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発明の名称 建築板の塗装方法及び塗装装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−277452
公開日 平成10年(1998)10月20日
出願番号 特願平9−86199
出願日 平成9年(1997)4月4日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】加古 宗男
発明者 堀 慎悟
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 搬送手段によって搬送されてくる建築板の表面に、その上方に配列された多数の噴射ノズルから塗料を噴射して、模様を塗装する建築板の塗装方法において、塗料噴射中に前記建築板の表面から跳ね返される塗料(以下「跳ね返り塗料」という)を跳ね返り塗料捕捉手段で捕捉しながら、前記建築板の表面に模様を塗装することを特徴とする建築板の塗装方法。
【請求項2】 前記跳ね返り塗料捕捉手段は、前記多数の噴射ノズルから噴射される塗料が前記建築板表面に到達する位置の周辺を包囲するように配置された受け部材から成り、この受け部材で前記跳ね返り塗料を受けて回収することを特徴とする請求項1に記載の建築板の塗装方法。
【請求項3】 前記受け部材には、該受け部材の上方部を覆うフード部を設け、高く跳ね返った塗料を前記フード部で遮ることを特徴とする請求項2に記載の建築板の塗装方法。
【請求項4】 前記跳ね返り塗料捕捉手段は、吸引手段で吸引される2つの吸引フードから成り、各吸引フードの吸入口を前記多数の噴射ノズルから噴射される噴射塗料流の列を挟んで対向させ、前記各吸引フード内に前記跳ね返り塗料を吸入することを特徴とする請求項1に記載の建築板の塗装方法。
【請求項5】 前記吸引手段は吸引ブロアであり、前記各吸引フードの吸入口を塗料の跳ね返り位置に向けて斜め下向きに配置すると共に、前記各吸引フード内面に、吸入口側に流れる塗料を堰止める塗料戻り防止手段を設けることを特徴とする請求項4に記載の建築板の塗装方法。
【請求項6】 前記吸引手段は真空ポンプであり、前記各吸引フードの吸入口を前記噴射塗料流の列に沿って延びるスリット状に形成して、該吸入口を斜め上向きに配置することを特徴とする請求項4に記載の建築板の塗装方法。
【請求項7】 所定枚の建築板を塗装する毎に少なくとも一方の吸引フードを前記吸入口を上昇させる方向に傾動させ、該吸引フード内の塗料を回収することを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の建築板の塗装方法。
【請求項8】 建築板を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送されてくる建築板の上方に配列された多数の噴射ノズルとを備え、各噴射ノズルから塗料を噴射して、前記建築板の表面に模様を塗装する建築板の塗装装置において、塗料噴射中に前記建築板の表面から跳ね返される塗料を捕捉する跳ね返り塗料捕捉手段を備えていることを特徴とする建築板の塗装装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築板の表面に模様を塗装する建築板の塗装方法及び塗装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、需要が急増している窯業系の建築板は、表面に模様を塗装して意匠性を高めたものが多い。建築板の凹凸のある表面に模様を塗装する場合、特開平7−228036号公報に示すように、インクジェット式の塗装装置を用いて、建築板の表面に非接触で模様を描く塗装技術が開発されている。このインクジェット式の塗装装置は、塗料を噴射する多数の噴射ノズルを、建築板の搬送方向の直角方向に配列し、建築板をコンベアにより搬送しながらコンピュータによって各噴射ノズルの電磁弁のオン/オフ(塗料噴射/停止)を制御することによって、建築板の表面に模様を塗装する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記塗装方法では、建築板の表面から跳ね返された塗料(以下「跳ね返り塗料」という)が周辺に飛び散るため、建築板表面の本来塗装すべきでない部分に跳ね返り塗料が付着して、塗装不良板を発生させ、歩留りを低下させるという欠点がある。