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発明の名称 電解インプロセスドレッシング装置および研削装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−113865
公開日 平成10年(1998)5月6日
出願番号 特願平8−286157
出願日 平成8年(1996)10月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 章吾 (外1名)
発明者 山田 裕久
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 導電性のボンド材を用いた砥石車を備える研削装置に装着されるものであって、前記砥石車の研削面に対向してドレッシング電極が設けられるとともに、このドレッシング電極と前記研削面の間隙が外部から封止された封止空間とされ、この封止空間内に、電解液を供給するクーラントノズルが連通されていることを特徴とする電解インプロセスドレッシング装置。
【請求項2】 前記ドレッシング電極の外周部に電気絶縁材料からなる封止ハウジングが設けられ、この封止ハウジングは、前記ドレッシング電極と前記砥石車の研削面の周囲を被覆して、前記封止空間が形成されるとともに、この封止空間内の砥石車回転方向上流側に、前記クーラントノズルが連通されていることを特徴とする請求項1に記載の電解インプロセスドレッシング装置。
【請求項3】 前記封止ハウジングは、前記砥石車の研削面の円周方向部位を被覆する円周カバーと、前記砥石車の研削面の側部を被覆する側部カバーとからなり、前記円周カバーは、その先端縁が前記砥石車の研削面に接近または接触して、砥石車の外周を連れ回りする空気を遮断するとともに、前記側部カバーは、その先端縁が前記砥石車に摺接するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電解インプロセスドレッシング装置。
【請求項4】 前記砥石車回転方向上流側に位置する前記円周カバーに、前記封止空間内に連通するクーラント通路が貫設されるとともに、このクーラント通路に前記クーラントノズルが連通されていることを特徴とする請求項3に記載の電解インプロセスドレッシング装置。
【請求項5】 研削加工中に電解ドレッシングが行われる電解インプロセスドレッシング方式の研削装置であって、導電性のボンド材を用いた砥石車を備えるとともに、この砥石車の研削加工部と干渉しない部位に、請求項1から4のいずれか一つに記載の電解インプロセスドレッシング装置が設けられてなることを特徴とする研削装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解インプロセスドレッシング装置および研削装置に関し、さらに詳細には、研削加工中に電解ドレッシングが行われる研削装置において、ドレッシング電極と砥石面との間に電解液を均一に安定供給するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】先端精密加工技術の一つとして、微粒メタルボンド砥石を用いた研削技術が注目されてきており、これと並行して、メタルボンド砥石の能力を充分に発揮する電解ドレッシング技術が開発されている。特に近時は、この電解ドレッシングを研削加工中に行う電解インプロセスドレッシング(Electrolytic In-process Dressing:ELID) 研削が実用化されて、信頼性の高い安定した超精密研削加工が実現されるに至った。
【0003】図6にELID研削技術を利用したセンタレス研削盤が示されており、メタルボンド砥石からなる砥石車aが(+)極とされるとともに、この砥石車aの円筒研削面bに対向して設けられたドレッシング電極cが(−)極とされ、これらの間隙における砥石車aの回転方向上流側位置に、電解クーラント(電解液)を供給するクーラントノズルdがクーラント通路eを介して臨んでいる。fは調整車、gはブレード、Wはワーク(工作物)をそれぞれ示している。
【0004】そして、ワークWの研削加工中において、クーラントノズルdから電解クーラントを供給しながら直流パルス電流を流すことにより、電解作用によって上記研削面bのメタルボンド部分が溶出されて、研削面bにおける砥粒の突出状態が維持されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のELID研削装置においては次の列挙するような種々の問題点があり、その改良が要望されていた。
【0006】(1) 砥石車aの周速を上げると、砥石車aの外周を連れ回る空気が、電解クーラントと共にドレッシング電極cと砥石車aの間隙に多量に侵入して、電解クーラントの供給が不均一で悪くなるとともに、遠心力により電解クーラントが飛散して、いわゆるクーラント剥離を生じる。これがため、電解効率の大幅な低下を招くとともに、砥石車aの切れ味寿命も短くしてしまう。
