米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 永大産業株式会社

発明の名称 木質複合板及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−286805
公開日 平成10年(1998)10月27日
出願番号 特願平9−97161
出願日 平成9年(1997)4月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔 (外1名)
発明者 上坂 輝義
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 木質基材の片面又は両面に、木質繊維板をスライサー等を用いて厚さ方向に2分割したものを、その分割面側を表面側として接着積層してなることを特徴とする木質複合板。
【請求項2】 木質繊維板が中質繊維板であることを特徴する請求項1記載の木質複合板。
【請求項3】 木質繊維板をスライサー等を用いて厚さ方向に2分割し、該2分割された木質繊維板を、その分割面側が表面側となるようにして木質基材の片面又は両面に接着積層することを特徴とする木質複合板の製造方法。
【請求項4】 木質繊維板が中質繊維板であることを特徴する請求項3記載の木質複合板の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木質複合板及びその製造方法に関し、特に、木質基材の片面又は両面に木質繊維板を接着積層することによって表面平滑化を図るようにした木質複合板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木質基材の表面に突板、化粧紙等の化粧表面層を積層した木質化粧板は知られており、広い分野で用いられている。木質基材としては、合板、OSB(Oriented Strand Board)、ブロックボード、集成材、パーチクルボード等、多くのものが用いられるが、このような木質基材は表面平滑性が不足しており、そのままで突板等を貼着すると、化粧表面層の表面に微細な凹凸や割れ(クラック)が生じる場合がある。そのために、通常、木質基材の表面にはなんらかの平滑化処理が施される。
【0003】平滑化処理としては、代表的には、ワイドベルトサンダー等による表面研磨処理が行われ、より高い平滑性を得る場合には、例えば、特開昭50−70509号公報や特公平6−88375号公報等に記載のように、木質基材の表面に目止剤を塗布して乾燥・研磨し平滑化した後、その上に接着剤塗布して乾燥させ、そこに薄紙を貼着する、というような複数工程による処理が行われる。
【0004】他の表面平滑化処理として、木質基材の表面に薄いMDF(中質繊維板)あるいはHDF(ハードボード)等を接着積層することが行われる。MDFやHDFのような木質繊維板は表面がもともと平滑であり、かつ、安定した表面特性を有していることから、処理工程が簡単であることに加え、突板や化粧紙を化粧表面材として貼着しても、表面にクラックが生じ難い利点がある。さらに、異方性がないために、膨潤、収縮や曲げ強度等の物性に方向性がない利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MDFやHDFのような木質繊維板は、基材として用いられる合板等と比較して高価なものであり、木質繊維板の貼着により表面平滑化処理を行った木質複合板は、他の表面平滑化処理を行った木質材と比較して、コスト高となっている。さらに、MDFの場合、表面層としてのMDFは表面平滑性を向上させることができれば十分であり、そのためには、1.5mm程度の厚みで十分であることが経験的に知られているが、このような薄手のMDFは高価であると共に、市場から入手すること自体が困難である。
【0006】そのために、比較的安価で容易に入手できる厚みが2.5〜5.0mm程度の厚手のMDFが通常用いられるが、それを基材の両面に貼り付けて所定の厚みの木質複合板を得ようとすると、安価に製造できる反面、MDFの厚み分だけ基材が薄いものとなり、薄手の木質複合板を製造する場合に、強度を低下させる結果を招いている。
【0007】本発明は、表面層にMDFやHDFのような木質繊維板を貼り付けた木質複合板でありながら、製造コストが比較的安価であり、かつ、所要の表面平滑性を有しながら、木質複合板としての機械的強度を低下させることのない、木質複合板及びその製造方法を提供することにある。また、本発明は、木質繊維板と木質基材との間での接着不良(剥離強さの低下)を招くことのない木質複合板及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明による木質複合板は、基本的に、木質基材の片面又は両面に、木質繊維板をスライサー等を用いて厚さ方向に2分割したものを、その分割面側を表面側として接着積層してなることを特徴とする。用いる木質繊維板はMDF(中質繊維板)が特に有効であるが、HDF(ハードボード)のような他の木質繊維板であってもよい。
