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発明の名称 薄板円板状ワークの両面研削装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−128646
公開日 平成10年(1998)5月19日
出願番号 特願平9−240683
出願日 平成9年(1997)9月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助 (外3名)
発明者 池田 純三 / 大倉 健司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】端面の円形研削面同志が対向するとともに軸方向に相対的に移動しうるように配置されて回転させられる1対の研削砥石と、薄板円板状ワークの両面の加工面が前記1対の研削砥石の研削面にそれぞれ対向するとともに前記ワークの外周が前記研削面の外周と交差しかつ前記ワークの中心が前記研削面内に位置するように前記ワークを前記研削面の間の研削加工位置に支持して自転させるワーク自転手段とを備えていることを特徴とする薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項2】前記1対の研削砥石が、互いに同方向に同速度で回転させられることを特徴とする請求項1の薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項3】前記ワーク自転手段が、前記ワークの径方向の位置を規制する径方向支持手段と、前記ワークの軸方向の位置を規制する軸方向支持手段とを備え、前記径方向支持手段および前記軸方向支持手段の少なくとも一方に、前記ワークを回転させる駆動手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2の薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項4】前記径方向支持手段が、前記研削砥石の間から外に出ている前記ワークの部分の外周に接触して前記ワークの径方向の位置を規制する少なくとも3個の径方向支持ローラを備えていることを特徴とする請求項3の薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項5】前記軸方向支持手段が、前記研削砥石の間から外に出ている前記ワークの部分を挟むように加工面に圧接して前記ワークの軸方向の位置を規制する少なくとも3対の軸方向支持ローラを備え、前記軸方向支持ローラのうち、少なくとも1個が加工面に圧接して回転することにより前記ワークを回転させる駆動ローラであり、残りが加工面に圧接して遊転する押えローラであることを特徴とする請求項4の薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項6】前記軸方向支持ローラのうちの片側の軸方向支持ローラが、弾性力により前記ワークの片側の加工面に圧接して反対側の加工面を反対側の残りの軸方向支持ローラに圧接させるようになされていることを特徴とする請求項5の薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項7】全てが押えローラである片側の前記軸方向支持ローラが共通の第1支持部材に取付けられ、前記径方向支持ローラおよび駆動ローラを含む反対側の前記軸方向支持ローラが他の共通の第2支持部材に取付けられ、これらの支持部材が軸方向に相対的に移動しうるようになされていることを特徴とする請求項5または6の薄板円板状ワークの両面研削装置。
【請求項8】前記ワーク自転手段が、前記ワークを自転させながら前記研削面と平行な方向に前記ワークを往復移動させる手段を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項の薄板円板状ワークの両面研削装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄板円板状ワークの両面研削装置、さらに詳しくは、たとえば半導体ウェーハなどのような薄板円板状ワークの両面を同時に研削する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワークの両面を同時に研削する装置として、端面の研削面同志が対向するように配置されて回転する1対の研削砥石の間に、回転する円板状のキャリヤのポケット(穴)に入れたワークを通すものが従来から知られている。この場合、研削砥石の研削面の外径(直径)は、ワークの外径より大きくなくてはならない。また、キャリヤには、通常、外周寄りの円周上に複数のポケットが等間隔をおいて形成されており、キャリヤの一部もウェーハとともに1対の研削砥石の間に入るが、この部分のキャリヤの厚さは、もちろん、研削時の1対の砥石の間隔すなわちワークの仕上がり厚さより小さくなくてはならない。
【0003】ところで、現在用いられている半導体ウェーハには外径が約200mm(8インチ)のものと約300mm(12インチ)のものがあるが、いずれも厚さ(研削仕上がり寸法)は0.8mm程度であり、外径に比べて厚さがきわめて薄いものである。このようなウェーハを上記のような装置で研削する場合、ウェーハの外径が比較的大きいため、砥石の外径が大きくなり、ウェーハを収容して回転するキャリヤも大きくなる。このため、装置が大型になる。また、ウェーハの厚さが薄いため、ウェーハとともに研削砥石の間に入るキャリヤの部分を非常に薄くする必要がある。研削砥石の間に入るキャリヤのとくにポケットの部分には、これに収容されているワークを介して研削力が作用するが、この部分を薄くすると強度が低下し、ワークを円滑に移動させることが困難になる。このため、従来は、ウェーハの両面研削は困難であった。
