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オレフィン系樹脂製シート - アキレス株式会社
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発明の名称 オレフィン系樹脂製シート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−166528
公開日 平成10年(1998)6月23日
出願番号 特願平8−353264
出願日 平成8年(1996)12月16日
代理人
発明者 佐藤 正明 / 菊入 信幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 オレフィン系樹脂からなる基体シートの少なくとも片面に、ポリエチレンとポリプロピレンの比率が、重量比で20/80〜80/20のポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%と、エチレン系コポリマー10〜50重量%とからなる層を形成してなるオレフィン系樹脂製シート。
【請求項2】 基体シートを形成するオレフィン系樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−ブテン共重合樹脂、エチレン−ペンテン共重合樹脂、エチレン−ヘキセン共重合樹脂、エチレン−オクテン共重合樹脂、ポリプロピレンから選ばれる一種以上の樹脂である請求項1記載のオレフィン系樹脂製シート。
【請求項3】 ポリエチレンとポリプロピレンの比率が、重量比で20/80〜80/20のポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%と、エチレン系コポリマー10〜50重量%とからなる層に含まれるエチレン系コポリマーが、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂から選ばれる一種以上を主体とする請求項1又は2記載のオレフィン系樹脂製シート。
【請求項4】 ポリエチレンとポリプロピレンの比率が、重量比で20/80〜80/20のポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%と、エチレン系コポリマー10〜50重量%とからなる層の表面に、紫外線硬化型塗料による被膜を形成してなる請求項1〜3いずれか1記載のオレフィン系樹脂製シート。
【請求項5】 紫外線硬化型塗料による被膜が、球状弾性ポリマー微粒子を含む請求項4記載のオレフィン系樹脂製シート。
【請求項6】 球状弾性ポリマー微粒子の一部が、紫外線硬化型塗料による被膜より突出してなる請求項5記載のオレフィン系樹脂シート。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デスクマットやテーブルマット等として好適な、耐傷性、耐油性に優れたオレフィン系樹脂製シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、デスクマットやテーブルマット等として、可塑剤を含有する軟質塩化ビニル系樹脂シートが主に使用されている。しかし、上記の軟質塩化ビニル系樹脂シートは、可塑剤を含有しているため、静電複写機、ファクシミリなどの複写紙の印字等に触れると、インキが軟質塩化ビニル系樹脂シートの表面に移行して、シート表面を汚染するとともに、複写紙に印字された文字、図面等が読みにくくなるといった問題や、印字された複写紙が軟質塩化ビニル系樹脂シートの表面に付着するといった問題があった。
【0003】一方、上記の軟質塩化ビニル系樹脂シートに代えて、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂等のオレフィン系樹脂からなるシートをデスクマット等として用いることも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のオレフィン系樹脂製シートは、軟質塩化ビニル系樹脂シートのように、可塑剤を含有させる必要がなく、静電複写機、ファクシミリ等の複写紙の印字等に触れて、インキがシート表面に移行する等の問題は解決されたものの、傷が付き易く、使用しているうちに見栄えが悪くなるといった欠点を有するものであった。
【0005】また、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂等のオレフィン系樹脂は、その性質上、人体から分泌される汗や皮脂等に含まれるオレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、ステアリン酸、リノレン酸等の高級脂肪酸との親和性が高いため、デスクマット等として使用した場合に、手などから分泌される汗や皮脂等によって膨潤してしまい、その結果、シートが波打ったような形状に変形してしまうという問題を有するものであった。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、傷が付きにくく、かつ長期間使用してもオレイン酸等によって変形が生じにくい(すなわち、耐油性に優れる)、デスクマットやテーブルマットとして好適なオレフィン系樹脂製シートを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するためになされた本発明のオレフィン系樹脂製シートは、オレフィン系樹脂からなる基体シートの少なくとも片面に、ポリエチレンとポリプロピレンの比率が、重量比で20/80〜80/20のポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%と、エチレン系コポリマー10〜50重量%とからなる層を形成してなることを特徴とするものである。