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、建築板の表面から跳ね返された塗料が建築板表面の非塗装領域に付着することを防止し、塗装不良板の発生を低減することができる建築板の塗装方法及び塗装装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1,8の建築板の塗装方法及び塗装装置によれば、搬送手段によって搬送されてくる建築板の表面に、その上方に配列された多数の噴射ノズルから塗料を噴射して模様を塗装する際に、前記建築板の表面から跳ね返される塗料を跳ね返り塗料捕捉手段で捕捉しながら、前記建築板の表面に模様を塗装する。
【0006】この塗装方法では、噴射ノズルから噴射された塗料のうち、建築板の表面で跳ね返される塗料を、跳ね返り塗料捕捉手段で捕捉するため、跳ね返り塗料が周囲に飛び散って建築板の表面に付着することを防止できる。
【0007】この場合、請求項2のように、前記跳ね返り塗料捕捉手段を、前記多数の噴射ノズルから噴射される塗料が前記建築板表面に到達する位置の周辺を包囲するように配置した受け部材で構成し、この受け部材で前記跳ね返り塗料を受けて回収するようにしても良い。このように、噴射ノズルから噴射される塗料が建築板表面に到達する位置、つまり、塗料の跳ね返り位置の周辺を包囲するように受け部材を配置するという簡単な方法で、跳ね返り塗料が建築板の表面に飛び散って付着することを防止できる。
【0008】更に、請求項3のように、前記受け部材には、該受け部材の上方部を覆うフード部を設け、高く跳ね返った塗料を前記フード部で遮るようにしても良い。このようにすれば、高く跳ね返った塗料が噴射ノズルを配列した塗装ユニットまで飛び散ることをフード部により遮ることができ、塗装ユニットに跳ね返り塗料が付着することを防止できる。
【0009】一方、請求項4のように、前記跳ね返り塗料捕捉手段を吸引手段で吸引する2つの吸引フードで構成し、各吸引フードの吸入口を前記多数の噴射ノズルから噴射される噴射塗料流の列を挟んで対向させ、前記各吸引フード内に前記跳ね返り塗料を吸入するようにしても良い。この場合、噴射塗料流の列を挟んで吸入口を対向させた吸引フードを吸引手段で吸引するので、その吸引力により跳ね返り塗料は吸引フードの吸入口の方向に向かって吸い寄せられ、吸引フード内に吸い込まれて回収される。また、塗料と同時に溶剤蒸気も吸入するため、塗装工場内の作業環境の雰囲気も良好となる。
【0010】この場合、請求項5のように、前記吸引手段を吸引ブロアとし、前記各吸引フードの吸入口を塗料の跳ね返り位置に向けて斜め下向きに配置すると共に、前記各吸引フード内面に、吸入口側に流れる塗料を堰止める塗料戻り防止手段を設けるようにしても良い。このように各吸引フードの吸入口を塗料の跳ね返り位置に向けて斜め下向きに配置すれば、塗料の跳ね返り方向に吸入口が対向するように位置し、効果的に跳ね返り塗料を吸入することができる。また、吸入口側に流れる塗料を堰止める塗料戻り防止手段を設ければ、各吸引フードの吸入口を斜め下向きに配置しても、各吸引フード内の塗料が建築板表面に垂れ落ちることを防止できる。
【0011】また、請求項6のように、前記吸引手段を真空ポンプとし、前記各吸引フードの吸入口を前記噴射塗料流の列に沿って延びるスリット状に形成して斜め上向きに配置するようにしても良い。このように吸引手段として真空ポンプを使用し、吸入口をスリット状に形成すれば、吸入口から跳ね返り塗料を吸入する吸引力を高めることができ、より効果的に跳ね返り塗料を吸入することができる。その上、吸入口を斜め上向きに配置することで、吸引フード内の塗料が吸入口側に流れて建築板の表面に垂れ落ちることを防止できると共に、建築板表面に付着した塗料を吸引してしまうことを防止できる。
