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発明の名称 オレフィン系樹脂積層フィルム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−16152
公開日 平成10年(1998)1月20日
出願番号 特願平8−188906
出願日 平成8年(1996)6月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】久保田 千賀志 (外1名)
発明者 佐藤 正明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 オレフィン系樹脂着色フィルムと、実質的に透明なオレフィン系樹脂フィルムとを、印刷層を介在させて積層し、さらに実質的に透明なオレフィン系樹脂フィルムの表面にヒンダードアミン系化合物および紫外線吸収剤を含む実質的に透明なインク層を設けてなるオレフィン系樹脂積層フィルム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具、家電、建材等の表面化粧材として使用されるオレフィン系樹脂フィルムに関する。
【0002】
【技術背景】オレフィン系樹脂からなるフィルムは、耐候性に劣るため、これに対処する手段として、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系化合物の添加が行われている。しかし、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系化合物を、所望の耐候性を得るのに充分な量で添加すると、ブルーム(紫外線吸収剤やヒンダードアミン系化合物がフィルム表面へ移行する現象)が発生すると言う問題がある。従って、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系化合物の添加量は、ブルームが問題とならない程度に抑えざるを得ず、充分な耐候性を有するオレフィン系樹脂フィルムは得られていない。
【0003】
【発明の目的】本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、耐候性に優れると共に、ブルームの発生を抑制したオレフィン系樹脂からなる、表面化粧材用のフィルム素材を提供することを目的とする。
【0004】
【発明の概要】上記目的を達成するために、本発明のフィルムは、オレフィン系樹脂着色フィルム(以下、「着色フィルム」と言う)と、実質的に透明なオレフィン系樹脂フィルム(以下、「透明フィルム」と言う)とを、印刷層を介在させて積層し、さらに該透明フィルムの表面にヒンダードアミン系化合物および紫外線吸収剤を含む実質的に透明なインク層(以下、「透明インク層」と言う)を設けてなる。
【0005】本発明の着色フィルムおよび透明フィルムにおけるオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン;ポリプロピレン;エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂;エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂等のエチレン−アクリル系共重合樹脂;エチレン−プロピレン共重合樹脂等が使用できる。中でも、化粧用フィルムに好適な硬さを有するアイソタクチックのホモ、ランダムあるいはブロックポリプロピレンが適している。以上のオレフィン系樹脂は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上をブレンドして使用してもよい。
【0006】但し、上記のアイソタクチックポリプロピレンをオレフィン系樹脂として使用する場合には、得られるフィルムのエンボス適性が悪い。そこで、エンボス適性を改良するために、ポリエチレン、特に低密度ポリエチレンをブレンドするのが望ましい。ポリエチレンのブレンドの割合は、少なすぎればブレンド効果が発現せず、多すぎると相対的にアイソタクチックポリプロピレンの量が少なくなりすぎて化粧用フィルムに好適な硬さを得ることができなくなるため、アイソタクチックポリプロピレン100重量部に対し、ポリエチレン(好ましくは低密度ポリエチレン)10〜300重量部、好ましくは30〜200重量部が適している。
【0007】また、本発明の着色フィルムおよび透明フィルムは、Tダイ押出法、カレンダー法、インフレーション法等の手段で製造でき、製造法は特に限定されないが、カレンダー加工法により製造する場合には、このカレンダー加工性を改良するために、上記のアイソタクチックポリプロピレンにシンジオタクチックポリプロピレンをブレンドすることが好ましい。シンジオタクチックポリプロピレンのブレンドの割合は、少なすぎればブレンド効果が発現せず、多すぎると相対的にアイソタクチックポリプロピレンの量が少なくなりすぎて、化粧用フィルムに好適な硬さを得ることがきなくなるため、アイソタクチックポリプロピレン100重量部に対し、シンジオタクチックポリプロピレン5〜200重量部が適している。
【0008】さらに、本発明の着色フィルムおよび積層透明フィルムにおいては、耐衝撃性を向上するために、上記のアイソタクチックポリプロピレンあるいはこれとポリエチレンやシンジオタクチックポリプロピレンとのブレンド物に、エチレン−プロピレンゴム、水添加SBR、ポリブテン等のゴム成分を配合することが望ましい。ゴム成分の配合割合は、所望の耐衝撃強度により異なり、一概には決められないが、本発明の着色フィルムおよび積層透明フィルムではそれぞれ、上記のオレフィン系樹脂100重量部に対し、10〜200重量部の範囲から所望の耐衝撃強度に応じて適宜選択すればよい。
