米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 永大産業株式会社

発明の名称 木質ボ−ドの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−278013
公開日 平成10年(1998)10月20日
出願番号 特願平9−98525
出願日 平成9年(1997)3月31日
代理人
発明者 樋口 晃司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 木削片や木材ファイバ−にホルマリン系接着剤を塗布しフォ−ミングマットを形成し所定厚さに熱圧成形して得られるパ−ティクルボ−ドやファイバ−ボ−ド等の木質ボ−ド、または複数枚の単板をホルマリン系接着剤を介在させて積層し、熱圧接着して得られる合板等の木質ボ−ドを製造する方法において、上記木質ボ−ド用ホルマリン系接着剤に硼砂系または硼酸系の防虫・防カビ剤を添加することを特徴とするホルムアルデヒド放出量1.5mg/l以下の木質ボ−ドの製造方法。
【請求項2】 前記配合済の接着剤に硬化促進剤を添加することを特徴とする請求項1記載の木質ボ−ドの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パ−ティクルボ−ド(略してPB)やファイバ−ボ−ド(略してFB)、さらに合板など木質ボ−ドの製造方法に係り、ホルムアルデヒド放出量の少ない木質ボ−ドの製造方法に係る。
【0002】
【従来技術とその欠点】近年、木質ボ−ドを用いた建材等から発生するホルムアルデヒドによって環境汚染問題が大きく取りざたされており、ホルムアルデヒドの放出の少ない木質ボ−ドの開発が強く望まれている。ホルムアルデヒドの放出が少なくなると住環境は良くなるが、防虫性能や防カビ性能の低下が新たな問題となってくる。PBや中質繊維板(MDF)などのホルムアルデヒド放散に関するJIS規格、JISE2(ホルムアルデヒド放出量5.0mg/l以下)や合板のホルムアルデヒド放散に関するJAS規格、JAS F2に規定されているホルムアルデヒド放出量5.0mg/l以下(デシケ−タ−による水中濃度の測定法)は防虫・防カビ性能が期待できた。しかしながら、木質ボ−ドのホルムアルデヒド放出量1.5mg/l以下、とりわけJIS E0およびJAS F1(ホルムアルデヒド放出量0.5mg/l以下)ではホルムアルデヒドによる住環境の中の人体への影響は軽減されるものの、ホルムアルデヒドによる防虫・防カビ性能は期待できなかった。
【0003】防虫・防カビ剤を上記木質ボ−ド製造用接着剤に添加する方法も考えられているが、現在一般に使用されている有機リン系防虫剤や有機系防カビ剤の毒性はホルムアルデヒドの毒性より強いものが多い。有機系防虫・防カビ剤は木質ボ−ドを高温で熱圧成型する過程で薬剤が分解し効力が低減する。しかも、MDFやPBなど木質ボ−ドの製造時に、それらの表面のプレキュア層をサンダ−で研磨すると防虫・防カビ剤の混ざったサンダ−ダストが人体に吸収される危険性があった。また、有機リン系防虫剤や有機系防カビ剤に含有している塩素その他ハロゲン化合物は、燃焼時にダイオキシンやダイオキシンと類似構造をもつ有害物質を発生する危険性があるなどの問題があった。
【0004】
【上記欠点を解消するための手段】木削片、木材チップや木材ファイバ−にホルマリン系接着剤を塗布しマットを形成し所定厚さに熱圧成型して得られる木質ボ−ド、例えばPBやFB、OSB(Oriented strand board)を製造する方法において、または複数枚の単板をホルマリン系接着剤を介在させて積層し、熱圧接着して得られる合板やLVL(単板積層材)、LVB(単板積層板)等木質ボ−ドを製造する方法において、上記ホルマリン系接着剤に硼砂系または硼酸系の防虫・防カビ剤を添加することを特徴とするホルムアルデヒド放出量1.5mg/l以下の木質ボ−ドの製造方法を提供する。さらに、上記防虫・防カビ剤を添加した接着剤にさらに硬化促進剤を添加してホルムアルデヒド放出量1.5mg/l以下の木質ボ−ドを製造する方法をも提供する。
【0005】防虫剤や防カビ剤として硼砂、硼酸を用いるには硼砂、硼酸の溶解度が問題となる。本来硼砂、硼酸の水に対する溶解度は4〜5%程度である。そのため防虫・防カビ性能を上げる目的で大量の硼砂、硼酸を水に溶解させて接着剤に添加すると接着剤の濃度が低下する。低濃度の接着剤を木質ボ−ド製造時に用いると接着不良やパンク現象が起こる。前記したように硼砂、硼酸の水に対する溶解度が低いので、硼砂、硼酸の反応化合物フォリアレロ(エニケム社製)を用いれば、このフォリアレロの溶解度は約25%と硼砂、硼酸の溶解度の約5倍に高くなる。したがって、同じ添加量を接着剤に添加した場合、フォリアレロの方がより高濃度の硼酸系水溶液ができるので、フォリアレロ水溶液を接着剤に添加しても接着剤の濃度低下が少なくて済む。 上記フォリアレロ水溶液は弱アルカリ性を呈するので、ホルマリン系接着剤のポットライフの延長および接着剤のプレキュア防止が期待できる。
