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発明の名称 建築板の塗装方法及び塗装システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−290954
公開日 平成10年(1998)11月4日
出願番号 特願平9−102900
出願日 平成9年(1997)4月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】加古 宗男
発明者 山口 隆博
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 建築板を搬送する搬送路に、建築板の表面を塗装するための第1塗装装置及び第2塗装装置と、該建築板の表面に塗装した未乾燥塗料を乾燥させるための塗料乾燥装置とを、第1塗装装置、塗料乾燥装置、第2塗装装置の順に隣接して設置し、搬送されてくる建築板の表面に前記第1塗装装置で地模様を塗装し、この地模様の未乾燥塗料を前記塗料乾燥装置で加熱乾燥させた後、前記地模様上に前記第2塗装装置で柄模様を塗装することを特徴とする建築板の塗装方法。
【請求項2】 前記第1塗装装置は、スプレーノズルから塗料を圧縮空気によって微粒化して前記建築板の表面に向けて噴射し、前記第2塗装装置は、多数の噴射ノズルから塗料を微粒化させずに前記建築板の表面に向けて噴射することを特徴とする請求項1に記載の建築板の塗装方法。
【請求項3】 前記塗料乾燥装置は、前記建築板の上方から前記未乾燥塗料を加熱乾燥させる加熱部を有し、この加熱部の高さ位置が高さ位置調整手段により調整可能になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築板の塗装方法。
【請求項4】 前記加熱部として遠赤外線ヒータを用いることを特徴とする請求項3に記載の建築板の塗装方法。
【請求項5】 前記第1塗装装置は、前記スプレーノズルを有する多数のスプレーガンを配列したスプレーガンアレイを備えていることを特徴とする請求項2乃至4に記載の建築板の塗装方法。
【請求項6】 建築板の表面に地模様を塗装する第1塗装装置と、前記第1塗装装置で塗装した前記地模様の未乾燥塗料を加熱乾燥させる塗料乾燥装置と、前記塗料乾燥装置で加熱乾燥された前記地模様上に柄模様を塗装する第2塗装装置とを備え、これら第1塗装装置と塗料乾燥装置と第2塗装装置とを、前記建築板を搬送する搬送路に、第1塗装装置、塗料乾燥装置、第2塗装装置の順に隣接して設置したことを特徴とする建築板の塗装システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装工程を改善した建築板の塗装方法及び塗装システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、需要が急増している窯業系の建築板は、表面に模様を塗装して意匠性を高めたものが多い。例えば、建築板の表面にカラー模様を塗装する場合には、建築板の塗装ラインに異なる色の塗料を噴射する複数台の塗装装置を順に並べて設置し、コンベアで建築板を搬送して、建築板の表面に異なる色の塗料を順に塗装するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の塗装方法では、先に塗装された塗料が乾燥しないうちに、この塗料の上に次の塗料が塗装されるため、塗料同士が滲んで変色してしまうことがあり、塗装品質が悪くなる原因となる。
【0004】この不具合を避けるために、先に塗装された塗料が乾燥するまで待った後に、次の塗装を行うことが考えられるが、これでは、先の塗装から次の塗装を行うまでにある程度の乾燥時間が必要となるため、全体として塗装工程に要する時間が長くなり、生産性が低下するという欠点がある。しかも、建築板をコンベアに載せたまま塗料を乾燥させようとすると、コンベアを停止又は極めて遅い搬送速度で動かさなければならないため、後続の建築板の塗装能率も極めて悪くなってしまう。
