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発明の名称 円筒工作物のセンタレス研削方法および研削装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−80847
公開日 平成10年(1998)3月31日
出願番号 特願平8−257696
出願日 平成8年(1996)9月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 章吾 (外1名)
発明者 谷舗 克二 / 白尾 保夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 砥石車と調整車との間に円筒工作物を供給して、その外径面にセンタレス方式で研削加工を施すセンタレス研削方法であって、前記砥石車と調整車に挟圧されて回転する前記工作物の内径面を、自由回転可能な支持ローラにより回転支持するようにしたことを特徴とする円筒工作物のセンタレス研削方法。
【請求項2】 前記砥石車と調整車に挟圧されて回転する前記工作物の内径面上部を、自由回転可能な支持ローラにより下側から吊持状に回転支持するとともに、前記工作物の回転中心の高さ位置を、前記砥石車の回転中心と調整車の回転中心を結ぶ直線よりも下側になるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の円筒工作物のセンタレス研削方法。
【請求項3】 砥石車と調整車との間に円筒工作物を供給して、その外径面にセンタレス方式で研削加工を施すセンタレス研削装置であって、回転駆動される砥石車および調整車と、これら砥石車と調整車により挟圧されて回転する前記工作物を回転支持する支持ローラとを備えてなり、この支持ローラは、自由回転可能に軸支されるとともに、前記工作物の内径面に転接するように構成されていることを特徴とする円筒工作物のセンタレス研削装置。
【請求項4】 前記支持ローラは、前記工作物の内径面上部に下側から吊持状に転接するように配置されるとともに、前記支持回転される工作物の回転中心の高さ位置が、前記砥石車の回転中心と調整車の回転中心を結ぶ直線よりも下側になるように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の円筒工作物のセンタレス研削装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒工作物のセンタレス研削方法および研削装置に関し、さらに詳細には、薄肉で剛性の低い円筒工作物や脆性材料からなる円筒工作物の外径面に研削加工を施すのに適したセンタレス研削技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コピーロールやプリンタ・ロール等の円筒外周部は、アルミニウム合金またはステンレス鋼製の薄肉円筒パイプ(肉厚0.7mm程度、直径12〜30mm、長さ200〜300mm)により構成されており、その外径面には高精度な仕上げ研削加工が施される。
【0003】この種の工作物(以下、ワークと称する)の外径面研削に適するものとしてセンタレス研削がある。センタレス研削による薄肉円筒ワークWの外径面研削は、一般に図6(a) に示すように、ワークWをブレード(支持板)a上に載置支持するとともに、このワークWに調整車Rにより回転力を与えながら研削送りを与えて、回転する砥石車GによりこのワークWの外径面に研削加工が施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このようなセンタレス支持構造では、ワークWが上記調整車Rと砥石車Gとの間に挟圧された状態で研削加工されるところ、ワークWは、その肉厚が薄くて剛性が低い。これがため、ワークWが、研削中の研削抵抗により変形されて大きな歪みを生じ、ワークWに回転振れを生じるとともに、その回転速度も安定しない。この結果、ワークWの加工精度に大幅な低下を招いてしまい、十分な真円度、円筒度、同軸度を確保することができなかった。また、最悪の場合には、ワークWの回転が研削中に停止して、研削加工が全く不可能になってしまうこともあった。
【0005】この点に関連して、ワークWに所要の加工精度を確保するため対策の一つとして、従来、例えば図6(b) に示すような支持方法が提案されていた。この支持方法は、ワークWの内側に円筒表面を有する加工治具bを、固定金具cと締付けボルトdにより嵌挿固定して、ワークWと加工治具bを一体化させることにより、ワークWに中実品と同様な剛性を付与するというものであるが(例えば特開平3−256669号公報参照)、この方法では、ワークW毎に加工治具bの着脱を要して段取り作業に手間と時間がかかり、作業効率の大幅な低下を招くという問題を新たに生じていた。