【0008】上記の基体シートを形成するオレフィン系樹脂としては、従来よりデスクマット等の素材として使用されているものであれば、いずれのものであっても使用できるが、特に好ましくは、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−ブテン共重合樹脂、エチレン−ペンテン共重合樹脂、エチレン−ヘキセン共重合樹脂、エチレン−オクテン共重合樹脂及びポリプロピレンから選ばれるオレフィン系樹脂、あるいはこれらの混合物である。勿論、上記のオレフィン系樹脂にポリエチレン等の他のオレフィン系樹脂を混合しても差し支えない。
【0009】基体シートを構成するオレフィン系樹脂として、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−ブテン共重合樹脂、エチレン−ペンテン共重合樹脂、エチレン−ヘキセン共重合樹脂、エチレン−オクテン共重合樹脂等のエチレン系コポリマーを使用する場合には、エチレン系以外のモノマーの含有量が10〜30重量%、特に好ましくは、15〜25重量%のものを選択して使用するのが望ましい。エチレン系以外のモノマーの含有量が少なすぎると、得られるオレフィン系樹脂シートが硬くなりすぎ、逆に、エチレン系以外のモノマーの含有量が多すぎると、得られるオレフィン系樹脂シートが柔らかくなりすぎて、いずれの場合も、デスクマット等として好適なクッション性を有するオレフィン系樹脂シートを得ることができない。
【0010】また、基体シートを構成するオレフィン系樹脂としてポリプロピレンを使用する場合には、デスクマット等として好適なクッション性を付与するために、エチレン−プロピレンゴムや水添スチレン−ブタジエンなどのゴム成分を混合して使用するのが望ましい。
【0011】上記の基体シートを構成するオレフィン系樹脂には、必要に応じて、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、無機充填剤、着色剤等の各種添加剤を添加することもできる。この各種添加剤の種類をその添加量は、特に限定されるものではなく、従来より、この種オレフィン系樹脂製シートに使用されている添加剤を、従来と同様の添加量にて添加すればよい。また、オレフィン系樹脂からなるシートを成形する際に切除した両端部等の、いわゆるリターン材を上記のオレフィン系樹脂に混合してもよい。なお、ここでいうオレフィン系樹脂からなるシートとは、上記したオレフィン系樹脂からなる基体シートに限らず、後記するポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなるシート、基体シートにポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層を積層したもの(すなわち、本発明のオレフィン系樹脂製シート)等であってもよい。
【0012】本発明における基体シートは、上記のオレフィン系樹脂及び必要に応じて添加される各種添加剤等からなるオレフィン系樹脂組成物を、押出法やカレンダー法等の公知の方法にて、適宜の厚さのシートに成形することによって得られる。基体シートの厚さは、得られるオレフィン系樹脂製シートの用途等によって異なり、一概には決められないが、デスクマットやテーブルマットとして使用する場合には、30〜1500μm程度である。
【0013】上記の基体シートは、単層からなるものであってもよいし、複数層からなるものであってもよく、複数層の場合には、各層の組成が異なっていてもよいし、同一であってもよい。また、複数層からなる基体シートを得るための手段としては、いわゆる共押出法、熱プレスによるラミネート、接着剤を用いての接着などの公知の手段が作用される。
【0014】本発明のオレフィン系樹脂製シートは、上記した基体シートの少なくとも片面に、ポリエチレンとポリプロピレンの比率が、重量比で20/80〜80/20のポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%と、エチレン系コポリマー10〜50重量%とからなる層が形成される。上記の層を構成する樹脂組成物中には、必要に応じて、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、無機充填剤、着色剤等の各種添加剤を添加することもできるし、少量であれば、上記以外のオレフィン系樹脂を混合しても差し支えない。
【0015】ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層の厚さについては、基体シートの場合と同様に、得られるオレフィン系樹脂製シートの用途等によって異なり一概には決められないが、あまり薄すぎると、得られるオレフィン系樹脂シートに所望の耐油性等の特性を付与することができないため、30μm以上の厚さとするのが望ましい。また、得られるオレフィン系樹脂製シートをデスクマットやテーブルマットとして使用する場合には、基体シートの厚さに対して、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層の厚さが厚すぎると、デスクマットやテーブルマットとして好適なクッション性を有するオレフィン系樹脂シートを得ることができない。従って、得られるオレフィン系樹脂製シートをデスクマットやテーブルマットとして使用する場合には、基体シートと同等以下の厚さ(すなわち、1500μm以下)とするのが望ましい。
