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発明の名称 複合切り刃体及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−121113
公開日 平成10年(1998)5月12日
出願番号 特願平9−236746
出願日 平成9年(1997)9月2日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外3名)
発明者 ヴァルター リット / ユーゲン マグヤリ / ヴォルフガング ティルマン / ヨハン ドルフマイスター / マンフレッド ホルスト ボレティウス
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 固い基礎(B)例えばコンクリートを研削加工するため、ダイヤモンド粒子(3)を有する複合切り刃体であって、このダイヤモンド粒子(3)の粒子の大きさが複合切り刃体の大きさよりも小さく、また金属製の主結合材料(2)によるマトリックス内にダイヤモンド粒子(3)を埋設した複合切り刃体において、前記複合切り刃体(1)の各々を、50μmより大きく300μmより小さい粒子寸法のダイヤモンド粒子(3)と結合材料(2)との混合物から個別造形プロセスによって凝集させかつ焼結させ、また複合切り刃体(1)の粒子の大きさを約400μm〜約1200μmの値となるようにしたことを特徴とする複合切り刃体。
【請求項2】 前記結合材料(2)を珪素及び/又は硼素の添加の下にニッケル又はコバルトをベースとする合金並びに界面活性要素例えば、クロムを含むものとした請求項1記載の複合切り刃体。
【請求項3】 結合材料は、1〜25%のCr,2〜6%のSi,0.5〜4%のB,及び50〜95%のNiを含有する合金により構成し、この%表示は合金の総重量あたりのパーセントとし、場合によっては、重量%の残りの部分を他の結合合金成分例えば、Fe又はCoが占めるようにした請求項2記載の複合切り刃体。
【請求項4】 前記ダイヤモンド粒子(3)の容積密度を、凝集した複合切り刃体(1)の容積の約20%〜約80%、好適には、約30%〜約70%とした請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の複合切り刃体。
【請求項5】 1個のセラミック製のマスク例えば、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、又は六方晶系窒化硼素製のマスク内でダイヤモンド粒子(3)と結合材料(2)との混合物の凝集を行って形成した請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の複合切り刃体。
【請求項6】 請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の前記複合切り刃体(1)を多数、高温の下で互いに加圧して形成したことを特徴とする研削用切り刃素子。
【請求項7】 請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の前記複合切り刃体(1)を多数、この複合切り刃体(1)の金属製の主結合材料(2)よりも柔らかい金属製の主マトリックス材料(5)内に埋設して形成したことを特徴とするダイヤモンド切り刃セグメント。
【請求項8】 固い基礎(B)例えばコンクリートを研削加工するため、ダイヤモンド粒子(3)を有する複合切り刃体であって、このダイヤモンド粒子(3)の粒子の大きさが複合切り刃体の大きさよりも小さく、また金属製の主結合材料(2)によるマトリックス内にダイヤモンド粒子(3)を埋設した複合切り刃体を製造する方法において、前記複合切り刃体(1)の各々を、50μmより大きく300μmより小さい粒子寸法のダイヤモンド粒子(3)と結合材料(2)との混合物から個別造形プロセスによって凝集させかつ焼結させ、また複合切り刃体(1)の粒子の大きさを約400μm〜約1200μmの値となるようにしたことを特徴とする複合切り刃体の製造方法。