【0009】また、本発明は、木質繊維板をスライサー等を用いて厚さ方向に2分割し、該2分割された木質繊維板を、その分割面側が表面側となるようにして木質基材の片面又は両面に接着積層することを特徴とする木質複合板の製造方法をも開示する。
【0010】本発明において、用いる木質基材に特に制限はなく、合板、OSB、ブロックボード、集成材、パーチクルボード等を適宜用いることができる。その厚みも任意である。また、木質繊維板はスライサー等を用いて厚さ方向に2分割することにより、厚み1.0〜1.5mm程度の木質繊維板が少なくとも一枚は得られるものであればよく、好ましくは、現在市場に広く出回っている厚み2.5〜5.0mmの木質繊維板であってよい。
【0011】MDFのような木質繊維板は解繊した植物繊維を接着剤の存在下で熱圧成形して作られるが、成形上、熱盤に接する表裏面が最も高い密度となり、厚み方向中央部に行くに従い密度が低下する傾向にある。例えば、平均密度0.75〜0.8のMDFの場合、通常、表裏面の密度は0.9程度であり、厚み方向中央部の密度は場合によっては0.4程度と低い値となっている。そのために、木質繊維板を、例えば鋭利な平刃を持つスライサー等により2分割した場合、その分割面には密度の低い層が露出する。密度の低い層は高い部分と比較して繊維間空隙が多く存在しており、その面に接着剤を塗布して接着積層しようとすると、接着剤が層内部に浸透してしまい、十分な接着力が得られない。十分な接着力を得ようとするとより多くの量の接着剤を塗布する必要がある。
【0012】従って、本発明においては、スライサー等を用いて厚さ方向に二分割した木質繊維板を、その分割面側を表面側となるようにして、すなわち、木質基材との接着面とはならないようにして、木質基材の片面又は両面に接着積層する。それにより、木質繊維板をそのまま木質基材に接着積層する場合と同じ接着剤の塗布量で接着性の良好な積層体を得ることができる。
【0013】用いる接着剤は、尿素樹脂等のホルマリン系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等、従来の化粧材の積層に用いられる接着剤を適宜そのまま用いればよく、接着剤成分や硬化タイプに特に制限はない。また、貼り付け方法も従来と同様であってよい。
【0014】本発明によれば、市場から安価にかつ容易に入手できる比較的厚みの厚い木質繊維板をスライサー等により厚み方向に二分割して得られる木質繊維板を表面層として用いるので、木質基材に対する木質繊維板のコスト割合を低下させることができると共に、薄い木質繊維板を用いる分だけ、木質基材の厚みを厚くすることができ、表面平滑性に優れかつ高い機械的強度を持つ木質複合板を低コストで製造することが可能となる。また、木質繊維板と木質基材との間での剥離強さの低下のような接着不良を招くこともない。さらに、得られた木質複合板には通常の方法により突板貼りや塗工等による表面化粧層を設けることにより、クラックの発生もない表面が平坦な化粧板が作られる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0016】〔実施例1〕厚さ2.7mmのMDF1を、図1、図2に示す形式のスライサー10によって、厚さ1.35mmのものに二分割した。二分割したMDF1a、1bをその分割面が表面側となるようにして(すなわち、反転させた状態で)、厚さ9.3mmの針葉樹合板2の両面に次の条件で熱圧により貼り合わせて、厚さ12mmの木質複合板を製造した。
【0017】貼合わせ条件接着剤 :尿素樹脂系接着剤接着剤塗布 :ロールコーター接着剤塗布量:14g/尺2圧締 :平板プレス圧締圧 :8kgf/cm2圧締温度 :120℃圧締時間 :90秒【0018】なお、スライサー10は、図1、図2に示すように、固定基台11と、該固定基台11の表面との距離を変更固定可能な状態で固定基台11に取り付けた平板状の刃物12と、送られてくる被分割物を固定基台11の表面に圧接状態で刃物12に送り込むための上下のロール13、13と、分割後の被分割物を送りだす送りロール14とから構成されており、その前後に被分割物を搬送するためのコンベア20、21とを配置している。
