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発明の名称 建築板の塗装方法及び塗装装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−263440
公開日 平成10年(1998)10月6日
出願番号 特願平9−74735
出願日 平成9年(1997)3月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】加古 宗男
発明者 堀 慎悟
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 搬送手段によって搬送されてくる建築板の表面に、その上方に配置された噴射手段の複数の噴射口から塗料を噴射して、模様を塗装する建築板の塗装方法において、前記噴射手段の複数の噴射口を異なる方向に向け、各噴射口から塗料を異なる方向に噴射することで、前記建築板の表面に模様を塗装することを特徴とする建築板の塗装方法。
【請求項2】 塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させることを特徴とする請求項1に記載の建築板の塗装方法。
【請求項3】 塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで上下方向又は水平方向に移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築板の塗装方法。
【請求項4】 前記噴射手段の複数の噴射口から色若しくは粘度の少なくとも一方が異なる塗料を噴射することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の建築板の塗装方法。
【請求項5】 前記噴射手段は、塗料が供給される曲面体状又は多面体状の噴射ヘッドに複数の噴射口を穴あけ加工したものを用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の建築板の塗装方法。
【請求項6】 前記噴射手段は、塗料が供給される噴射ヘッドに複数の噴射ノズルを異なる方向に向けて取り付けたものを用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の建築板の塗装方法。
【請求項7】 搬送手段によって搬送されてくる建築板の表面に、その上方に配置された噴射手段の複数の噴射口から塗料を噴射して、模様を塗装する建築板の塗装方法において、前記噴射手段の下方に向いた複数の噴射口から塗料を噴射すると共に、前記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させながら、前記建築板の表面に模様を塗装することを特徴とする建築板の塗装方法。
【請求項8】 建築板を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送されてくる建築板の上方に配置された噴射手段とを備え、前記噴射手段から塗料を噴射して、前記建築板の表面に模様を塗装する建築板の塗装装置において、前記噴射手段は、異なる方向に向いた複数の噴射口を有することを特徴とする建築板の塗装装置。
【請求項9】 前記噴射手段を回動駆動する駆動手段と、塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させるように前記駆動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする請求項8に記載の建築板の塗装装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築板の表面に模様を塗装する建築板の塗装方法及び塗装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、需要が急増している窯業系の建築板は、表面に模様を塗装して意匠性を高めたものが多い。建築板の凹凸のある表面に模様を塗装する場合、特開平7−228036号公報に示すように、インクジェット式の塗装装置を用いて、建築板の表面に非接触で模様を描く塗装技術が開発されている。このインクジェット式の塗装装置は、塗料を噴射する多数の噴射ノズルを、建築板の搬送方向の直角方向に配列し、建築板をコンベアにより搬送しながらコンピュータによって各噴射ノズルの電磁弁のオン/オフ(塗料噴射/停止)を制御することによって、建築板の表面に模様を塗装する。
