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発明の名称 両円錐ころの研削方法および研削装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−76450
公開日 平成10年(1998)3月24日
出願番号 特願平8−248763
出願日 平成8年(1996)8月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 章吾 (外1名)
発明者 白尾 保夫 / 三▲吉▼積治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 通し送り研削方式の両頭平面研削装置を用いた研削方法であって、両円錐ころを自転可能にキャリアに保持させた状態で、対向して逆回転する一対の砥石車の砥石面間に通し送りすることにより、両円錐ころの両円錐面を前記砥石車の砥石面にそれぞれ接触させて、両円錐ころを自転させながら前記両円錐面に同時研削を施すようにしたことを特徴とする両円錐ころの研削方法。
【請求項2】 両円錐ころを通し送りする軌道は、前記両砥石車の回転方向に対応して、両円錐ころの自転速度が一定または連続的に変化するように設定していることを特徴とする請求項1に記載の両円錐ころの研削方法。
【請求項3】 対向して設けられた一対の砥石車の砥石面間を、両円錐ころを保持するキャリアが通過可能とされてなる通し送り研削方式の両頭平面研削装置であって、前記一対の砥石車は、その砥石面が平行に対向するように配置されるとともに、相互に逆回転駆動する構成とされ、前記キャリアは、両円錐ころを自転可能に保持するキャリアポケットを少なくとも一つ備え、このキャリアポケットは、両円錐ころをその両円錐面が前記砥石車の砥石面にそれぞれ平行となるように姿勢保持する保持構造を備えることを特徴とする両円錐ころの研削装置。
【請求項4】 前記キャリアは、両円錐ころを自転可能に保持するキャリアポケットを少なくとも一つ備えてなる回転円板の形態とされ、前記キャリアポケットの保持構造は、保持される両円錐ころの軸線が平面に見て両円錐ころのほぼ中心を通る前記キャリアの直径線に対して傾斜するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の両円錐ころの研削装置。
【請求項5】 前記キャリアポケットは、ほぼ楕円形の平面形状を備えるとともに、この楕円輪郭が保持される両円錐ころの外周輪郭に近似した輪郭形状とされていることを特徴とする請求項4に記載の両円錐ころの研削装置。
【請求項6】 前記キャリアポケットを備えるワーク保持治具が、前記キャリアに取り外し可能に装着されていることを特徴とする請求項3から5のいずれか一つに記載の両円錐ころの研削装置。
【請求項7】 前記ワーク保持治具は、キャリアにおける装着姿勢を調整可能とされていることを特徴とする請求項3から6のいずれか一つに記載の両円錐ころの研削装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両円錐ころの研削方法および研削装置に関し、さらに詳細には、例えばスクロール型圧縮機におけるスラスト力支持構造用の転動体として好適に用いられる、両円錐ころの両円錐面を同時に研削加工を施すための研削技術に関する。
【0002】
【従来の技術】スクロール型圧縮機械は回転式圧縮機の一種で、小型で弁機構がなく、また流体の圧縮が連続的であり、従来の往復式等の圧縮機に比較して、トルク変動や振動が少なくて、高速運転が可能であることから、近年実用化が活発に進められている。
【0003】ところで、この種の圧縮機では、そのスクロール駆動を可能とするスラスト力支持構造を備えている。この支持構造は一種のスラスト軸受を構成しており、転動体としては鋼球等の球体が用いられているところ、このような球体では、その支持状態が点接触であるため、高速での長期使用には耐久性が劣るという問題があった。
【0004】この点に関して、近時、図5(a) に示すように、スラスト力支持構造を備えたスクロール型圧縮機が提案されている(例えば実開昭61−82086号公報、特開昭62−107284号公報等参照)。