【0004】ウェーハ以外の薄板円板状のワークの場合にも、同様の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、薄板円板状ワークの両面を同時にかつ容易に研削でき、加工品質が高く、しかも小型化が可能な装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】この発明による装置は、端面の円形研削面同志が対向するとともに軸方向に相対的に移動しうるように配置されて回転させられる1対の研削砥石と、薄板円板状ワークの両面の加工面が前記1対の研削砥石の研削面にそれぞれ対向するとともに前記ワークの外周が前記研削面の外周と交差しかつ前記ワークの中心が前記研削面内に位置するように前記ワークを前記研削面の間の研削加工位置に支持して自転させるワーク自転手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0007】ワークは、ワーク自転手段により研削加工位置に支持されて自転させられ、1対の研削砥石が、それぞれの研削面をワークの各加工面に接触させた状態で、ワークよりも高速で回転させられる。砥石が回転することにより、それらの研削面に接触しているワークの加工面が研削され、ワークの外周が研削面の外周と交差しかつワークの中心が研削面内に位置した状態でワークが自転することにより、ワークが1回転する間に、ワークの加工面の全面が研削面の間を通過して、研削面に接触する。このため、ワークの半径より研削面の外径が少し大きい砥石を用いて、ワークをその場で自転させるだけで、その両面の加工面の全面を同時に研削することができる。ワークをその場で自転させるだけでよく、従来のようにキャリヤなどを用いて移動させる必要がないため、薄板円板状のワークであっても容易にかつ確実に研削ができ、しかも装置の小型化が可能である。また、ワークの半径より研削面の外径が少し大きい研削砥石を用いてワークの加工面全体を研削することができ、ワークの外径より研削面の外径が大きい大型の砥石を用いる必要がないため、この点からも、装置の小型化が可能である。
【0008】したがって、この発明の装置によれば、薄板円板状ワークの両面を同時にかつ容易に研削でき、しかも装置の小型化が可能である。
【0009】好ましくは、1対の研削砥石が、互いに同方向に同速度で回転させられる。
【0010】1対の研削砥石の端面の研削面同志が対向状に配置された一般の両頭平面研削盤においては、1対の砥石を互いに逆方向に回転させて、ワークに回転推力が発生しないようにするのが普通である。ところが、この発明による装置の場合、ワークも自転するので、1対の砥石が互いに逆方向に回転すると、ワークがいずれか一方の砥石と同方向に回転することになり、ワークの各加工面に対する各砥石の相対的な周速はワークの表と裏で異なる。このため、ワークの表と裏で研削抵抗に差が生じて、ワークに内部応力が発生し、たとえば研削後のワークの中心部の肉厚が他の部分に比べて薄くなるという問題がある。これに対し、1対の砥石を同方向に同速度で回転させれば、ワークの各加工面に対する各砥石の相対的な周速が互いに等しくなって、ワークの表と裏で研削抵抗が互いに等しくなり、ワークの表と裏が対称に研削される。このため、研削後のワークの中心部の肉厚が他の部分に比べて薄くなるようなことがなく、精度の高い加工面が得られる。
【0011】たとえば、ワーク自転手段が、ワークの径方向の位置を規制する径方向支持手段と、ワークの軸方向の位置を規制する軸方向支持手段とを備え、径方向支持手段および軸方向支持手段の少なくとも一方に、ワークを回転させる駆動手段が設けられている。
【0012】その場合、たとえば、径方向支持手段が、研削砥石の間から外に出ているワークの部分の外周に接触してワークの径方向の位置を規制する少なくとも3個の径方向支持ローラを備えている。
【0013】このようにすれば、径方向支持ローラにより、ワークを径方向に確実に支持することができる。
【0014】半導体ウェーハには、外周の1箇所が弓形に切欠かれて位置決め用平坦部が形成されたものと、これが形成されていないものとがある。
【0015】位置決め用平坦部が形成されていないほぼ完全な円形のワークの場合、3箇所、望ましくはワークを円周方向に3等分する位置に近い位置に、径方向支持ローラを1個ずつ設ければよい。このようにすれば、必要最小限のローラでワークを径方向に確実に支持することができる。
【0016】位置決め用平坦部が形成されているワークの場合、たとえば、3箇所、望ましくはワークを円周方向に3等分する位置に近い位置に、それぞれ、2個の径方向支持ローラが平坦部の円周方向の寸法より少し大きい間隔をおいて設けられる。このようにすれば、位置決め用平坦部があるワークを6個のローラで径方向に確実に支持することができる。
【0017】上記のように径方向支持手段が少なくとも3個の径方向支持ローラを備えている場合、たとえば、軸方向支持手段が、研削砥石の間から外に出ているワークの部分を挟むように加工面に圧接して前記ワークの軸方向の位置を規制する少なくとも3対の軸方向支持ローラを備え、軸方向支持ローラのうち、少なくとも1個が加工面に圧接して回転することによりワークを回転させる駆動ローラであり、残りが加工面に圧接して遊転する押えローラである。