【0016】上記の層中に含まれるポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が使用可能であるが、特に好ましくは、低密度ポリエチレンである。同じ低密度のポリエチレンであっても、直鎖状低密度ポリエチレンを用いた場合では、耐油性や耐傷性に劣り、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを用いた場合では、上記の層が硬くなりすぎ、デスクマットやテーブルマットとしては好ましくない。
【0017】上記の層中に含まれるポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン等が使用できるが、ホモポリプロピレンを用いた場合は、上記の層が硬くなりすぎ、デスクマットやテーブルマットとしては好ましくない。
【0018】ポリエチレン/ポリプロピレン混合物中に含まれるポリエチレンとポリプロピレンの比率は、重量比で20/80〜80/20、好ましくは、40/60〜70/30である。ポリエチレンに対し、上記の割合でポリプロピレンを混合すると、上記の層のエンボス適性が向上するが、ポリプロピレンの割合が低すぎると、エンボス適性の向上が見られない。一方、ポリプロピレンの割合が多くなると、加工温度を高くする必要があり、樹脂等が熱劣化するなどの問題が発生する懸念がある。
【0019】ポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%に対し、10〜50重量%の割合で混合されるエチレン系コポリマーとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−ブテン共重合樹脂、エチレン−ペンテン共重合樹脂、エチレン−ヘキセン共重合樹脂、エチレン−オクテン共重合樹脂等から選ばれる一種以上のエチレン系コポリマーが使用できるが、中でも、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂等のエチレン−アクリル系共重合樹脂が好適である。なお、上記に挙げたエチレン系コポリマーの中、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等の耐熱性に劣る樹脂は、特にポリエチレン/ポリプロピレン混合物中のポリプロピレンの比率が高く、加工温度を高くする必要がある場合には、熱劣化が発生する懸念があり、不適当である。
【0020】上記のエチレン系コポリマーにおける、エチレン以外のモノマーの含有量については、特に限定されないが、エチレン以外のモノマーの含有量が低すぎると、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層が硬くなりすぎ、エチレン以外のモノマーの含有量が高すぎると、耐油性が低下する傾向にあるため、エチレン以外のモノマーの含有量として好ましくは、5〜30重量%、特に好ましくは、10〜20重量%である。
【0021】上記のポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーの添加割合は、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%に対しエチレン系コポリマー10〜50重量%、好ましくは、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物80〜60重量%に対しエチレン系コポリマー20〜40重量%である。エチレン系コポリマーの比率が高すぎると、耐油性及び耐傷性が充分に発現せず、エチレン系コポリマーの比率が低すぎると、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーからなる層が硬くなりすぎる。
【0022】上記のポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーからなる層を形成する手段としては、いわゆる共押出法や、別途製造したポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーからなるシートと基体シートとを熱プレスによってラミネートしたり、接着剤を用いて接着するなどの手段が採用される。
【0023】上記のようにして得られた本発明のオレフィン系樹脂製シートは、表面に梨地や絹目等のエンボスを施すこともできる。特に、本発明のオレフィン系樹脂製シートのポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層は、エンボス適性に優れるものであるため、従来のエチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂等からなるデスクマットの表面にエンボス加工を施す場合に比して、より明瞭で微細の絞模様を形成することができる。
【0024】本発明のオレフィン系樹脂製シートは、必要に応じて、紫外線硬化型塗料等による被膜を形成することもできる。この被膜としては、耐油性及び耐傷性に優れる紫外線硬化型塗料による被膜が特に好適であるが、上記の本発明オレフィン系樹脂製シートは、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層により、耐油性及び耐傷性が付与されたものであるため、水系や溶剤系の塗料による被膜であっても差し支えない。