【0012】更に、請求項7のように、所定枚の建築板を塗装する毎に少なくとも一方の吸引フードを前記吸入口を上昇させる方向に傾動させ、該吸引フード内の塗料を回収するようにしても良い。このようにすれば、各吸引フード内に溜まった塗料が吸入口から建築板の表面に垂れ落ちることを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明の第1の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。まず、図3に基づいて、窯業系の建築板11の塗装に用いるインクジェット式の塗装装置12の構成を説明する。建築板11を搬送する搬送ローラ13(搬送手段)の上方には、塗装ユニット14が設置され、この塗装ユニット14内には、塗装ヘッド15、電磁弁アレイ16及びノズルアレイ17が設けられている。ノズルアレイ17の下面には、多数の噴射ノズル18が下向きに設けられ、これら多数の噴射ノズル18が建築板11の搬送方向と直角方向に一列又は複数列に配列されている。電磁弁アレイ16には、噴射ノズル18の数と同数の電磁弁19が設けられ、各電磁弁19の流入口が配管20を介して塗装ヘッド15に接続され、各電磁弁19の流出口が配管21を介して各噴射ノズル18に接続されている。
【0014】塗装ヘッド15の流入口は、密閉された塗料タンク22と塗料供給配管23を介して接続され、コンプレッサ24から圧力調整バルブ25を介して塗料タンク22内に低圧の圧縮空気を供給することで、塗料タンク22内の圧力を一定に保ちつつ、塗料タンク22内の塗料を塗料供給配管23を通して塗装ヘッド15に圧送し、この塗装ヘッド15内の塗料を配管20→電磁弁19→配管21→噴射ノズル18の経路で分配して、電磁弁19の開放時に噴射ノズル18から塗料を噴射する。
【0015】また、塗装ヘッド15には、余剰塗料を塗料回収タンク26側に戻すための塗料戻し配管27が塗料供給配管23とは反対側に設けられ、塗料供給配管23から塗装ヘッド15内に流入した塗料が塗装ヘッド15内を塗料戻し配管27側に向けて流れるようになっている。塗料戻し配管27中には、塗装ヘッド15内の塗料流量を調整する流量調整バルブ28が設けられ、この流量調整バルブ28を通過した塗料は塗料回収タンク26内に回収され、この塗料回収タンク26からポンプ29により塗料タンク22内に戻される。
【0016】次に、跳ね返り塗料捕捉手段である受け部材30の構成を図1及び図2に基づいて説明する。受け部材30は、噴射ノズル18と建築板11との間に位置し、噴射ノズル18の配列方向(建築板11の搬送方向と直角方向)に沿って配置され、4本のワイヤ31により吊持されている。この受け部材30の上方部は、噴射ノズル18の配列方向に延びる開口部32を中央に残してフード部33により覆われていると共に、受け部材30の下面中央部にも、噴射ノズル18の配列方向に延びる開口部34が形成されている。上下の開口部32,34の開口幅は噴射塗料流に接触しない範囲内で狭く形成されている。
【0017】図1に示すように、各噴射ノズル18から噴射される塗料は、これら開口部32,34を通り抜けて建築板11の表面に到達できるようになっており、下面側の開口部34を建築板11表面に接近させることで、各噴射ノズル18から噴射される塗料が建築板11表面に到達する位置、つまり、塗料の跳ね返り位置の周辺を包囲するように受け部材30が配置されている。この場合、建築板11表面と受け部材30の下面との間の距離は、搬送中に建築板11が上下に振動しても受け部材30に接触若しくは衝突しない範囲内で近付けられている。
【0018】また、下面側の開口部34の前後縁部が上方に折り曲げられることで、開口部34の前後両側に溝部35が形成され、更に、その両外側に凹条の回収部36が形成されている。これら各溝部35及び各回収部36の流出口が受け部材30の側面下端部に設けられ、それぞれ塗料回収ホース37(図2参照)に接続されている。一方、上方側の開口部32の周縁部には、噴射塗料に付随して発生する空気流(跳ね返り塗料の飛散を助長する原因になる空気流)を抑制する壁部38が形成されている。
