端位置に停止して、第2スライド部材(17)および上部ローラ(22)が停止すると、オートローダにより、研削の終了したワーク(W) がローラ(21)(22)の間から搬出され、次に研削されるワーク(W) がローラ(21)(22)の間に搬入される。そして、以後は、上記の動作を繰返すことにより、次々に研削が行われる。
【0034】研削中にワーク(W) を往復移動させる場合、往復移動の方向は、上記のようにワーク(W) の中心(c) と砥石(8)(9)の軸心を結ぶ方向あるいはこれに近い方向が望ましいが、研削面(8a)(9a)に平行な他の方向に往復移動させてもよい。
【0035】左右の砥石(8)(9)は、通常は、上記実施形態のように同速度で回転させられるが、たとえば左右の加工面(a)(b)の研削取代配分を変化させたい場合など、場合によっては、左右の砥石(8)(9)の回転速度を変えて研削することもできる。また、左右の砥石(8)(9)を互いに同方向に回転させて研削することも可能である。
【0036】上記実施形態では、各ローラ(21)(22)において、互いに対向する2つのローラ部(23)(26)の端面(23a)(26a)のうち、第2ローラ部(26)の端面(26a) だけが凸状円錐面となっているが、第1ローラ部(23)の端面(23a) だけを凸状円錐面としてもよいし、両方を凸状円錐面としてもよい。
【0037】また、上記実施形態では、3個のローラ(21)(22)のうち、2個が駆動ローラとなっているが、任意の1個あるいは3個全てを駆動ローラとしてもよい。
【0038】図4は、第2実施形態を示し、第1実施形態の図3に相当する部分の主要なものだけを表わしている。
【0039】第2実施形態は、位置決め用平坦部(f) が形成されたワーク(W) を対象とするものであり、支持ローラ(21)(22)(31)の数と配置が第1実施形態の場合と異なっている。すなわち、第2実施形態の場合、上部支持ローラ(21)が2個設けられ、2個の下部支持ローラ(22)の近傍に、それぞれ補助支持ローラ(31)が設けられている。2個の上部ローラ(21)は砥石(8)(9)の軸心を通る鉛直面に対してほぼ対称に配置され、これらの円周方向の間隔は平坦部(f) の円周方向の間隔より少し大きい。また、2個の上部ローラ(21)は、共通の第2スライド部材(17)に取付けられている。補助ローラ(31)は対応する下部ローラ(22)の上方に配置され、下部ローラ(22)と補助ローラ(31)の円周方向の間隔は平坦部(f) の円周方向の間隔より少し大きい。下部ローラ(22)と補助ローラ(31)は、図4には図示しない共通の第1スライド部材(14)に取付けられている。補助ローラ(31)の構成はローラ(21)(22)と同じであり、下部ローラ(21)と保持ローラ(31)でワーク(W) の中心(c) より下側の部分を支持するようになっている。補助ローラ(31)は、駆動ローラであってもよいし、そうでなくてもよい。この場合は、6個のローラ(21)(22)(31)のうち、少なくとも2個を駆動ローラとするのが望ましい。
【0040】第2実施形態のようにすれば、平坦部(f) があるワーク(W) を6個のローラ(21)(22)(31)で確実に支持して自転させることができる。しかし、この実施形態のものは、位置決め用平坦部のないワークの研削にももちろん使用することができる。
【0041】第2実施形態における研削装置の具体的な構成は、第1実施形態のものと同様にすることができる。図4において、第1実施形態と同じ部分には同一の符号を付している。
【0042】上記実施形態においては、研削砥石の軸心が水平である横軸の両面研削装置を示したが、上記と同様の構成で研削砥石の軸心が鉛直である縦軸のものとすることもできる。
【0043】また、この発明は、半導体ウェーハ以外の薄板円板状ワークの研削にも適用することができる。




 

 


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