【0025】上記の被膜を形成する紫外線硬化型塗料としては、例えば、ウレタン系、アクリル系、ウレタン−アクリル系、アクリル−エポキシ系、メルカプト誘導体系、エポキシ系などの塗料が使用できる。水系塗料としては、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系などの塗料が使用できる。溶剤系塗料としては、例えば、ウレタン系、アクリル系、セルロース系、フッ素系、ポリアミド系、エポキシ系、シリコーン系などの塗料が使用できる。
【0026】上記の被膜は、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層の表面に限らず、基体シートの片面のみにポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層を形成した場合には、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層を形成していない側の面にも設けてもよい。また、基体シートの両面にポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層を形成した場合には、両面にあるポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層の表面に被膜を形成してもよいし、いずれか一方のポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層表面に被膜を形成してもよい。
【0027】本発明のオレフィン系樹脂製シートにおいては、基体シートの表面に、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層、紫外線硬化型塗料による被膜を順次形成した場合には、これらの相乗作用により、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層を単独で用いた場合に比較して、耐油性および耐傷性により優れたオレフィン系樹脂製シートを得ることができる。また、デスクマットやテーブルマットとして使用した場合、表面に硬い紫外線硬化型塗料による被膜を備えているため、その上で文字等を書くときにペン先等が埋没することがない。
【0028】なお、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層を形成せずに、基体シート表面に直接紫外線硬化型塗料による被膜を形成しても、耐傷性及び耐油性はある程度向上するが、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層、あるいはポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層と紫外線硬化型塗料による被膜を順次形成することによって、特に耐油性の面で、紫外線硬化型塗料による被膜のみを形成した場合よりも優れたオレフィン系樹脂製シートを得ることができるのである。
【0029】上記の被膜の形成は、シルクスクリーン印刷法、グラビア印刷法等の公知の手段により塗料を塗布し、乾燥または紫外線照射して固化させることによって行なわれる。被膜の厚さは5〜30μm程度となるようにするのが望ましい。また、被膜形成に先立ち、被膜形成面にコロナ放電処理を施し、表面張力を44〜56dyne程度に調整すれば、被膜の密着性が向上する。
【0030】上記の紫外線硬化型塗料単独による被膜は硬すぎ、シートを屈曲したときにひび割れが生じやすいため、紫外線硬化型塗料による被膜には、球状弾性ポリマー微粒子を添加しておくのが望ましい。この球状弾性ポリマー微粒子としては、平均粒径が10〜30μmで、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン−アクリル系共重合樹脂などからなる微粒子が好適であり、添加量は、紫外線硬化型塗料100重量部に対し、15〜35重量部程度とするのが望ましい。上記のようにして、球状弾性ポリマー微粒子を添加しておくことにより、紫外線硬化型塗料による被膜のひび割れが抑止され、かつ耐傷性も更に向上する。また、球状弾性ポリマー微粒子が光を乱反射するために、防眩性にも優れるものである。なお、上記の球状弾性ポリマーは、紫外線硬化型塗料による被膜に限らず、水系型塗料あるいは溶剤型塗料による被膜に添加してもよい。
【0031】上記の球状弾性ポリマー微粒子を添加した場合には、この球状弾性ポリマー微粒子の一部が被膜表面より露出するようにするのが望ましい。球状弾性ポリマー微粒子の一部を被膜表面より露出させることにより、耐傷性が更に向上する。また、シート表面がスエード調となるため、外観的にも好適なシートを得ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、デスクマットを例にとり、本発明のオレフィン系樹脂製シートについて更に具体的に説明するが、本発明のオレフィン系樹脂製シートの用途は、デスクマットに限定されるものではない。
【0033】図1は、本発明のオレフィン系樹脂製シートからなるデスクマットを示す断面図であり、図中の符号1はデスクマット、符号11は基体シート、符号21はポリエチレン/ポリプロピレン混合物とエチレン系コポリマーとからなる層(以下「エチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層」という)を示す。
【0034】本例における基体シート11は、メチルアクリレート含有量が20重量%のエチレン−メチルアクリレート共重合樹脂100重量部に対し、帯電防止剤0.1重量部添加した樹脂組成物を、Tダイ押出機にて厚さ1000μmのシートとしたものである。