【0006】また、防虫・防カビ剤としてフォリアレロと塩化アンモニウム等、硬化促進剤をホルマリン系接着剤に添加して木質ボ−ドを製造すると、接着剤の硬化促進剤が一層期待でき、熱圧時間の短縮が図られる。なお、上記硬化促進剤として他に硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩、あるいは酢酸とエチルアルコ−ル、ギ酸とメチルアルコ−ル等の脂肪酸と低級アルコ−ルのエステルが適している。また、ホルマリン系接着剤として尿素樹脂、尿素メラミン共縮合樹脂、メラミン樹脂または尿素フェノ−ル共縮合樹脂等アミノ系樹脂の水性接着剤が適している。
【0007】
【作用】請求項1の発明はホルムアルデヒド放出量が少なく、人体の影響が軽微となるに加えて、硼砂や硼酸あるいはそれらの反応化合物の作用で木質ボ−ドの防虫・防カビ性が上がる。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を比較例とともに詳細に説明する。
【0009】〔実施例1〕脂肪分60%の無臭尿素樹脂接着剤100重量部に20%フォリアレロ水溶液10重量部を添加し良く攪拌した。この接着剤を含水率5%のPB表層用チップに樹脂固形分で12%添加した。含水率5%のPB内層用チップにこの接着剤を樹脂固形分で8%添加した。165℃、25kg/cm2で4.5分間熱圧し比重0.72の12mmパ−ティクルボ−ド(JIS E1)を作った。
【0010】〔実施例2〕樹脂分60%の無臭尿素樹脂接着剤100重量部に20%フォリアレロ水溶液20重両量部を添加し良く攪拌した。この接着剤を含水率5%のPB表層用チップに樹脂固形分で12%添加した。樹脂分60%の無臭尿素樹脂接着剤100重量部に20%フォリアレロ水溶液20重量部、20%塩化アンモニウム水溶液5重量部を添加し良く攪拌した。この接着剤を含水率5%のPB内層用チップに樹脂固形分で8%添加した。165℃、25kg/cm2で4分間熱圧し比重0.72の12mmパ−ティクルボ−ド(JIS E1)を作った。
【0011】〔実施例3〕脂肪分60%の無臭尿素樹脂接着剤100重量部に20%フォリアレロ水溶液20重量部、20%塩化アンモニウム水溶液2重量部を添加し良く攪拌した。この接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布した。接着剤添加量はファイバ−絶乾重量にたいして樹脂固形分で15%添加した。このように配合済接着剤を添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して含水率15%にした後フォ−ミングし、ホットプレスに挿入して温度200℃、圧力25kg/cm2で3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のMDF(JIS E1)を作った。
【0012】〔比較例1〕脂肪分60%の無臭尿素樹脂接着剤100重量部に20%塩化アンモニウム水溶液5重量部、20%ヘキサメチレンテトラミン水5重量部を添加し良く攪拌した。この接着剤を含水率5%のPB表層用チップに樹脂固形分で12%添加した。脂肪分60%の無臭尿素樹脂接着剤100重量部に20%塩化アンモニウム水溶液5重量部を添加し良く攪拌した。含水率5%のPB内層用チップにこの接着剤を樹脂固形分8%添加した。165℃、25kg/cm2で4分間熱圧し比重0.72の12mmパ−ティクルボ−ド(JIS E1)を作った。
【0013】〔比較例2〕脂肪分60%の無臭尿素樹脂接着剤100重量部に20%ヘキサメチレンテトラミン水溶液2重両部、20%塩化アンモニウム水溶液2重両部を添加し良く攪拌した。この接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布した。接着剤添加量はファイバ−絶乾重量にたいして樹脂固形分で15%添加した。このように配合済み接着剤を添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して含水率15%)にした後フォ−ミングし、ホットプレスに挿入して温度200℃、圧力25kg/cm2で3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のMDF(JIS E0)を作った。
【0014】実施例1〜3および比較例1〜2の各々試験片についてJIS Z2911カビ抵抗試験方法で防カビ試験をした結果、以下の表1のようになった。
【0015】
【表1】

【0016】また、実施例1〜3および比較例1〜2各々試験片についてJWPA規格第11号総合試験(耐候操作なし)を行い、結果を表2に示した。
【0017】
【表2】

【0018】〔考察〕以上、表1および表2の結果から明らかなように、実施例1〜3の硼砂・硼酸系防虫防カビ剤を接着剤に添加、混入して作った木質ボ−ドの試験片については、カビ発生度に対して陰性、すなわちカビの侵食はみられず、重量減少率も少なかった。一方、比較例1〜2の硼砂・硼酸系防虫防カビ剤を接着剤に添加、混入せず作った木質ボ−ドの試験片では、カビ発生度に対して陽性、すなわちカビの侵食はかなりみられ、重量減少率も多かった。
【0019】
【発明の効果】請求項1の発明では、製造された木質ボ−ドのホルムアルデヒドの放出量はかなり少なくなった反面で、従来懸案であった防虫・防カビ性もまた大幅に期待できるようになった。請求項2の発明では、上記の効果に加え、さらに熱圧時間の短縮がよりいっそう期待できるようになった。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013