【0018】このようにすれば、軸方向支持ローラにより、ワークを軸方向に確実に支持して、確実に自転させることができる。
【0019】少なくとも3対の軸方向支持ローラは、できるだけワークを円周方向に等分する位置に近い位置に配置されるのが望ましい。ワークを、少なくとも3箇所、望ましくは円周方向に等分する位置に近い位置において軸方向支持ローラで支持して駆動することにより、ワークを軸方向により確実に支持するとともに、より円滑に自転させることができる。
【0020】たとえば、軸方向支持ローラのうちの片側の軸方向支持ローラが、弾性力によりワークの片側の加工面に圧接して反対側の加工面を反対側の残りの軸方向支持ローラに圧接させるようになされている。
【0021】このようにすれば、軸方向支持ローラを弾性力によりワークに確実に圧接させて、ワークを軸方向により確実に支持するとともに、より確実に自転させることができる。
【0022】たとえば、全てが押えローラである片側の軸方向支持ローラが共通の第1支持部材に取付けられ、径方向支持ローラおよび駆動ローラを含む反対側の軸方向支持ローラが他の共通の第2支持部材に取付けられ、これらの支持部材が軸方向に相対的に移動しうるようになされている。
【0023】このようにすれば、2つの支持部材を軸方向に離した状態で、ワークを第2支持部材に取付けられた径方向支持ローラおよび軸方向支持ローラに接触させて位置決めし、2つの支持部材を接近させて、第1支持部材に取付けられた軸方向支持ローラをワークに圧接させることにより、ワークを容易にワーク自転手段に装着することができる。
【0024】たとえば、ワーク自転手段が、ワークを自転させながら研削面と平行な方向にワークを往復移動させる手段を備えている。
【0025】このようにすれば、ワークを自転させるとともに研削面と平行な方向に往復移動させながら研削を行うことができ、その結果、とくにワークの中心部の平面度、面粗度を向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明を半導体ウェーハの両面研削に適用した実施形態について説明する。
【0027】図1〜図6は第1実施形態を示し、図1は両面研削装置の全体構成を示している。第1実施形態は、位置決め用平坦部が形成されていないワークを対象とするものである。両面研削装置は縦軸両頭平面研削盤(1)にワーク自転手段としてのワーク自転装置(2)が付加されたものであり、自転装置(2)の詳細が図2〜図5に示されている。第1実施形態の説明において、図1の左側を前、右側を後とし、前から後を見たときの左右を左右とする。
【0028】研削盤(1)は、水平なベース(3)、ベース(3)の後部を除く上面に水平に固定されたベッド(4)、ベース(3)の後部上面に垂直に固定されてベッド(4)の上面より上方にのびるコラム(5)、コラム(5)の前面に取付けられた上下のスライド(6)(7)、および各スライド(6)(7)の前面に固定された上下の砥石ヘッド(8)(9)を備えている。各スライド(6)(7)は、図示しない適当な駆動手段により、互いに独立してコラム(5)に沿って上下方向に移動させられる。上下の砥石ヘッド(8)(9)内に、それぞれ、鉛直な砥石軸(10)(11)が回転支持されている。上下の砥石軸(10)(11)の軸心は、1つの共通の鉛直線上にある。上側砥石ヘッド(8)より下方に突出した上側砥石軸(10)の下端部にカップ状の上側研削砥石(12)が固定され、下側砥石ヘッド(9)より上方に突出した下側砥石軸(11)の上端部にこれと同形状、同寸法の下側研削砥石(13)が固定される。上側砥石(12)の環状の水平下端面は上側円形研削面(12a)、下側砥石(13)の環状の水平上端面は下側円形研削面(13a)となっており、上下の研削面(12a)(13a)が互いに平行な状態で対向している。この実施形態の場合、各砥石(12)(13)の外周と各研削面(12a)(13a)の外周は一致している。上下のスライド(6)(7)の少なくとも一方が上下方向に移動することにより、上下の砥石(12)(13)が上下方向すなわち軸方向に相対移動する。なお、詳細な図示は省略したが、ベッド(4)には、下側砥石ヘッド(9)などの移動を妨げないように、空間が設けられている。上下の砥石軸(10)(11)は、図示しない駆動手段により、互いに同方向に同速度で回転させられ、その結果、上下の砥石(12)(13)が互いに同方向に同速度で回転させられる。この例では、上下の砥石(12)(13)は、上から見て、反時計方向に高速で回転させられる。研削盤(1)の他の部分は、公知の縦軸両頭平面研削盤と同様に構成することができる。
【0029】ワーク自転装置(2)は、薄板円板状ワーク(ウェーハ)(W)の両面の加工面(a)(b)が上下の研削面(12a)(13a)にそれぞれ対向するとともにワーク(W)の外周が研削面(12a)(13a)の外周と交差しかつワーク(W)の中心(c)が研削面(12a)(13a)内に位置するように、ワーク(W)を上下の研削面(12a)(13a)の間の研削加工位置に水平に支持して自転させるものであり、外周ガイドローラ(径方向支持ローラ)(14)、駆動ローラ(軸方向支持ローラ)(15)および押えローラ(軸方向支持ローラ)(16)を3個ずつ備えている。ガイドローラ(14)は、砥石(12)(13)の間から外に出ているワーク(W)の部分の外周に接触してワーク(W)の径方向の位置を規制する径方向支持手段を構成している。駆動ローラ(15)と押えローラ(16)とは対をなし、砥石(12)(13)の間から外に出ているワーク(W)の部分の3箇所を押えローラ(16)と駆動ローラ(15)とで上下から挟むようになっている。駆動ローラ(15)は、ワーク(W)の下側加工面(b)に圧接して回転することによりワーク(W)を回転させる。押えローラ(16)は、ワーク(W)の上側加工面(a)に圧接して遊転する。駆動ローラ(15)と押えローラ(16)は、ワーク(W)の軸方向の位置を規制する軸方向支持手段を構成し、駆動ローラ(15)は、ワーク(W)を回転させる駆動手段を構成している。