【0007】(2)(1)により、電解クーラントの消耗が激しいため、電解ドレッシング中はクーラントノズルdから多量の電解クーラントを供給する必要があって、不経済であり、また、電解クーラントやミストの飛散による作業環境の悪化・汚染という問題も生じる。
【0008】(3) ドレッシング電極c内にクーラント通路eがあるため、ドレッシング電極cの加工に制約があり、クーラント通路eの自由度も少なく、クーラントノズルdの形状寸法にも制限がある。これがため、これらを介して供給される電解クーラント量の分布にも限界があり、電解インプロセスドレッシング効果が十分に発揮されない。
【0009】(4) 電解ドレッシングを安定させて行うためには、砥石車aとドレッシング電極cとの間隙に流れる電解クーラントの流量を大きくする必要があるが、反面、この流量があまり大きいと、ワークWが軽量の場合、その支持状態が不安定になってしまい、高精度な研削が確保できない。
【0010】これらの問題点は平面研削盤等の他の研削装置においても同様であった。
【0011】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ドレッシング電極と砥石車との間隙への空気の流入とこの間隙からの電解クーラントの流出を抑制することにより、経済的で電解効率の高いインプロセスドレッシングが可能な電解インプロセスドレッシング装置を提供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的とするところは、上記電解インプロセスドレッシング装置を備えた信頼性の高い安定した超精密研削加工が可能な研削装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の電解インプロセスドレッシング装置は、導電性のボンド材を用いた砥石車を備える研削装置に装着されるものであって、上記砥石車の研削面に対向してドレッシング電極が設けられるとともに、このドレッシング電極と上記研削面の間隙が外部から封止された封止空間とされ、この封止空間内に、電解クーラントを供給するクーラントノズルが連通されていることを特徴とする。
【0014】また、本発明の研削装置は、導電性のボンド材を用いた砥石車を備えるとともに、この砥石車の研削加工部と干渉しない部位に、上記電解インプロセスドレッシング装置が設けられていることを特徴とする。
【0015】ここに、「封止空間」とは、電解クーラントが一定期間均一に滞留保持されうる程度の密封性を有する空間を意味し、より具体的には、砥石車の外周を連れ回りする外部空気の内部への流入が抑制されるとともに、内部の電解クーラントの外部への流出が抑制される程度の密封性を有する空間を意味し、以下明細書全体を通じて同様とする。
【0016】本発明においては、研削加工中に電解ドレッシングが行われるところ、対向して配置されたドレッシング電極と砥石車の研削面との間が外部から封止された封止空間とされるとともに、この封止空間内に、電解クーラントがクーラントノズルにより供給される構成とされているから、ドレッシング電極と砥石車との間隙への空気の流入が抑制されるとともに、この間隙からの電解クーラントの流出が抑制される。これにより、砥石車の周速にかかわらず、電解クーラントは上記封止空間内つまり電解ドレッシングが行われる領域全体に均一に保持されて、経済的で電解効率の高いインプロセスドレッシングが確保されるとともに、ワークの支持状態が不安定になることもなく、また電解クーラントやミストの飛散も有効に防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】実施形態1本発明に係る電解インプロセスドレッシング方式の研削装置を図1および図2に示し、この研削装置は、具体的には、工作物(ワーク)Wとして電子部品材料等の円筒外径面に鏡面研削加工等の超精密研削加工を施すためのセンタレス研削盤であって、回転駆動される砥石車Gおよび調整車Rと、ワークWを回転支持するブレードBと、電解インプロセスドレッシング装置Dとを主要部として備えてなる。
【0019】砥石車Gおよび調整車Rはいずれも従来周知の一般的基本構成を備えてなる。例えば、砥石車Gは、図示しないが、装置ベッドの砥石車台上に回転可能に装着されるとともに、伝達ベルト機構や歯車機構等の動力伝達機構を介して駆動モータ等の回転駆動源に連係されている。同じく、調整車Rは、装置ベッドのスライドベース上に回転可能に装着されるとともに、動力伝達機構を介して駆動モータ等の回転駆動源に連係されている。
【0020】また、上記砥石車Gとしては、導電性のボンド材を用いた砥石が用られ、例えば、鋳鉄ファイバボンド等を用いたメタルボンド超砥粒砥石が好適に使用されている。この砥石車Gは、給電体1を介して電源2の(+)極に電気的に接続されている。3は研削加工中のワークWに対して研削クーラント(研削液)を供給するためのクーラントノズルを示している。