【0005】この圧縮機の基本構成は、図示のごとく、ハウジングa内に、渦巻き体bを備える固定スクロール部材cが固定されるとともに、上記渦巻き体bに噛み合う渦巻き体dを備える公転スクロール部材eが、スラスト力支持構造fにより旋回ないしは公転可能に支持され、またこの公転スクロール部材eはクランクピンgを介して図外の駆動源に駆動連結されてなる。
【0006】上記支持構造fは、上述のごとく一種のスラスト軸受の形態とされ、上記ハウジングaの内面と公転スクロール部材eの対向面に複数の凹部h,iがそれぞれ対向して設けられるとともに、これら両凹部h,i間に両円錐状の転動体(両円錐ころ)Wが転動可能に介装されてなる。
【0007】そして、上記クランクピンgの回転駆動により、公転スクロール部材eが、静止スクロール部材cに対して自転することなく公転して、吸入口jから吸入された流体ガスが、渦巻き体b,d間に形成される圧縮室により圧縮さた後、吐出口kから吐出されるように構成されている。
【0008】この場合、両円錐ころWは、図5(b) の模式図に示すように、その外周面Wa,Wbが凹部h,iの平坦底面m,nに対して線接触状態で転動運動を行うこととなり、従来の球体からなる転動体に比較して、耐久性が格段に向上し、高速での長期使用に十分に耐えうるという利点がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】しかしながら、このような優れた耐久性を備えるにもかかわらず、このようなスラスト力支持構造fを備えるスクロール型圧縮機は、上記両円錐ころWの研削技術が確立されていないことに起因して、未だ実用化されるに至っていないというのが実情であった。
【0010】すなわち、両円錐ころWは、図示のごとく上下両外周面Wa,Wbが円錐形状とされたそろばん球状の軸受素子であり、その両円錐面Wa,Wbには高精度な研削加工が要求されるとともに、機械要素としての量産性も同時に確保する必要があるところ、これらの両条件を満たしうる研削技術は従来全く存在せず、安価で高精度な両円錐ころWの量産加工が不可能であった。
【0011】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、高い加工精度と高い加工能率を有する両頭平面研削技術を利用することにより、安価で高精度な両円錐ころを製造することができる研削方法および研削装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の両円錐ころの研削方法は、通し送り研削方式の両頭平面研削装置を用いた研削方法であって、両円錐ころを自転可能にキャリアに保持させた状態で、対向して逆回転する一対の砥石車の砥石面間に通し送りすることにより、両円錐ころの両円錐面を前記砥石車の砥石面にそれぞれ接触させて、両円錐ころを自転させながら前記両円錐面に同時研削を施すようにしたことを特徴とする。
【0013】好適な実施態様として、両円錐ころを通し送りする軌道は、前記両砥石車の回転方向に対応して、両円錐ころの自転速度が一定または連続的に変化するように設定する。
【0014】また、本発明の両円錐ころの研削装置は、上記研削方法を好適に実施するためのもので、対向して設けられた一対の砥石車の砥石面間を、両円錐ころを保持するキャリアが通過可能とされてなる通し送り研削方式の平面研削装置であって、前記一対の砥石車は、その砥石面が平行に対向するように配置されるとともに、相互に逆回転駆動する構成とされ、前記キャリアは、両円錐ころを自転可能に保持するキャリアポケットを少なくとも一つ備え、このキャリアポケットは、両円錐ころをその両円錐面が前記砥石車の砥石面にそれぞれ平行となるように姿勢保持する保持構造を備えることを特徴とする。
【0015】ここに、両円錐ころとは、同軸状に整合しかつその底部同士が結合される一対の円錐形状外周面を有する円錐体をいう。
