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発明の名称 複数バンパーの同時成形方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−329174
公開日 平成10年(1998)12月15日
出願番号 特願平9−156183
出願日 平成9年(1997)5月30日
代理人
発明者 飯野 達也
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 射出樹脂を一方側キャビティと他方側キャビティとに分流させて一対の金型により一方側キャビティで一方のバンパーと他方側キャビティで他方のバンパーとを同時に成形する複数バンパーの同時成形方法において、前記一方側キャビティおよび前記他方側キャビティに対する射出樹脂のキャビティ間の樹脂充填の流動バランスを取り、流動バランスが取れた前記他方側キャビティで成形する前記他方のバンパーより射出樹脂量の少ない第2の他方のバンパーを成形するとき、樹脂溜りを有する入れ子により流動バランスを取ることを特徴とする複数バンパーの同時成形方法。
【請求項2】 射出樹脂を一方側キャビティと他方側キャビティとに分流させて一対の固定型と可動型とにより一方側キャビティで一方のバンパーと他方側キャビティで他方のバンパーとを同時に成形する複数バンパーの同時成形装置において、前記固定型と可動型との接合面に樹脂溜りを有する入れ子を設けたことを特徴とする複数バンパーの同時成形装置。
【請求項3】 前記入れ子は前記固定型に設置したことを特徴とする請求項2記載の複数バンパーの同時成形装置。
【請求項4】 前記入れ子の前記接合面側の一端側は樹脂の流入を阻止する突当部を形成し、接合面側の他端側は樹脂の流入を許容する樹脂溜り又はキャビティ通路に形成したことを特徴とする請求項2又は3記載の複数バンパーの同時成形装置。
【請求項5】 前記入れ子の樹脂溜りを部品の形状に形成したことを特徴とする請求項2記載の複数バンパーの同時成形装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一対の金型により複数のバンパーを同時成形するバンパーの同時成形方法および装置に関し、特に同時成形するバンパーのうち一方は同一形状で他方が形状の異なる部品であるとき金型本体や射出成形条件を同一にすることが可能な複数バンパーの同時成形方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一対の金型により複数の合成樹脂製バンパーを同時成形する場合、例えばフロントバンパーとリアバンパーの場合、両者はその形状が同一ではなく、したがってそれぞれに分流させる射出樹脂の量(重量)が異なる。このようなケースにおいて、射出条件等を一定にして両者を成形する場合、従来は、製品の肉厚を変えたり、製品以外の樹脂注入口、いわゆるゲートの長さを余分に設けたりして両者のバランスを保っていた。
【0003】種類の異なるリアバンパーを成形する先行技術として、特開平2−220814号公報が見い出される。これは同一の金型の一部に適宜交換変更する入れ子を設け、デザイン溝を形成するものと切欠を形成するものとを造り分けるものである。
【0004】合成樹脂製バンパーの成形に関し、1基の射出機で一次および二次の二段階の射出を行う例が、特開平3−224849号公報に示されている。一次射出でアウター部材、インナー部材を成形し、二次射出で両部材を接合・重合するために射出するものである。
【0005】また、特開平7−125010号公報は合成樹脂製バンパーの成形に関し、成形時に同時に孔あけをも行うようにした金型装置が開示されている。
【0006】上記特開平2−220814号公報のものは、交換可能な入れ子を設けた点で本願に共通するが、リアバンパーのみの成形に限るものである。しかも本願が主題とする射出樹脂の流動バランスを取るという点の課題はなく、したがって流動バランスを取るために入れ子に樹脂溜りを形成するという発想もない。
【0007】特開平3−224849号公報に示されたものは、一種類のバンパーを二段階の射出により行うもので、注入樹脂をスプルー(射出機に近い樹脂経路)から二系統のホットランナーに分流する点は本願と共通するが、二系統の流動バランスを取る点は触れられていない。
【0008】特開平7−125010号公報は、孔部を形成するという本願と同様の目的に対して、孔部を成形する移動金型に当接部を設けて固定金型に対してクリアランスをもって停止させ、孔のない部品の成形に際して固定金型の損傷を防止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般に多数個の部品を同時成形する場合、型式・仕様その他により一部の部品形状が異なることがある。この場合、形状が異なる部分に入れ子を取付けて対応することができる。しかしながら、フロントバンパーとリアバンパーとを同時成形する場合、例えばフロントバンパーの形状は同一であるがリアバンパーの形状が異なるものの組合せで射出すると、バンパーそのものが大きいため両方のキャビティに分流する射出樹脂の重量差は大きく、従来のような入れ子の取付けでは対処できない。すなわち、射出樹脂の流動バランスが崩れて一方のキャビティ側に偏流し、バリや面歪みが発生し、均一な成形が得られず品質上問題があった。