【0005】この対策として、先の塗装をした建築板を、一旦、塗装ラインとは別の乾燥場所ヘ移送して塗料を乾燥させた後に、再び建築板を塗装ラインに移送して次の塗装を行うようにすることが考えられるが、この場合、工場内に広い乾燥場所を必要とし、省スペース化の要求に反する。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、塗装品質及び生産性の向上と省スペース化とを実現することができる建築板の塗装方法及び塗装システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1,6の建築板の塗装方法及び塗装システムによれば、建築板を搬送する搬送路に、建築板の表面を塗装するための第1塗装装置及び第2塗装装置と、該建築板の表面に塗装した未乾燥塗料を乾燥させるための塗料乾燥装置とを、第1塗装装置、塗料乾燥装置、第2塗装装置の順に隣接して設置し、搬送されてくる建築板の表面に前記第1塗装装置で地模様を塗装し、この地模様の未乾燥塗料を前記塗料乾燥装置で加熱乾燥させた後、前記地模様上に前記第2塗装装置で柄模様を塗装する。
【0008】この塗装方法及び塗装システムでは、第1塗装装置で塗装した未乾燥塗料を塗料乾燥装置で加熱乾燥させた後、第2塗装装置で塗装するため、第1塗装装置で塗装した塗料の上に第2塗装装置で塗料が塗装されても、塗料同士が滲んで変色することがなく、建築板の表面に地模様の上に柄模様が重なった意匠性の高い模様を塗装することができる。また、これらの第1塗装装置と塗料乾燥装置と第2塗装装置とを建築板の搬送路に隣接して設置するため、地模様の塗装及び乾燥と柄模様の塗装とを連続して能率良く行うことができると共に、各塗装装置と塗料乾燥装置とを同一の塗装ライン上にコンパクトに集約することができる。
【0009】この場合、請求項2のように、前記第1塗装装置は、スプレーノズルから塗料を圧縮空気によって微粒化して前記建築板の表面に向けて噴射し、前記第2塗装装置は、多数の噴射ノズルから塗料を微粒化させずに前記建築板の表面に向けて噴射するようにしても良い。第1塗装装置では、塗料を微粒化して噴射するため、建築板の表面に細い点で構成される地模様が塗装され、第2塗装装置では、噴射ノズルから塗料を微粒化させずに噴射するため、第1塗装装置で塗装されるものよりも大きな斑形状で構成される柄模様が塗装される。このため、建築板の表面に細い点模様の上に大きな斑形状の模様が重なった斬新な模様を塗装をすることができる。また、第1塗装装置では塗料を微粒化するため、塗膜が薄くなり、未乾燥塗料が乾燥しやすい。
【0010】更に、請求項3のように、前記塗料乾燥装置は、前記建築板の上方から前記未乾燥塗料を加熱乾燥させる加熱部を有し、この加熱部の高さ位置を高さ位置調整手段により調整できるようにしても良い。このようにすれば、塗装する建築板の板厚の相違、塗料の塗布量、塗料の種類等に応じて加熱部の高さ位置を最適な高さに調整することが可能となる。
【0011】この場合、請求項4のように、前記加熱部として遠赤外線ヒータを用いるようにしても良い。遠赤外線ヒータは、輻射する遠赤外線が塗料の内部まで到達するため、塗料全体を均一に効率良く加熱して短時間で乾燥させることができる。
【0012】また、請求項5のように、前記第1塗装装置は、前記スプレーノズルを有する多数のスプレーガンを配列したスプレーガンアレイを用いて構成しても良い。このようにすれば、多数のスプレーガンから同時に塗料を微粒化して噴射でき、建築板の表面に短時間で均一に地模様を塗装することができる。また、スプレーガンを配列してスプレーガンアレイとすることで、スプレーガンの取付や取付位置の調整等が容易になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態を図1乃至図11に基づいて説明する。図1に示すように、窯業系の建築板11を搬送する搬送路12は搬送ローラ13によって構成されている。この搬送路12に、建築板11の表面を塗装するための第1塗装装置14及び第2塗装装置15と、建築板11の表面に塗装した未乾燥塗料を乾燥させるための塗料乾燥装置16とが、建築板11の搬送方向に向かって第1塗装装置14、塗料乾燥装置16、第2塗装装置15の順に隣接して設置されている。