【0016】本発明において、両円錐ころは自転可能な状態でキャリアに保持された状態で、対向して逆回転する一対の砥石車間に通し送りされる。この際、両円錐ころは、上記両砥石車間を通過する間、その両円錐面を両砥石車の砥石面にそれぞれ接触される結果、両砥石車により自転力を与えられて自転しながら、その両円錐面に上記砥石面による同時研削が施されることとなる。
【0017】通し送り研削方式の両頭平面研削においては、ワークをワンパスでかつ高い加工精度をもって研削するため、多数の両円錐ころを連続的にかつ自動で量産加工することができ、量産加工による製造コストの大幅な低減化が実現する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】実施形態1本発明における研削装置を図1ないし図3に示し、この研削装置は、具体的には、図4に示すような両円錐ころ(ワーク)Wの両円錐面Wa,Wbを、通し送り研削方式(スルー研削方式)で同時研削する立軸両頭平面研削盤であって、上下一対の砥石車1,2とキャリア3を主要部として構成されている。
【0020】砥石車1,2はいわゆるカップ形砥石車であって、その端面の砥石面1a,2aがそれぞれ平坦な環状研削面とされるとともに、相互に対向して平行するように配置されている。これら両砥石車1,2を回転駆動する周辺機器は従来周知の構造である。両砥石車1,2の主軸(砥石軸)5,6は、同軸の鉛直線上にそれぞれ回転可能に軸支されるとともに、図示しないが、伝達ベルト機構や歯車機構等の動力伝達機構を介して、駆動源である主軸モータにそれぞれ連結されている。これら両砥石車1,2は、後述するように、ワークWに自転運動を与えるため互いに逆方向(矢符a,b方向)へ回転駆動するように構成される。また、両砥石車1,2の回転速度(周速度)も、ワークWに要求される自転速度を考慮して、ワークWや後述するキャリアポケット10の形状寸法等との関係で適宜設定される。
【0021】キャリア3は、ワークWを保持して、これを上下砥石車1,2間を矢符c方向へ通し送りするもので、主軸(キャリア軸)7の上端に水平状に取付け固定されている。キャリア3を回転駆動する周辺機器は、従来周知の構造である。キャリア3のキャリア軸7は、図2に示すように、上記両砥石車1,2の主軸5,6と同様、鉛直状態で回転可能に軸支されるとともに、図示しないが、伝達ベルト機構等の動力伝達機構を介して、回転駆動源に連係されてなる。
【0022】上記キャリア3は、上記両砥石車1,2の砥石面1a,2a間に挿入および通過可能な平板状の回転円板の形態とされてなるとともに、図1に示すように、ワークWを保持するキャリアポケット10が、円周方向へ等間隔をもって複数箇所(図示のものにおいては8箇所)に配設されてなる。
【0023】このキャリアポケット10は、キャリア円板3を上下に貫通する貫通穴の形態とされて、ワークWが自由回転可能に収納保持されるとともに、その両円錐面Wa,Wbがキャリア円板3の上下両面3a,3bから突出するように構成されている。
【0024】具体的には、キャリアポケット10の保持構造は、ワークWをその両円錐面Wa,Wbの上下稜線が前記砥石車1,2の砥石面1a,2aにそれぞれ平行となる(図3(b) 参照)ように姿勢保持する保持構造を備える。また、キャリアポケット10にワークWが収納保持された状態において、ワークWの軸線XW は、図3(a) に示す平面図において、ワークWのほぼ中心を通るキャリア円板3の直径線XC に対して所定の平面傾斜角度αをもって傾斜するように構成されている。換言すれば、キャリア円板3の回転中心と砥石車1,2の回転中心を結ぶ直線(=直径線XC )上にワークWが位置したとき、ワークWがこの直線に対して所定の平面傾斜角度αをもって配置されることとなる。
【0025】図示の場合は、キャリアポケット10が上下に垂直に貫通する平面ほぼ楕円形状の貫通穴の形態とされ、その楕円輪郭は、図示のごとく、ここに収納保持されるワークWの外周輪郭に近似した輪郭形状とされている。また、キャリアポケット10に収納保持されたワークWの軸線XW の上記キャリア円板3の直径線XCに対する平面傾斜角度αは、ワークWの形状寸法に対応して45°に設定されている。ちなみに、ワークWとしての両円錐ころは、図4(a) に示す正面形状において、その上下両頂点のなす角度つまり円錐角度θが90°、よって両円錐面Wa,Wbの交差角度も90°に設定されている。