【0009】以上のような樹脂成分からなる着色フィルムに使用される着色剤は、特に限定されず、公知のものでよいが、重金属を含有していない無機系や有機系のものが好ましい。例えば、無機系の着色剤として、酸化チタン(ルチル型、アナターゼ型)、FeOOH、Fe、Fe、Fe・HO等の酸化鉄、カーボンブラック等が挙げられ、有機系の着色剤として、ポリアゾブラウン、キナクリドンマゼンタ、ペリレンレッド、ポリアゾレッド、ピロールレッド、イソインドリノン、ポリアゾイエロー等が挙げられる。なお、上記の無機系の場合、耐光性や耐気候性等の面から、酸化チタンでは、ルチル型のもの、酸化鉄では、FeOOH(鉄黄)やFe(ベンガラ赤)が好適に使用できる。これらの無機系、有機系の着色剤は、着色フィルムへの所望の着色色相に応じて、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用することもできる。
【0010】上記の着色剤の配合割合は、特に限定されず、使用する着色剤の種類により、また所望の色相や隠蔽度合い等に応じて、適宜の割合で配合すればよい。但し、酸化チタンや酸化鉄等の金属化合物系の着色剤の場合は、あまり多すぎるとオレフィン系樹脂組成物の加工性が悪化するため、上限を、オレフィン系樹脂100重量部に対して、酸化チタンで30重量部、酸化鉄で10重量部とすることが好ましい。
【0011】上記の着色剤は、無機系のものも有機系のものも、そのままオレフィン系樹脂に混合してもよいが、予めオレフィン系樹脂で希釈しておいたもの(すなわち、希釈顔料としたもの)を使用することもできる。このときの希釈用オレフィン系樹脂としては、着色フィルムに使用しているオレフィン系樹脂との相溶性に優れるもの(特に望ましくは同種の樹脂)を使用し、また該オレフィン系樹脂として上記のようなブレンド物を使用する場合には、ブレンドする各オレフィン系樹脂中の最高融点を有するオレフィン系樹脂の融点以下の融点を有するオレフィン系樹脂を使用することが、均一な混合状態を容易かつ確実に得る上で望ましい。希釈度は、特に限定されず、希釈顔料中の顔料濃度が1〜70wt%程度のものが使用できる。
【0012】なお、本発明の着色フィルムにおいては、以上の各成分の外に、必要に応じて、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤等の添加剤を配合してもよい。
【0013】以上のような各種の成分からなる着色フィルムは、0.03〜0.2mm程度の厚さにおいて、下記式で表される隠蔽度が0.5〜3程度であることが望ましい。
【0014】
【数1】隠蔽度=log1/T(但し、T(透過率)=I/Io Ioは入射光、Iは透過光)
【0015】上記の着色フィルムと積層される、前述の樹脂成分からなる、本発明の透明フィルムは、実質的に透明なフィルムであればよく、具体的には、厚さ0.03〜0.2mmにおいて、555nmの全光線透過率が70%以上であることが好ましい。
【0016】この透明フィルムは、ヒンダードアミン系化合物(光安定剤)と紫外線吸収剤とを、ブルームが発生しない程度の範囲で、含むものであることが好ましい。具体的には、オレフィン系樹脂100重量部に対し、ヒンダードアミン系化合物が0.1〜1.0重量部、紫外線吸収剤が0.1〜5.0重量部とすることが望ましい。
【0017】また、透明フィルムは、上記のような透明度合いを有すれば、上記の着色フィルムに配合するような着色剤を配合してもよいし、さらには必要に応じて、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤等の添加剤を配合してもよい。
【0018】以上の着色フィルムと透明フィルムとの間に介在させる印刷(模様や文字等)層は、着色フィルム、透明フィルムのいずれに設けてもよい。この印刷層を形成する印刷用インクとしては、これら着色フィルムおよび透明フィルムの母体樹脂であるオレフィン系樹脂と被着性があればどのようなインクでもよいが、環境上の観点からハロゲンを含有しない、ウレタン系インクや熱あるいは紫外線硬化タイプのインクが好ましい。
【0019】これらのインクを用いた印刷法は、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法等の印刷手法が採用できる。勿論、印刷に先立ち、印刷層を設ける着色フィルムまたは透明フィルムの被印刷面にコロナ放電処理等を施してもよい。
【0020】上記の印刷層を介在させた着色フィルムと透明フィルムとの積層は、適当な接着剤を使用する方法、あるいは熱融着による方法で行われ、必要に応じてコロナ放電処理を併用することもできる。
【0021】透明フィルムの表面に設ける透明インク層の実質的に透明なインクとしては、上記の印刷層のインクと同様に、透明フィルムの母体樹脂であるオレフィン系樹脂と被着性があればどのようなインクでもよいが、環境上の観点からハロゲンを含有しない、ウレタン系インクや熱あるいは紫外線硬化タイプのインクが好ましい。
【0022】上記の透明インクは、ヒンダードアミン系化合物と紫外線吸収剤とを含むものであり、ヒンダードアミン系化合物は、透明インク中、0.1〜1.0重量%、紫外線吸収剤は、0.1〜5.0重量%含むことが望ましい。この程度の含有量であれば、実用的な耐候(光)性を得ることができ、しかもヒンダードアミン系化合物や紫外線吸収剤のブルームが発生することもない。
