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発明の名称 ブロー成形ボトル
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−113976
公開日 平成10年(1998)5月6日
出願番号 特願平8−270136
出願日 平成8年(1996)10月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】庄子 幸男
発明者 大久保 慶通 / 小宮 温
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 底部中央にボトル内方へ向いた凹入部を形成し、底部周縁を接地面としたブロー成形ボトルにおいて、前記凹入部の縦断面形状を延伸配向によってコニーデ型とし、前記コニーデ型の凹入部が頂上近辺の上部側縁と垂線とのテーパ角度(θ)が5ないし45度の範囲にあることを特徴とするブロー成形ボトル。
【請求項2】 前記コニーデ型の凹入部における中腹部から頂上近辺までの上部側壁の結晶化度(A)が5ないし30度の範囲にあり、中腹部から裾野までの下部側壁の結晶化度(B)が10ないし35度の範囲にある請求項1記載のブロー成形ボトル。
【請求項3】 前記頂上の結晶化度が1ないし5度の範囲にある請求項2記載のブロー成形ボトル。
【請求項4】 前記上部側壁の延伸倍率が1.5ないし10.0倍の範囲にあり、前記下部側壁の延伸倍率が3.0ないし12.0倍の範囲にある請求項1ないし3のいずれか1項に記載のブロー成形ボトル。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブロー成形ボトルに関するものであって、より詳しくは、加熱状態の果汁、ウーロン茶、ミネラルウォーター等を充填した際の熱によるボトル底部の変形を抑制したブロー成形ボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂のブロー成形ボトルは、優れた透明性や表面光沢を有し、耐衝撃性、ガスバリヤー性等を有し、各種飲料用の容器として広く利用されている。このブロー成形ボトルは、上記合成樹脂原料を二軸延伸を伴うブロー成形によって成形されるが、成形方法ならびに金型の制限があり、壁面は延伸に伴う配向及びヒートセットによって耐熱性は向上するものの、ボトル底部は配向がされにくく、充分な耐熱性が得られないという問題がある。そこで、従来は、底部に各種の凹部やリブ構造を形成することによって、耐熱性をカバーする方策が取られてきた。
【0003】そのような例としては、例えば、図4に示すように、底部a中央にボトルb内方へ向いた凹入部cを形成したもの(特公昭62−5781号公報)や、図5に示すように、底部a中央にボトルb内方へ向いた凹入部cを形成すると共にこの凹入部cから接地面とした底部周縁dにむかって延びる複数のリブeを設けたもの(特公昭57−57330号公報)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記図4の底部aに単に凹入部cを形成したものでは、ボトルbに高温の各種飲料物を入れる際、底部aにかなりの重量が懸かるから、変形を避けることが難しい。また、図5の底部aに凹入部cを形成するばかりか、複数のリブeを設けたものは、高温の各種飲料物を入れる際充分に耐え得るが、底部aの構造が複雑であるから、金型製作費が高価になり、特に1000ml以下の小容量ボトルでは成形加工が困難となる傾向にある。特に最近のように、ボトルbのデザインにより各種飲料物の販売量が大きく変化する時代にあっては、ボトルbの外観形状のモデルチェンジが多く、金型製作費が高価になる傾向は無視することができない。
【0005】そこで、本発明の目的は、底部の構造を単純にして、金型製作を容易にし、かつボトル自体の製作も容易にしたものであるのにもかかわらず、高温の内容物を入れても、底部が変形しにくい程の耐熱性を有するブロー成形ボトルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、ボトル底部の凹入部を特定の形状に構成することによって耐熱性を付与させた点に重要な特徴がある。
【0007】すなわち、本発明によれば、底部中央にボトル内方へ向いた凹入部を形成し、底部周縁を接地面としたブロー成形ボトルにおいて、前記凹入部の縦断面形状を延伸配向によってコニーデ型とし、前記コニーデ型の凹入部が頂上近辺の上部側縁と垂線とのテーパ角度(θ)が5ないし45度の範囲にあることを特徴とするブロー成形ボトルが提供される。ここで、コニーデ型形状とは、裾野から凹入部の中腹部にかけて緩勾配であり、中腹部から頂上近辺にかけて急勾配になっていて、かつ、頂上が平坦である富士山型形状を意味する。
