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発明の名称 水硬性無機質成形物の成形方法およびこの成形方法に用いる成形装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−138225
公開日 平成10年(1998)5月26日
出願番号 特願平8−304658
出願日 平成8年(1996)11月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】九十九 高秋
発明者 土路生 哲哉
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】型面に離型剤が塗布された上型と下型との間で水硬性無機質原料を加圧成形する水硬性無機質成形物の成形方法において、成形時に離型剤を、離型剤の型面に対する充分な濡れ性を確保できる適正温度に維持することを特徴とする水硬性無機質成形物の成形方法。
【請求項2】型面を加熱し、型面の温度により離型剤を離型剤の型面に対する充分な濡れ性を確保できる温度に加温する請求項1に記載の水硬性無機質成形物の成形方法。
【請求項3】上型と下型とからなる成形金型を有する成形装置において、型面に塗布された離型剤が型面に対する充分な濡れ性を確保できる温度まで型面を加温可能な加温手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の水硬性無機質成形物の成形方法に用いる成形装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水硬性無機質成形物の成形方法およびこの成形方法に用いる成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、水硬性無機質成形物は、特公昭54−20209号公報や特公平2−38362号公報にみるように、中型およびこの中型の側周面を囲繞しながら、上下方向に摺動自在な外枠からなる下型の中型の上側部分に水硬性無機質原料を一定量供給した後、上下型を閉合してこの水硬性無機質原料を圧縮成形しながら、または圧縮成形した後に上型より脱水させ、賦形物を得たのち、この賦形物を型から取り出して養生硬化させて得られるようになっている。
【0003】また、賦形物を型から取り出すにあたっては、離型性をよくするため、型面に離型剤を予め塗布している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したような従来の水硬性無機質成形物の成形方法では、型面に塗布した離型剤の働きが、離型剤の温度が低くなるほど悪くなってしまうという問題があった。すなわち、冬季等気温が低いときは、離型剤の粘性が上がり、型面に離型剤が満遍なく行き渡らなくなって、離型剤の皮膜が形成されない部分(以下、「皮膜未形成部分」と記す。)が型面上に生じる。
【0005】そして、この型面に皮膜未形成部分があると、賦形物を型から取り出す場合、皮膜未形成部分の型離れが悪く、賦形物の一部が、前記皮膜未形成部分に剥奪して残ってしまい、得られた水硬性無機質成形物は、その表面が抉り取られたようになり外観が悪くなってしまう。
【0006】また、一度でも上記のように型面の皮膜未形成部分に水硬性無機質成形物の一部が離型されずに残ってしまう現象が発生すると、たとえ、この型面を掃除して、この型面に残った水硬性無機質成形物の付着物を取り除いても、すぐに同じ部分すなわち皮膜未形成部分に再び水硬性無機質成形物の付着物が付着してしまい同様の現象を引き起こすという不具合を生じてしまう。
【0007】そこで、本発明は、上記の問題を鑑み、水硬性無機質成形物を成形するとき、気温に影響を及ぼされることなく、常に良好な水硬性無機質成形物を成形することができる水硬性無機質成形物の成形方法およびこの成形方法に用いる成形装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明にかかる水硬性無機質成形物の成形方法は、型面に離型剤が塗布された上型と下型との間で水硬性無機質原料を加圧成形する水硬性無機質成形物の成形方法において、成形時に離型剤を、離型剤の型面に対する充分な濡れ性を確保できる適正温度に維持するようにした。
【0009】上記成形方法において、離型剤を適正温度に維持する方法としては、予め離型剤を加温し、型面に噴霧等により塗布する方法や、型面を加熱してこの型面からの熱によって離型剤を加温する方法等が挙げられるが、請求項2のように型面を加熱してこの型面からの熱によって離型剤を加温する方法が好ましい。
【0010】また、本発明にかかる水硬性無機質成形物の成形装置は、上型と下型とからなる成形金型を有する成形装置において、型面に塗布された離型剤が型面に対する充分な濡れ性を確保できる温度まで型面を加温可能な加温手段を備えている構成とした。なお、上記成形装置において、加温手段としては、特に限定されないが、たとえば、型内部に直接埋め込んだ電熱線を発熱させて型面を加温するようになっているもの、型面に沿って型内部に管路を設け、この管路に外部で加温された温水や蒸気を循環させて型面を加温するようになっているもの等が挙げられる。
【0011】また、型内部に直接埋め込まれる電熱線は、耐水性を備えていることが好ましく、たとえば、シリコーン等の防水シーリング剤等でシールして耐水性を確保する方法等が用いられる。下型を土台になるベース盤に取り付ける際には、温度ロスが少なくなるように、下型とベース盤との間にガラス繊維等の断熱材を介在させておくことが好ましい。