【0019】以上のように構成されたインクジェット式の塗装装置12を設置した塗装ラインで、例えば、建築板11を搬送ローラ13によって搬送し、該建築板11の前端が噴射ノズル18の真下に到達すると、それがセンサ(図示せず)で検出され、コンピュータ制御によって各噴射ノズル18の電磁弁19の開閉(オン/オフ)を開始する。これにより、各噴射ノズル18から塗料を噴射し、その噴射塗料のうち、建築板11の表面で跳ね返される塗料を受け部材30で受けて回収しながら、建築板11の表面に模様を塗装する。
【0020】その後、建築板11の後端が噴射ノズル18の真下を通過すると、それがセンサ(図示せず)で検出され、全ての噴射ノズル18の電磁弁19を閉鎖(オフ)して塗料の噴射を停止する。以後、後続の建築板11が噴射ノズル18の真下に到達する毎に上述した動作を繰り返して、建築板11の表面に模様を塗装する。
【0021】この塗装方法では、各噴射ノズル18から噴射される塗料が建築板11表面に到達する位置、つまり、塗料の跳ね返り位置の周辺を包囲するように受け部材30を配置すると共に、受け部材30の上方部をフード部33により覆っているため、各噴射ノズル18から噴射された塗料のうち、建築板11の表面で跳ね返される塗料が建築板の表面に飛び散ることを遮ることができると共に、高く跳ね返った塗料が塗装ユニット14まで飛び散ることも遮ることができ、建築板11表面及び塗装ユニット14に跳ね返り塗料が付着することを防止することができる。このため、建築板11表面の非塗装領域に跳ね返り塗料が付着したり、塗装ユニット14底面部に付着した跳ね返り塗料が滴となって落下し建築板11の表面を汚したりすることがなくなり、塗装不良板の発生を低減することができる。
【0022】しかも、受け部材30で受けられた跳ね返り塗料は、溝部35又は回収部36に流れ込み、塗料回収ホース37により回収されるので、回収した塗料を再利用することができ、塗料の節約となると共に、塗装不良板の減少による歩留まり向上により総じて生産コストを低減することができる。また、跳ね返り塗料が塗装装置12に付着しないため、作業環境が良くなると共に、清掃などのメンテナンス性も向上する。
【0023】尚、受け部材30の形状は、上記第1の実施形態で示した形状のものに限らず、図4に示すような形状も考えられる。図4(a)の受け部材30は、高さ寸法を小さくした形状であり、このようにすれば、建築板11表面に噴射ノズル18を近付けて噴射距離を短くして塗装を行うことができる。また、図4(b)に示すように、フード部33を設けずに上方部を開放した形状の受け部材30を用いるようにしても良く、このような場合であっても、建築板11表面に跳ね返り塗料が付着することを防止することができると共に、塗装ユニット14に付着した塗料が滴となって落下しても、受け部材30により受けることができ、建築板11の表面が塗料の滴で汚れることを防止することができる。しかも、上方部が開放されているので、噴射ノズル18を建築板11に近付けて噴射距離を短くして塗装を行うこともできる。
【0024】また、受け部材30は必ずしも一体に形成する必要はなく、例えば、受け部材30を開口部32,34に沿って2分割し、これらを噴射塗料流の列を挟んで対向させるようにしても良い。勿論、3個以上の部材を組み合わせて受け部材を構成するようにしても良い。
【0025】[第2の実施形態]上記第1の実施形態では、跳ね返り塗料を受け部材30で受けるようにしたが、図5乃至図9に示す本発明の第2の実施形態では、跳ね返り塗料捕捉手段として2つの吸引フード39を用い、これら2つの吸引フード39の吸入口39aを多数の噴射ノズル18から噴射される噴射塗料流の列を挟んで対向させ、吸引手段である吸引ブロア40で各吸引フード39内に跳ね返り塗料を吸入するようにしている。これら各吸引フード39は、例えばステンレス板により形成され、噴射ノズル18の配列方向に排出口39bから吸入口39aに向かって噴射塗料流の列よりもやや広く拡開すると共に、上下方向にも排出口39bから吸入口39aに向かって拡開した形状をしている。各吸引フード39の排出口39bには図6に示すように、吸引管41が溶接等により接続され、各吸引管41が2本の吸引ホース42を介して吸引マニホールド43に接続され、この吸引マニホールド43が吸引配管44を介して吸引ブロア40に接続されており、吸引ブロア40の排出口が塗料回収タンク26に接続されている。