【0003】このインクジェット式の塗装装置を用いて、建築板の表面に、例えば斑点模様を塗装する場合、コンピュータによって各噴射ノズルの電磁弁のオン/オフを細かく切り換えて、各噴射ノズルから間欠的に塗料を少量ずつ噴射することで、斑点模様を塗装することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記塗装方法では、搬送される建築板の上方で各噴射ノズルを全て同一方向(下向き)に固定し、各噴射ノズルから同一方向に塗料を噴射して斑点模様を塗装するので、各噴射ノズルから噴射される塗料の建築板ヘの付き具合が一定となり、塗装される斑点の形状及び斑点の向きが、常に同一になってしまう。このため、建築板に塗装する斑点模様が比較的単調なものとなり、模様としての面白味や斬新性が少ないという欠点がある。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、建築板の表面に形状や向きの異なる斑点を塗装することができて、変化に富んだ斬新な模様を塗装することができる建築板の塗装方法及び塗装装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1,8の建築板の塗装方法及び塗装装置によれば、搬送手段によって建築板を搬送し、その上方に配置された噴射手段の複数の噴射口を異なる方向に向け、各噴射口から塗料を異なる方向に噴射することで、建築板の表面に模様を塗装する。
【0007】この塗装方法では、異なる方向に向いた複数の噴射口から異なる方向に噴射される塗料は、建築板表面に対する噴射角度、噴射方向や建築板表面に到達するまでの噴射距離が異なる。噴射角度や噴射方向が異なると、塗料が建築板表面に付着する角度や方向が異なるため、建築板表面での斑点の広がり方や広がり方向が異なり、異なる形状や異なる向きの斑点が塗装される。また、噴射距離が異なると、塗料が建築板表面に到達するまでの塗料の拡散状態が異なるため、異なる大きさの斑点が塗装される。また、建築板表面で塗料の跳ね返りが生じるような場合には、跳ね返った塗料の飛び散り方も異なる。このため、建築板の表面に形状や向きの異なる斑点で構成される斑点模様を塗装できる。
【0008】この場合、請求項2,9のように、塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させるようにしても良い。このように塗料噴射中に噴射手段を回動させると、その回動方向に噴射塗料がずれ、建築板表面では回動方向に延ばされた湾曲形状の斑点が塗装されると共に、回動方向に曲線的に斑点が並んで塗装されていく。また、噴射手段の回動角や回動速度に応じて斑点の変形の度合いや塗料が付着する位置が変わるので、噴射手段の動作パターンに応じて斑点の形状や位置が変化する。更に、噴射手段の回動により噴射塗料に遠心力が働き、回動中心から外方に向かって飛ばされる。このため、回動速度の変化により噴射塗料に加わる遠心力が変化すると、塗料が飛ばされる距離も変化するため、斑点の並びが更に変化する。
【0009】また、請求項3のように、塗料噴射中に前記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで上下方向又は水平方向に移動させるようにしても良い。塗料噴射中に、例えば、噴射手段を上下方向に移動させると、建築板表面までの噴射距離が変化し、噴射された塗料が建築板表面に到達するまでの拡散状態が変化して、建築板表面に塗装される斑点の大きさが変化する。また、噴射手段を水平方向に移動させると、その移動方向に噴射塗料がずれ、建築板表面では移動方向に延ばされた形状の斑点が塗装される。更に、噴射手段の移動量や移動速度に応じて斑点の変形の度合いや塗料が付着する位置が変化するので、噴射手段の動作パターンに応じて斑点の形状や位置が変化する。
【0010】また、請求項4のように、噴射手段の複数の噴射口から色若しくは粘度の少なくとも一方が異なる塗料を噴射するようにしても良い。複数の噴射口から色が異なる塗料を噴射することで、異なる色の斑点が塗装される。また、塗料の粘度が異なると、建築板表面上での塗料の広がり具合が異なるので、異なる大きさの斑点が塗装されると共に、粘度が低い場合には、跳ね返りによる塗料の飛び散りも加わる。