【0014】まず、図2乃至図7に基づいて、第1塗装装置14の構成を説明する。搬送路12の上方には、塗装ユニット17が設置され、この塗装ユニット17内には、図3に示すように、塗料供給系として塗装ヘッド18及び電磁弁アレイ19が設けられ、噴射用エア供給系としてエア供給マニホールド21及び制御弁アレイ22が設けられ、更に、噴射制御系として方向制御弁アレイ23及びエアシリンダ24が設けられ、それぞれスプレーガンアレイ20へと接続されている。
【0015】スプレーガンアレイ20は、図4に示すように、それぞれ本体部が角柱形状に形成された多数のスプレーガン25を建築板11の搬送方向と直角方向に一列に配列したものであり、各スプレーガン25の下部には、スプレーノズル26が下向きに設けられている。スプレーガン25を配列してスプレーガンアレイ20とする時に、各スプレーガン25間に所定の厚さのシリコン板等のスペーサ27を挟ませることで、各スプレーノズル26の配列ピッチを調整している。このスプレーガンアレイ20は、塗装ユニット17の下面部に取り付けられ(図2参照)、スプレーノズル26と建築板11表面との間隔、つまり、噴射距離が例えば50mmとなるように調整されている。
【0016】各スプレーガン25は、図5に示すような構造をしており、エア供給口28から供給される圧縮空気をノズルキャップ29先端のエア吹出孔29aから吹出し、ニードル弁30を作動してスプレーノズル26先端の塗料噴射孔26aを開放することで、塗料供給口31から供給される塗料を塗料噴射孔26aから圧縮空気と混合拡散させて微粒化して噴射する。
【0017】また、図2に示すように、塗料供給系である電磁弁アレイ19には、スプレーガン25の数と同数の電磁弁32が設けられ、各電磁弁32の流入口が配管33を介して塗装ヘッド18に接続され、各電磁弁32の流出口が配管34を介して各スプレーガン25の塗料供給口31に接続されている。
【0018】一方、塗装ヘッド18は、密閉された塗料タンク35と塗料供給配管36を介して接続され、空気源37からフィルタ38と圧力調整バルブ39を介して塗料タンク35内に低圧の圧縮空気を供給することで、塗料タンク35内の圧力を一定に保ちつつ、塗料タンク35内の塗料を塗料供給配管36を通して塗装ヘッド18に圧送し、この塗装ヘッド18内の塗料を配管33→電磁弁32→配管34→スプレーガン25の経路で分配して、電磁弁32を開放することでスプレーガン25に塗料を供給する。尚、塗料タンク35内には、例えば、粘度がNK−2カップで7秒の塗料が貯溜されている。
【0019】更に、塗装ヘッド18には、余剰塗料を塗料回収タンク40側に戻すための塗料戻し配管41が塗料供給配管36とは反対側に設けられ、塗料供給配管36から塗装ヘッド18内に流入した塗料が塗装ヘッド18内を塗料戻し配管41側に向けて流れるようになっている。塗料戻し配管41中には、塗装ヘッド18内の塗料流量を調整する流量調整バルブ42が設けられ、この流量調整バルブ42を通過した塗料は塗料回収タンク40内に回収され、この塗料回収タンク40からポンプ43により塗料タンク35内に戻される。
【0020】一方、噴射用エア供給系の制御弁アレイ22には、スプレーガン25の数と同数の制御弁44が設けられ、図3に示すように、各制御弁44の流入口がエアホース45を介してエア供給マニホールド21に接続され、各制御弁44の流出口がエアホース46を介して各スプレーガン25のエア供給口28(図5参照)に接続されている。エア供給マニホールド21は、エア供給配管47から供給されるエアを溜めながらエアホース45に分配する。このエア供給マニホールド21の容積は、各スプレーガン25へのエア供給量を考慮して大きめに形成され、各スプレーガン25にエアが安定した圧力で供給されるようになっている。