【0019】この例において、厚さ2.7mmのMDF1はコンベア20上をスライサー10に向けて移送され、スライサー10のロール13、13により刃物12に向けて送り込まれる。刃物12はスライサー10の固定基台11の表面と1.35mmの距離にセットされており、MDFは厚さ1.35mmに二分割される。二分割された2枚のMDF1a、1bはコンベア21により搬出される。この2枚のMDF1a、1bをその二分割した分割面が表面側となるようにして基材(針葉樹合板)2に貼り付けることにより、複合板が製造される。
【0020】〔比較例1〕厚さ6.6mmの針葉樹合板の表裏面に実施例1で用いたMDFを二分割せずに実施例1と同じ方法で貼り合わせて、厚さ12mmの木質複合板を製造した。
【0021】〔比較例2〕分割された2枚のMDF1a、1bをそのスライサーによる分割面を針葉樹合板2側に向けて貼り合わせた以外は、実施例1と同様にして厚さ12mmの木質複合板を製造した。
【0022】〔実施例2〕厚さ3.0mmのMDFを、同様のスライサーによって、厚さ1.5mmのものに二分割した。二分割したMDFをその分割面が表面側となるようにして、厚さ13.5mmのOSBの片面に次の条件で冷圧により貼り合わせて、厚さ15mmの木質複合板を製造した。
【0023】貼合わせ条件接着剤 :株式会社コニシ製、ハネムーン接着剤(接着主剤;変性スチレン・ブタジエン共重合接着剤、プライマー;グリオキザール)
接着剤塗布 :ロールコータープライマー塗布 :エアースプレー接着剤塗布量 :14g/尺2プライマー塗布量:4g/尺2圧締 :平板プレス圧締圧 :5kgf/cm2圧締時間 :30秒【0024】〔比較例3〕厚さ12.3mmのOSBの片面に、実施例2で用いたMDFを二分割せずに実施例2と同じ方法で貼り合わせて、厚さ15mmの木質複合板を製造した。
【0025】〔比較例4〕分割された2枚のMDF1a、1bをそのスライサーによる分割面を針葉樹合板2側に向けて貼り合わせた以外は、実施例2と同様にして厚さ15mmの木質複合板を製造した。
【0026】〔評価方法〕
■実施例品1、2及び比較例品1、2、3、4について、JISK5400による衝撃試験(デュポン衝撃試験)を行った。すなわち、先端部の半径6.35mmの撃ち型と受け台を配置し、試験片の表面を上向きにして撃ち型が試験片の衝撃点にくるようにして試験片を挟み、質量500gの重りを高さ300mmから撃ち型の上に落とした。その結果を表1に示す。
【0027】■実施例品1、2及び比較例品1、2、3、4について、MDF側表面に、適宜研磨し平滑化した後、従来法によって、0.23mmのオーク突板を貼り、従来法によりウレタン塗装を行った。その後、80℃で2時間放置した後、−20℃で2時間放置することを2回繰り返す寒熱繰り返しB試験を10サイクル繰り返し、化粧層のクラックの発生を目視した、その結果を表1に示す。
【0028】■実施例品1、2及び比較例品1、2、3、4について、先端にキャスターが付いたアームを該キャスターが試験片表面に一定圧で圧接した状態で所定回数往復運動させ、その後の合板(基材)とMDFとの剥離の有無を目視観察した。その結果を表1に示す。
【0029】■製造した木質複合板を3’×6’の大きさに換算して材料費を比較した。ただし、比較例1の場合のMDFの材料費を1とし、実施例1、2及び比較例3についてはその比率で表した。その値を表2に示す。
【0030】
【表1】

【0031】
【表2】

【0032】〔考察〕表1に示すように、実施例1と比較例1、2の製品及び実施例2と比較例3、4の製品とで、衝撃試験はほぼ同じ結果を示しており、また、寒熱繰り返しB試験によるクラック発生本数も同じであり、実施例のものと比較例のものとで得られた木質複合板の機械的強度や表面安定性はほぼ同じである。しかし、比較例2及び比較例4では、スライサーによる分割面を接着面として貼り合わせたために、基材との間に剥離が生じている。
【0033】また、実施例1及び2の製品はおいては、市販のMDFを二分割して用いているために、製造コストが比較例品(比較例1、3)と比較して、それぞれほぼ2割程度低減しており、本発明による木質複合板及びその製造方法の優位性を示している。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、ほぼ同じ物性値と表面特性を示す木質複合板を低いコストで得ることができる。また、同じ厚みの木質複合板を得るのに、木質繊維板部分(表面層部分)が薄くなるために、木質基材を厚くすることができ、強度の高い木質複合板が得られる。また、木質繊維板と木質基材との剥離性が低下することもないく安定した木質複合板が得られる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013