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発明の名称 メタノール合成及び改質触媒
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−272361
公開日 平成10年(1998)10月13日
出願番号 特願平9−80936
出願日 平成9年(1997)3月31日
代理人
発明者 福井 英夫 / 小林 正幸 / 山口 正志 / 荒川 裕則 / 岡部 清美 / 佐山 和弘 / 草間 仁
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物より構成され、かつ、それぞれの金属元素の割合が、銅:68.0〜86.0重量%、亜鉛:4.5〜21.0重量%、アルミニウム:2.0〜20.0重量%であるメタノール合成及び改質触媒。
【請求項2】 銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物より構成され、かつ、それぞれの金属元素の割合が、銅:68.0〜84.0重量%、亜鉛:5.0〜21.0重量%、アルミニウム:4.0〜17.0重量%であるメタノール合成及び改質触媒。
【請求項3】 銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物より構成され、かつ、それぞれの金属元素の割合が、銅:72.0〜82.0重量%、亜鉛:7.7〜18.0重量%、アルミニウム:6.0〜15.0重量%であるメタノール合成及び改質触媒。
【請求項4】 銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物より構成され、かつ、それぞれの金属元素の割合が、銅:74.0〜81.0重量%、亜鉛:10.0〜14.0重量%、アルミニウム:6.6〜13.0重量%であるメタノール合成及び改質触媒。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素又は一酸化炭素もしくは二酸化炭素と一酸化炭素との混合ガスを水素ガスと反応させてアルコール及び/又は炭化水素を合成する際に用いる二酸化炭素又は一酸化炭素の水素化反応用触媒、また、逆にアルコールと水とから水素を製造する水蒸気改質用触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メタノール合成触媒の開発研究の歴史は古く、とりわけ銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物より構成される共沈法により作製した触媒は高いメタノール合成活性を有することが知られており、この触媒を用いた合成ガスからのメタノール製造プラントは工業化されている。
【0003】最近になってからは二酸化炭素による地球温暖化問題解決の方法として、こういったメタノール合成触媒を用いて、二酸化炭素をメタノールに変換しようという動きが活発化してきている。しかしながら、化石燃料を燃焼させることによって発生するような大量の二酸化炭素をメタノールに交換するためには、極めて速い燃焼反応に追従できるだけの高速変換性が必要になる。したがって、従来よりも更に高活性な触媒が切望されている。
【0004】例えば、メタノールの水蒸気改質反応は下記反応式(1)に示されるものである。
【0005】
CH3OH+H2O → 3H2+CO2 …(1)
また、メタノールの合成反応は下記反応式(2)に示されるものである。
【0006】
3H2+CO2 → CH3OH+H2O …(2)
これらに関連した触媒としては次のようなものが知られている。銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物に更に添加物を加えたものとして、特開昭60−209255では希土類やジルコニウムの添加、特開昭60−147244では、イットリウムやランタノイド、アクチノイドの添加、特開平4−122450ではクロム酸化物、銀の添加、特開平5−168936はクロム酸化物、ランタン酸化物の添加、また特開平6−312138ではガリウム、バナジウム、モリブデン、タングステンの添加、特開平8−229399はチタン、ジルコニウムの酸化物の添加が記載されている。銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物のみの三元系より構成された触媒についても、特開昭50−68983、特開昭55−106543、特開昭56−70836、特開昭57−130547、特開昭57−7256、特開昭59−222232、特開昭59−102443、特開昭60−190232、特開昭60−179145、特開昭62−53739、特開平3−68450、特開平6−170231等に示されている。又、これによると、銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物の組成範囲としては銅が30〜70重量%、亜鉛が20〜70重量%、アルミニウムが15重量%以下の範囲の有効性が実施例として示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術のうち、銅、亜鉛、アルミニウム酸化物に添加物を加える方法は、添加物としてチタン、ジルコニウム、ガリウム、バナジウム、モリブデン、タングステン、イットリウム、ランタノイド、アクチノイド等と、銅、亜鉛、アルミニウムに比べると極めて高価な元素を必要とするため、工業的には不向きである。
【0008】それに対して、銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物のみより構成されている触媒は、コスト面での問題はないが、銅が30〜70重量%、亜鉛が20〜70重量%、アルミニウムが15重量%以下の範囲においては、共沈法などの一般的な触媒製造法では、高い触媒活性は得られない。この範囲において我々が共沈法で作った触媒の特性データから類推すると、最も有効な組成においても、現状のメタノール合成に用いられている、銅、亜鉛、アルミニウム酸化物系の工業触媒の2倍程度の活性にしかならないことが予想される。したがって、この範囲において更に高い性能を得るためには、例えば特開平8−215571等に示されるような特殊な調製法を用いない限り実現できないと思われる。