【0021】また、図3に示すように、噴射制御系のエアシリンダ24は、各スプレーガン25の上方で下向きに設置され、各エアシリンダ24のピストンロッド48の先端が、各スプレーガン25から上方に突出したニードル弁30の上端に連結されている。これにより、各エアシリンダ24のピストンロッド48の上下動に応じて各ニードル弁30を上下動させて、スプレーノズル26先端の塗料噴射孔26a(図5参照)を開放/閉鎖する。これらのエアシリンダ24の数と同数、つまりスプレーガン25の数と同数の方向制御弁49が方向制御弁アレイ23に設けられ、各方向制御弁49がエアホース50を介して各エアシリンダ24に接続されている。
【0022】これら噴射用エア供給系及び噴射制御系のエアの供給経路を図7に基づいて説明する。尚、空気源37及びフィルター38までは、前述した第1塗装装置14の塗料タンク35及び後述する第2塗装装置15の塗料タンク35への供給経路と共用して使用する。噴射用エア供給系では、空気源37からフィルタ38を通ったエアは、減圧弁50で減圧された後に供給マニホールド21で各制御弁44に分配されて各スプレーガン25に供給される。一方、噴射制御系では、同じく空気源37からフィルタ38を通ったエアは、減圧弁51で減圧された後にオイラ52を通って各方向制御弁49に分配され、スピードコントローラ53を介して各エアシリンダ24に供給される。
【0023】上述した電磁弁32、制御弁44、方向制御弁49及びスピードコントローラ53の動作は、この第1塗装装置14の操作盤(図示せず)内に設けられたコンピュータにより制御される。また、搬送路12の下方には、飛散した塗料を回収するための塗料回収トレー54(図2参照)が設置されている。
【0024】次に、図8及び図9に基づいて、塗料乾燥装置16の構成を説明する。搬送路12の上方に、建築板11の幅寸法(搬送方向と直角方向の寸法)よりも大きな幅寸法を有するガス加熱式のパネル形遠赤外線ヒータ55(加熱部)が設置されている。このパネル形遠赤外線ヒータ55の下面部55aは、金属板の表面に遠赤外線放射物質であるジルコニア,チタニア,アルミナ,コージライト等のセラミックスをコーティングしたものであり、この下面部55aが搬送される建築板11に対向している。また、パネル形遠赤外線ヒータ55の搬送方向上流側には熱風流入フレキシブル配管56が接続され、搬送方向下流側には熱風排出フレキシブル配管57が接続されている。
【0025】図9に示すように、ガス流量制御弁58により流量を調整されたガスをバーナ59によって吹き込んで燃焼させる熱風発生炉60が前記熱風流入フレキシブル配管56に接続され、熱風がパネル形遠赤外線ヒータ55内に送り込まれるようになっている。パネル形遠赤外線ヒータ55内に熱風が送り込まれると、下面部55aの表面にコーティングされた遠赤外線放射物質が加熱され、遠赤外線が輻射され、建築板11の表面全体に遠赤外線が照射される。一方、パネル形遠赤外線ヒータ55内を通った熱風は、熱風排出フレキシブル配管57から排気ダンパ61を経て排気ファン62により塗装工程下流の乾燥工程ヘと送られ、再利用される。尚、パネル形遠赤外線ヒータ55の熱風流入部近辺には圧力センサ91と熱風温度センサ92が取り付けられ、下面部55aにはヒータ表面温度センサ93が取り付けられている。
【0026】また、図8に示すように、パネル形遠赤外線ヒータ55の両側方には、ステンレス板により形成された側方反射板63が設置されている。この側方反射板63は、搬送方向に延び、上部が互いに内側に傾斜するように形成され、その内面を鏡面状にして反射率を高くすることで、遠赤外線の建築板11への照射効率を向上させている。側方反射板63の外面には断熱層が形成されている。更に、パネル形遠赤外線ヒータ55は、吊りワイヤ64によって吊持されている。この吊りワイヤ64は、例えば、吊り滑車65に掛け渡されて手巻きウインチ66に巻き付けられ、この手巻きウインチ66(高さ位置調整手段)の巻付量を調整することで、パネル形遠赤外線ヒータ55を上下動させてパネル形遠赤外線ヒータ55の高さ位置を調整する。