【請求項9】 ダイヤモンド粒子(3)及び結合材料(2)の混合物を造形するため、泥膏状の担体によって、可撓性合成材料好適には、シリコーン弾性ゴム製、又はセラミック好適には、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、又は六方晶系窒化硼素製、又は金属製のマスクの単独のキャビティ内に注入し、温度処理によって結合材料のうち有機部分を追い出し、この前処理した混合物を約900℃〜約1300℃の温度で真空焼結し、セラミック製又は金属製のマスクに焼結体が残るか、又はセラミックの皿又はコランダム床に焼結体を排出するようにした請求項8記載の複合切り刃体の製造方法。
【請求項10】 前記結合材料(2)として、クロム、珪素及び/又は硼素の添加の下にニッケル又はコバルトをベースとする合金を選択し、この合金の組成成分を、1〜25%のCr,2〜6%のSi,0.5〜4%のB,及び50〜95%のNiを含有する合金により構成し、この%表示は合金の総重量あたりのパーセントとし、場合によっては、重量%の残りの部分を他の結合合金成分例えば、Fe又はCoが占めるようにし、前記ダイヤモンド粒子(3)の容積密度を、凝集した複合切り刃体(1)の容積の約20%〜約80%、好適には、約30%〜約70%とした請求項8又は9記載の複合切り刃体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固い基礎例えばコンクリートを研削加工するため、ダイヤモンド粒子を有する複合切り刃体であって、このダイヤモンド粒子の粒子の大きさが複合切り刃体の大きさよりも小さく、また金属製の主結合材料によるマトリックス内にダイヤモンド粒子を埋設した複合切り刃体に関するものである。更に、本発明は、このような複合切り刃体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建造物解体技術において、研磨特性を改善するためダイヤモンド粒子を装備した工具を使用することが多い。大きい直径の孔又は貫通孔を形成するには、例えば、中空孔を有するクラウンを組み込み、このクラウンの前方端部に切り刃セグメントを装着する。またコンクリート、石、又はセラミックを切断するための壁状鋸及び切断ディスクの周囲に切り刃セグメントを装着する。このような切り刃セグメントは金属製のマトリックスに埋設したダイヤモンド結晶により構成する。この切り刃セグメントに使用するダイヤモンド結晶の粒子の大きさは約300μm〜約600μmである。ダイヤモンド結晶は切り刃セグメントの外面に配置するだけでなく、切り刃セグメントのレベルの高い部分にも一様に分布させる。基礎の加工により、マトリックス材料の外面から突出するダイヤモンド結晶の端縁が常に切除すべき材料に掛合する。外面に存在するダイヤモンド結晶が損傷すると、マトリックス材料は磨損し、その下層に存在するダイヤモンド結晶の新しい端縁が露出する。
【0003】使用にあたり、端縁は徐々に丸くなったり、ダイヤモンド結晶が破損したり、完全にマトリックス材料から抜け落ちたりする。ダイヤモンド結晶の粒子が比較的大きいため、基礎の研削加工に有効な切り刃端縁の数は比較的僅かである。従って、端縁が丸くなったり、又は破損したり、又はマトリックス材料から抜け落ちたりしてダイヤモンド結晶が抜け落ちると、欠損した切り刃端縁が新しいダイヤモンド結晶が露出することによって入れ替わるまで切り刃セグメントの切削効率は低下する。このことは、切り刃セグメントの切削速度にも影響する。
【0004】米国特許第4,591,364号には、研磨盤に被覆するため、ダイヤモンド結晶よりも小さい代表的には約70μm〜約125μmの大きさのダイヤモンド粒子、及び金属製の主結合材料とを凝集させたダイヤモンド切り刃体を使用することが記載されている。ダイヤモンド粒子と結合材料との混合物を、焼結プロセスにおいて、平坦な焼結クッキーとなるよう焼結する。このような焼結クッキーを細かく破砕して篩にかける。篩分けしたうち凝集粒子の大きさが約149μm〜約250μmの大きさのものを研磨盤の被覆のために利用する。焼結クッキーの破砕は、凝集した複合切り刃体の粒子の大きさが比較的広い範囲に分布することになり、研磨盤の被覆には大きすぎたり、又は小さすぎたりするものが少なからず存在する。篩分けした等級は、正確に異なる大きさの粒子とはならず、焼結クッキーの破砕作業によりその幾何学的形状も均等ではない。更に、この破砕作業によって機械的な損傷を発生するという危険性もある。