【0009】したがって、本発明では、銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物に対して。それ以外の有害な添加元素、あるいは高価な添加元素等は使わず、しかも製造コストのかかる特別な手法を用いない、いわゆる最も一般的な触媒製造法である共沈法で高活性が得られる触媒を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を鑑みて、一般的に知られる硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸アルミニウムの混合水溶液に炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリ、水酸化アルカリ、アンモニア等、アルカリ性溶液を加え、反応させて得た沈殿物を洗浄、濾過し、焼成するいわゆる共沈法を用いて作った、銅、亜鉛、アルミニウム酸化物より構成される触媒において、詳細な組成調査を行った。その結果、これらの最適な組み合わせにおいて特異的に高い活性を示すポイントを見いだし、本発明を完成させるに至った。この高活性を発現する組成としては、銅:68.0〜86.0重量%、アルミニウム:2.0〜20.0重量%、亜鉛:4.5〜21.0重量%であり、好ましくは、銅:68.0〜84.0重量%、アルミニウム:4.0〜17.0重量%、亜鉛:5.0〜21.0重量%である。
【0011】ここで銅:68.0〜86.0重量%としたのはこの反応における活性元素は銅であるため、68.0重量%より少ないと大きな活性の発現には至らない、逆に銅が86.0重量%を越えると、シンタリングにより銅の分散性が悪くなり、高い活性を発現できない上、耐久性が著しく低下するためである。アルミニウムにおいては、銅や亜鉛と相互作用し、更に活性を高める働きと同時に、銅を安定に高分散させる作用を担っている。したがって、アルミニウムの量が2.0重量%より少ないと、銅の分散性が悪くなり、高活性を発現できない上、耐久性も著しく低下する。逆にアルミニウムが20.0重量%より多いと、銅や亜鉛と相互作用のバランスが崩れ、活性は著しく低下する。亜鉛については、触媒表面に存在する銅の酸化状態のバランスを制御する働きをし、これにより触媒活性が大きく左右される。銅、アルミニウムが上記組成範囲をとる場合においては亜鉛は4.5〜21.0重量%の存在で触媒活性を大きく発現させるよう働く、逆にこの範囲からはずれると銅の酸化状態のバランスが損なわれ、高い活性が得られない。こういった理由から銅:68.0〜86.0重量%、アルミニウム:2.0〜20.0重量%、亜鉛:4.5〜21.0重量%において工業触媒並の耐久性を保持した。極めて高い触媒活性を有する触媒が、簡易な共沈法で得られるわけである。
【0012】中でも、銅:72.0〜82.0重量%、アルミニウム:6.0〜15.0重量%、亜鉛:7.7〜18.0重量%の範囲では、銅、亜鉛、アルミニウム酸化物より構成される市販の工業触媒の3倍以上、とりわけ、銅:74.0〜81.0重量%、アルミニウム:6.6〜13.0重量%、亜鉛:10.0〜14.0重量%の範囲では工業触媒の3.5倍以上の活性が得られた。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を実施例並びに比較例によって説明する。
【0014】実施例硝酸銅3水和物、硝酸亜鉛6水和物、硝酸アルミニウム9水和物の所定量を1リットルのイオン交換水に溶解したa液、および炭酸ナトリウム53gを1リットルのイオン交換水に溶解したb液を用意し、スターラーで撹拌しながらb液をa液に滴下し、沈殿を形成させた。沈殿物中のナトリウムイオンを取り除くため、洗浄を繰り返した後、濾過し、80℃で12時間乾燥、その後300℃で1時間、焼成を行い、上記請求範囲に示した組成の触媒(実施例1〜20)を得た。この触媒について、二酸化炭素の接触水素化反応に関する触媒特性を固定床加圧流通式反応装置を用い、反応温度250℃、反応圧力5MPaの条件下、H2/CO2混合ガス(H2:CO2=3:1)を流通させ、生成物をオンラインガスクロマトグラフにより分析し、二酸化炭素からのメタノール合成における触媒特性を調べた。なお、得られた触媒の組成分析結果及び、10%の二酸化炭素転化率を示すように触媒の重量に対するとH2/CO2混合ガス比〔W/F:W=触媒重量(g)、F=混合ガス流速(mol/h)〕を変化させた際の触媒特性〔メタノール空時収量:接触単位重量(1kg)、単位反応時間(1hr)当りのメタノール収量(g)〕を表1に示す。
【0015】比較例硝酸銅3水和物、硝酸亜鉛6水和物、硝酸アルミニウム9水和物、及び炭酸ナトリウムを用いて上記実施例と同様な方法で請求範囲からはずれた組成の触媒(比較例1〜13)を得た。また実施例と同様な方法で二酸化炭素からのメタノール合成における触媒特性を評価した。得られた触媒の組成分析結果及び触媒特性を表1に示す。
【0016】
【表1】

【0017】
【表2】

【0018】また、表1の実施例及び比較例に示した触媒の各組成(銅、亜鉛の重量%、残部はアルミニウム)における触媒特性(メタノール空時収量)の関係を図1に示す。●は実施例、▲は比較例の触媒特性のデータであるが、これより明らかに、実施例に示した範囲の組成での触媒特性は、従来の発明により示されている範囲の触媒特性より高いことがわかる。
【0019】
【発明の効果】本発明により従来より知られる銅、亜鉛、アルミニウム酸化物より構成される触媒で、高価な添加元素や、特殊な調製法を使用しなくても、非常に高活性な二酸化炭素又は一酸化炭素の水素化反応用触媒を含むメタノールの合成及び改質触媒を得ることができる。




 

 


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