【0006】これらの問題は、厚肉で剛性の高い円筒ワークにあっても、焼結磁石のように脆性材料からなる円筒工作物にも共通するものであった。
【0007】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、薄肉で剛性の低い円筒ワークや脆性材料からなる円筒ワークの外径面について、円筒ワークの強度を補償する支持姿勢をとることにより、高い加工精度をもって、十分な真円度、円筒度、同軸度を確保することができるとともに、研削効率の良いセンタレス研削技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のセンタレス研削方法は、砥石車と調整車に挟圧されて回転するワークの内径面を、自由回転可能な支持ローラにより回転支持するようにしたことを特徴とする。
【0009】好適な実施態様として、薄肉円筒ワークにあっては、前記砥石車と調整車に挟圧されて回転する前記ワークの内径面上部を、自由回転可能な支持ローラにより下側から吊持状に回転支持するとともに、前記ワークの回転中心の高さ位置を、前記砥石車の回転中心と調整車の回転中心を結ぶ直線よりも下側になるように設定する。
【0010】また、本発明のセンタレス研削装置は、上記研削方法を実施するのに適した装置であって、回転駆動される砥石車および調整車と、これら砥石車と調整車により挟圧されて回転する前記ワークを回転支持する支持ローラとを備えてなり、この支持ローラは、自由回転可能に軸支されるとともに、前記ワークの内径面に転接するように構成されていることを特徴とする。
【0011】本発明において、一例として薄肉の円筒ワークの外径面にセンタレス方式で研削加工を施す場合、例えば、砥石車と調整車に挟圧されて回転するワークの内径面上部を、自由回転可能な支持ローラにより下側から吊持状に回転支持するとともに、ワークの回転中心の高さ位置を、砥石車の回転中心と調整車の回転中心を結ぶ直線よりも下側になるように、つまりマイナスセンタハイトに設定する。このようなワーク支持姿勢をとることにより、支持ローラによるワークの支持位置が、砥石車および調整車のワーク外径面接触位置に可及的に近接する結果、ワークの研削時における強度が補償されて、高い加工精度が確保される。
【0012】また、支持ローラとワークの接触位置がワークの内径面であることから、ワーク外径面を支持する従来のセンタレス支持構造のように、研削中に生じる切屑や脱落砥粒がワークとワーク支持部との接触部分に止まることはなく、ワーク外径面から円滑に排除される。これにより、被研削面であるワーク外径面が、切屑や脱落砥粒により傷つけられることもない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】実施形態1本発明における円筒工作物のセンタレス研削装置を図1ないし図3に示し、この研削装置は、具体的には、工作物としてアルミニウム合金製やステンレス鋼製等の薄肉円筒ワークWの外径面をセンタレス方式で研削加工するものであって、回転駆動される砥石車Gおよび調整車Rと、ワークWを回転支持する支持ローラ1とを主要部として構成されている。
【0015】砥石車Gおよび調整車Rはいずれも従来周知の一般的基本構成を備えてなる。例えば、砥石車Gは、図示しないが、装置ベッドの砥石車台上に回転可能に装着されるとともに、伝達ベルト機構や歯車機構等の動力伝達機構を介して駆動モータ等の回転駆動源に連結されている。同じく、調整車Rは、装置ベッドのスライドベース上に回転可能に装着されるとともに、動力伝達機構を介して駆動モータ等の回転駆動源に連係されている。また、上記スライドベースは、上記装置ベッド上に設けられたスライドガイドに沿って送り込み方向Xへ往復移動可能とされるとともに、送りねじ機構等を介してスライド駆動源に連係されている。
【0016】支持ローラ1は、ワークWの内径面に転接して回転支持するもので、ワークWの軸方向長さよりも大きな長さ寸法を備える円柱棒状とされるとともに、装置ベッドの支持基台2,2上に軸受3,3を介して自由回転可能に軸支されている。軸受3は、支持ローラ1を取外し可能に支持する構造とされ、具体的には、図3(b) に示すように、支持ローラ1の下部を摺動支持する半円筒状のスライドブッシュ3Aの形態とされたり、あるいは3(c) に示すように、支持ローラ1の下部を転接支持する軸受ローラ3B,3Bの形態とされる。