【0023】この透明インク層も、実質的に透明であればよく、具体的には、上記の透明フィルムの場合と同様に、厚さ0.03〜0.2mmにおいて、555nmの全光線透過率が70%以上であることが好ましい。さらに、このような透明度合いを有すれば、ヒンダードアミン系化合物や紫外線吸収剤の外に、前述のような着色剤を配合してもよいし、必要に応じて、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤等の添加剤を配合してもよい。また、艶消剤等を配合して、透明インク層に表面艶調整機能を持たせることもできる。
【0024】上記のような透明インクを用いた印刷法は、上記の印刷層のインクと同様、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ナイフコーター、ロールコーター等の印刷手法が採用できる。勿論、印刷に先立ち、透明フィルムの表面にコロナ放電処理等を施してもよい。
【0025】この透明インク層は、着色フィルムと透明フィルムとを積層した後に該透明フィルムの表面に設けてもよいし、積層前の透明フィルムの表面に設けることもできる。
【0026】また、本発明においては、エンボス加工を施すこともできる。エンボス加工は、Tダイ押出機やカレンダー等で着色フィルムや透明フィルムを作製する際に同時にこれらのフィルムにエンボスする方法、あるいは本発明の積層フィルム作製後(すなわち、着色フィルムと透明フィルムとを印刷層を介在させて積層し、透明フィルムの表面に透明インク層を設けた後)に後工程でエンボスする後エンボス加工法等により行われる。この後エンボス加工法は、従来の塩化ビニル系樹脂製の床材をエンボスする場合と同様の加工方法でよい。さらに、以上のようなエンボス加工により彫設された凹部には、言わゆる谷印刷を施すこともできる。
【0027】図1〜図2は、本発明の積層フィルムの構造例を模式的に示す図である。図1に示す構造例は、着色フィルム1の表面側に印刷層2を設け、この上に接着剤3を使用して透明フィルム4を積層し、最外層に透明インク層5を設けたものである。
【0028】図2は、図1の構造のものにおいて、透明フィルム4として、該フィルム4作成時に、該フィルム4の表面側にエンボス加工6を施したものを使用したものである。
【0029】なお、図1,図2のいずれの構造のものにおいても、印刷層2は、着色フィルム1の表面側ではなく、透明フィルム3の裏面側(すなわち、着色フィルム1との積層面側)に設ける(図示省略)こともできるし、また着色フィルム1の表面側と透明フィルム3の裏面側の双方に設ける(図示省略)こともできる。
【0030】
【実施例】
実施例1アイソタクチックポリプロピレン80重量部、低密度ポリエチレン20重量部に、フェノール系酸化防止剤0.2重量部、無機系着色剤6重量部、ヒンダードアミン系化合物(チバガイギー社製商品名「チヌービン L−770」)0.05重量部を添加し、押出機で厚さ0.1mmの着色フィルム(隠蔽度1.5)を作製し、コロナ放電処理後、木目模様印刷を施した。
【0031】一方、アイソタクチックポリプロピレン80重量部、低密度ポリエチレン20重量部に、フェノール系酸化防止剤0.2重量部、ヒンダードアミン系化合物(チバガイギー社製商品名「チヌービン L−770」)0.05重量部、紫外線吸収剤(シプロ化成社製商品名「シーソープ 702」)0.2重量部を添加し、押出機で厚さ0.1mmの透明フィルムを作製し、押出と同時に木管のエンボスを施した。
【0032】上記の透明フィルムのエンボスと反対側の面にコロナ放電処理を施した後、接着剤を塗布し、上記の着色フィルムの印刷面上に積層した。
【0033】次に、積層した後の透明フィルムのエンボス面にコロナ放電処理を施した後、ウレタンエマルジョン(固形分40%)100重量部に、上記と同じヒンダードアミン系化合物0.4重量部、上記と同じ紫外線吸収剤1.0重量部を添加した透明インクを、厚さ50μmとなるように塗布して乾燥し、本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムを得た。
【0034】上記のオレフィン系樹脂積層フィルムについて、サンシャインウエザオメーターを使用して耐候性テストを行ったところ、2000時間の照射後であっても、フィルムの脆化は認められなかった。
【0035】なお、比較のために、ヒンダードアミン系化合物と紫外線吸収剤を添加しない上記のウレタンエマルジョンからなる透明インクを、上記と同じ厚さとなるように塗布して乾燥し、比較のオレフィン系樹脂積層フィルムを得た。
【0036】この比較オレフィン系樹脂積層フィルムについて、上記と同じ耐候性テストを行ったところ、1100時間の照射後に、フィルムの脆化が認められた。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の積層フィルムでは、最外層の透明インク層およびこの下側の透明フィルムにより、極めて優れた耐候(光)性を得ることができると共に、これら両透明層により、深味のある意匠が確保でき、意匠性にも極めて優れたものとなる。
【0038】しかも、本発明の積層フィルムは、焼却あるいは燃焼の際に、HClガスを発生する懸念はなく、また重金属系の化合物を用いていないので、環境保護の観点からみて好ましい。




 

 


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