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発明の名称 多数枚積層した金属箔の超音波溶接方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−244380
公開日 平成10年(1998)9月14日
出願番号 特願平9−45662
出願日 平成9年(1997)2月28日
代理人
発明者 小林 康太郎 / 石津 竹規
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】アンビルの加工面上に多数枚積層した金属箔を置き、その上から該アンビルの加工面に対して平行に振動する超音波ホーンを押し当てて金属箔同士を溶接する超音波溶接法において、多数枚積層した金属箔の上面部、ホーン当接側に保護用の金属板を配し、超音波溶接することを特徴とする多数枚積層した金属箔の超音波溶接方法。
【請求項2】前記保護用の金属板が多数枚積層して溶接する金属箔と同材質であることを特徴とする請求項1記載の多数枚積層した金属箔の超音波溶接方法。
【請求項3】前記保護用の金属板が焼鈍した材料であることを特徴とする請求項1記載の多数枚積層した金属箔の超音波溶接方法。
【請求項4】前記保護用の金属板の厚みが50μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1記載の多数枚積層した金属箔の超音波溶接方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多数枚積層した金属箔の超音波溶接に関するものであり、さらに詳しくは、リチウム電池等に用いられる金属箔集電体の多数枚積層溶接に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属箔同士の溶接には超音波溶接法が広く用いられてきた。一般に溶接とは、被接合物の表面の原子相互間に引力が働き合うような数オングストロームの距離に被接合物を接近させ、面全体の原子が秩序ある配列をとって接触させることにより生じるものであり、(1)溶融溶接、(2)固相溶接、(3)ろう付け等の溶接技術がある。超音波溶接は固相溶接に分類されるものであり、固相溶接とは接触面をほとんど溶融しないか、もしくは極めて限られた薄層のみを溶融させて接合させるものである。
【0003】超音波溶接とは図1に示すように、アンビル1の加工面上で被接合物である金属箔2、3を重ね、この上からアンビル1に対して平行に振動する超音波発振ホーン4を押しあて加圧し、この状態で超音波振動を被接合物界面に与えるものである。超音波振動によって生じた塑性変形により、表面に存在する酸化物等は取り除かれ、さらに摩擦熱により原子の拡散が促進されることにより、上記のような溶接がなされる。
【0004】ここで、超音波発振ホーン4の当接面とアンビル1の当接面は、それぞれ一定のピッチからなるピラミッド型の凹凸を有しており、この凹凸により被接合物をグリップする。しかし、ピラミッド型の凹凸が大きいと金属箔の切れや孔あきが生じてしまう。そのため、特開平6−155051ごう号公報では、アンビル1の当接面をサンドブラスト処理するとともに厚みの厚い金属板側に超音波発振ホーンを当接させるというものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属箔を多数枚積層したものでは、アンビルの当接面をサンドブラスト処理しても、複数枚の接合界面をグリップすることはできず、積層体の下部まで超音波振動が伝わらない。そのため、逆に超音波発振ホーン及びアンビルの当接面の凹凸は大きく、深くしなければならない。また、多数枚を溶接するためにはエネルギー量を増加させる必要がある。しかし、超音波発振ホーン及びアンビルの当接面の凹凸を大きく、深くしたり、単にエネルギー量を増加させると金属箔が破壊され、適切な溶接が得られないという問題があった。本発明の目的は、多数枚積層した金属箔を超音波溶接する際に、金属箔の破壊なく、良好な溶接を得るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、多数枚積層した金属箔を超音波溶接法により溶接する場合において、多数枚積層した金属箔の上面部、ホーン当接側に保護用の金属板を配し、超音波溶接を行うものである。
【0007】
【発明の実施形態】多数枚積層した金属箔の上面部、ホーン当接側に保護用の金属板を配し、超音波溶接を行うことにより、超音波発振ホーン及びアンビルの当接面の凹凸の大きさ、深さに関係なく、金属箔を多数枚積層し溶接する際においても被接合物である金属箔を破壊することなく良好な溶接を得ることができる。この際、保護用の金属板は多数枚積層し溶接する金属箔と同材質であり、また、焼鈍した材料であることが望ましい。これは、同材質であるほうが金属板と金属箔間での塑性変形の差が少ないことと溶融温度が大きく異ならないためである。また、焼鈍したものを用いたほうが、超音波振動が下部まで容易に伝達され易く、付加エネルギーをロスし難いものと思われる。
【0008】さらに、保護用の金属板の厚みは50μm以上200μm以下であることが望ましい。50μmよりも薄くなると、保護の役割を果たすことができず、また、200μm以上になると超音波振動が多数枚積層した金属箔側に伝達され難くなるためである。保護用の金属板は溶接後、金属箔積層体と一体化する。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る多数枚積層した金属箔の超音波溶接法を、リチウムイオン電池用集電体であるアルミニウム箔及び銅箔を例に用い具体的な実施例及び比較例を用いて記述する。
(本発明による実施例1〜7)厚さ20μmのアルミニウム箔(A1085H-H18)を50枚積層し、その上面に厚さ100μmのアルミニウム板(A1050H-H1/4)を1枚置き、20kHz、3000W出力の超音波溶接機を用い溶接した。この時の溶接条件は、振幅が50μm、加圧力が200kgf/cm2、付加エネルギーが200Jであった。保護板の材質、硬度、厚みを変化させ、その他は本発明の実施例1と同様にし、本発明の実施例2から7の超音波溶接を行った。また、比較例1とし保護板を使用しない場合も行った。使用した保護板の材質、硬度、厚み及び溶接条件を表1に示す。この場合、アルミニウム材にはA1050H材を用いた。超音波発振器の周波数はすべて20kHzとした。
【0010】
【表1】