【0030】砥石(12)(13)、自転装置(2)のローラ(14)(15)(16)および自転装置(2)により研削加工位置に支持されたワーク(W)の上から見た位置関係が、図6に示されている。この実施形態の場合、砥石(12)(13)の外径はワーク(W)の外径の約3/4である。ガイドローラ(14)は、ワーク(W)を円周方向にほぼ3等分する位置に設けられている。駆動ローラ(15)および押えローラ(16)は、砥石(12)(13)と干渉しない範囲内においてワーク(W)を円周方向に3等分する位置にできるだけ近い位置に設けられるのが望ましいが、この実施形態では、砥石(12)(13)との関係で、ワーク(W)を円周方向に4等分する位置のうちの3箇所に設けられている。そして、研削加工位置に支持されたワーク(W)の外周が研削面(12a)(13a)の外周と交差し、かつワーク(W)の中心(c)が研削面(12a)(13a)内に位置する。言替えれば、ワーク(W)の外周の一部が研削面(12a)(13a)の外周の内側に位置し、かつワーク(W)の中心(c)が研削面(12a)(13a)の外周と内周の間に位置する。
【0031】上側砥石ヘッド(8)の前面に、上側支持部材(第1支持部材)(17)がボルト(18)により固定されている。支持部材(17)の下部に、前側および左右両側に水平にのびるアーム(17a)が一体に形成されている。各アーム(17a)の先端部は下側に鉛直にのびており、この部分に、押えローラ(16)が、自転装置(2)に支持されたワーク(W)の半径方向にのびる水平な軸(19)を中心に自由に回転しうるように取付けられている。支持部材(17)は砥石ヘッド(8)の前面に鉛直に固定されたガイド部材(20)に沿って上下方向に移動しうるようになっており、ボルト(18)が挿通する支持部材(17)の部分には上下方向長穴(図示略)が形成されている。そして、位置調整ねじ(21)により、支持部材(17)すなわち押えローラ(16)の上下方向の位置が調整されるようになっている。この実施形態の場合、ワーク(W)の加工面(a)に圧接する押えローラ(16)の下端外周面(圧接面)は同一水平面上にあり、この圧接面が上側研削面(12a)よりわずかに(たとえば約0.05mm)下側に突出するように、支持部材(17)の上下方向の位置が調整されている。圧接面における押えローラ(16)の回転方向は、ワーク(W)の円周方向と一致している。支持部材(17)および押えローラ(16)は、砥石(12)と干渉しないようになされている。
【0032】ベッド(4)の上面に、後部が開いた平面視コ字状の水平基板(22)が固定されている。基板(22)の上面の複数箇所、たとえば、前側の部分の左右方向中央部と左右両側の部分の後部との3箇所に、上方に鉛直にのびるガイド棒(23)の下端部が固定されている。ガイド棒(23)の上端部には、鍔状のストッパ(23a)が一体に形成されている。ガイド棒(23)は六角ボルトよりなり、基板(22)にねじはめられて、ロックナット(24)により固定されている。基板(22)の上方に後部が開いた平面視コ字状の下側支持部材(第2支持部材)(25)が配置され、支持部材(25)の3箇所を上下に貫通するガイド穴(26)にガイド棒(23)が通されて、支持部材(25)がガイド棒(23)に沿って上下に移動しうるようになっている。ロックナット(24)と支持部材(25)の下面との間のガイド棒(23)の周囲に弾性体としての圧縮コイルばね(27)が装着され、これにより支持部材(25)が上向きに付勢されている。支持部材(25)は、その上面がストッパ(23a)に当たる上端位置とばね(27)を圧縮して密着させる下端位置との間を移動しうる。
【0033】支持部材(25)の上面の前端部の左右方向中央部および左右両側端部の後部の3箇所に、上方に鉛直にのびる立上がり壁(25a)(25b)が一体に形成されている。支持部材(25)の前部の壁(25a)の上部前面に、電動モータ(28)が後向きに固定されている。このモータ(28)の駆動軸(29)は壁(25a)を貫通してワーク(W)の半径方向にのびており、壁(25a)より後方に突出した駆動軸(29)の先端部に、前側の押えローラ(16)の真下に位置する駆動ローラ(15)が固定されている。支持部材(25)の後部の左右の壁(25b)の上部外側面に電動モータ(28)が内向きに固定されている。これらのモータ(28)の駆動軸(29)は壁(25b)を貫通してワーク(W)の半径方向にのびており、壁(25b)より内側に突出した駆動軸(29)の先端部に、後部の左右の押えローラ(16)の真下にそれぞれ位置する駆動ローラ(15)が固定されている。3個の駆動ローラ(15)は、それぞれのモータ(28)により同じ方向(たとえばモータ(28)側から見て反時計方向)に回転させられる。支持部材(25)の前部の壁(25a)の上面に、前側のガイドローラ(14)が鉛直な軸(30)を中心に自由に回転しうるように取付けられている。