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発明の名称 水硬性無機成形体の成形装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−113915
公開日 平成10年(1998)5月6日
出願番号 特願平8−272468
出願日 平成8年(1996)10月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】九十九 高秋
発明者 佐藤 匠
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 下型と上型とにより形成されたキャビティに水硬性無機質材を供給し、下型に設けられたキャビティに連通する水抜き孔より水硬性無機質材の水分を真空脱水しながら成形する水硬性無機成形体の成形装置であって、上記下型の下方周囲に上記水抜き孔に連通する上下2段に分割された真空脱水室が設けられ、この上下の真空脱水室にそれぞれ真空ポンプが接続されていることを特徴とする水硬性無機成形体の成形装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水硬性無機成形体の成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、成形型の下型と上型との間に形成されたキャビティに水硬性無機質材を供給し、真空脱水成形して成形品を得る水硬性無機(セメントモルタル)成形体の成形装置(成形型)が知られている。例えば、特公昭61−47681号公報には、上型、或いは下型のいずれか一方の成形面(キャビティ側)に、キャビティの成形面に開口する複数の真空吸引孔が設けられた例が記載されている。
【0003】上記の特公昭61−47681号公報に記載されているような、従来の下型と上型よりなる成形装置の構造、並びにその作用を、以下に図面を参照して説明する。即ち、従来の成形型は、図3に示すように、上型100と下型200との間に形成されたキャビティ300に成形材料を供給し、プレス脱水成形するようになっている。下型200にはキャビティ300に連通する真空吸引口400が設けられ、この真空吸引口400は、下方の真空脱水室500を経由して真空ポンプ600に接続され、所謂真空脱水が行われるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ような従来の成形装置による成形においては、図4に示すように、上下方向に奥行きがある成形体の成形においても、原料の供給がキャビティの下部(図中の矢視)より行われる。このような場合には、キャビティ300の上方は原料の充填が不完全となる傾向があった。
【0005】又、下型200の下方周囲に設けられた真空脱水室500は、一体構造で1つの真空ボンプ600に接続されているので、キャビティ300の上方に充填された原料の真空脱水が不完全となるなどの問題があった。
【0006】本発明は、このような上記の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、これらの問題点を解消し、キャビティの上方への原料の充填と真空脱水が十分に行われ、表面外観が良好で、均質で優れた品質を有する成形体を成形することが可能な水硬性無機成形体の成形装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の水硬性無機成形体の成形装置においては、下型と上型とにより形成されたキャビティに水硬性無機質材を供給し、下型に設けられたキャビティに連通する水抜き孔より水硬性無機質材の水分を真空脱水しながら成形する水硬性無機成形体の成形装置であって、上記下型の下方周囲に上記水抜き孔に連通する上下2段に分割された真空脱水室が設けられ、この上下の真空脱水室にそれぞれ真空ポンプが接続されていることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の水硬性無機成形体の成形装置においては、下型の下方周囲に上記水抜き孔に連通する上下2段に分割された真空脱水室が設けられ、この上下の真空脱水室にそれぞれ真空ポンプが接続されているので、原料の充填に際して、先ずキャビティの上方を真空脱水し、時間差を設けて下方を真空脱水することにより、キャビティ全体に均等に原料の充填と真空脱水が行われ、表面外観が良好で、均質で品質が優れた成形体を成形することが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の水硬性無機成形体の成形装置の一例を示す断面図である。図1において、水硬性無機成形体の成形装置10は、下型11と上型(図示しない)とにより形成されたキャビティ12に成形材料である水硬性無機質材(原料)を供給し、下型11に設けられたキャビティ12に連通して複数配設された水抜き孔13より水硬性無機質材の水分を真空脱水しながら成形体を成形する構造を有するものである。
【0010】上記下型11の下方周囲には上記水抜き孔13に連通する上下2段に分割された真空脱水室14、15が設けられ、この上下の真空脱水室14、15にそれぞれ真空ポンプ(図示しない)が接続され、上記真空脱水室14、15を介してキャビティ12内に供給された原料の上方と下方とが、それぞれに独立して真空脱水ができるようになっている。
【0011】上記本発明の成形装置10を用いた成形体の成形においては、原料は、上型を介してキャビティ12の底部(図中の矢視)より供給される。この原料のキャビティ12への供給を開始した後、キャビティ12内に充填されつつある上方の原料の真空脱水が、図1に示す矢視のように、上方の真空脱水室14を用いて行われる。
【0012】この上方の真空脱水が一定時間行われた後、引き続いて原料の充填がキャビティ12全体に亘って行われ、上方の真空脱水とともに、図2に示す矢視のように、キャビティ12の下方の真空脱水が下方の真空脱水室15を用いて行われる。
【0013】上記のようにして、真空脱水がキャビティ12の上方と下方と2段階に分かれて行われることにより、キャビティ12内の上方と下方にかけて全体に均一に、十分な原料の充填が行われ、所謂充填不良が解消され、同時に脱水不良も解消される。
【0014】従って、従来のような原料の充填不足や真空脱水不良が発生せず、表面外観が良好で、均質で品質が優れた成形体を成形することが可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明の水硬性無機成形体の成形装置においては、下型の下方周囲に上記水抜き孔に連通する上下2段に分割された真空脱水室が設けられ、この上下の真空脱水室にそれぞれ真空ポンプが接続されているので、原料の充填に際して、先ずキャビティの上方を真空脱水し、時間差を設けて下方を真空脱水することにより、キャビティ全体に均等に原料の充填と真空脱水が行われ、表面外観が良好で、均質で品質が優れた成形体を成形することが可能である。従って、水硬性無機成形体の成形装置として好適に用いられる。




 

 


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