【0027】次に、図10を用いて第2塗装装置15の構成を説明する。搬送路12の上方には、塗装ユニット67が設置され、この塗装ユニット67内には、塗装ヘッド18と電磁弁アレイ19及びノズルアレイ68が設けられている。ノズルアレイ68の下面には、多数の噴射ノズル69が下向きに設けられ、これら多数の噴射ノズル69が建築板11の搬送方向と直角方向に一列に又は複数列に配列され、噴射ノズル69と建築板11表面との間隔、つまり、噴射距離が例えば80mmとなるように調整されている。この第2塗装装置15の塗料タンク35内には、例えば、第1塗装装置14で塗装する塗料とは色が異なり、粘度がNK−2カップで15秒の塗料が貯溜され、この塗料を圧縮空気により塗装ヘッド18に圧送し、この塗装ヘッド18内の塗料を配管33→電磁弁32→配管34→噴射ノズル69の経路で分配して、電磁弁32を開放時に噴射ノズル69から塗料を微粒化させずに噴射する。その他、第1塗装装置14と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0028】以上のように構成された第1塗装装置14、塗料乾燥装置16及び第2塗装装置15を設置した塗装ラインでは、例えば、建築板11を搬送ローラ13によって15m/分の速度で搬送し、該建築板11の前端が第1塗装装置14のスプレーガン25の真下に到達すると、それがセンサ(図示せず)によって検出され、コンピュータ制御によって全てのスプレーガン25の電磁弁32、制御弁44、方向制御弁49が開弁方向に作動し、噴射圧2.5kg/cm2 で各スプレーノズル26から塗料が微粒化されて噴射される。これにより、建築板11の表面に細かい点で構成される地模様[図11(a)参照]を塗装する。その後、建築板11の後端がスプレーガン25の真下を通過すると、それがセンサ(図示せず)で検出され、全てのスプレーガン25の電磁弁32、制御弁44、方向制御弁49が閉弁方向に作動して塗料の噴射を停止する。
【0029】この建築板11は、搬送ローラ13によって第1塗装装置14から塗料乾燥装置16ヘ搬送され、この塗料乾燥装置16のパネル形遠赤外線ヒータ55の下方を通過する際に、パネル形遠赤外線ヒータ55の下面部55aから建築板11表面に照射される遠赤外線の輻射熱により、建築板11表面の未乾燥塗料を加熱して乾燥させる。
【0030】この建築板11は、更に、搬送ローラ13によって塗料乾燥装置16から第2塗装装置15ヘ搬送され、該建築板11の前端が第2塗装装置15の噴射ノズル69の真下に到達すると、それがセンサ(図示せず)によって検出され、コンピュータ制御によって全ての噴射ノズル69の電磁弁32の開閉(オン/オフ)の切り換えを開始し、噴射圧3.0kg/cm2 で各噴射ノズル69から間欠的に塗料が噴射される。これにより、建築板11の表面に大きな斑形状で構成される柄模様を塗装する。その後、建築板11の後端が噴射ノズル69の真下を通過すると、それがセンサ(図示せず)で検出され、全ての噴射ノズル69の電磁弁32を閉鎖して塗料の噴射を停止する。
【0031】以後、後続の建築板が本塗装ラインを通過する毎に上述した動作を繰り返して、図11の(b)に示すように、建築板11の表面に、細かい点模様の上に異なる色の大きな斑形状の模様が重なった意匠性の高い模様を塗装する。
【0032】以上説明した塗装方法では、第1塗装装置14で建築板11の表面に細い点で構成される地模様を塗装し、この地模様の未乾燥塗料を塗料乾燥装置16で乾燥させた後、第2塗装装置15で地模様の上に大きな斑形状の模様を塗装をするため、地模様の上に柄模様を重ねて塗装しても、塗料同士が滲んで変色することがなく、塗装品質を向上させることができると共に、建築板11の表面に細い点模様の上に大きな斑形状の模様が重なった意匠性の高い斬新な模様を塗装することができる。