このガイドローラ(14)は、前側の駆動ローラ(15)のすぐ前に位置している。支持部材(25)の後部の左右の壁(25b)の後端上部は左右方向内側に少し突出しており、この部分の上面に、後部の左右のガイドローラ(14)が鉛直な軸(30)を中心に自由に回転しうるように取付けられている。これらのガイドローラ(14)は、後部の左右の駆動ローラ(15)のすぐ後に位置している。3個のガイドローラ(14)に内接する円の直径は、ワーク(W)の外径とほぼ等しいか、これよりわずかに(たとえば約1mm)大きい。3個のガイドローラ(14)は、互いに同じ高さに位置している。ワーク(W)の加工面(b)に圧接する駆動ローラ(15)の上端外周面(圧接面)は同一水平面上にあり、ガイドローラ(14)の外周面の高さの中間に位置している。圧接面における駆動ローラ(15)の回転方向は、ワーク(W)の円周方向と一致している。支持部材(25)が上端位置に移動すると、ガイドローラ(14)および駆動ローラ(15)も上端位置に移動し、支持部材(25)が下端位置に移動すると、ガイドローラ(14)および駆動ローラ(15)も下端位置に移動する。支持部材(25)は、ワーク(W)と干渉しないようになされている。また、基板(22)、支持部材(25)、ガイドローラ(14)、駆動ローラ(15)などは、砥石ヘッド(9)、砥石(12)(13)などと干渉しないようになっている。
【0034】図示は省略したが、研削装置には、ロボットなどを備えたワーク搬入搬出手段としてのオートローダが設けられている。ロボットは、たとえば、ワーク(W)を吸着する吸着盤を有するアームを備えており、これにより、自転装置(2)に対するワーク(W)の搬入、搬出が自動的に行われる。
【0035】ワーク(W)の研削作業を行う場合、下側砥石(13)の研削面(13a)が下端位置にある駆動ローラ(15)の圧接面より上方にあって、上端位置にある駆動ローラ(15)の圧接面より少し(たとえば約2mm)下方にあるように、下側砥石ヘッド(9)が一定位置に固定され、上側砥石ヘッド(8)が上下に移動させられる。
【0036】研削作業は、たとえば、次のようにして行われる。
【0037】研削作業中、上下の砥石(12)(13)は、図2および図6に矢印で示すように、互いに同方向(上から見て反時計方向)に常時回転しており、まず、図3に示すように、上側砥石(12)が上方の待機位置に移動した状態で、オートローダにより自転装置(2)にワーク(W)が搬入され、ガイドローラ(14)の間にはめられて、駆動ローラ(15)の上にのせられる。このとき、駆動ローラ(15)の上にのせられたワーク(W)は、下側砥石(13)の研削面(13a)より少し上方に離れている。また、駆動ローラ(15)は、回転を停止している。
【0038】ワーク(W)の搬入が完了すると、上側砥石(12)が比較的高速で下方に移動させられ、これと一緒に押えローラ(16)も下方に移動させられる。押えローラ(16)がワーク(W)の上側の加工面(a)に近接すると、上側砥石(12)は比較的低速で下方に移動させられる。上側砥石(12)が所定位置まで下降すると、図4に示すように、押えローラ(16)がワーク(W)の上側加工面(a)に圧接して、下側加工面(b)を駆動ローラ(15)に圧接させ、これらとガイドローラ(14)によりワーク(W)が研削加工位置に支持される。このとき、ワーク(W)の後側部分が上下の砥石(12)(13)の間に入り、ワーク(W)の中心(c)が研削面(12a)(13a)の前部の外周と内周の間に位置している。押えローラ(16)の圧接面が上側砥石(12)の研削面(12a)より下方に突出しているので、押えローラ(16)が加工面(a)に圧接しても、研削面(12a)は加工面(a)に接触しない。押えローラ(16)が加工面(a)に圧接すると同時に、駆動ローラ(15)が回転を開始する。駆動ローラ(15)が回転することにより、ワーク(W)が、ローラ(14)(15)(16)により径方向および軸方向の位置を規制された状態で、駆動ローラ(15)の回転方向により決まる方向に回転させられる。この例では、ワーク(W)は、図2および図6に矢印で示すように、砥石(12)(13)と逆方向(上から見て時計方向)に砥石(12)(13)よりも低速で回転させられる。
【0039】このような状態で、上側砥石(12)がさらに下降することにより、押えローラ(15)がワーク(W)を介して駆動ローラ(15)を下方に押す。このため、下側支持部材(25)がばね(27)の弾性力に抗して下方に移動し、その結果、ワーク(W)もローラ(14)(15)(16)により支持された状態で下方に移動する。ワーク(W)の下側加工面(b)が下側砥石(13)の研削面(13a)に近接すると、上側砥石(12)はさらに低速で下方に移動させられる。上側砥石(12)が所定位置まで下降すると、ワーク(W)の下側加工面(b)が下側砥石(13)の研削面(13a)に接触し、上側砥石(12)がこの位置からわずかに下降することにより、押えローラ(16)が圧接しているワーク(W)の外周寄りの部分がわずかに下側に弾性変形し、図5に示すように、上側砥石(12)の研削面(12a)がワーク(W)の上側加工面(a)に接触する。上側砥石(12)は、さらに、ワーク(W)の仕上がり寸法(厚さ)より決まる所定位置まで下降させられ、その位置に所定時間停止させられる。その間に、研削砥石(12)(13)が回転することにより、それらの研削面(12a)(13a)に接触しているワーク(W)の加工面(a)(b)が研削され、ワーク(W)の外周が研削面(12a)(13a)の外周と交差しかつワーク(W)の中心(c)が研削面(12a)(13a)内に位置した状態でワーク(W)が自転することにより、ワーク(W)が1回転する間に、ワーク(W)の加工面(a)(b)の全面が研削面(12a)(13a)の間を通過して、研削面(12a)(13a)に接触し、その結果、ワーク(W)が何回転かする間に、両面の加工面(a)(b)の全面が同時に研削される。