従って、篩分けした等級の粒子寸法のものをすべて再び細かく破砕し、最終的に研磨盤又は光沢仕上げ機に組み込むことが必要になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、粒子寸法分布が狭い範囲であり、また幾何学的形状に関してもお互いにほとんど変わらない複合切り刃体を得るにある。従って、本発明複合切り刃体によれば、複合切り刃体の再加工による廃棄部分の発生を十分回避することができる。本発明による複合切り刃体は、普通の方法で切り刃素子及び切り刃セグメントとして製造することができ、高い切削効率を示すことができる。更に、本発明の目的は、ダイヤモンド粒子の上述の端縁が丸くなったり、破損したり、又はダイヤモンド粒子自体が損傷したりすることにより切削効率が低下することを、例えば、このような事態の発生をできるだけ迅速に補償することによって十分回避することができる複合切り刃体を得るにある。更に、本発明の目的は、できるだけ簡単にかつ再現可能に実施することができる複合切り刃体の製造方法を得るにある。本発明方法は、複合切り刃体の機械的損傷に対して余分に破砕をしたり、その後の篩分け作業をしなくて済むようにする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するため、本発明は、固い基礎例えばコンクリートを研削加工するため、ダイヤモンド粒子を有する複合切り刃体であって、このダイヤモンド粒子の粒子の大きさが複合切り刃体の大きさよりも小さく、また金属製の主結合材料によるマトリックス内にダイヤモンド粒子を埋設した複合切り刃体において、前記複合切り刃体の各々を、50μmより大きく300μmより小さい粒子寸法のダイヤモンド粒子と結合材料との混合物から個別造形プロセスによって凝集させかつ焼結させ、また複合切り刃体の粒子の大きさを約400μm〜約1200μmの値となるようにしたことを特徴とする。
【0007】各複合切り刃体は、ダイヤモンド粒子と結合材料との混合物から個別造形プロセスによって製造するため、複合切り刃体の粒子寸法及び形状は特定の範囲内に収まるよう制御でき、また十分再現可能となる。このように製造した複合切り刃体は極めて狭い範囲の粒子寸法分布となり、幾何学的形状も互いに類似する。複合切り刃体は、従来のように再加工もできる。複合切り刃体の約400μm〜約1200μmの粒子寸法は、切り刃セグメントに使用するダイヤモンド結晶を再加工した普通の粒子寸法にほぼ対応する。従って、本発明による複合切り刃体はマトリックス材料に普通の方法で埋設することができる。互いに結合した多数の小さいダイヤモンド粒子からなる複合切り刃体においては、基礎の研削加工のために多数の端縁を有効に使用することができる。従って、1個の端縁が丸くなったり、ダイヤモンド粒子が破損したり、抜け落ちたりしたりすることは、複合切り刃体の研削特性にとって深刻な問題とはならない。ダイヤモンド粒子の粒子寸法は50μmより大きく300μmより小さい。複合切り刃体が小さくなるにつれて微細の粒子寸法のダイヤモンド粒子を組み込み、また複合切り刃体が大きくなるにつれてより大きい粒子寸法のダイヤモンド粒子を組み込む。小さい寸法のダイヤモンド粒子は普通の大きさのダイヤモンド結晶よりも安価である。小さい粒子寸法のダイヤモンド粒子は一般的に欠点が少ない。従って、個々のダイヤモンド粒子は、より大きい寸法のダイヤモンド結晶よりも機械的特性が優れる。この利点は複合切り刃体の特性にも影響する。複合切り刃体は、焼結クッキーの破砕及びこれに続く篩分け作業なしに、直接製造することができる。追加の加工工程が不要になるため、複合切り刃体の製造は簡単になりかつ安価となる。また複合切り刃体の機械的損傷の危険性も排除される。
【0008】結合材料と小さいダイヤモンド粒子よりなる複合切り刃体の強度を十分大きくし、また良好な結合特性を有するためには、前記結合材料を珪素及び/又は硼素の添加の下にニッケル又はコバルトをベースとする合金並びに界面活性要素例えば、クロムを含むものとすると好適である。珪素及び/又は硼素は、融点が低下することに基づいて添加する。クロムは、界面活性要素であり、炭化物組織に対してダイヤモンド粒子の科学的結合を強固にする。
【0009】良好な硬度と同時に良好な結合特性を得るためには、結合材料は、1〜25%のCr,2〜6%のSi,0.5〜4%のB,及び50〜95%のNiを含有する合金により構成し、この%表示は合金の総重量あたりのパーセントとし、場合によっては、重量%の残りの部分を他の結合合金成分例えば、Fe又はCoが占めるようにすると好適である。