この発明は、このような課題を解決することを目的として、フロントバンパーの形状は同一であるがリアバンパーの形状が異なるものの組合せであっても、流動バランスが崩れない複数バンパーの同時成形方法および金型装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため請求項1に係る複数バンパー用同時成形方法は、射出樹脂を一方側キャビティと他方側キャビティとに分流させて一対の金型により一方側キャビティで一方のバンパーと他方側キャビティで他方のバンパーとを同時に成形する複数バンパーの同時成形方法において、前記一方側キャビティおよび前記他方側キャビティに対する射出樹脂のキャビティ間の樹脂充填の流動バランスを取り、流動バランスが取れた前記他方側キャビティで成形する前記他方のバンパーより射出樹脂量の少ない第2の他方のバンパーを成形するとき、樹脂溜りを有する入れ子により流動バランスを取る方法とした。
【0011】これにより、金型本体や射出成形条件等は何ら変えずに、射出樹脂量の異なるバンパーの組合せを成形することが可能となる。
【0012】請求項2に係る複数バンパー用同時成形装置は、射出樹脂を一方側キャビティと他方側キャビティとに分流させて一対の固定型と可動型とにより一方側キャビティで一方のバンパーと他方側キャビティで他方のバンパーとを同時に成形する複数バンパーの同時成形装置において、前記固定型と可動型との接合面に樹脂溜りを有する入れ子を設ける構成とした。
【0013】これにより、射出樹脂量の異なるバンパーとの組合せであっても流動バランスを容易に取ることが可能となる。
【0014】請求項3に係る複数バンパー用同時成形装置は、前記入れ子は固定型に設置したことにより、成形金型として経時的に安定して使用できる。
【0015】請求項4に係る複数バンパー用同時成形装置は、前記入れ子の前記接合面側の一端側は樹脂の流入を阻止する突当部を形成し、接合面側の他端側は樹脂の流入を許容する樹脂溜り又はキャビティ通路に形成したことにより、成形上の自由度が向上する。
【0016】請求項5に係る複数バンパー用同時成形装置は、前記入れ子の樹脂溜りを部品の形状に形成したことにより、バンパー成形時にバンパー以外の小部品の成形も可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図面のあらましを述べると、図1はリアバンパーの射出成形の金型と入れ子の取付け態様であり、図2は図1の要部を正面図で表した図である。図3は合成樹脂製バンパーの完成品を示し、図4はフロントバンパーとリアバンパーを1型で成形する説明図である。図5は図4に対応する金型を示す図、図6は異なった形状のリアバンパーとの組合せを示す図5と同様の図である。
【0018】この発明の合成樹脂製バンパーは、図3のフロントバンパーFとリアバンパーRを1組の金型で射出成形するものであって、まず概略を図4、図5および図6により説明する。図4は図3の完成品を成形する図を示し、図5は図4に示すバンパーの中心線O−Oにおける断面を表したもので固定型1と可動型2によりフロントバンパーFとリアバンパーR0を1組の金型で同時に成形するもので、図6は図5に図示したリアバンパーR0とは異なるリアバンパーR1を成形する図5と同様の図である。
【0019】これらの図において、高圧の射出樹脂は図示しない射出機からスプルー(上流樹脂通路)3を経由してフロント側ホットランナー4およびリア側ホットランナー5に分流し、それぞれゲート6、7からランナ8、9を経てフロントバンパーF用のキャビティ10とリアバンパーR用のメインキャビティ11に導入される。この発明の合成樹脂製バンパーは例えばフロントバンパーFは同一形状で変わらないが、リアバンパーR用には種類の異なる、したがって射出樹脂の量(重量)が異なる型式のものを成形する場合を対象としている。
【0020】ここで、種類の異なるリアバンパーRを図4で説明すると、穴(空間)Hが存在しないリアバンパーRをリアバンパーR0(Bタイプ)とし、穴(空間)Hが形成されているリアバンパーRをリアバンパーR1(Cタイプ)とする。図5はリアバンパーR0(Bタイプ)を、図6はリアバンパーR1(Cタイプ)を図示している。これらの図で黒く塗りつぶしてある部分はバンパーを示す。
【0021】先ず、射出樹脂の流動バランスが取れた状態のリアバンパーR0(Bタイプ)を図1(A)により述べる。固定型1の可動型2に対向する型面に台形状の凹部14を形成し、この凹部14に入れ子15が図示しないボルト締結手段等により、緊密に締結されている。凹部14は上縁がサブゲート12の端部に、下縁はロアキャビティ13側の端部に位置するように形成されている。入れ子15の固定型1側の底部16は台形状の凹部14に嵌合するようにし、注入された樹脂が凹部14と入れ子15との間に浸入しないよう寸法上緊密に設定されている。他方、入れ子15の可動型2に対向する上面(つまり固定型1と可動型2との接合面)はキャビティ面17および突当面18に構成されている。そしてキャビティ面17は可動型2の入れ子対向面19との間でミドルキャビティ20を形成するため、入れ子対向面19に対して離間している。このミドルキャビティ20の間隔がバンパーの厚さ相当分に形成されている。突当面18は可動型2の入れ子対向面19に当接してサブゲート12からの樹脂の進入を阻止する。