【0026】これは、ワークWの高い加工精度を確保するためには、ワークWが上下両砥石車1,2により回転ムラのない安定した速度をもって、つまり一定速度または連続的に変化する速度をもって自転する必要があるからである。換言すれば、図示のように、キャリア円板3の回転によるスルー研削方式においては、砥石車1,2の砥石面1a,2aの回転方向a,bに対して、ワークWが円軌道をもって通過することになるところ(矢符c方向)、上記のような条件で平面傾斜角度αを設定することにより、ワークWの軸線XW は砥石車1,2の砥石面1a,2aの回転方向に対して徐々に変化して一定しないにもかかわらず、砥石車1,2の回転力がワークWに常に安定して伝達されて、ワークWは回転ムラのない安定した自転速度をもって自転することが実験的に判明しているからである。
【0027】また、上記キャリアポケット10の保持構造に対応して、キャリア円板3の下側には図2に示すようなワークガイド15が設けられている。このワークガイド15は、上記キャリアポケット10と協働してワークWを上述した姿勢をもって案内する水平なガイド面15aを備えており、このガイド面15aは、図示しないが、キャリアポケット10の移動軌跡に対応した扇形状または円弧状に延びて設けられており、具体的には、図1において、ワーク投入位置Aから下側砥石車2の砥石面2aの挿入側へ連続するとともに、この砥石面2aの排出側からワーク排出位置Bまで延びている。
【0028】しかして、以上のように構成された両頭平面研削装置において、ワーク投入位置Aでキャリア円板3のキャリアポケット10,10,…に順次投入されるワーク(両円錐ころ)W,W,…は、キャリア円板3の回転に伴って、対向して逆回転する上下砥石車1,2の砥石面1a,2a間を自転しながら通し送りされて研削加工を施された後、ワーク排出位置Bでキャリアポケット10から排出収容される。
【0029】この場合、キャリアポケット10に自由回転可能に収納保持されるワークWは、上述したように、その両円錐面Wa,Wbの上下稜線が上記両砥石面1a,2aにそれぞれ平行となるとともに(図3(b) 参照)、その軸線XW がキャリア円板3の直径線XC に対して所定の平面傾斜角度α(図示の場合は45°)をもって傾斜する(図3(a) 参照)ように位置決めされている。
【0030】したがって、この保持状態のまま上記砥石面1a,2a間に通し送りされるワークWは、砥石面1a,2a間を通過する際に、その両円錐面Wa,Wbが逆回転(矢符a.b方向)する上下両砥石面1a,2aにそれぞれ接触される結果、ワークWは、これら砥石面1a,2aの回転力により自転力を与えられて、キャリアポケット10内で同一姿勢のまま回転ムラのない安定した速度で自転し、その両円錐面Wa,Wbに砥石面1a,2aによる同時研削が施されることとなる。これにより、図4に示すように、上下の円錐角度θが90°とされた均一な円錐面Wa,Wbを有する両円錐ころWが製造される。
【0031】このようなスルー研削方式の両頭平面研削においては、両円錐ころWがワンパスでかつ高い加工精度をもって研削されることとなり、多数の両円錐ころW,W,…を連続的にかつ自動で量産加工することができる。この結果、従来不可能とされていた両円錐ころWの多量処理による製造コストの大幅な低減化が実現することとなる。
【0032】このようにして製造された両円錐ころWは、例えば、図5(a) に示すようなスクロール型圧縮機におけるスラスト力支持構造用の構成部品として好適に適用され、両円錐ころWの外周面Wa,Wbは、図5(b) に示すように、凹部h,iの平坦底面m,nに対して線接触状態で転動運動を行うこととなる。この結果、上記支持構造に球体からなる転動体を用いた従来のスクロール型圧縮機に比較して格段に耐久性が向上し、ひいては、スクロール駆動による特性(トルク変動や振動が少なく、高速運転が可能)をいかんなく発揮し得るスクロール型圧縮機械の実用化が可能となる。