【0040】このようにしてワーク(W)の研削が終了すると、上側砥石(12)が比較的高速で上方の待機位置まで移動させられる。上側砥石(12)が上方に移動して押えローラ(16)が上方に移動すると、弾性変形していたワーク(W)が元の形に戻り、これにより、上側砥石(12)の研削面(12a)が加工面(a)からわずかに上方に離れる。上側砥石(12)および押えローラ(16)がさらに上方に移動すると、下側支持部材(25)もばね(27)の弾性力によってこれに追随し、ワーク(W)はローラ(14)(15)(16)で支持された状態で、下側砥石(13)の研削面(13a)から離れて、上方に移動する。このように、上側砥石(12)が上方に移動すると、上側砥石(12)および下側砥石(13)がすぐにワーク(W)から離れるので、研削の終了した加工面(a)(b)が砥石(12)(13)によって傷付けられることがない。ワーク(W)が下側砥石(13)の研削面(13a)から離れると、駆動ローラ(15)が回転を停止し、ワーク(W)が自転を停止する。下側支持部材(25)が上端位置まで移動すると、これとガイドローラ(14)および駆動ローラ(15)はその位置に停止するので、押えローラ(16)は、ワーク(W)から離れて上方に移動し、ワーク(W)は駆動ローラ(15)の上に残される。上側砥石(12)が待機位置まで移動すると、オートローダにより、駆動ローラ(15)の上にのっている研削済みのワーク(W)が搬出されて、次のワークが自転装置(2)に搬入され、上記同様に研削が行われる。
【0041】上記の装置においては、上下の1対の砥石(12)(13)が互いに同方向に同速度で回転するので、ワーク(W)の各加工面(a)(b)に対する各砥石(12)(13)の相対的な周速が互いに等しくなって、ワーク(W)の表と裏で研削抵抗が互いに等しくなり、ワーク(W)の表と裏が対称に研削される。このため、1対の砥石が互いに逆方向に回転する場合のように研削後のワーク(W)の中心部の肉厚が他の部分に比べて薄くなるようなことがなく、精度の高い加工面が得られる。
【0042】上下の砥石(12)(13)は、通常は、上記実施形態のように同速度で回転させられるが、たとえば上下の研削取代配分を変化させたい場合など、場合によっては、上下の砥石(12)(13)の回転速度を変えて研削することもできる。また、ワーク(W)を上下の砥石(12)(13)と同方向に回転させることもできる。さらに、上下の砥石(12)(13)を互いに逆方向に回転させて研削することも可能である。
【0043】上記実施形態では、押えローラ(16)の圧接面が上側砥石(12)の研削面(12a)よりわずかに下方に突出しているが、押えローラ(16)の圧接面は上側砥石(12)の研削面(12a)と同一平面上にあってもよい。また、上記実施形態では、3対のローラ(15)(16)のうちの片側の3個全てが駆動ローラとなっているが、これらの少なくとも1個が駆動ローラであればよい。さらに、駆動ローラ(15)および押えローラ(16)は、4対以上設けられてもよい。その場合も、片側の少なくとも1個が駆動ローラであればよい。
【0044】図7は、第2実施形態を示す図6と同様のワーク自転装置の主要部の構成図である。
【0045】第2実施形態は、位置決め用平坦部(f)が形成されたワーク(W)を対象とするものであり、外周ガイドローラ(径方向支持ローラ)(14a)(14b)の数と配置が第1実施形態の場合と異なっている。すなわち、第2実施形態の場合、6個のガイドローラ(14a)(14b)が、ワーク(W)の外周の3箇所、望ましくはワーク(W)を円周方向に3等分する位置にできるだけ近い位置に、2個ずつ設けられている。各位置における2個のガイドローラ(14a)(14b)の円周方向の間隔は、平坦部(f)の円周方向の寸法より少し大きい。このようにすれば、平坦部(f)があるワーク(W)を6個のガイドローラ(14a)(14b)で径方向に確実に支持することができる。しかし、この実施形態のものは、位置決め用平坦部のないワークの研削にももちろん使用することができる。
【0046】第2実施形態における研削装置の具体的な構成は、第1実施形態のものと同様にすることができる。図7において、第1実施形態と同じ部分には同一の符号を付している。
【0047】第1および第2実施形態においては、研削砥石の軸心が鉛直である縦軸の両面研削装置を示したが、上記と同様の構成で研削砥石の軸心が水平である横軸のものとすることもできる。
【0048】図8〜図10は第3実施形態を示し、図8は両面研削装置の全体構成を示している。第3実施形態は、位置決め用平坦部が形成されていないワーク(W)を対象とするものである。両面研削装置は横軸両頭平面研削盤(40)にワーク自転手段としてのワーク自転装置(41)が付加されたものであり、自転装置(41)の詳細が図9および図10に示されている。第3実施形態の説明において、図8の紙面表側を前、同裏側を後とし、前から後を見たときの左右すなわち図8の左右を左右とする。また、第3実施形態において、第1実施形態のものに対応する部分には同一の符号を付している。