【0008】また、本発明によれば、前記コニーデ型の凹入部における中腹部から頂上近辺までの上部側壁の結晶化度(A)が5ないし30度の範囲にあり、中腹部から裾野までの下部側壁の結晶化度(B)が10ないし35度の範囲にある上記ブロー成形ボトルが提供される。
【0009】また、本発明によれば、前記頂上の結晶化度が1ないし5度の範囲にある上記ブロー成形ボトルが提供される。
【0010】また、本発明によれば、前記上部側壁の延伸倍率が1.5ないし10.0倍の範囲にあり、前記下部側壁の延伸倍率が3.0ないし12.0倍の範囲にある上記ブロー成形ボトルが提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1の発明は、底部中央にボトル内方へ向いた凹入部を形成し、底部周縁を接地面としたブロー成形ボトルにおいて、前記凹入部の縦断面形状を特定の勾配を持つコニーデ型にしたことを特徴とするものである。ボトル底部の凹入部の形状は、コニーデ型、すなわち富士山型の特質である、凹入部の中腹部から裾野にかけて暖勾配であり、中腹部から頂上近辺にかけて急勾配となっている。この急勾配の凹入部が配向によって形成され、耐熱性と強度が付与されることにより、各種飲料物の重量や熱による変形を防ぎ、リブなどをとくに必要としないために底部全体の構造が簡単となり、金型構造が単純となって、しかも型抜きも容易となる。
【0012】また、請求項2の発明は、前記コニーデ型の凹入部における中腹部から頂上近辺までの上部側壁と、中腹部から裾野までの下部側壁の結晶化度をそれぞれ特定範囲に規定したものである。
【0013】さらに、請求項3の発明は、ブロー成形ボトル頂上の結晶化度を特定範囲に規定したものである。
【0014】最後に、請求項4の発明は、前記コニーデ型の凹入部の構造ならびに結晶化度を得るための、上部側壁と、下部側壁の延伸倍率を特定範囲に規定したものである。これによって、各種飲料物の重量や殺菌充填時の熱によって底部が変形しない様にしている。
【0015】また、請求項4の発明は、前記上部側壁の延伸倍率を1.5ないし10.0倍の範囲にあり、前記下部側壁の延伸倍率を3.0ないし12.0倍の範囲に規定したものであり、これによって、各種飲料物の重量や殺菌充填時の熱によってボトル底部が変形することのないブロー成形ボトルが提供される。
【0016】以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態を示すブロー成形ボトルの側面図、図2はブロー成形ボトルの底部の断面図である。図において、ブロー成形ボトル1は、口部2とそれに順次連なる胴部3および底部4からなり、二軸延伸ブロー成形によって成形されている。口部2はその上端に蓋(図示せず)を螺着出来るようにネジ10が切られている。このネジ10の下方に鍔部11が設けられている。この鍔部11は、内容物の充填に際して充填機やシーリング機による一時的な固定のための挟む力に耐えるためのものである。
【0017】前記胴部3は、口部2に接続している肩部12と胴本体13とからなり、充分な二軸延伸が成され得るから厚みが薄く出来、かつ胴本体13の側壁には装飾用および剛性を与えるための模様14および環状溝15が施されている。
【0018】そして、底部4は、その中央にボトル内方へ向いた凹入部20を形成し、底部周縁を接地面21とし、凹入部20の縦断面形状をコニーデ型、すなわち富士山型にしたものである。この富士山型の凹入部20を詳述すれば、頂上22は平坦となっており、この頂上22から下る直下はアール(R)が切られている。このアール(R)の下から中腹部までが上部側壁23となり、中腹部から裾野までが下部側壁24となっている。
【0019】上記アール(R)は型抜きし易いようにするために設けられたもので、0.5ないし2mmの範囲内で適宜選択される。また、アール(R)の下の上部側壁23は、富士山型の特質である急勾配となり、この上部側壁23と垂線とのテーパ角度(θ)は5ないし45度の範囲にある。テーパ角度(θ)が5ないし45度の範囲外のものは、本発明の目的である高温の内容物を入れても底部が変形しにくくすることが出来ない。すなわち、0度より小さいテーパ角度は成形時の型抜きが困難となり、45度より大きいテーパ角度では高温の各種飲料物の重量によって底部4が変形してしまう。