【0012】また、加熱手段は、温度計を、型内部あるいは外部に設けられた温水槽に設け、この温度計のデータに基づき温度制御できるようにしておくことが好ましい。また、上記した、「離型剤の型面に対する充分な濡れ性を確保できる温度に加温する」とは、離型剤が満遍なく型面に行き渡り、均一な離型剤の皮膜が形成されるような離型剤の粘度となる温度に加温するという意味である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる水硬性無機質成形物の成形方法およびこの成形方法に用いる成形装置を、その実施の形態を示した図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態の一例としての成形装置1の断面図であり、図2は、図1のX−X線断面図である。
【0014】図1および図2に示すように、成形装置1は、上型2および下型3からなる成形金型と加熱手段6とを備えている。
【0015】上型2は、上型本体25と濾過ユニット22とから構成されている。上型本体25は、その下面251に多数の搾水吸引口202と、空気導入口214とが開口している。搾水吸引口202は、上型本体25の内部に設けられた吸引管路201を介して外部に設けられた真空脱水ポンプ(図示せず)に接続されている。
【0016】空気導入口214は、上型本体25の内部に設けられた空気供給管路211を介して外部に設けられたエアポンプ等の空気供給装置(図示せず)に接続されている。濾過ユニット22は、水切り鉄板221、金網222、脱水布223から構成されていて、ボルト224を介して上型本体25に着脱自在になっているとともに、上型本体25に装着された時、搾水吸引口202および空気導入口214に対応する孔220が水切り鉄板221に穿設されている。
【0017】下型3は、中型4と、中型4の側壁面を囲繞するように設けられ、油圧シリンダ(図示せず)を介して、中型4の側壁面に沿って上下にスライド自在になっている外枠5とから構成されている。中型4および外枠5は、それぞれの摺接部が交換自在な耐磨耗性に優れたライナー41、51によって形成されている。
【0018】加温手段6は、上型2および下型3(すなわち、中型4および外枠5)のそれぞれの内部に設けられた管路64、管路65、管路66に外部に設けられた温水タンク60の温水61を循環させて上下型2、3を加温するようになっている。すなわち、温水タンク60は、下型3内部に設けられた温度計9によって測定された下型3の温度によって温度コントローラ67が温水タンク60に設けられたヒーター68を制御して、温水タンク60内の温水61を適正な温度に加温できるようになっている。
【0019】そして、加温された温水61は、ポンプ62および供給配管63を介して上型2、中型4および外枠5へ送られ、各管路64、65、66内を通って上型2、中型4、外枠5を加温したのち、排水配管69を介して温水タンク60に戻るようになっている。図中、6aは、供給配管63および排水配管69が上型2および外枠5の動きに追従できるようにするゴム管である。
【0020】つぎに、上記成形装置1を用いた成形方法を図3を用いて詳しく説明する。この成形方法は、まず、加温手段6によって上下型2,3を、型面に塗布される離型剤10が、離型剤10の型面に対する充分な濡れ性を確保できる適正温度になる温度まで加温する。そして、図3(a)に示されるように、型面29、型面39に離型剤10を塗布したのち、下型3に水硬性無機質原料7を一定量供給する。
【0021】次に、図3(b)に示されるように、上下型2,3を閉合し、水硬性無機質原料7を上型2によって圧縮し、上型2と下型3との間に形成されたキャビティ32形状を賦形するとともに、空気導入口214から空気をキャビティ32内に供給しつつ搾水吸引口202から水硬性無機質原料7中の余剰水分を吸引脱水する。
【0022】十分に吸引脱水できたら、空気導入口214から空気の供給を停止し、図3(c)に示すように、外枠5を下側に下降させ、賦形物8の側面を開放するとともに、図3(d)に示すように、上型2を上昇させ、搾水吸引口202からの吸引によりこの上型2とともに賦形物8を持ち上げ、中型4から離型させる。そして、上型2を受け型(図示せず)上に移動させて、受け型上で吸引を停止し、空気導入口214から空気を賦形物8と上型2の型面29との間に供給し、賦形物8を受け型に移し、養生硬化させて成形物を得るようになっている。
【0023】この成形方法は、以上のように、型自体が加温手段6によって加温されて、成形時に離型剤10が常に離型剤10の型面に対する充分な濡れ性を確保できる適正温度に維持することができるため、型面全体に渡って離型剤10を均一に塗布することができる。したがって、冬季等の気温の低い時期であっても離型不良による成形不良が発生したりすることがなく、歩留りよく水硬性無機質成形物を成形することができる。
【0024】また、型全体が加温され、キャビティ内の水硬性無機質原料も加温されるため、水硬性無機質原料中に含まれている水の粘度も低下し、脱水効率もよくなり、より緻密で強度的に優れた水硬性無機質成形物を得ることができる。さらに、加温手段6が温水を型内に循環する方式になっているので、電熱線を型内に埋め込んだもののように、内部で断線等のトラブルがなくメンテナンスが容易である。
【0025】なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の下型3は、中型4と外枠5の2部材から形成されているが、キャビティ形成部が浅いものであれば、外枠5が上下動せず、中型4と一体になったものでも構わない。
【0026】
【発明の効果】以上のように、請求項1の本発明の水硬性無機質成形物の成形方法を用いると、水硬性無機質成形物を成形するとき、外気温に影響を及ぼされることなく、常に良好な水硬性無機質成形物を成形することができる。特に、請求項2のようにすれば、キャビティ内の水硬性無機質原料をも加温して水硬性無機質原料中の水の粘度をも低下させることができ、より脱水効率が上がり、緻密で強度的に優れた水硬性無機質成形物を得ることができる。
【0027】また、請求項3の成形装置を用いると、簡単に上記成形方法を行うことができる。




 

 


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