【0033】また、第1塗装装置14では噴射塗料を微粒化するため、塗膜が薄くなる上に、塗料乾燥装置16では、パネル形遠赤外線ヒータ55を用いて建築板11表面に遠赤外線を照射するため、塗料全体を均一に効率良く加熱することができて、乾燥時間を短くすることができる。その上、第1塗装装置14と塗料乾燥装置16と第2塗装装置15とを建築板11の搬送路12に順に隣接して設置し、地模様の塗装及び乾燥と柄模様の塗装とを連続して能率良く行うことができるため、塗装工程に要する時間を大幅に短縮することができ、生産能率を向上できる。
【0034】しかも、各塗装装置14,15と塗料乾燥装置16とを同一の塗装ライン上にコンパクトに集約することができ、従来のように工場内に広い乾燥場所を必要とせず、省スペース化となる。
【0035】また、上記実施形態では、パネル形遠赤外線ヒータ55の高さ位置を手巻きウインチ66により調整できるので、塗装する建築板11の板厚の相違、塗料の塗布量、塗料の種類等に応じてパネル形遠赤外線ヒータ55の高さ位置を任意に調整することができ、常に最適な高さ位置から遠赤外線を照射し、塗料を効率良く乾燥させることができる。尚、手巻きウインチ66に代えて電動ウインチを用いても良いことはいうまでもない。
【0036】更に、第1塗装装置14では、スプレーガン25の本体部を角柱形状に形成し、多数のスプレーガン25を一列に配列したスプレーガンアレイ20を用いるので、多数のスプレーガン25から同時に塗料を微粒化して噴射でき、建築板11の表面に短時間で均一に地模様を塗装することができ、塗装品質及び生産能率の向上に寄与することができる。また、スプレーガン25の取付や取付位置の調整等が容易になり、メンテナンス性が向上する。
【0037】尚、上記実施形態では、第1塗装装置14と第2塗装装置15とで、色及び粘度の異なる塗料を噴射するようにしたが、噴射する塗料はこれに限らず、塗装しようとする模様に応じて色や粘度が同じ塗料を噴射するようにしても良い。
【0038】上記第1の実施形態では、塗料乾燥装置16の加熱部としてガス加熱式のパネル形遠赤外線ヒータ55を使用しているが、加熱部の構成はこれに限定されないことは言うまでもない。例えば、図12及び図13に示す本発明の第2の実施形態では、加熱部として、建築板11の幅寸法(搬送方向と直角方向の寸法)よりも長い電熱式の管状遠赤外線ヒータ70を使用する。この管状遠赤外線ヒータ70が、多数、搬送路12の上方で建築板11の搬送方向に所定の間隔で平行に設置されている。これら管状遠赤外線ヒータ70は上方からステンレス板等により形成された反射板71で覆われている。この反射板71には、各管状遠赤外線ヒータ70に対応して湾曲凸部71aが形成されている。各管状遠赤外線ヒータ70の両端部をソケット72で反射板側面71cに固定することで、各湾曲凸部71a内の中央に各管状遠赤外線ヒータ70が位置している。
【0039】尚、本実施形態で使用する管状遠赤外線ヒータ70は電熱式であり、各管状遠赤外線ヒータ70の電線73は、反射板側面71cに設けられた電線取出穴から外部に導出されている。この反射板71の内面を鏡面状にして反射率を高くすることで、遠赤外線の建築板11への照射効率を向上させている。また、反射板71の外面には断熱層が形成されている。更に、反射板71の各湾曲凸部71a間の平面部には、それぞれ搬送方向と直角方向に延びるスリット状の排気口71bが例えば2本ずつ形成されている。
【0040】更に、反射板71の各湾曲凸部71a上部には、ネジ穴を設けた取付金具74が取り付けられ、図13に示すように、この取付金具74のネジ穴に、ネジ山付き丸棒75の下端部を締め込んで連結することで、管状遠赤外線ヒータ70及び反射板71がネジ山付き丸棒75により吊持されている。
【0041】一方、塗料乾燥装置16上方のアングル76には、コ字型金具77がボルト79で固定されている。このコ字型金具77の下端部に設けられた円孔に下方からネジ山付き丸棒75の上端部75aを挿通し、上方からナット78を締め込み、このナット78(高さ位置調整手段)の締め込み量を調整することで、管状遠赤外線ヒータ70及び反射板71を上下動させて高さ位置を調整する。