【0010】前記ダイヤモンド粒子の容積密度を、凝集した複合切り刃体の容積の約20%〜約80%、好適には、約30%〜約70%とすると、より多くの切り刃端縁を有効に使用することができる。使用にあたり、1個の端縁が丸くなったり、ダイヤモンド粒子自体が結合材料から抜け落ちたりしても、十分な数のダイヤモンド粒子が存在し、従って、複合切り刃体の切削効率はあまり低下しない。
【0011】ダイヤモンド粒子及び結合材料の混合物の凝集は、泥膏状の担体(キャリヤ)によってマスクのキャビティ内で生ぜしめる。マスクは合成材料例えば、シリコーン弾性ゴムの伸縮可能な形成体とすることができ、適度な温度の下で混合物の乾燥工程を行いって有機結合剤を追い出し、型抜きしてから一緒に焼結する。好適には、セラミックにより構成した固いマスク内で凝集及び焼結を行う。このセラミック製のマスクは結合材料の合金によって湿潤されない。固いマスクの場合、型抜きが簡単であり、マスクの取り外しも簡単である。好適なセラミック材料としては、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、又は六方晶系窒化硼素がある。乾燥した混合物は、焼結作業のためのセラミック製のマスクを使用することによって金属製の結合材料の固体化温度となり、マスクのキャビティ内に残存する。金属製のマスクも使用することができる。この場合、複合切り刃体の構成要素の凝集及び焼結を生じた後マスクは残存し、強度が増す。
【0012】複合切り刃体は普通の方法で研磨盤等に直接取り付けることができ、例えば、研磨盤の外面の合成樹脂被覆に埋設することができる。本発明の好適な実施例においては、複合切り刃体を研削用切り刃素子として再加工するため、直接互いに高圧により加圧する。この高圧加圧は約5〜50MPaの圧力で行う。このとき約700℃〜約1000℃の温度を加える。
【0013】より小さい粒子寸法のダイヤモンド粒子と結合材料により構成した複合切り刃体は、普通の方法でダイヤモンド切り刃セグメントとして再加工することができるという利点がある。再加工において、複合切り刃体と従来の大きい粒子寸法のダイヤモンド結晶とで区別はない。複合切り刃体を、この複合切り刃体の金属製の主結合材料よりも柔らかい金属製の主マトリックス材料内に埋設して形成する。このように構成したダイヤモンドセグメントは、2重の意味の自己研磨性を示すという利点がある。ダイヤモンドセグメントの使用にあたり、マトリックス材料が磨耗しても、常に新しい複合切り刃体が外面に現れる。更に、複合切り刃体自体においても自己研磨作用が存在する。即ち、複合切り刃体の結合材料の或る部分が磨耗しても、常に新しい小さいダイヤモンド粒子が複合切り刃体の外面に現れ、この新しいダイヤモンド粒子が切削作用を発揮する。
【0014】更に、本発明は、固い基礎例えばコンクリートを研削加工するため、ダイヤモンド粒子を有する複合切り刃体であって、このダイヤモンド粒子の粒子の大きさが複合切り刃体の大きさよりも小さく、また金属製の主結合材料によるマトリックス内にダイヤモンド粒子を埋設した複合切り刃体を製造する方法において、前記複合切り刃体の各々を、50μmより大きく300μmより小さい粒子寸法のダイヤモンド粒子と結合材料との混合物から個別造形プロセスによって凝集させかつ焼結させ、また複合切り刃体の粒子の大きさを約400μm〜約1200μmの値となるようにしたことを特徴とする。本発明による複合切り刃体は、破砕し、またこれに続いて篩分けする必要がないばかりでなく、個別造形プロセス後に既に所要の大きさの粒子寸法が得られる。更に、このようにして得られた複合切り刃体のほぼ100%を再加工のために利用できる。所要の粒子寸法でなく廃棄処分される屑はなくなる。個別造形プロセスによって、複合切り刃体の形状は十分制御することができ、再加工も容易になる。
【0015】本発明による個別造形プロセスは、ダイヤモンド粒子及び結合材料の混合物を造形するため、泥膏状の担体によって、可撓性合成材料好適には、シリコーン弾性ゴム製、又はセラミック好適には、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、又は六方晶系窒化硼素製、又は金属製のマスクの単独のキャビティ内に注入し、温度処理によって結合材料のうち有機部分を追い出し、この前処理した混合物を約900℃〜約1300℃の温度で真空焼結し、セラミック製又は金属製のマスクに焼結体が残るか、又はセラミックの皿又はコランダム床に焼結体を排出するようにする。コランダム床上で焼結する場合、コランダム粒子から複合切り刃体を篩分けする。セラミック製のマスクによれば、複合切り刃体を簡単に取り出すことができる。金属製のマスクによれば、複合切り刃体の粒子の構成成分により構成することができ、構造を強固にする。