【0011】次に銅箔を用いた場合について説明する。
(本発明による実施例8〜14)厚さ30μmの電解銅箔を50枚積層し、その上面に厚さ100μmの銅板(C1020-1/4H)を1枚置き、20kHz、3000W出力の超音波溶接機を用い溶接した。この時の溶接条件は、振幅が65μm、加圧力が300kgf/cm2、付加エネルギーが2000Jであった。保護板の材質、硬度、厚みを変化させ、その他は本発明の実施例8と同様にし、本発明の実施例9から14の超音波溶接を行った。また、比較例2として保護板を使用しない場合も行った。使用した保護板の材質、硬度、厚み及び溶接条件を表2に示す。この場合、アルミニウム材にはC1020材を用いた。超音波発振器の周波数はすべて20kHzとした。
【0012】
【表2】

【0013】以上のものについて、超音波溶接後の接合状態を検討した。結果を表3,4に示す。
【0014】
【表3】

【0015】
【表4】

【0016】溶接結果は、○、×、△とし、全く問題ないものは○、接合はされているが、保護用の金属板に亀裂等が生じたものは△、接合不十分もしくは接合されていても金属箔に亀裂等が生じたものは×とした。アルミニウム箔、電解銅箔ともに、保護板がない比較例1,2は接合はされているが金属箔上面が破壊され、亀裂等が生じた。また、異種材料であるニッケル板を用いた本発明による実施例2,9は接合されており、また、金属箔の破壊も見られなかった。しかしながら、エネルギーロスが大きく、溶接に必要な最低エネルギー以上のエネルギーを付加しなければならず、さらに積層枚数を増やした場合に出力不足になる可能性がある。焼鈍処理していない硬度H18(アルミニウム)やH(銅)タイプの保護板を用いた本発明の実施例3,10は良好に接合され、金属箔の破壊も見られなかったが、異種材料であるニッケル板を使った時と同様にエネルギーロスが大きく、溶接に必要な最低エネルギー以上のエネルギーが必要となる。これは、焼鈍した材質のほうが金属板の塑性変形が大きく、超音波振動が下部まで容易に伝達され易く、付加エネルギーをロスし難いものと思われる。
【0017】保護板の厚みは30μmから300μmまでで概ね良好な接合結果が得られているが、50μmよりも薄くなると、若干の保護板の切れが見られたが、金属箔は破壊されていなかった。200μmよりも厚くなると切れ等の破壊はないが、接合時の付加エネルギー量を大きくしなければ接合されにくい状態になる。よって、保護板の厚みは50μmから200μm程度がより好ましいと思われる。本実施例には、一般的にリチウム電池用として用いられているアルミニウム箔(A1085H-H18)と電解銅箔を用いたが、他の組成品についても、また、他の材料についても溶接最低条件は異なるものの本発明内容に関しては同等の効果が確認されている。
【0018】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、多数枚積層の金属箔を超音波溶接する際に、金属箔に切れや孔あき等の破壊がなく、良好な溶接を得ることができる。よって、アルミニウム箔や銅箔等の金属箔を集電体に用いるリチウム電池において、集電体の多数枚積層溶接が可能となり、より高容量な電池を得ることができる。




 

 


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