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発明の名称 履物の製造装置及び製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−100284
公開日 平成10年(1998)4月21日
出願番号 特願平8−277190
出願日 平成8年(1996)9月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 修
発明者 捧 逸麿
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ラストモールドに吊り込まれる胛被の下部周縁部にサイドモールドの型合せ面を当接させ、同時にラストモールドの下方をボトムモールドで囲って履物底成形用の空間部を形成するとともに、この空間部内に履物底材料を充填して、前記胛被と一体の履物底を成形するようにした履物の製造装置において、前記ラストモールドの外周面の一部であって、少なくとも前記サイドモールドの型合せ面に対向する対向面の一部又は全部に凹欠溝を形成したことを特徴とする履物の製造装置。
【請求項2】 請求項1に記載の履物の製造装置において、前記凹欠溝は、前記対向面の周方向に沿って、部分的に複数形成されることを特徴とする履物の製造装置。
【請求項3】 請求項2に記載の履物の製造装置において、前記部分的な凹欠溝は、縦長のスリット溝として形成されることを特徴とする履物の製造装置。
【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の履物の製造装置において、前記凹欠溝の上下方向の長さは、前記サイドモールドの型合せ面の上下幅より長目に形成されることを特徴とする履物の製造装置。
【請求項5】 所定部に凹欠溝を形成したラストモールドによって胛被を吊り込む工程と、前記凹欠溝に対応する胛被の表面にサイドモールドの型合せ面を当接させてボトムモールドと相俟って履物底成形用の空間部を形成する工程と、この空間部内に履物底材料を充填し、前記凹欠溝周辺の胛被とサイドモールドの型合せ面との間から、ガス等を排出させながら靴底を成形する工程とを備えたことを特徴とする履物の製造方法。
【請求項6】 請求項5に記載の履物の製造方法において、前記胛被として、弾性のある材料にすることを特徴とする履物の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば射出成形法によって胛被と一体の履物底を成形する際、履物底材料を充填する空間部からの排気を良好にすると同時に、成形後の外観を良好にするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インジェクション製法によって胛被と一体の履物底を成形する際、胛被を吊り込んだラストモールドの下部周縁部にサイドモールドの型合せ面を当接させ、ラストモールドと相俟って履物底成形用の空間部を形成するとともに、この空間部に履物底材料を充填して成形するようにしているが、空間部内への充填不足によるいわゆるカケ(一部欠損)等の防止のため、空間部内のガス、空気等を積極的に逃がすようにした技術が知られている。
【0003】そしてこのような充填不足による成形不良は、特に履物底材料として発泡性材料を使用するような低圧充填の時に起こりやすく、例えば特開昭53−145766号は、履物底材料として発泡性ポリウレタン配合物を使用した成形法において、図5(A)に示すように、サイドモールド51、51の型合せ面51a、51aの所定部にガス抜き溝sを形成したり、又は型合せ面51aの近傍に不図示のガス抜き通路を形成したりするような技術を開示している。因みに、図番54はボトムモールドである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記技術のようにサイドモールド51、51にガス抜き溝s等を形成する方法は、カケ等防止のためガス抜き性を良くしようとして溝s等を大きくすると、溝s等内に充填材料が入り込んで、図5(B)に示すように、靴底52と胛被53の境界部等にバリbが発生し、特に外観品質を低下させやすい部分には溝s等を設けにくいという問題があった。また、バリbが発生した場合は、成形後に外観を良好にするためのバリ取り工程等が必要となって、工数の増加を招いていた。更に、ガス抜き溝s等に凝固した材料が残置すればガス抜き性が悪化するため、例えば定期的に清掃等を行って取り除く必要もあり、手間がかかるという不具合もあった。
【0005】そこで、カケ等防止のためガス抜き性を良好にしてもバリ等が発生せず、またガス抜き溝等の清掃を行わなくてもガス抜き性を良好に維持出来、しかもガス抜き位置に制約を受けないような技術が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため本発明は、請求項1において、ラストモールドに吊り込まれる胛被の下部周縁部にサイドモールドの型合せ面を当接させ、同時にラストモールドの下方をボトムモールドで囲って履物底成形用の空間部を形成するとともに、この空間部内に履物底材料を充填して、前記胛被と一体の履物底を成形するようにした履物の製造装置において、ラストモールドの外周面の一部であって、少なくとも前記サイドモールドの型合せ面に対向する対向面の一部又は全部に凹欠溝を形成した。