【0017】支持ローラ1の外径寸法は、ワークWの内部に挿通可能でかつワークWの内径に可及的に近い大きさに設定されており、また、その外表面にはPTFE(テフロン)コーティングが施されて、ワークWの内径を円滑に転接支持する構成とされている。
【0018】また、支持ローラ1による上記ワークWの内径面支持位置、つまり支持ローラ1がワークW内径面に転接する位置は、図1および図2に示すように、砥石車Gおよび調整車Rの回転中心OG ,OR とワークWの回転中心OW とを結ぶ二つの直線で形成される鈍角の中心角θの範囲内に設定されている。
【0019】図示の実施形態においては、上記支持ローラ1がワークWの内径面上部に転接するように構成されている。換言すれば、支持ローラ1は、ワークWの内径面上部に下側から吊持状に転接するように配置されており、これにより、ワークWは支持ローラ1により下側から吊持状に回転支持されるとともに、ワークWの回転中心OW の高さ位置は、砥石車Gの回転中心OG と調整車Rの回転中心OR を結ぶ直線よりも所定寸法(例えば10〜15mm程度)下側になるように、つまりマイナスセンタハイトに設定されている。
【0020】このようにマイナスセンタハイトにするのは、ワークWの肉厚が小さくて軽量であることから、一般的なセンタレス支持構造におけるプラスセンタハイト、つまり、図6(a) に示すように、ワークWの回転中心OW の高さ位置が、砥石車Gの回転中心OG と調整車Rの回転中心OR を結ぶ直線よりも上側にあると、その研削前においては、支持ローラ1とワークWの内径面との間に隙間があり、このため調整車Rが前進(矢符X方向)して研削が開始されるまでは、ワークWが不安定な状態にあること、および、研削後においては、調整車Rが後退していく途中で、ワークWが不安定な状態で下降して、砥石車Gに接触する結果、せっかくのワークWの仕上がり精度を不良にしてしまうことになること等の問題が生じるため、これを避けるためである。
【0021】しかして、以上のように構成されたセンタレス研削装置において、ワークWは、その外径面が砥石車Gと調整車Rに挟圧されて回転されるとともに、その内径面が支持ローラ1により回転支持された状態で、その外径面に研削加工が施される。
【0022】この場合、上記ワークWの内径面上部が、自由回転可能な支持ローラ1により下側から吊持状に回転支持されるとともに、ワークWの回転中心の高さ位置が前述のごとくマイナスセンタハイトに設定されていることから、支持ローラ1によるワークWの支持位置が、砥石車Gおよび調整車Rのワーク外径面接触位置に可及的に近接して、ワークWの研削時における強度が補償される結果、高い加工精度が確保されて、十分な真円度、円筒度、同軸度を得ることができる。
【0023】しかも、支持ローラ1とワークWの接触位置がワークWの内径面であることから、ワーク外径面を支持する従来のセンタレス支持構造のように、研削中に生じる切屑や脱落砥粒がワークWとワーク支持部との接触部分に止まることはなく、ワーク外径面から円滑に排除される。これにより、被研削面であるワーク外径面が、切屑や脱落砥粒により傷つけられることもなく、美しい被研削面が得られる。
【0024】なお、研削を完了したワークWの交換作業は、支持ローラ1を支持基台2の軸受3から一旦取り外した状態で、手作業または自動機械により行う。
【0025】また、具体的には図示しないが、ワークWのセンタレス研削方式としては、送り込み研削(インフィードまたはプランジカット研削)と、通し送り研削(スルーフィード研削)のいずれも採用可能である。
【0026】つまり、図3(a) を参照して、前者にあっては、上記支持ローラ1の一端側例えば右端側にワークストッパを配置して、このワークストッパによりワークWの軸方向位置を規制しながら研削を行い、一方、後者にあっては、上記支持ローラ1をワークWの入口側(例えば左側)から出口側(同じく右側)に十分に延びるように配置して、この支持ローラ1によりワークWを軸方向へ案内しながら、その全長に研削を行うこととなる。
【0027】実施形態2本実施形態は図4に示されており、焼結磁石等の脆性材料からなる厚肉円筒ワークW´の外周面が研削対象とされる場合である。
【0028】この種のワークWとしては、剛性があっても脆い性質を有し、研削中の研削抵抗により破壊され易いものが挙げられ、例えば圧電素子に用いられるリング状焼結磁石(サマリウムコバルト(samarium cobalt)焼結磁石製)等の外径面の研削に好適である。
【0029】この場合も、実施形態1と同様に、ワークWは支持ローラ1により下側から吊持状に回転支持されるとともに、ワークWの回転中心OW の高さ位置が砥石車Gの回転中心OG と調整車Rの回転中心OR を結ぶ直線よりも下側になるように(マイナスセンタハイト)設定されている。