【0035】上記の基体シート11の上面には、低密度ポリエチレン40重量%、ランダムポリプロピレン30重量%、メチルアクリレートモノマーを15重量%を含むエチレン−メチルアクリレート30重量%とからなり、同じくTダイ押出機にて成形された厚さ500μmのエチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21が積層されている。なお、本例では、別途成形された基体シート11とエチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21を積層しているが、いわゆる共押出法にて、基体シート11とエチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21を同時に成形することも可能である。
【0036】上記からなる本例のデスクマット1は、エチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21形成した側の面を爪で強く擦っても傷がつかず、筆記性も良好であった。また、エチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21形成した側の面にオレイン酸を塗布しても、波打ち形状に変形しなかった。
【0037】図2に示す例は、図1に示す例のエチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21の表面に、梨地状のエンボス絞を付したものである。図2に示すデスクマット1も、図1に示すデスクマット1と同様の効果を奏するものであった。
【0038】図3に示す例は、図1に示す例のエチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21の表面に、粒径が4〜25μmのウレタン微粒子(平均粒径15μm)からなる球状弾性ポリマー微粒子4を含むウレタン−アクリル系の紫外線硬化型塗料による被膜31が形成されている。上記の球状弾性ポリマー微粒子4の添加量は、紫外線硬化型塗料100重量部に対し25重量部である。なお、球状弾性ポリマー微粒子4の一部は、ウレタン−アクリル系の紫外線硬化型塗料による被膜31表面より露出している。
【0039】この紫外線硬化型塗料による被膜31の形成は、まず、被膜形成面となるポリエチレン層21の表面にコロナ放電処理を施して、表面張力を44〜56dyneに調整した後、ウレタン微粒子からなる球状弾性ポリマー微粒子4を分散させたウレタン−アクリル系の紫外線硬化型塗料を200メッシュのポリエステルモノフィラメントスクリーンで、目付量15g/m2 となる塗布し、次いで、4kWのメタルハイドロランプ二本を用いて紫外線照射し、紫外線硬化型塗料を硬化させることによってなされたものである。なお、本例における被膜31の厚さは15μmである。図3に示すデスクマット1は、図1に示すデスクマット1以上に耐傷性、耐油性、筆記性に優れ、かつ、スエード調の外観を呈し、防眩性にも優れるものであった。さらに、図3に示すデスクマット1を90°に屈曲させても、被膜31にひび割れは発生しなかった。
【0040】図4に示す例は、図3に示す例の基体シート11の下面側にも、厚さ500μmのエチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層22を形成し、更に球状弾性ポリマー微粒子4を含む紫外線硬化型塗料による被膜32を形成したものである。なお、エチレン/ポリプロピレン/エチレンコポリマー層21、22及び被膜31、32の形成は、図3に示す例と同様の手段にて行なわれたものである。図4に示すデスクマット1も、図3に示すデスクマット1と同様の効果を奏するものであった。
【0041】以上、基体シートとしてエチレン−メチルアクリレート共重合樹脂を使用した例を説明したが、基体シートを構成する樹脂としては、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂などの他のオレフィン系樹脂であっても同じ効果を奏するデスクマットが得られる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のオレフィン系樹脂製シートは、基体シートの少なくとも片面に、ポリエチレンとポリプロピレンの比率が、重量比で20/80〜80/20のポリエチレン/ポリプロピレン混合物90〜50重量%と、エチレン系コポリマー10〜50重量%とからなる層を形成するとともに、必要に応じて紫外線硬化型塗料による被膜を形成しているので、耐傷性に優れ、かつ人体から分泌される汗や皮脂等によって変形が生じることがない。従って、人体との接触が頻繁に起こるデスクマットやテーブルマット等として特に好適に使用することができる。
【0043】また、基体シートを構成するオレフィン系樹脂として、エチレン系以外のモノマーの含有量が10〜30重量%のエチレン系コポリマーあるいはゴム成分を添加したポリプロピレンを使用した場合には、デスクマットやテーブルマットとして適度なクッション性を備えており、筆記性にも優れる。
【0044】更に、球状弾性ポリマー微粒子を含む紫外線硬化型塗料による被膜、特に球状弾性ポリマー微粒子の一部が被膜表面より突出した被膜を形成することにより、耐傷性が更に向上するばかりでなく、防眩性や外観的にも優れるオレフィン系樹脂製シートを得ることができる。




 

 


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