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発明の名称 木材と弾性材料との積層体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−202791
公開日 平成10年(1998)8月4日
出願番号 特願平9−23146
出願日 平成9年(1997)1月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】細井 勇
発明者 五十木 義隆 / 小林 敏昭
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 板状木材と弾性材料とを接触させ加熱プレスして板状木材の表面及び端面に弾性材料を積層する本プレス工程の前に、木材のみを加熱プレスする予備プレス工程を有することを特徴とする木材と弾性材料との積層体の製造方法。
【請求項2】 予備プレス工程の前に、板状木材に接着剤を塗工乾燥する工程を有する請求項1記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法。
【請求項3】 板状木材又は接着剤を塗工乾燥した板状木材の重量減量率が5%以上になるように予備プレス工程を行う請求項1又は2記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法。
【請求項4】 予備プレス工程の後、ただちに本プレス工程を行う請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法。
【請求項5】 予備プレス工程の加熱温度に対し、本プレス工程の加熱温度が高い請求項1乃至請求項4のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法。
【請求項6】 本プレス工程の前に板状木材の端面を面取りする工程を備える請求項1乃至請求項5のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法。
【請求項7】 板状木材が合板であり、弾性材料がゴムである請求項1乃至請求項6のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法。
【請求項8】 板状木材が端面から連続的に裏面の周囲まで弾性材料により被覆されている請求項1乃至請求項7のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板状木材の表面及び端面がゴム等の弾性材料に覆われてなる積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、耐水性板材又は化粧合板等(化粧板)が、建築、家具、船舶等の板状部材として広く用いられている。これらの板状部材は、合板又は木材の表面に塗料を塗装したり、或いは表面に合成樹脂シート等の化粧フィルムを貼り合わせたものや、板材に反応性モノマーを含浸させ、高温、高圧下で重合させてなる樹脂含浸板等が知られている。しかしながら従来の化粧板の場合、木材の伸縮や収縮に対して表面の塗料や化粧フィルムが追随できず、該化粧板に割れ、剥離、反り等が発生し易く、耐久性に問題があった。また、樹脂含浸板の場合には、更に該含浸板を製造する際に高温、高圧とするための設備が必要であるという問題があった。
【0003】このような問題を解決するために本発明者らは、図5に示す如き板状木材1の表面及び端面が弾性材料6により被覆されている木材と弾性材料との積層体7を提案している。この積層体は、表面の弾性材料が木材の伸縮及び収縮等に追随して、剥離や割れ等のない耐久性に優れた板状部材であるいといった特徴を有する。尚、上記積層体は、弾性材料を金型の内部に載置し、該金型の弾性材料の上に板状木材を載置し該木材の表面及び端面が弾性材料に接する状態でプレス板を用い、型の上から加熱プレスして、積層一体化する方法により製造していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の製造方法において、積層体において弾性材料が板状木材の表面のみではなく端面をも覆っているため、そのことに起因して上記製造方法では以下の問題のあることが判明した。板状木材の内部に存在する水分や溶剤等が加熱プレス時の熱により蒸発するが、端面から逃げることができないため、弾性材料と木材との界面で発泡してしまう。また、板状木材として合板を使用した場合、合板は内部の密度に差があるため、積層体の裏面(弾性材料を積層しない面)に凹凸が発生し易い。更に、積層前の合板に反り等が少しでもあると、弾性材料の加熱プレスだけではそれが矯正されず、積層体が反ったものとなってしまう。
【0005】本発明は上記従来技術の欠点を解決するためのものであり、加熱プレスにより板状木材と弾性材料との積層体を製造する方法において、得られる積層体に浮き、凹凸、及び反り等の発生しない製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)板状木材と弾性材料とを接触させ加熱プレスして板状木材の表面及び端面に弾性材料を積層する本プレス工程の前に、木材のみを加熱プレスする予備プレス工程を有することを特徴とする木材と弾性材料との積層体の製造方法、(2)予備プレス工程の前に、板状木材に接着剤を塗工乾燥する工程を有する上記(1)に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法、(3)板状木材又は接着剤を塗工乾燥した板状木材の重量減量率が5%以上になるように予備プレス工程を行う上記(1)又は(2)記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