【0030】なお、このようなワークWにあっては、その肉厚が大きくて重量も比較的大きいことから、前述した薄肉円筒ワークWのような不具合はなく、よって、ワークWの回転中心OW の高さ位置がプラスセンタハイトとなるようなワーク支持姿勢も採用可能である。
【0031】すなわち、この支持構造は図示しないが、支持ローラ1がワークWの内径面下部に転接するように配置される。これにより、ワークWは支持ローラ1により上側から押下げ状態で回転支持されるとともに、ワークWの回転中心OW の高さ位置は、砥石車Gの回転中心OG と調整車Rの回転中心OR を結ぶ直線よりも上側になるように設定される。その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0032】実施形態3本実施形態は図5(a) に示されており、ワーク径に比較して軸方向長さの小さい幅狭円筒ワークW″の外周面が研削対象とされる場合である。
【0033】すなわち、ワークW″は、前述した実施形態と同様、支持ローラ11により下側から吊持状に回転支持されるとともに、ワークW″の回転中心OW の高さ位置がマイナスセンタハイトに設定されている。
【0034】また、上記支持ローラ11の両端部11a,11aは、スライド台12から垂直に垂下した前後一対の支持アーム13,13の下端に自由回転可能に軸支されるとともに、上記スライド台12は装置上方に水平に架設されたスライドバー14上を摺動するように構成されている。
【0035】しかして、このようなワーク支持構造においては、従来一般的なセンタレス支持構造(図6(a) 参照)を備えるセンタレス研削装置の場合、ワークWの外径面を通し送り研削方式で研削しようとすると、ワークW″が図5(b) に示すように倒れて研削不能となってしまうところ、ワークW″は吊持状態で回転支持されて倒れを生じることなく、たとえ一個でも常時安定した状態で研削されることとなり、高精度な研削加工が確保される。その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0036】なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、支持ローラ1,11の具体的な支持構造は、図示の実施形態に限定されることなく、同様な機能を有する他の支持構造に改変することも可能である。
【0037】
【発明の効果】以上詳細したように、本発明のセンタレス研削方法によれば、砥石車と調整車に挟圧されて回転するワークの内径面を、自由回転可能な支持ローラにより回転支持するようにしたから、支持ローラによるワークの支持位置が、砥石車および調整車のワーク外径面接触位置に可及的に近接する結果、ワークの研削時における強度が補償されて、薄肉で剛性の低い円筒ワークや脆性材料からなる円筒ワークの外径面についても、高い研削効率および高い加工精度をもって研削することができ、十分な真円度、円筒度、同軸度を有する円筒ワークを多量生産することが可能となる。特に、アルミニウム合金製のように柔らかい材料からなる薄肉円筒ワークの外径面研削に最適である。
【0038】しかも、支持ローラとワークの接触位置がワークの内径面であるから、ワーク外径面を支持する従来のセンタレス支持構造のように、研削中に生じる切屑や脱落砥粒がワークとワーク支持部との接触部分に止まることはなく、ワーク外径面から円滑に排除される。これにより、被研削面であるワーク外径面が、切屑や脱落砥粒により傷つけられることもなく、美しい被研削面が得られる。例えば、コピーロールやプリンタ・ロール等の円筒外周部を構成するアルミニウム合金またはステンレス鋼製の薄肉円筒パイプのように、製品の品質評価にそのまま影響する被研削面を有するワークの研削に特に有効である。
【0039】また、本発明のセンタレス研削装置は、基本構造である砥石車および調整車と、これら砥石車と調整車により挟圧されて回転するワークを回転支持する支持ローラとを備え、この支持ローラが、自由回転可能に軸支されるとともに、ワークの内径面に転接するように構成されているから、上述した研削方法を実施するのに適しており、上述した効果を十分に発揮し得る。しかも、支持ローラ周辺の支持構造を一般的なセンタレス研削装置の基本構造に追加することで構成することができ、装置コストも低く抑えることが可能であり、既設のセンタレス研削装置をそのまま利用することも可能である。




 

 


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