【0049】研削盤(40)は、水平なベッド(42)、ベッド(42)の上面に取付けられた左右の砥石ヘッド(43)(44)を備えている。詳細な図示は省略したが、各砥石ヘッド(43)(44)は、互いに独立して前後方向および上下方向の角度調整ができるように、ベッド(42)に固定されている。各砥石ヘッド(43)(44)内に、それぞれ、水平な砥石軸(45)(46)が回転支持されている。左右の砥石軸(45)(46)の軸心は左右方向にのびる1つの共通な水平線上にあり、各砥石軸(45)(46)はそれぞれの砥石ヘッド(43)(44)に対して左右方向に移動させられる。左側砥石ヘッド(43)より右側に突出した砥石軸(45)の先端部にカップ状の左側研削砥石(47)が固定され、右側砥石ヘッド(44)より左側に突出した砥石軸(46)の先端部にこれと同形状、同寸法の右側研削砥石(48)が固定される。左側砥石(47)の環状の鉛直右端面および右側砥石(48)の環状の鉛直左端面は、それぞれ、円形研削面(47a)(48a)となっており、これらの研削面(47a)(48a)が互いに平行な状態で対向している。この実施形態の場合も、各砥石(47)(48)の外周と各研削面(47a)(48a)の外周は一致している。左右の砥石軸(45)(46)の少なくとも一方が左右方向に移動することにより、左右の砥石(47)(48)が左右方向すなわち軸方向に相対移動する。左右の砥石軸(45)(46)は、図示しない駆動手段により、互いに同方向に同速度で回転させられ、その結果、左右の砥石(47)(48)が互いに同方向に同速度で回転させられる。この例では、左右の砥石(47)(48)は、右から見て反時計方向に高速で回転させられる。研削盤(40)の他の部分は、公知の横軸両頭平面研削盤と同様に構成することができる。
【0050】ワーク自転装置(41)は、第1実施形態の場合と同様の外周ガイドローラ(径方向支持ローラ)(49)、駆動ローラ(軸方向支持ローラ)(50)および押えローラ(軸方向支持ローラ)(51)を3個ずつ備えている。砥石(47)(48)、自転装置(41)のローラ(49)(50)(51)および自転装置(41)により研削加工位置に支持されたワーク(W)の左右方向から見た位置関係は、図6に示されている第1実施形態の場合と同じである。
【0051】ベッド(42)の上面に、水平円板状の基板(52)が鉛直な軸心を中心に旋回しうるように取付けられている。前から見て略U字状をなす摺動部材(53)が、基板(52)の上面に設けられた前後方向に水平にのびるガイドレール(54)に、これに沿って摺動しうるように取付けられている。摺動部材(53)は、前後方向に水平にのびるボールねじ(55)に連結され、図示しない電動モータなどでボールねじ(55)を回転させることにより、摺動部材(53)が前後方向に移動させられる。
【0052】摺動部材(53)の右側上方突出部(53a)の上部にガイド付薄形シリンダ(56)が設けられ、左側に水平に突出したシリンダ(56)のアクチュエータ(56a)の左端部に、鉛直板状の移動部材(57)が固定されている。移動部材(57)は、シリンダ(56)の作動により、右側の待機位置と左側の作動位置との間を移動させられる。移動部材(57)に、左側に水平にのびる複数のガイド棒(58)の右端部が固定されている。ガイド棒(58)の左端部には、鍔状のストッパ(58a)が一体に形成されている。ガイド棒(58)は六角ボルトよりなり、移動板(57)に貫通状にねじはめられて、ロックナット(59)により固定されている。移動板(57)の左側に右側支持部材(第1支持部材)(60)が配置され、ガイド棒(58)の左側部分にこれに沿って左右方向に移動しうるように取付けられている。移動板(57)より左側のガイド棒(58)の右側部分にばね力調整ナット(61)がねじはめられており、このナット(61)と支持部材(60)との間のガイド棒(58)の周囲に弾性体としての圧縮コイルばね(62)が装着され、これにより支持部材(60)が左向きに付勢されている。支持部材(60)は、ストッパ(58a)に当たる左端位置とばね(62)を圧縮して密着させる右端位置との間を移動しうる。そして、この支持部材(60)に、第1実施形態の場合と同様に、自転装置(41)に支持されたワーク(W)の半径方向にのびる軸(63)を中心に自由に回転しうるように押えローラ(51)が取付けられている。押えローラ(51)は、ワーク(W)の後側と、前部の上下とに配置されている。
【0053】摺動部材(53)の左側上方突出部(53b)の右側の面に、複数のスペーサ(64)を介して左側支持部材(第2支持部材)(65)が固定されている。この支持部材(65)に、第1実施形態の場合と同様に、電動モータ(66)が固定され、ワーク(W)の半径方向にのびるモータ(66)の駆動軸(67)に駆動ローラ(50)が固定されている。駆動ローラ(50)は、押えローラ(51)に対応して、ワーク(W)の後側と、前部の上下とに配置されている。支持部材(65)には、また、第1実施形態の場合と同様に、左右方向にのびる水平軸(68)を中心に自由に回転しうるようにガイドローラ(49)が固定されている。