【0026】図5に示すように、塗装ユニット14の前後面下方部に取り付けられた取付金具45の下部に、それぞれクランプ部材46が回動ピン72を介して回動可能に取り付けられ、これら各クランプ部材46が各吸引フード39の吸引管41を挟持すると共に、各クランプ部材46が、それぞれエアシリンダ47のピストンロッド48先端に連結されている。これにより、各吸引フード39の吸入口39aが噴射塗料流の列を挟んで対向し、各エアシリンダ47のピストンロッド48の伸縮に応じて各吸引フード39を上下方向(図5の矢印Z方向)に傾動させることができる。ただし、塗料噴射中は、吸入口39aが塗料の跳ね返り位置に向けて斜め下向きになっている。尚、各吸入口39a間の距離L(図5参照)は、クランプ部材46の吸引管41の挟持位置を変えることで調節することができる。
【0027】一方、各吸引フード39の下内面には、噴射ノズル18の配列方向に延び且つ排出口39b方向に傾いたステンレス製の傾斜板49が、塗料戻り防止手段として複数配列され、吸入口39a側に流れる塗料を堰止めると共に、各傾斜板49の上端部を排出口39b方向に折曲して形成したガイド部49aにより、吸入した塗料を排出口39b方向に案内するようになっている。また、各吸引フード39上面の吸入口39a側端部を排出口39b方向に折り曲げることで、滴垂れ防止板50が形成されている。これら傾斜板49及び滴垂れ防止板50により、前述のように各吸引フード39の吸入口39aが斜め下向きなった場合であっても塗料が建築板11表面に垂れ落ちることを防止できる。
【0028】また、図7に示すように、各エアシリンダ47に供給されるエアは、空気源51からフィルタ52を介して減圧弁53で減圧された後にオイラ54を通って2つの方向制御弁55に分配され、各エアシリンダ47に供給される。また、各エアシリンダ47からは、圧縮空気がスピードコントローラ61と方向制御弁55を介して大気中に排出される。各方向制御弁55の電磁弁のオン/オフは、このインクジェット式塗装装置12の操作盤(図示せず)内に設けられたコンピュータにより制御される。これ以外の構成は、前記第1の実施形態と同じである。
【0029】以上説明した第2の実施形態では、吸引ブロア40を作動させて各吸引フード39内に跳ね返り塗料を吸入しながら、建築板11の表面に模様を塗装すると共に、各吸引フード39内に吸入された塗料は、排出口39b→吸引管41→吸引ホース42→吸引マニホールド43→吸引配管44→吸引ブロア40→塗料回収タンク26の経路で回収される。
【0030】また、各エアシリンダ47は、図8に示す動作制御ルーチン及び図9に示す動作タイミングチャートに従って動作し、各吸引フード39の傾動が制御される。ここで、噴射ノズル18よりも前側に取り付けられたエアシリンダ47をエアシリンダA、後側に取り付けられたエアシリンダ47をエアシリンダBとし、それぞれのエアシリンダA,Bに対応するピストンロッド48をピストンロッドA,ピストンロッドB、方向制御弁55を方向制御弁A,方向制御弁B、吸引フード39を吸引フードA,吸引フードBとする。
【0031】まず、インクジェット式塗装装置12の操作盤上に設けられた電源スイッチ(図示せず)がオンするか、或は最初の建築板11の前端が噴射ノズル18の真下に到達し、それがセンサ(図示せず)で検出されると、タイマがセットされる。そして、図8のステップ101で、タイマがセットされたか否かが判定され、タイマがセットされていなければ、タイマがセットされるまでステップ101で待機する。その後、タイマがセットされると、ステップ102に進んで、建築板11の後端が塗装位置(噴射ノズル18の真下)を通過し終えたか否かが判定され、通過し終えていなければ、通過し終えるまでステップ102で待機する。その後、建築板11の後端が塗装位置を通過し終えたときに、ステップ103に進んでタイマをスタートさせる。
【0032】次のステップ104で、方向制御弁Aの電磁弁を開放(オン)して、エアシリンダAのピストンロッドAを突出させ、吸引フードAを吸入口39aが上昇する方向に傾動させて吸引フードA内の塗料を回収する。そして、ステップ105で、タイマをスタートさせてから時間t1 が経過したか否かが判定され、時間t1が経過していなければ、時間t1 が経過するまでステップ105で待機する。