【0016】金属製の結合材料としては、クロム、珪素及び/又は硼素の添加の下にニッケル又はコバルトをベースとする合金を選択し、この合金の組成成分を、1〜25%のCr,2〜6%のSi,0.5〜4%のB,及び50〜95%のNiを含有する合金により構成し、この%表示は合金の総重量あたりのパーセントとし、場合によっては、重量%の残りの部分を他の結合合金成分例えば、Fe又はCoが占めるようにし、前記ダイヤモンド粒子の容積密度を、凝集した複合切り刃体の容積の約20%〜約80%、好適には、約30%〜約70%とする。本発明によれば、選択した構成及びダイヤモンド粒子を高い割合で含有させて複合切り刃体を製造することができ、これによって十分高い機械的強度が得られ、所要の良好な切削特性が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、図面につき本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0018】本発明による複合切り刃体を、図1において参照符号1を付して示す。この複合切り刃体1は多数のダイヤモンド粒子3を有し、このダイヤモンド粒子3は金属製の主結合材料2に埋設する。ダイヤモンド粒子3は、50μmより大きく300μmよりも小さい大きさの粒子であり、大きさが約400μm〜約1200μmの複合切り刃体1となるよう個別造形プロセスで凝集させ、焼結させる。金属製の主結合材料2の外面の近傍に埋設されたダイヤモンド粒子3は端縁4が複合切り刃体1の外面から突出する。
【0019】金属製主結合材料2は、珪素及び/又は硼素並びに界面活性要素例えば、クロムを付加した下でニッケル又はコバルトを基材(ベース)とした合金を含む。珪素及び硼素は、焼結プロセスのため、融点低下に基づいて添加する。クロムは界面活性要素であり、炭化物組織に対してダイヤモンド粒子の科学的結合を強固にすることを保証する。金属製主結合材料は、好適には、1〜25%のCr,2〜6%のSi,0.5〜4%のB,及び50〜95%のNiを含有する合金により構成すると好適である。この%表示は合金の総重量あたりのパーセントである。場合によっては、重量%の残りの部分を他の結合合金成分例えば、Fe又はCoが占めるようすることもできる。結合材料の粒子の大きさは約5μm〜約100μm、好適には、20μmよりも小さい大きさとする。
【0020】結合材料は、粒状化プロセスの工程におけるダイヤモンド粒子との混合によって粒状となり、この粒子の大きさはダイヤモンド粒子の大きさに適合する。このことは複合切り刃体1の単独の構成要素の均一な混合を改善する。複合切り刃体1の製造のために、ダイヤモンド粒子3と結合材料2との混合物を、分解を阻止する泥膏状の担体(キャリヤ)、例えば、ワックス、流動性の成分を有するアルコールによりマスクのキャビティを埋める。 マスクは例えば、セラミック又は金属の固い形成物とすることができる。またこのマスクは、合成材料例えば、シリコーン弾性ゴムによる伸縮性のある形成体とすることもできる。乾燥工程後に、約50℃〜70℃の適度な温度によって結合剤の有機成分を追い出し、真空焼結合を行い、金属製主結合材料2の固体化温度にする。使用する焼結温度は代表的には約900℃〜約1300℃である。セラミック又は金属製のマスクの乾燥工程の結果、真空焼結合作業のための乾燥した混合物がマスク内に残る。金属製のマスクの材料を適当に選択することによって、焼結した複合切り刃体1を一度で型抜きするのではなく、複合切り刃体1のマスク構成要素が残るようにすべきである。型抜き工程を行わないことの利点は別として、金属製のマスクは複合切り刃体の構造上の特徴を付加するという利点がある。
【0021】合成材料例えば、シリコーン弾性ゴムの可撓性マスク内における混合及び乾燥の結果、真空焼結合作業のための乾燥した混合物を型から取り出す。合成材料の形状の高い伸縮性に基づいて、簡単な型抜き性が保証される。乾燥した混合物の安定性は十分高く、その後の所定の処理も保証される。焼結プロセスのために、混合物はセラミック製、例えば、酸化アルミニウム製の皿又はコランダム床(鋼玉ベッド)に載せて送り出す。真空焼結を生じた後、複合切り刃体1を、コランダム粒子と篩分けて分離する。