【0054】摺動部材(53)をガイドレール(54)に沿って移動させることにより、ローラ(49)(50)(51)の前後方向の位置、すなわち自転装置(41)により支持されるワーク(W)の前後方向の位置が調整される。基板(52)をその軸心を中心に旋回させることにより、ワーク(W)の加工面(b)に圧接する押えローラ(51)の左端外周面(圧接面)、およびワーク(W)の加工面(a)に圧接する駆動ローラ(50)の右側外周面(圧接面)の鉛直軸を中心とする傾きが調整される。また、スペーサ(64)の厚さを変えることにより、駆動ローラ(50)の圧接面の傾きを調整することができる。通常は、押えローラ(51)の圧接面および駆動ローラ(50)の圧接面が研削面(47a)(48a)と平行な鉛直面となるように、これらの圧接面の傾きが調整されている。自転装置(41)の大部分は砥石軸(45)(46)および砥石(47)(48)の後方に位置し、自転装置(41)の上部および下部は砥石軸(45)(46)および砥石(47)(48)の上方および下方に位置しており、自転装置(41)は砥石軸(45)(46)、砥石(47)(48)などと干渉しないようになっている。
【0055】ワーク(W)の研削作業は、たとえば、次のようにして行われる。
【0056】この場合も、研削作業中、左右の砥石(47)(48)は互いに同方向(右から見て反時計方向)に同速度で常時回転しており、作業開始時には、左右の砥石(47)(48)が左右に離れた待機位置に移動するとともに、移動部材(57)が右側の待機位置に移動している。このため、右側支持部材(60)は移動部材(57)に対して左端位置にあり、押えローラ(51)は駆動ローラ(50)から右方にかなり離れている。このとき、駆動ローラ(50)は、回転を停止している。そして、このような状態で、オートローダにより自転装置(41)にワーク(W)が搬入され、ガイドローラ(49)の間にはめられて、駆動ローラ(50)の圧接面に接触させられる。そして、ロボットでワーク(W)をこのような位置に支持した状態で、移動部材(57)が左側の作動位置まで移動させられる。移動部材(57)が左に移動すると、押えローラ(51)も左に移動し、ワーク(W)の加工面(b)に接触する。押えローラ(51)がワーク(W)に接触した後は、移動部材(57)だけがばね(62)の弾性力に抗して作動位置まで移動し、これにより、ばね(62)が圧縮され、ばね(62)の弾性力により、押えローラ(51)が加工面(b)に、駆動ローラ(50)が加工面(a)に圧接させられる。これにより、ワーク(W)が研削加工位置に支持され、ワーク(W)の前側部分が左右の砥石(47)(48)の間に入り、ワーク(W)の中心が研削面(47a)(48a)の後部の外周と内周の間に位置する。ワーク(W)が研削加工位置に支持されると、ロボットがワーク(W)から離れる。
【0057】ワーク(W)の搬入が完了すると、駆動ローラ(50)が回転を開始する。駆動ローラ(50)が回転することにより、ワーク(W)が、ローラ(49)(50)(51)により径方向および軸方向の位置を規制された状態で、駆動ローラ(50)の回転方向により決まる方向に回転させられる。この例では、ワーク(W)は、砥石(47)(48)と逆方向(右から見て時計方向)に砥石(47)(48)よりも低速で回転させられる。同時に、砥石(47)(48)が互いに接近する方向に移動させられ、研削面(47a)(48a)が対応する加工面(a)(b)に接触する。砥石(47)(48)はワーク(W)の仕上がり寸法より決まる所定の位置まで移動し、その位置に所定時間停止する。これにより、第1実施形態の場合と同様に、ワーク(W)の両面の加工面(a)(b)の全面が同時に研削される。研削中、必要があれば、ボールねじ(55)を往復駆動し、これにより、ワーク(W)を、前後方向、すなわち、研削面(47a)(48a)に平行であってワーク(W)の中心と砥石(47)(48)の軸心を結ぶ方向に往復移動させる。この往復移動は、常にワーク(W)の中心が研削面(47a)(48a)内に位置する範囲内で行われる。たとえば、往復移動のストロークは、約5mmである。このようにワーク(W)を往復移動させることにより、とくにワーク(W)の中心部の平面度、面粗度を向上させることができる。
【0058】ワーク(W)の研削が終了すると、砥石(47)(48)がワーク(W)から離れ、さらに左右の待機位置まで移動する。砥石(47)(48)がワーク(W)から離れると、駆動ローラ(50)が回転を停止し、これにより、ワーク(W)の自転が停止する。ワーク(W)が停止して、砥石(47)(48)が待機位置まで移動すると、ロボットがワーク(W)を支持する。そして、移動部材(57)が右側の待機位置まで移動させられる。これにより、右側支持部材(60)が移動部材(57)に対して左端位置まで戻り、さらに押えローラ(51)がワーク(W)から右側に離れる。押えローラ(51)が右側に移動したならば、ロボットにより、研削済みのワーク(W)が搬出されて、次のワークが自転装置(41)に搬入され、上記同様に研削が行われる。
【0059】ワーク(W)の往復移動の方向は、上記実施形態のようにワーク(W)の中心と砥石(47)(48)の軸心を結ぶ方向あるいはこれに近い方向が望ましいが、研削面(47a)(48a)に平行な他の方向に往復移動させてもよい。
【0060】第3実施形態の両面研削装置において、第2実施形態の図7に示すように6個の外周ガイドローラを設けることにより、位置決め用平坦部のあるワークの研削に使用することができる。
【0061】第3実施形態においては、横軸の両面研削装置を示したが、これと同様の構成で縦軸のものとすることができる。
【0062】また、この発明は、半導体ウェーハ以外の薄板円板状ワークの研削にも適用することができる。




 

 


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