【0033】その後、時間t1 が経過したときに、ステップ106に進み、方向制御弁Aの電磁弁を閉鎖(オフ)して、エアシリンダAのピストンロッドAを引っ込めて、吸引フードAを吸入口39aが下降する方向に傾動させ、元の跳ね返り塗料吸引位置へ戻す。そして、次のステップ107で、タイマをスタートさせてから時間t2が経過したか否かが判定され、時間t2が経過していなければ、時間t2が経過するまでステップ107で待機する。
【0034】その後、時間t2 が経過したときに、ステップ108に進み、方向制御弁Bの電磁弁を開放(オン)して、エアシリンダBのピストンロッドBを突出させ、吸引フードBを吸入口39aが上昇する方向に傾動させ吸引フードB内の塗料を回収する。そしてステップ109で、タイマをスタートさせてから時間t2 +t1が経過したか否かが判定され、時間t2 +t1 が経過していなければ、時間t2+t1 が経過するまでステップ109で待機する。その後、時間t2 +t1 が経過したときに、ステップ110に進み、方向制御弁Bの電磁弁を閉鎖(オフ)して、エアシリンダBのピストンロッドBを引っ込めて、吸引フードBを吸入口39aが下降する方向に傾動させ、元の跳ね返り塗料吸引位置へ戻す。そして、次のステップ111で、タイマをリセットする。
【0035】以上のような動作制御ルーチンを繰り返して、1枚の建築板11を塗装する毎に、両吸引フードA,Bが互いに干渉しないように吸引フードA,吸引フードBの順番で、各吸入口39aを上昇させる方向に傾動させ、両吸引フードA,B内の塗料を回収する。しかしながら、吸引フードA,Bを傾動させる順番はこれに限らず、吸引フードB,吸引フードAの順番で傾動させるようにしたり、或は、両吸引フードA,Bが互いに干渉するおそれがないような場合には、両吸引フードA,Bを同時に傾動させるようにしても良いことはいうまでもない。
【0036】以上説明した第2の実施形態の塗装方法では、2つの吸引フード39の吸入口39aを多数の噴射ノズル18から噴射される噴射塗料流の列を挟んで対向させ、吸引ブロア40で各吸引フード39を吸引しながら建築板11の表面に模様を塗装するので、吸引ブロア40の吸引力により、跳ね返り塗料が吸入口39aの方向に向かって吸い寄せられ、吸引フード39内に吸い込まれる。しかも、塗料噴射中は、各吸引フード39の吸入口39aを塗料の跳ね返り位置に向けて斜め下向きにし、塗料の跳ね返り方向に吸入口39aが対向するように位置させるので、効果的に跳ね返り塗料を吸入することができ、塗装不良板の発生をより低減することができる。また、塗料と同時に塗料の溶剤蒸気も吸入するため、塗装工場内の雰囲気も良好となる。
【0037】更に、1枚の建築板11を塗装する毎に、各吸引フード39を順に、吸入口39aを上昇させる方向に傾動させ、各吸引フード39内の塗料を回収するので、長時間、連続で塗装を続けるような場合であっても、各吸引フード39内に溜まった塗料が吸入口39aから建築板11の表面に垂れ落ちることを未然に防止することができると共に、途中で塗装ラインを止めて吸引フード39内に溜まった塗料を除去するといった作業をする必要がなく、生産性を上げることができる。
【0038】尚、上記第2の実施形態では、1枚の建築板11を塗装する毎に両吸引フード39を傾動させているが、2枚以上の建築板11を塗装する毎に両吸引フード39を傾動させるようにしたり、或は、1枚又は2枚以上の建築板11を塗装する毎に吸引フード39を一方ずつ傾動させるようにしたりしても良く、要は、各吸引フード39内に溜まった塗料が吸入口39aから垂れ落ちる前に、各吸引フード39を傾動させるようにすれば良い。
【0039】[第3の実施形態]上述した第2の実施形態では、吸引手段として吸引ブロア40を用い、吸引フード39の吸入口39aを塗料の跳ね返り位置に向けて斜め下向きなるようにしたが、図10及び図11に示す本発明の第3の実施形態では、吸引手段として真空ポンプ56を用い、各吸引フード57を略L字形状とし、その先端に噴射塗料流の列に沿って延びるスリット状の吸入口57aを形成し、この吸入口57aが斜め上向きとなるように配置している。