【0007】そしてこのラストモールドで胛被を吊り込み、サイドモールドの型合せ面を胛被に当接させると、当接部の胛被とラストモールドの間には凹欠溝の隙間が形成され、この凹欠溝の部分のラストモールドと胛被とサイドモールドの圧接力(密着度)は、他の部分に較べて弱い状態に置かれることになる。そして履物底成形用の空間部に履物底材料を充填すると、凹欠溝以外の部分では、型合せ面と胛被の密着度が高くてほぼ完全にシール状態になるのに対して、凹欠溝の部分では完全なシール状態にならず、実質上のガス通路が形成され、ガス等の排出が促進される。
【0008】この際、型合せ面と胛被の密着度は弱まっても接触は保持されるか、或いは極めて限定された隙間が形成されるだけであるため、ガス等は排出されるが、履物底材料の侵入、又は通過は阻止され、バリの発生を防止出来る。また、サイドモールドにガス抜き溝等を設けていないため、凝固した材料が溝等に残置するようなことがなく、ガス抜き性を確保するため溝等を定期的に清掃する等の手間がかからない。
【0009】また、凹欠溝の大きさ、形状等は任意であり、対向面全域に設けても良く、局部的に設けても良い。またその位置も、サイドモールドの型合せ面に対向する位置に凹欠溝の少なくとも一部がかかるようにすれば良く、型合せ面と胛被を当接させた状態で、胛被とラストモールドの間に、凹欠溝による隙間が形成されれば良い。因みに、このような製造装置は、特に履物底材料として発泡性ポリウレタン配合物のように低圧充填する場合のいわゆるカケ防止に有効であるが、発泡性材料以外の材料を高圧充填する時でも効果的である。
【0010】また請求項2では、前記凹欠溝を、対向面の周方向に沿って、部分的に複数形成するようにした。こうして部分的に設ければ、例えばサイドシールの型合せ面を胛被に強く押し当てても凹欠溝の隙間は確保されるため、型合せが容易である。この際、凹欠溝は、履物底形状、射出注入部の位置等を勘案して、特に充填不足の起きやすい箇所に形成するのが有効であるが、本装置ではバリ等の虞れがないため、外観に及ぼす影響にはあまり考慮を払わないで、カケ等防止に最適の位置に設けることが出来る。すなわち、凹欠溝の位置選定に制約が少なく自由度が大きい。
【0011】また請求項3では、部分的な凹欠溝を、縦長のスリット溝として形成するようにした。このように縦長のスリット溝にすることで、下方の空間部内のガス等を上方の外部に向けて排出する効果を高めることが出来る。
【0012】また請求項4では、凹欠溝の上下方向の長さを、サイドモールドの型合せ面の上下幅より長目に形成するようにした。そして凹欠溝の長さをこのように設定すれば、サイドモールドの型合せ面を胛被に強く押し当てて密着性を高めても、空間部と外部を連通せしめた状態でガスの排出路を確保出来、ガスの排出を促進させつつバリ等の発生を一層抑制することが出来る。
【0013】また請求項5では、製造方法として、所定部に凹欠溝を形成したラストモールドによって胛被を吊り込み、凹欠溝に対応する胛被の表面にサイドモールドの型合せ面を当接させてボトムモールドと相俟って履物底成形用の空間部を形成し、この空間部内に履物底材料を充填し、凹欠溝周辺の胛被とサイドモールドの型合せ面との間から、ガス等を排出させながら靴底を成形するようにした。そしてこのような方法により、ガス等の排出を促進させつつバリの発生を防止しながら成形出来る。
【0014】また請求項6では、胛被の材料として、弾性のある材料とした。このように弾性のある材料にすれば、胛被に圧力がかかった時に実質上のガス等の排出路が形成されやすくなり、ガス抜き効果を高めることが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。ここで図1は本発明に係る製造装置の一例を示す斜視図、図2はラストモールドに形成される凹欠溝を説明するための平面視図、図3はサイドモールドとラストモールドに吊り込まれた胛被の当接状態を示す部分縦断面図、図4は凹欠溝の位置のその他の構成例を示す説明図である。
【0016】本発明の履物の製造装置は、靴等の履物の靴底をインジェクション製法により成形するにあたり、靴底材料をポリウレタン発泡樹脂のように比較的低圧充填する場合でも、ガス抜き性を向上させつつ、バリ等の発生を防止出来ることを特徴としている。
【0017】すなわち、図1に示すように、本製造装置1は、雄型としてのラストモールド2と、雌型としての左右のサイドモールド3、3及び下方のボトムモールド4を備え、ラストモールド2に吊り込まれる胛被5の下部周縁部にサイドモールド3、3の型合せ面3a、3aを当接させるとともに、ラストモールド2の下方をボトムモールド4で囲って靴底成形用空間部を形成するようにしている。
【0018】そしてこの空間部に向けて、サイドモールド3、3の注入口部3i、3iから靴底材料を注入し、冷却固化させて胛被5と一体の靴底を形成するようにしている。
【0019】ここで、ラストモールド2の外表面のうち、サイドモールド3、3の型合せ面3a、3aに対向する対向面には、図2にも示すように、周方向に沿って複数のスリット状凹欠溝2s、…を形成している。そしてこのスリット状凹欠溝2s、…は、実施形態では縦長のスリット形状とされ、図3に示すように、凹欠溝2sの上下方向の長さaが、型合せ面3aの上下方向の長さbより長めにされており、型合せ面3aを胛被5に当接させた際、凹欠溝2sの上下が、型合せ面3aの上下から飛出すようにしている。