【0021】電解インプロセスドレッシング装置Dは、研削加工中に上記砥石車Gの研削面Gaに対して電解ドレッシングを行うもので、砥石車Gの研削加工部と干渉しない部位に、つまり、図示のものにおいては、ワークWの支持位置から離隔した砥石車Gの上部位置に設けられている。
【0022】電解インプロセスドレッシング装置Dは、ドレッシング電極5、封止空間形成部6およびクーラントノズル7などを主要部として備えてなる。
【0023】ドレッシング電極5は上記砥石車Gの円筒状研削面Gaに対応した円筒電極面5aを備えてなり、この円筒電極面5aの全面が上記研削面Gaに近接した等距離をもって対向するように配置されている。また、ドレッシング電極5は、給電体8を介して上記電源2の(−)極に電気的に接続されている。
【0024】封止空間形成部6は、ドレッシング電極5と砥石車Gの研削面Gaの間隙に封止空間10を形成するもので、具体的には、電気絶縁材料からなる封止ハウジングの形態とされている。
【0025】この封止ハウジング6は、円周カバー11と側部カバー12からなるスカート状のもので、上記ドレッシング電極5の外周部に、このドレッシング電極5の周囲を被覆するように取り囲んで、垂下状に一体的に設けられている。
【0026】円周カバー11は、上記砥石車Gの研削面Gaの円周方向部位を被覆する平板状のもので、ドレッシング電極5における砥石車Gの回転方向両側位置にそれぞれ取り付け固定されるとともに、その水平な下部先端縁11aが上記砥石車Gの研削面Gaに接近または接触している。これに対応して、図1に示すように、円周カバー11の下端面が、上記ドレッシング電極5の円筒電極面5aに連続する円筒面に形成されている。
【0027】また、上記側部カバー12は、上記砥石車Gの研削面Gaの側部を被覆する平板状のもので、ドレッシング電極5の左右両側位置にそれぞれ取り付け固定されるとともに、その先端縁が上記砥石車Gに摺接している。具体的には、側部カバー12の内側面に、耐磨耗性の電気絶縁材料からなるシールテープ13が水平状に一体的に取り付けられており、このシールテープ13が、上記砥石車Gの砥粒のない平坦な母体部分に摺接している。
【0028】このように構成された封止ハウジング6(11,12)は、上記ドレッシング電極5の周囲を被覆するように取り囲んで、外部から封止された上記封止空間10を形成している。これにより、砥石車Gの回転方向上流側においては、砥石車Gの外周を連れ回りする空気の上記封止空間10内への侵入が遮断され、一方、砥石車Gの回転方向下流側においては、封止空間10からの電解クーラントの流出が抑制される。
【0029】クーラントノズル7は、上記封止空間10内に電解クーラントを供給するもので、上記封止空間10内における砥石車Gの回転方向上流側に連通されている。具体的には、上記砥石車G回転方向上流側に位置する上記円周カバー11に、クーラント通路15が垂直方向に貫設されて、上記封止空間10内に連通するとともに、このクーラント通路15に上記クーラントノズル7が下向きに接続されている。
【0030】上記クーラントノズル7により供給される電解クーラントは、弱導電性の研削液であり、具体的には、その成分や組成を調製することにより、電解専用のもの、通常の研削用のもの、あるいは両者を共用するものが適宜選択使用される。図示の場合は、電解用のクーラントノズル7と前述した研削用のクーラントノズル3から、同じクーラントが供給される。
【0031】なお、研削盤の研削条件やワークWの形状寸法等に応じて、研削用のクーラントノズル3が省略され、電解用のクーラントノズル7が、本来の電解用としての機能に加えて、研削用としての機能を兼備することも可能である。
【0032】しかして、以上のように構成されたセンタレス研削装置において、ワークWは、その外径面が砥石車Gと調整車Rに挟圧されて回転されるとともに、その外径面下部がブレードBにより回転支持された状態で、その外径面に研削加工が施される。一方、この研削加工中に、ドレッシング装置Dにより、上記研削面Gaの性状に応じた電解ドレッシングがインプロセスで随時行われる。
【0033】この電解ドレッシングにおいては、電解用クーラントがクーラントノズル7から封止空間10(ドレッシング電極面と研削面Ga間)に供給されるとともに、砥石車Gとドレッシング電極5に直流パルス電流が流され、これにより、上記研削面Gaのメタルボンド部分が電解作用で溶出されて、研削面Gaにおける砥粒の突出状態が維持されることとなる。
【0034】この場合、対向して配置されたドレッシング電極5と砥石車Gの研削面Gaとの間が外部から封止された封止空間10とされるとともに、この封止空間10内に、電解クーラントがクーラントノズル7により供給される構成とされているから、ドレッシング電極5と砥石車Gとの間隙への空気の流入が抑制されるとともに、この間隙からの電解クーラントの流出が抑制される。また、砥石車Gの回転による遠心力により、電解クーラントが飛散してしまう、いわゆるクーラント剥離も防止される。
【0035】したがって、砥石車Gの周速にかかわらず、電解クーラントは上記封止空間10内つまり電解ドレッシングが行われる領域全体に均一に保持されて、経済的で電解効率の高いインプロセスドレッシングが確保され、砥石車Gの切れ味寿命も長くなる。