法、(4)予備プレス工程の後、ただちに本プレス工程を行う上記(1)乃至(3)のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法、(5)予備プレス工程の加熱温度に対し、本プレス工程の加熱温度が高い上記(1)乃至(4)のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法、(6)本プレス工程の前に板状木材の端面を面取りする工程を備える(1)乃至(5)のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法、(7)板状木材が合板であり、弾性材料がゴムである上記(1)乃至(6)のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法、(8)板状木材が端面から連続的に裏面の周囲まで弾性材料により被覆されている上記(1)乃至(7)のいずれか1に記載の木材と弾性材料との積層体の製造方法、を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。本発明製造方法は、合板等の板状木材をゴム等の弾性材料と加熱プレスする本プレス工程の前に、板状木材中の水分等を揮発させる目的で予め板状木材のみを加熱プレス装置でプレスしておく予備プレス工程等の板状木材の前処理工程を有するものである。
【0008】板状木材の前処理工程は図1(a)〜(d)に示されている。通常合板等の板状木材は所定の大きさに切断されているが、その端面は図1(a)に示すように垂直に切断されている。これに対し、まず同図(b)に示すように端部1aの面取りを行う。板状木材の面取りは図1(b)及び図3に示すように、端面の4辺1aの周囲全体の、表面側及び裏面側の両面側から面取りを行う。板状木材1の端部の面取りは、積層体の弾性材料を端部から剥離しにくくするためのものである。
【0009】次に図1(c)に示すように、板状木材1の弾性材料が積層される面にゴムのり等の接着剤2を塗工する。接着剤2を乾燥した後、同図(d)に示すように板状木材をプレス板3a、3b間に挟んで加熱プレスして、予備プレス工程を行い、木材中に含まれる水分や溶剤等を揮発させる。また予備プレス工程により板状木材1の反り等も同時に矯正される。
【0010】本発明製造方法において、本プレス工程前の板状木材に接着剤を塗工しておくことで板状木材に耐水性が付与されるため、積層体を使用中に木材表面から吸水して、木材に収縮が発生したり、経時により板状木材から弾性材料が剥離するのを防止できる。また接着剤の塗工は板状木材と弾性材料との接着性を向上させる。また接着剤により積層体の使用中に於ける腐食防止、防虫、防蟻等の機能が付与される。
【0011】次に上記の前処理を施した板状木材に弾性材料を加熱プレスして板状木材の表面及び端面に弾性材料を積層する本プレス工程を行う。本プレス工程は図2に示すように、型4とプレス板5とから構成され所望の積層体の大きさに対応する型を用い、型4の内部にシート状の弾性材料6を設置する。次いで型4内の弾性材料6の上に、接着剤塗工面が弾性材料と接するように板状木材1を置く。このとき、弾性材料6が板状木材1の端部をくるむように型4内に設置する。次いで、プレス板5を用いて、弾性材料6が板状木材1の端部周辺を包むように、型4の上から加熱プレスして積層一体化し、しかる後、型4から取り出すことで、図5(a)に示すように、板状木材1の表面及び端面が弾性材料6によって被覆された積層体7が得られる。
【0012】上記製造方法により得られる積層体7は、図5(a)に示すように表面が弾性材料によって被覆されてなる表面被覆部7aと、板状木材1の端面が被覆された端面被覆部7bとからなり、上記表面被覆部7aと端面被覆部7bとが連続的に一体に形成され、表面被覆部7bは板状木材の表面全体を覆い、また端面被覆部7bは、板状木材の端面の全体を被覆している。
【0013】本発明において型4の周囲壁面は垂直に形成され、型4内において板状木材1の端面と型4の壁面との間には空間が形成される、この空間部分に弾性材料6が位置し、加熱プレスにより軟化した弾性材料はこの空隙を埋める。その結果、積層体7の端面の弾性材料6の外表面は、図5(a)に示すように、板状木材の端面の面取りの有無にかかわらず、積層体の表面に対して垂直面として形成される。
【0014】板状木材の予備プレスの条件(加熱温度、圧力等)は、板状木材及び弾性材料の種類等に応じて適宜選択できる。加熱条件は、150℃〜170℃で5分〜10分が好ましい。また、板状木材の予備プレスの加熱温度に対し、本プレスの加熱温度が高いことが好ましい。
【0015】予備プレスの際の加熱温度は、プレス後の板状木材の重量減量率により決定できる。具体的には、板状木材の減量率が5%以上になるように予備プレスを行うのが好ましい。尚、減量率は以下の〔数1〕式から求める。
【数1】
減量率(%)=(W0−W1)/W0×100但し、W0は予備プレス前の板状木材の重量であり、W1は予備プレス後の板状木材の重量である。
【0016】上記減量率が5%未満の場合には、十分な発泡防止効果が得られない場合がある。また、減量率が5%以上であっても、その手段が加熱プレス以外の手段の場合にも十分な効果が得られないことがある。例えば予備プレスの代わりにオーブンにより乾燥し、重量減量率が5%以上であったとしても板の反りは何ら矯正されず、場合によっては平らなものが反ってしまうこともある。また、板状木材は予備プレスした後、放置しておくと、吸湿して再び発泡し易くなる。そのため、板状木材を予備プレスした後、直ちに弾性材料との加熱プレス(本プレス)を行うことが好ましい。以下、これらの実験結果を示す。