【0020】そして、サイドモールド3の型合せ面3aを胛被5に当接させた際、胛被5とラストモールド2の間に、凹欠溝2s、…による隙間が形成されるようにしている。
【0021】以上のような製造装置1における製造方法は、まず胛被5を吊り込んだラストモールド2と、サイドモールド3、3及びボトムモールド4で靴底成形用の空間部を形成し、この空間部内にポリウレタン発泡樹脂等の靴底材料を注入して発泡させる。
【0022】すると空間部内の空気圧又はガス圧が上昇し、空間部内の空気又はガスは胛被5と型合せ面3aの隙間から外部に逃げようとする。ところが、凹欠溝2s、…以外の部分の胛被5と型合せ面3aの密着度は高くてガス等は通過しにくいのに対して、凹欠溝2s、…周辺の胛被5と型合せ面3aの密着度は弱いため、同部に実質上のガス抜き部が形成され、空気又はガスはこのガス抜き部から排出される。またこの際、凹欠溝2s、…は型合せ面3aから上下に張出して空間部と外部を連通せしめた状態になるため、ガス抜き効果が高い。
【0023】一方、凹欠溝2s、…周辺の胛被5と型合せ面3aの間に実質上のガス抜き部が形成されるものの、胛被5と型合せ面3aは依然接触状態を保つか、又は極めて限定された隙間が形成されるだけであるため、靴底材料の侵入又は通過は阻止される。このため、ガス抜き部に靴底材料が入り込むことがなく、バリの発生が防止される。因みに、本実施形態では、凹欠溝2sのスリット幅を0.5〜5.0mm程度、溝の深さを0.5〜3.0mm程度の範囲とし、胛被5の材質等を勘案して適切な値を選定するようにしている。
【0024】また、胛被5の特性としては、一般的に弾性のある材料が好ましい。これは、胛被5に弾性があれば、空間部内の圧力が高まった時に凹欠溝2s、…周辺に実質上のガス抜き通路が形成されやすくなり、また靴底材料の侵入を阻止するシール性も向上するからである。
【0025】そして本案では、このようにしてガス等の排出を促進させながら靴底を成形するため、カケ等の不具合を抑制することが出来、しかも、バリ等の発生を防止出来るため、ガス抜き部の位置に制約を受けず、最も効果的な位置からガス抜きを行うことが出来る。そしてこれらの効果によって、品質の良好な靴底を成形出来るとともに、成形後のバリ取り工程を省略出来、生産性が高まる。
【0026】ところで、前記凹欠溝2sは、実施形態では縦長のスリット形状にし、しかも上下を型合せ面3aの上下から張出させているため、ガスの排出が効率的に行われるが、図4に示すように、凹欠溝2sの上下幅を型合せ面3aの上下幅より狭くするか、又は凹欠溝2sの少なくとも一部を型合せ面3aの対面位置に臨ませるようにすれば、効果は若干低下するものの、ガス排出を促進することは出来る。また、凹欠溝2sの形状等も任意である。
【0027】更に、凹欠溝を周方向に部分的に設けるのでなく全域に設けるようにしても良い。しかし全域に設ける場合であって、凹欠溝2sの上下幅を型合せ面3aの上下幅より大きく形成する場合は、型合せ面3aを胛被5に当接させる際、凹欠溝2sの隙間が潰れないよう留意する必要がある。そしてこの場合でも、凹欠溝2sの隙間を確保出来れば、ガス抜き性を良好にしつつバリの発生を防止することが出来る。
【0028】尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含されることはいうまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明は、ラストモールドの外周面の一部であって、少なくともサイドモールドの型合せ面に対向する対向面の一部又は全部に凹欠溝を形成したため、履物底成形用の空間部に履物底材料を充填した際、密着度の弱い凹欠溝周辺の型合せ面と胛被の間からガス等の排出を促進させつつ、靴底材料の侵入又は通過を阻止してバリの発生を抑制出来る。すなわち、充填不足によるカケ等の不具合を防止出来、しかも従来のようなバリ取り工程を省略しても品質の良い履物を成形出来る。また、サイドモールドにガス抜き溝等を設けていないため、溝等に凝固物が残置するようなことがなく、ガス抜き性を確保するため溝等を定期的に清掃する等の手間がかからない。
【0030】また凹欠溝を、対向面の周方向に沿って部分的に複数形成すれば、例えばサイドシールの型合せ面を胛被に強く押し当てても凹欠溝の隙間は確保されるため、型合せが容易であり、また部分的な凹欠溝を、縦長のスリット溝とし、更にこのスリット溝の上下方向の長さを、サイドモールドの型合せ面の上下幅より長目に形成すれば、型合せ面と胛被の密着性を高めても、空間部と外部を連通させた状態のガス排出路を確保出来るため、ガス等の排出を促進させつつバリ等の発生を抑制出来る。更に、胛被の材料として、弾性のある材料とすれば、凹欠溝周辺の型合せ面と胛被間からガス抜きを促進させつつ、同部に履物底材料が入り込むのをシールする効果を高めることが出来る。




 

 


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