【0036】また、封止空間10内には電解クーラントが確実に滞留保持されることから、クーラントノズル7からのクーラント供給量は、基本的に封止空間10からのわずかなクーラント流出量を補給する程度でよく、経済的である。また、電解クーラントやミストの飛散が有効に防止されて、作業環境の悪化や汚染も少ない。
【0037】また、クーラント通路15が、加工に制約があるドレッシング電極5ではなく、封止ハウジング6に設けられているため、クーラント通路15の形状寸法等に自由度があり、封止空間10の容量やクーラント必要供給量に応じた規格寸法(形状、開口断面積等)のクーラントノズル7を採用することができ、この点からも、封止空間10内における電解クーラント量の分布を均一にでき、電解インプロセスドレッシング効果を十分に発揮し得る。
【0038】さらに、封止空間10の容量を目的に応じて適宜設定することにより、安定した電解ドレッシングを行うために十分な量の電解クーラントを確保することができるとともに、封止空間10からの電解クーラントの流出量も抑制されており、軽量なワークWにあっても、その支持状態が不安定になることはなく、高精度な研削を確保することができる。
【0039】実施形態2本実施形態は図3に示されており、実施形態1における電解インプロセスドレッシング装置Dの封止ハウジング6の構成が改変されたものである。
【0040】すなわち、砥石車Gの回転方向下流側の円周カバー21が、弾性ゴム等の弾性を有する電気絶縁材料からなるシール板の形態とされてなる。この円周カバー21は、ドレッシング電極5における砥石車Gの回転方向下流側位置に、締付けねじ22,22により一体的に取り付け固定されるとともに、その水平な下部先端縁21aが、砥石車Gの研削面Gaに弾性的に接触するシールリップとされている。
【0041】しかして、このように構成された封止ハウジング6においては、実施形態1と同様に外部から封止された上記封止空間10を形成するとともに、砥石車Gの回転方向下流側におけるシール機能、つまり封止空間10からの電解クーラントの流出を抑制する機能がより強化され、ないしは長期にわたり発揮されることとなる。その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0042】実施形態3本実施形態は図4に示されており、電解インプロセスドレッシング装置Dが平面研削盤に適用されたものである。
【0043】この平面研削盤は、砥石車Gの回転軸20が垂直に配された縦軸平面研削盤であって、ワークWを供給排出するロータリテーブルTが上記砥石車Gの研削面Gaと平行に配されている。
【0044】砥石車Gは、実施形態1と同様に、従来周知の一般的基本構成を備えてなり、図示のものにおいては、メタルボンド超砥粒砥石からなるカップ型砥石車が用いられ、給電体1を介して電源2の(+)極に電気的に接続されている。
【0045】電解インプロセスドレッシング装置Dは、基本構成が実施形態1と同様で、砥石車Gの研削加工部と干渉しない部位に、つまり、図示のものにおいては、ワークWの加工位置と対向する砥石車Gの水平方向反対側位置に設けられている。また、電解インプロセスドレッシング装置Dを構成するドレッシング電極105、封止ハウジング106およびクーラントノズル107の具体的構造は、上記カップ型砥石車Gの形状に対応したものとされている。
【0046】ドレッシング電極105は上記砥石車Gの環状研削面Gaに対応した扇状の平面電極面105aを備えてなり、この平面電極面105aの全面が、上記研削面Gaに近接した等距離をもって、つまり平行に対向して配置されている。また、ドレッシング電極105は、給電体8を介して上記電源2の(−)極に電気的に接続されている。
【0047】封止ハウジング106は、実施形態1と同様、円周カバー111と側部カバー112からなり、上記ドレッシング電極105の外周部に、このドレッシング電極105の周囲を被覆するように取り囲んで、起立状に一体的に設けられている。
【0048】円周カバー111は、ドレッシング電極105における砥石車Gの回転方向両側位置にそれぞれ取り付け固定され、その水平な上部先端縁111aが上記砥石車Gの研削面Gaに接近または接触している。
【0049】また、上記側部カバー112は、ドレッシング電極105の円弧状輪郭を有する左右両側縁部にそれぞれ取り付け固定される円弧状断面のもので、その先端縁が上記砥石車Gに摺接している。具体的には、側部カバー112の円筒内側面に、耐磨耗性の電気絶縁材料からなるシールテープ113が一体的に取り付けられており、このシールテープ113が、上記砥石車Gの砥粒のない円筒状の母体部分に摺接している。