【0022】このBタイプの射出樹脂の流れについて図1(B)により説明する。リア側ホットランナー5に分流した射出樹脂は、ゲートランナ7からランナ9に達しリアバンパーR0用のメインキャビティ11に流動し、サブゲート12を充填する。サブゲート12はリアバンパーR0の製品としては、不要であってカットされてリサイクルにより再利用される。ランナ9は図4に図示されるように、バンパーの左右方向に延びる形状をなしており、このランナ9からO−O線の断面上には図示されない通路を経由してリアバンパーR0用のロアキャビティ13にも流動するように構成されている。ミドルキャビティ20はロアキャビティ13に連続しているので、ランナ9からロアキャビティ13に流動する注入樹脂は、斜線を施したAで示す高さまで充填される。
【0023】この流動をさらにバンパーの正面からみた図2(A)により説明する。図2(A)は、穴(空間)Hが存在するリアバンパーR1(Cタイプ)の穴(空間)Hの位置をリアバンパーR0(Bタイプ)上で表したもので、上下方向はA、左右方向はBの長方形となる。固定型1と可動型2との接合面における入れ子15の位置は実線で図示されるから、斜線で表した上下方向A、左右方向Bの長方形の範囲はミドルキャビティ20である。すなわち注入樹脂はミドルキャビティ20に行き渡り、穴(空間)Hが存在しないBタイプの型式のリアバンパーR0が成形される。
【0024】次に、射出樹脂の流動バランスを取ろうとする、リアバンパーR1(Cタイプ)を図1(C)により述べる。図1(C)は穴(空間)Hが存在する型式であって、ここで用いる入れ子25はBタイプの入れ子15とは異なる形状のものである。ただし、固定型1の凹部14の形状と設置位置等、この凹部14に嵌合する入れ子25の固定型1側の底部26、そして入れ子25の固定型1への締結手段等は上に説明したものと同一である。異なる点は入れ子25の可動型2に対向する上面(固定型1と可動型2との接合面)であって、キャビティ面27と突当面28とが形成されている。そしてキャビティ面27は可動型2の入れ子対向面19との間で樹脂溜り室29を形成し、突当面28は可動型2の入れ子対向面19に当接している。
【0025】樹脂溜り室29の形成はこの発明の重要な要素であって、その容積・容量はBタイプのリアバンパーR0を成形する場合の射出成形する諸条件を変えずに、同一の射出成形条件で成形可能とするものに設定される。すなわち、穴(空間)Hが存在しないBタイプの場合の射出成形条件のままで、穴(空間)Hが存在するCタイプの成形を行うと、射出樹脂量(重量)は過剰となる。この過剰分を吸収するため、BタイプとCタイプの差だけ、樹脂溜り室29の容積・容量の大きさを設定している。
【0026】この場合の射出樹脂の流れを図1(D)により述べる。リア側ホットランナー5に分流した射出樹脂は、ゲートランナ7からランナ9、メインキャビティ11、サブゲート12へ流動すると共に、ロアキャビティ13へも充満する点は、上に述べた穴(空間)Hが存在しないBタイプの型式に同じである。そして、入れ子25の突当面28がロアキャビティ13からの樹脂の進入を阻止する。他方、サブゲート12からの流動樹脂は、樹脂溜り室29に充填する。樹脂溜り室29に充填した樹脂とサブゲート12の樹脂はリアバンパーRの製品としては、不要であってカットされてリサイクルにより再利用される。
【0027】この流動をさらにバンパーの正面からみた図2(B)により説明する。穴(空間)Hが存在するリアバンパーR1(Cタイプ)の穴(空間)Hの位置は、上下方向はA、左右方向はBの長方形である。固定型1と可動型2との接合面における入れ子25の位置は実線で図示されるから、斜線で表したゲート12から続く樹脂溜り室29までの範囲の樹脂はカットされて再利用される。穴(空間)Hの範囲のうち下方の無地部分は、入れ子25の突当面28がロアキャビティ13からの樹脂の進入を阻止するため、結局、上下方向はA、左右方向Bの範囲の穴(空間)Hが形成されることになる。
【0028】樹脂溜り室29に充填された樹脂はリサイクルにより再利用されるが、樹脂量が適合すれば、この樹脂溜り室29を所望の形状に構成して他の部品を同時に成形することができる。
【0029】以上、この発明の説明を、フロントバンパーFは同一形状で変わらず、リアバンパーRの種類が異なる型式のものの組合せについて述べたが、フロントとリアは逆であっても良い。また、バンパーの成形に限ることなく、射出樹脂の流動バランスを取る場合に広く適用できるのは勿論である。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、この発明に係る複数バンパーの同時成形方法および装置では、上記のような構成としたから、フロントバンパーの形状は同一であるがリアバンパーの形状が異なるものの組合せであっても、射出樹脂の流動バランスは崩れないから一方のキャビティ側に偏流せず、バリや面歪みが発生しない。また、射出樹脂量の異なるバンパーとの組合せであっても流動バランスを容易に取ることができる。そして入れ子の樹脂溜りを部品の形状に形成したことにより、バンパー成形時にバンパー以外の小部品の成形も可能となる。




 

 


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