【0022】個々の型作りプロセスは、複合切り刃体1の大きさ及び形状を調整可能でありかつ広範囲に制御可能となるという利点を有する。このように製造した複合切り刃体1は、全体的に所要の大きさ及び形状を有する。このような複合切り刃体1は研磨性切り刃体として、例えば、研磨盤の合成樹脂コーティングに直接組み込むことができる。本発明による複合切り刃体1は、より大きな研磨性切り刃素子にも結合することができる。このため、複合切り刃体1は例えば、高圧加圧方法で互いに結合する。このとき、約5MPa〜約50MPaの圧力を発生する。このときの温度は約700℃〜約1000℃とする。金属製の主結合部材は各個の複合切り刃体1は互いに融合し、所要の形状のアモルファス状の切り刃素子を生じ、この切り刃素子の外面から、この外面の近傍のダイヤモンド粒子3の端縁4が突出する。アモルファス状の切り刃素子は、型抜き性の前提条件の下に任意の形状にすることができる。
【0023】複合切り刃体1の特に有利な適用は、より大きい粒子のダイヤモンド結晶のように普通の方法で、穿孔クラウン、分離ディスク、壁状鋸等のためのダイヤモンドセグメントに再加工する。このようなダイヤモンドセグメントの一部を図2に参照符号10を付して示す。ダイヤモンド切り刃セグメント10は多数の複合切り刃体1を有し、これらの複合切り刃体1は金属製のマトリックス材料5に埋設する。この金属製のマトリックス材料5は、複合切り刃体1の金属製の主結合材料2よりも柔らかい金属とする。適当なマトリックス材料5の例としては、米国特許第5,186,724号(ヨーロッパ特許第481917号に対応)に記載されているものがある。複合切り刃体1の密度は、普通のダイヤモンド切り刃セグメントのより大きい粒子のダイヤモンド結晶の密度にほぼ対応するものとする。この密度はダイヤモンド切り刃セグメント10の容積の約5%〜約40%とする。
【0024】複合切り刃体1の外面の近傍のダイヤモンド粒子3はダイヤモンド切り刃セグメント10の外面Oから突出し、多数の切削作用を有する端縁をなし、図2のセグメントにおける切削軌道をラインLで示す。加工方向は矢印Sで示す。
【0025】図3及び図4は、それぞれ普通の切り刃セグメント(図3参照)及び本発明による複合切り刃セグメント1を有する切り刃セグメント10(図4参照)によっる切削作業を具体的に説明する。矢印Sは加工方向を示す。図3はダイヤモンド結晶Dの端縁Eが基礎Bに掛合して研磨加工を行い、材料Aを切除した状態を示す。これに対し、同様の大きさの複合切り刃体1は多数の端縁4を有し、これらの端縁4が結合材料2の外面から突出し、これらの端縁4は外面の近傍の小さいダイヤモンド粒子3の端縁である。基礎Bに掛合するダイヤモンドDの端縁Eだけ(図3参照)でなく、多数の端縁4が作用し、これらのすべての端縁4が材料切除に寄与する。図3の切り刃セグメントによれば、加工端部の端縁Eは鈍くなるか、又はダイヤモンド結晶Dがダイヤモンドセグメントから抜け落ちるかした場合、研磨加工のための切り刃全体が抜け落ち、ダイヤモンドセグメントのマトリックス材料が十分磨滅してから、新しいダイヤモンド結晶Dがダイヤモンド切り刃セグメントの外面から突出する。本発明によるダイヤモンド切り刃セグメントによれば、一連の端縁4が基礎Bに掛合する。端縁4が鈍くなったり、ダイヤモンド粒子3が破壊したり損傷したりして落下した場合でも、深刻な問題とはならず、十分新しい端縁4が自由に使用できる状態となる。本発明によれば、無効な又は紛失した端縁4が新しい端縁に入れ替わるまでに、ダイヤモンド切り刃セグメントのマトリックス材料を多量に切除する必要はない。本発明によれば、新しいダイヤモンド粒子3が露出してこの新しいダイヤモンド粒子の端縁4が材料切除Aに寄与するまで、複合切り刃体1の結合材料が僅かに磨耗しさえすればよい。この自己研磨作用は、ダイヤモンド切り刃セグメントのマトリックス材料において新しい複合切り刃体1が露出するという普通の研磨作用と重畳する。従って、本発明によるダイヤモンド切り刃セグメントは2重の自己研磨作用を有するという利点がある。




 

 


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