【0042】以上説明した第2の実施形態によれば、各管状遠赤外線ヒータ70は電熱式であり、加熱温を電気的に制御することができるので、建築板11表面に塗装される塗料の塗布量、塗料の種類等に応じて遠赤外線の輻射量を微妙にコントロールすることが可能となる。しかも、各管状遠赤外線ヒータ70を1本単位で制御することができて、搬送方向で塗料の乾燥具合に応じて遠赤外線の輻射量を変えることもできる。また、反射板71の各湾曲凸部71a間の平面部に排気口71bが形成されているので、乾燥時に発生する塗料の溶剤蒸気を排気することができる。
【0043】ところで、建築板表面の塗料を乾燥させる塗料乾燥装置には、熱風を直接建築板の表面に吹き付けるものもあるが、上記各実施形態は第1塗装装置14で塗料を微粒化させて噴射し、建築板11の表面に細かい点で構成される模様を塗装するものであるため、隣接する塗料乾燥装置で熱風を吹き出すと、その風の影響を受けて第1塗装装置での塗料の噴射が乱れるおそれがある。
【0044】その点、上述した各実施形態では、建築板11表面に遠赤外線を照射することで塗料を加熱乾燥させるものであるため、塗料乾燥装置16から風の影響を全く受けることがなく、周辺雰囲気が安定した条件で塗料を微粒化させて噴射することができ、建築板11表面に塗装される模様の塗装品質を更に向上させることができる。
【0045】しかしながら、塗料乾燥装置の加熱部は、遠赤外線ヒータに限らず、他の加熱源を用いても良い。この場合、熱風を吹き出して塗料を乾燥させるようにしても良く、この場合であっても、第1塗装装置として熱風の影響を受けにくい塗装装置を用いたり、熱風が第1塗装装置側に流れないように遮風壁等を設ければ良い。また、第1塗装装置としてインクジェット式の塗装装置を用いたり、第2塗装装置としてスプレー式の塗装装置を用いても良い。
【0046】その他、本発明は、塗装ユニット17,67の構成を変更したり、塗料乾燥装置16の高さ位置調整手段66,78の構成を変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1,6によれば、第1塗装装置で塗装した塗料を塗料乾燥装置で加熱乾燥させた後、第2塗装装置で塗装するため、塗料同士が滲んで変色することがなく、塗装品質が向上し、建築板の表面に地模様の上に柄模様が重なった意匠性の高い模様を塗装することができる。しかも、第1塗装装置と塗料乾燥装置と第2塗装装置とを同一の塗装ライン上にコンパクトに集約して設置し、地模様の塗装及び乾燥と柄模様の塗装とを連続して能率良く行うことができ、生産性の向上及び省スペース化を実現することができる。
【0048】更に、請求項2では、第1塗装装置はスプレーノズルから塗料を微粒化して噴射し、第2塗装装置は多数の噴射ノズルから塗料を微粒化させずに噴射し、建築板の表面に細い点模様の上に大きな斑形状の模様が重なった塗装をすることができ、更に意匠性を高めることができる。また、第1塗装装置では塗料を微粒化するため、塗膜が薄くなり、塗料乾燥時間を短縮することができる。
【0049】また、請求項3では、塗料乾燥装置の加熱部の高さ位置を高さ位置調整手段により調整できるので、塗装する建築板の板厚の相違、塗料の塗布量、塗料の種類等に応じて加熱部の高さ位置を最適な高さに調整することができ、乾燥効率を向上させることができる。
【0050】また、請求項4では、加熱部として遠赤外線ヒータを用いるので、塗料全体を均一に効率良く短時間で加熱乾燥することができ、塗装品質及び生産性をより向上させることができる。
【0051】更に、請求項5では、第1塗装装置は、スプレーノズルを有する多数のスプレーガンを配列したスプレーガンアレイを用いるので、建築板の表面に短時間で均一に地模様を塗装することができ、塗装品質及び生産性の向上に寄与すると共に、スプレーガンの取付や取付位置の調整等が容易になり、メンテナンス性も向上する。




 

 


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