【0017】実験例1合板を加熱プレスして予備プレスを行った。加熱プレスは、150℃×5分×50kg/cm2 で行った。加熱プレス前の合板の重量は152.62g、加熱プレス後の重量は141.12gであり、重量減量率は7.54%であった。加熱プレス後の合板を直ちにゴムと積層して加熱プレスして本プレスを行った。この加熱プレス条件は、170℃×6分×50kg/cm2 であった。冷却後、型より取り出して表面及び端面にゴムの積層された合板を得た。得られた積層体は発泡、反り、割れ等のない良好なものであった。
【0018】実験例2実験例1の合板のみを加熱プレスしたものを3日間放置した後、該合板をゴムと加熱プレスして積層体を製造した。得られた積層体には、浮きが発生していた。加熱プレスの条件は実験例1と同じである。尚、ゴムと加熱プレスする時点の合板の重量は147.05g であり、重量減量率は3.65%であった。
【0019】実験例3合板をオーブンにて150℃×15分予備加熱しただけで、加熱プレスを行わず、実験例1と同様に本プレスを行い、合板の表面及び端面がゴムにより被覆された積層体を製造した。オーブンでの加熱のため合板には反りが発生していた。オーブンによる加熱前の合板の重量は138.75g、加熱後の合板の重量は128.50gであり、減量率は7.39%であったが、本プレスでも合板の反りは矯正されず、得られた積層体には反りがそのまま残ってしまうものであった。
【0020】本発明製造方法において弾性材料6は、板状木材1の表面を覆い更に端面を覆うことの可能な大きさのものを用いる。例えば図4に示すように、弾性材料6は合板の表面を被覆する部分6aと、合板の端面、及び裏面の一部を覆う部分6bとから構成されている。また弾性材料6は、図4に示すように4角の部分がカットされた形状のものが、本プレス時に4角の余剰のゴムが金型からはみ出るのを防止できることから好ましい。
【0021】本発明製造方法では、型から積層体を取り出し易くするために、型の内面にテフロン加工を施すのが好ましい。また図2に示すように、シリコン処理した加工基布9を型4内に予め敷設しておいて本プレスしてもよい。弾性材料の表面に基布9の凹凸模様が転写され積層体の表面にエンボス模様が付与されると共に、基布9のシリコーン処理により積層体を型から容易に取り出せる。
【0022】板状木材1は、合板、木材単板、集成材、繊維板、パーティクルボード、硬化積層材、WPC等が挙げられ、その他の板状に形成された木材であればいずれでもよい。板状木材1の平面形状は通常、正方形、長方形等の方形状が用いられるが、特にそれらの形状に限定されず、例えば円形、多角形等その他の任意形状のものが用いられる。また、板状木材の厚みも特に限定されず、従来のこの種の板材と同様の厚みのものが用いられる。
【0023】弾性材料6は弾性を有するゴム状体であればよく、例えば天然ゴム、合成ゴム、弾性を有するプラストマー、或いは熱可塑性エラストマー等が用いられる。合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ポリエピクロルヒドリンゴム、プロピレンオキシドゴム、シリコーンゴム、多硫化ゴム、ポリサルファイド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、四フッ化エチレンプロピレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム、液状ゴム等が挙げられる。弾性を有するプラストマーとしては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他エチレン−酢酸ビニル共重合体などの共重合体が挙げられる。熱可塑性エラストーとしては、一般的に入手可能なスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ウレタン系エラストマー、フッ素系エラストマー、シリコン系エラストマーなどが挙げられる。弾性材料6は、積層体の用途等に応じ適宜選択することができる。また、弾性材料6を選択することで、木材に耐衝撃性、耐候性、耐オゾン性、耐薬品性、耐寒性、耐熱性、耐炎性、難燃性、耐摩耗性等の任意の特性を付与することができる。例えば、積層体が屋外で使用される場合には、EPDM、シリコーンゴム等の耐候性の優れた弾性材料を用いるのが好ましい。
【0024】本発明製造方法では、板状木材1の表面及び端面が弾性材料6により被覆され、更に図5(a)に示すように、弾性材料6が板状木材1の端面を越えて裏面の一部を端面被覆部から一体に覆ってなる裏面被覆部7cが形成されるように加熱プレス(本プレス)を行うことができる。裏面被覆部7cは、図5(b)に示す様に裏面の周囲全体を覆う。裏面被覆部7cは、弾性材料を板状木材の端面から更に剥離しにくくする。この場合、裏面被覆部7cの幅は、板状木材の端部から内側方向に1mm以上、更に好ましくは2mm以上の幅に形成される。裏面被覆部7cの幅は、弾性材料の充填量を適宜調節することで調整できる。
【0025】本発明の製造方法によって得られる積層体は、従来の化粧合板や耐水性板材等と同様の用途に利用できる。特に、ボートの底板、フローリング床、壁材、水回り等の板材として最適に用いられる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の木材と弾性材料との積層体の製造方法は、本プレス工程の前に予め板状木材を加熱プレスする予備プレス工程を有するため、板状木材中に含まれる水分及び溶剤等の揮発成分を本プレス工程の前に揮散させることができ、本プレス工程の際にこれらの揮発成分が揮散して弾性材料と板状木材との界面に凹凸が発生したり、積層体に反りが発生するのを防止できる。




 

 


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