【0033】実施形態2本実施形態は図6に示されており、上記キャリアポケット10の形状寸法が加工すべきワークWの規格寸法に対応して変更可能な構成とされている。
【0034】すなわち、キャリアポケット10を備えるワーク保持治具20が、キャリア円板3に設けられた装着部21に取り外し可能に装着される構造とされている。
【0035】ワーク保持治具20は円筒外周面を有するブロック状のもので、上部大径部20aと下部小径部20bとからなり、これらの外周境界部20cが係止段部とされるとともに、中央部には、上記キャリアポケット10が上下に貫通して設けられている。一方、上記装着部21は、上記ワーク保持治具20の円筒外周面に対応した円筒内面を有する嵌合孔の形態とされ、上記係止段部20cと係合する係止肩部21aを有している。
【0036】また、平面に見て、ワーク保持治具20の一直径線上位置において、ワーク保持治具20と装着部21の境界部分には、締付けねじ22用のねじ部23が両者20,21に対応して設けられている。そして、ワーク保持治具20を装着部21に上側から載置嵌装した状態において、締付けねじ22,22を締め付けることにより、ワーク保持治具20は、キャリアポケット10内のワークWが前述した平面傾斜角度αをもってキャリア円板3に位置決めされるように固定される。
【0037】しかして、このような構成とされることにより、加工すべきワークWの各種規格寸法に対応した形状寸法のキャリアポケット10を選択使用することが可能となるとともに、キャリアポケット10の磨耗等に適宜対応した交換作業が可能となる。また、ワーク保持治具20をキャリア板3と異なる材質とすることも可能で、キャリアポケット10に最適な材質を採用することができる。その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0038】実施形態3本実施形態は図7に示されており、実施形態2がさらに改変されたもので、キャリア円板3におけるワークWの装着姿勢が調整可能とされている。
【0039】すなわち、キャリアポケット10を備えるワーク保持治具25は、キャリア円板3に設けられた装着部26に取り外し可能に装着される構造とされるとともに、この装着部26に装着された状態において、キャリアポケット10の平面傾斜角度αの調整が可能な構成とされている。
【0040】ワーク保持治具25は、実施形態2と同様、円筒外周面を有するブロック状のもので、上部大径部25aと下部小径部25bとからなり、これらの外周境界部25cが係止段部とされ、一方、上記装着部26も、上記ワーク保持治具25の円筒外周面に対応した円筒内面を有する嵌合孔の形態とされ、上記係止段部25cと係合する係止肩部26aを有している。
【0041】また、上記ワーク保持治具25の上部大径部25aは、上記装着部26の内径面に回転可能に嵌合される構造とされ、その一直径線上位置には、締付けねじ27のねじ部を貫通し得るとともに、頭部が係合可能な調整用長孔28がそれぞれ設けられている。そして、ワーク保持治具25を装着部26に上側から載置嵌装した状態において、その回転方向位置を調整した後、締付けねじ27,27を締め付けることにより、ワーク保持治具25は、キャリアポケット10内のワークWが前述した平面傾斜角度αをもってキャリア円板3に位置決めされるように固定される。
【0042】しかして、このような構成とされることにより、前述した実施形態2と同様の効果に加えて、ワークWがその自転作用に最適な平面傾斜角度αをもって保持されるように、キャリアポケット10を適宜位置調整することができる。その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0043】実施形態4本実施形態は図8に示されており、キャリアポケット110の保持構造が改変されたものである。
【0044】すなわち、キャリアポケット110は、図示のような平面矩形状を有するとともに、キャリア円板3を上下に貫通する貫通穴の形態とされている。