【0020】また、上部側壁23に接続する下部側壁24は、富士山型の特性通りなだらかな裾野となって、高温の各種飲料物の重量による影響が大きい。したがって、下部側壁24は、なかんずくこの底部4全体の変形を避けるため、樹脂の結晶化度を上げることで対応する。すなわち、富士山型の凹入部20における中腹部から頂上近辺までの上部側壁23の結晶化度(A)が5ないし30%の範囲にあり、中腹部から裾野までの下部側壁24の結晶化度(B)が10ないし35%の範囲にあるようにすることで、剛性を上げて形状保持性を良好にして対応する。上部側壁23は、製作上結晶化度を上げにくいため強度を高めることが出来ないから、急傾斜によりその形状保持性を良好にしている。下部側壁24は、製作上結晶化度を上げ易く強度を高めることが出来るから剛性を上げて、暖傾斜にしても形状保持性を良好にすることができる。上記の次第により底部4全体を構成し、各種飲料物の重量や温度によっては底部4が変形しない様にしている。
【0021】また、この下部側壁24は、上述と同様に、高温の各種飲料物の重量による影響を避けるため、上部側壁23の延伸倍率が1.5ないし10.0倍の範囲にあり、前記下部側壁の延伸倍率が3.0ないし12.0倍の範囲にあるようにすることで、剛性を上げて形状保持性を良好にして対応しても良い。したがって、上部側壁23は、製作上延伸倍率を上げにくいため強度を高めることが出来ないから、急傾斜によりその形状保持性を良好にしている。また、下部側壁24は、製作上延伸倍率を上げ易く強度を高めることが出来るから剛性を上げて、暖傾斜にしても形状保持性を良好にすることができる。上記の次第により底部4全体を構成し、各種飲料物の重量や温度によっては底部4が変形しない様にしても良い。
【0022】なお、ここで延伸倍率は、図1,3に示すように、有底パリスン25の口部26を除く胴部27の外径rおよび高さhと、得られたブロー成形ボトル1の胴部3の外径r1 および高さh1 とを測定し、(r1 /r)×(h1 /h)で求められるものである。樹脂をある方向に延伸すると、充分な結晶配向が生じて非常に強くなり、形状保持性が良好となるから、延伸倍率が高いということは、それだけ充分な結晶配向が生じることになり、非常に強くなって、形状保持性が良好となることを示す。
【0023】なお、本発明のブロー成形ボトル1は、内容量1000ml以下、特に500ml程度の小容量ボトルにおいて効果が顕著であるが、無論2000ml等の大容量ボトルであっても、底部4の強度を高め、良好な形状保持性を持つものである。
【0024】次に、本発明の底部形状、物性による効果を確かめるために、図1,2のブロー成形ボトルを実施例1とし、図4の従来例のブロー成形ボトルを比較例1および図5の従来例のブロー成形ボトルを比較例2とし、それぞれのブロー成形ボトルに80°Cのウーロン茶を熱間充填(ホットパック)して試験を行ない、その試験の目視による結果を表1に示した。
【0025】
【表1】

【0026】表1によれば、実施例1および比較例2はいずれも底部の変形が認められなかったのに対して、比較例1は、そのブロー成形ボトルに80°Cのウーロン茶を入れ満杯にすると底部全体が沈むことが認められた。この結果、実施例1は、比較例2のように、底部にリブを設けなくても、比較例2と同様な効果を得ることが出来た。また、実施例1は、比較例1、2に比して底部を薄く出来、樹脂素材の使用量を減らし、その結果、ボトルの減量化を達成していることがわかる。
【0027】以上、本発明の実施の形態を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、構成の変更や各請求項間の構成の組み合わせが含まれることは当然である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、ボトル底部の形状を、コニーデ型、すなわち富士山型の特質である、凹入部の中腹部から裾野にかけて暖勾配であり、中腹部から頂上近辺にかけて配向に伴う急勾配となるように形成することにより、この急勾配の凹入部が、各種飲料物の重量や高温による変形を防ぐことが出来、しかも、複雑なリブなどを形成しないために型抜きも容易である。したがって、ボトル底部全体の構造が簡単となり、金型の形状が単純となって、その製作費を安価に出来、度々のボトルのモデルチェンジに対応し易いものとなる。




 

 


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