【0040】このように真空ポンプ56を使用し、吸入口57aを上下幅の狭いスリット状に形成することで、跳ね返り塗料を吸入する吸引力を高めることができ、より効果的に跳ね返り塗料を吸入することができる。また、吸入口57aを斜め上向きに配置することで、吸引フード57内の塗料が吸入口57a側に流れて建築板11の表面に垂れ落ちることを防止することができると共に、建築板11表面に付着した塗料を吸引してしまうことも防止することができる。
【0041】尚、各吸引フード57に接続された吸引管58には、それぞれフレキシブルチューブ59が接続され、図11に示すように、これらフレキシブルチューブ59がコンデンサ60を介して真空ポンプ56に接続されている。コンデンサ60に冷却水を流して吸入空気を冷却することで、その空気中に含まれた溶剤の蒸発ガスを凝縮させて液化し、塗料と共に塗料回収タンク26内に回収するようにしている。
【0042】以上説明した第3の実施形態では、各吸引フード57は取付金具71を介して塗装ユニット14に固定されているが、前記第2の実施形態と同じように、所定枚数の建築板11を塗装する毎に各吸引フード57を吸入口57aが上昇する方向に傾動させて、各吸引フード57内に溜まった塗料を回収するようにしても良い。
【0043】その他、本発明は、受け部材30や吸引フード39,57の形状、及び噴射ノズル18の配列を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1,8によれば、建築板の表面から跳ね返される塗料を跳ね返り塗料捕捉手段で捕捉しながら、建築板の表面に模様を塗装するので、建築板表面の非塗装領域に跳ね返り塗料が付着することを防止できて、塗装不良板の発生を低減することができ、歩留りを向上することができる。
【0045】また、請求項2では、噴射塗料が建築板表面に到達する位置の周辺を包囲するように受け部材を配置するという簡単な方法で、塗装不良板の発生を低減することができる。しかも、受け部材で受けた跳ね返り塗料を回収するので、塗料を再利用することができ塗料の節約となると共に、塗装不良板の減少による歩留まり向上により総じて低コスト化を実現できる。
【0046】更に、請求項3では、受け部材の上方部を覆うフード部で、高く跳ね返った塗料を遮るので、噴射ノズルを配列した塗装ユニット等、塗装装置に跳ね返り塗料が付着しないため、作業環境や、清掃などのメンテナンス性も向上する。
【0047】一方、請求項4では、噴射塗料流の列を挟んで吸入口を対向させた2つの吸引フードを吸引手段で吸引し、跳ね返り塗料を各吸引フード内に吸入するので、塗料と同時に溶剤蒸気も吸入することができ、塗装工場内の雰囲気も良好することができる。
【0048】また、請求項5では、各吸引フードの吸入口を塗料の跳ね返り位置に向けて斜め下向きに配置し、吸引ブロアで各吸引フードを吸引するので、効果的に跳ね返り塗料を吸入して回収することができる。しかも、各吸引フード内面に塗料戻り防止手段を設けることで、吸入口が斜め下向きであっても塗料が建築板表面に垂れ落ちることを防止できるので、建築板の塗装品質を維持しながら塗料の回収効率を上げることができる。
【0049】更に、請求項6では、各吸引フードの吸入口を噴射塗料流の列に沿って延びるスリット状に形成して斜め上向きに配置し、各吸引フードを真空ポンプで吸引するので、吸引力が高まり、より効果的に跳ね返り塗料を吸入して回収することができ、塗料の回収効率を更に向上させることができる。
【0050】また、請求項7では、所定枚の建築板を塗装する毎に少なくとも一方の吸引フードを吸入口を上昇させる方向に傾動させ、吸引フード内の塗料を回収するので、長時間、連続で塗装する場合でも、吸引フード内に溜まった塗料が建築板の表面に垂れ落ちることを未然に防止することができると共に、途中で塗装ラインを止めて吸引フード内に溜まった塗料を除去するといった作業をする必要がなく、生産性を上げることができる。




 

 


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