【0050】しかして、このように構成された封止ハウジング106(111,112)は、上記ドレッシング電極105の周囲を被覆するように取り囲んで、外部から封止された封止空間110を形成している。これにより、実施形態1と同様、砥石車Gの回転方向上流側においては、砥石車Gの外周を連れ回りする空気の上記封止空間10内への侵入を遮断し、一方、砥石車Gの回転方向下流側においては、封止空間10からの電解クーラントの流出を抑制する。
【0051】クーラントノズル107の取付け構造は、具体的には、上記砥石車Gの回転方向上流側に位置する上記円周カバー111に、クーラント通路15が上記封止空間110内に連通するように貫設され、このクーラント通路115に上記クーラントノズル107が下向きに接続されている。その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0052】図示しないが、縦軸両頭平面研削盤においても、上記電解インプロセスドレッシング装置Dが天地逆転した状態で下側の砥石車に適用されることで、容易に電解インプロセスドレッシング方式の研削装置とすることが可能である。
【0053】なお、上述した実施形態1ないし3はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0054】例えば、封止ハウジング6,106の具体的構造は図示の実施形態のものに限定されず、封止された封止空間を形成しうる他の構造も採用可能である。
【0055】一例として、実施形態1または2において、図示しないが、円周カバー11の下部先端縁11aの部分に、砥石車Gの研削面Gaに接触するブラシが設けられたり、あるいは、エアノズルが設けられて、上記下部先端縁11aと研削面Gaとの間を封止するエアカーテンが形成されても良い。
【0056】また、図5に示すような構成も採用可能である。すなわち、実施形態1、2と同様なセンタレス研削盤の電解インプロセスドレッシング装置において、これら実施形態における砥石車Gの回転方向上流側の円周カバー11が省略された構造とされている。具体的には、砥石車Gの回転方向下流側において、円周カバー11が砥石カバー25に取り付けられるとともに、ドレッシング電極5に固定されている。一方、砥石車Gの回転方向上流側において、クーラントノズル7が上記ドレッシング電極5と砥石車Gとの間隙に臨んで設けられている。このクーラントノズル7の取り付けは、図示しないが、上記砥石カバー25に直接取り付けられても、あるいは上記ドレッシング電極5に取り付けられても良い。
【0057】さらに、本発明は上述したセンタレス研削盤や平面研削盤の他、超精密研削加工を施す他の方式の研削盤等にももちろん採用可能である。この場合、電解インプロセスドレッシング装置Dの各構成部材は、適用される研削盤の砥石車形状に対応したものとされている。
【0058】
【発明の効果】以上詳細したように、本発明の電解インプロセスドレッシング装置によれば、導電性のボンド材を用いた砥石車の研削面に対向してドレッシング電極が設けられるとともに、このドレッシング電極と上記研削面の間隙が外部から封止された封止空間とされ、この封止空間内に、電解クーラントを供給するクーラントノズルが連通されているから、ドレッシング電極と砥石車との間隙への空気の流入が抑制されるとともに、この間隙からの電解クーラントの流出が抑制され、また、砥石車の回転による遠心力に起因するクーラント剥離も有効に防止される。
【0059】したがって、砥石車の周速にかかわらず、電解クーラントは上記封止空間内の電解ドレッシングが行われる領域全体に確実に滞留保持されるとともに、砥石車の回転により発生する動圧との相乗効果により電解クーラントの分布が密となり、電解効率の高い安定した電解インプロセスドレッシングが実現する。これにより、砥石車の切れ味寿命の大幅な延長も可能となる。
【0060】しかも、クーラントノズルからのクーラント供給量は、基本的に上記封止空間からのクーラント流出量に対応するところ、上記封止空間内には電解クーラントが確実に滞留保持されて、その流出量もわずかであり、経済的である。
【0061】また、クーラント通路が、加工に制約があるドレッシング電極ではなく、形状寸法等に自由度がある封止ハウジングに設けられていると、上記封止空間の容量やクーラント必要供給量に最適な規格寸法のクーラントノズルを採用することができる。これにより、上記効果とも相まって、封止空間内における電解クーラント量の分布をより均一にすることができ、電解インプロセスドレッシング効果を十分に発揮し得る。
【0062】さらに、上記封止空間からの電解クーラントの流出量はわずかであるから、安定した電解ドレッシングを行うために多量の電解クーラントを供給しても、ワーク重量のいかんにかかわらず、その支持状態が不安定になることはなく、高精度な研削を確保することができ、電解クーラントやミストの飛散が有効に防止され作業環境の汚染も少ない。
【0063】また、上記電解インプロセスドレッシング装置を備えた研削装置にあっては、は、上記の効果と相まって、信頼性の高い安定した超精密研削加工が実現する。




 

 


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