【0045】このキャリアポケット110の具体的な保持構造は、実施形態1と同様、ワークWをその両円錐面Wa,Wbの上下稜線が前記砥石車1,2の砥石面1a,2aにそれぞれ平行となる(図8(b) 参照)ように姿勢保持するように構成されるとともに、ここに収納保持されるワークWの軸線XW が、図8(a) に示すように平面に見て、ワークWのほぼ中心を通るキャリア円板3の直径線XC に対して所定の平面傾斜角度αをもって傾斜するように構成されている。
【0046】この目的のため、図示のごとく、キャリアポケット110の対向する一組の側面110a,110bが傾斜した平坦面とされ、図示の場合、キャリア円板3の上下両面3a,3bに対する傾斜角度βは、前述した平面傾斜角度αと同様、ワークWの形状寸法に対応して45°に設定されている。
【0047】しかして、このような構成とされることにより、キャリアポケット110に収納保持されるワークWは、上下砥石車1,2の砥石面1a,2a間を通過する際に、これら砥石面1a,2aの回転力により自転力を与えられて、回転ムラのない安定した速度で自転しながら、その両円錐面Wa,Wbを同時研削される。その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0048】なお、上述した実施形態1〜4はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0049】例えば、図示の実施形態においては、両円錐ころWを送るためのキャリア3が回転運動をする回転円板の形態とされて、その通し送り軌道が円軌道とされているが、この他、往復運動をする角テーブルの形態とされて、その通し送り軌道が直線軌道とされてもよい。要するに、両円錐ころWを通し送りする軌道を、上下砥石車1,2の回転方向に対応して、両円錐ころWの自転速度が一定または連続的に変化するように設定することができる限り、図示以外の通し送り構成も採用可能である。
【0050】また、キャリアポケット10,110の具体的形態(平面形状および断面形状)は、加工すべき両円錐ころWに要求される自転速度を考慮して、両円錐ころWの形状寸法や砥石車1,2の回転速度に対応して適宜設定されるものであり、必ずしも図示の形態に限定されない。
【0051】また、図示される両円錐ころWは、一対の円錐体のみからなる幾何学的に完全な両円錐体形状とされているが、例えば、一対の円錐体の結合部つまり円錐体の底部同士の結合部分に僅かな円筒部分等が介在したり、あるいは上下円錐体の頂部に丸みを有する等、実質的な両円錐体形状を有するものについても、本発明を適用することが可能である。
【0052】さらに、図示の実施形態においては、砥石車1,2の主軸5,6が鉛直状に配置された立軸両頭平面研削盤の場合が示されているが、本発明は主軸5,6が水平に配置される横軸両頭平面研削盤にも適用可能である。
【0053】
【発明の効果】以上詳細したように、本発明の研削方法によれば、両円錐ころを自転可能な状態でキャリアに保持させた状態で、対向して逆回転する一対の砥石車間に通し送りすることにより、両円錐ころの両円錐面を前記砥石車の砥石面にそれぞれ接触させて、両円錐ころを自転させながら前記両円錐面に同時研削を施すようにしたから、安価で高精度な両円錐ころの製造が可能となる。
【0054】すなわち、両円錐ころの上下両円錐面には高精度な研削加工が要求されるところ、この研削加工に通し送り研削方式での両頭平面研削技術の利用が可能となって、高い加工精度と高い加工能率の研削加工が実現し、多数の両円錐ころを連続的にかつ自動で量産加工することができる。この結果、従来不可能とされていた両円錐ころの多量処理による製造コストの大幅な低減化が実現する。
【0055】したがって、両円錐ころを構成部品として備えたスラスト力支持構造、さらにはこの支持構造を備えて、従来に比較して格段に耐久性が向上したスクロール型圧縮機の実用化も可能となった。
【0056】また、本発明の研削装置は、一般的な両頭平面研削盤に若干の構造的改変を加えることにより構成することができ、例えば既設の両頭平面研削盤を用いて、容易に上記の研削方法を実施することができ、装置コストの低減化を図ることができる。




 

 


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