【0011】一方、請求項5のように、噴射手段は、塗料が供給される曲面体状又は多面体状の噴射ヘッドに複数の噴射口を穴あけ加工したものを用いるようにしても良い。この場合、曲面体状の噴射ヘッドの曲面又は多面体状の噴射ヘッドの各面に沿って形成した複数の噴射口より塗料を噴射するので、各噴射ヘッドの形状に応じた塗装パターンの斑点模様を塗装できる。しかも、噴射ヘッドに穴あけ加工により複数の噴射口を形成するだけで良く、非常に簡単な構成で複数の噴射口を異なる方向に向けることができる。
【0012】また、請求項6のように、噴射手段は、塗料が供給される噴射ヘッドに複数の噴射ノズルを異なる方向に向けて取り付けたものを用いるようにしても良い。この場合も、噴射ヘッドの形状に沿って取り付けた複数の噴射ノズルの噴射口より塗料を噴射するので、各噴射ヘッドの形状に応じた塗装パターンの斑点模様を塗装できる。
【0013】また、請求項7のように、噴射手段の下方に向いた複数の噴射口から塗料を噴射すると共に、前記噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させながら、前記建築板の表面に模様を塗装するようにしても良い。このように、複数の噴射口が異なる方向を向いておらず、全て下方を向いている場合であっても、塗料噴射中に噴射手段を回動させることで、建築板表面に回動方向に延ばされた湾曲形状の斑点が塗装されると共に、斑点が曲線的に並んで塗装されていく。この場合も、噴射手段を回動により噴射塗料に遠心力が働き、斑点の並びが更に変化する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1乃至図9に基づいて説明する。まず、図1に基づいて、窯業系の建築板11の塗装に用いるインクジェット式の塗装装置12の概略構成を説明する。建築板11を搬送する搬送ローラ13(搬送手段)の上方には、塗装ユニット14が設置され、この塗装ユニット14は、塗装ヘッド15、電磁弁アレイ16及び噴射ユニット17とから構成されている。この噴射ユニット17には、取付用天板18の下方に例えば4つの移動ボックス19が設けられ、これら4つの移動ボックス19の下方に、それぞれ1つずつ噴射ヘッド20(噴射手段)が取り付けられている。各噴射ヘッド20は球形状に形成され、その周面に沿って穴あけ加工により多数の異なる方向を向いた噴射口20aが形成されている。合計4つの噴射ヘッド20は、建築板11の搬送方向と直角方向に一列に配列されている。電磁弁アレイ16には、噴射ヘッド20の数と同数の電磁弁21が設けられ、各電磁弁21の流入口がフレキシブル配管22を介して塗装ヘッド15に接続され、各電磁弁21の流出口がフレキシブル配管23を介して各噴射ヘッド20に接続されている。
【0015】塗装ヘッド15の流入口は、密閉された塗料タンク24と塗料供給配管25を介して接続され、コンプレッサ26から圧力調整バルブ27を介して塗料タンク24内に低圧の圧縮空気を供給することで、燃料タンク24内の圧力を一定に保ちつつ、塗料タンク24内の塗料を塗料供給配管25を通して塗装ヘッド15に圧送し、この塗装ヘッド15内の塗料をフレキシブル配管22→電磁弁21→フレキシブル配管23→噴射ヘッド20の経路で分配して、電磁弁21の開放時に噴射ヘッド20の多数の噴射口20aから塗料を異なる方向に噴射する。
【0016】また、塗装ヘッド15には、余剰塗料を塗料回収タンク29側に戻すための塗料戻し配管30が塗料供給配管25とは反対側に設けられ、塗料供給配管25から塗装ヘッド15内に流入した塗料が塗装ヘッド15内を塗料戻し配管30側に向けて流れるようになっている。塗料戻し配管30中には、塗装ヘッド15内の塗料流量を調整する流量調整バルブ31が設けられ、この流量調整バルブ31を通過した塗料は塗料回収タンク29内に回収され、この塗料回収タンク29からポンプ32により塗料回収タンク29内に戻される。
【0017】次に、噴射ユニット17の構成を図2乃至図4に基づいて説明する。尚、本実施形態では4つの移動ボックス19を使用するが、これらの移動ボックス19は全て同一構成であるので、以下、1つの移動ボックス19についてのみ説明する。図4に示すように、噴射ヘッド20の上部に取り付けられた塗料流入パイプ33には、電磁弁21(図1参照)からのフレキシブルパイプ23が接続されている。塗料流入パイプ33は、パイプ止め金具35によりスリーブ34内の中心部で下向きに固定され、噴射ヘッド20がスリーブ34と一体的に回動するようになっている。
【0018】また、スリーブ34の上面側には従動プーリー36が取り付けられ、この従動プーリー36と駆動プーリー37との間にベルト38が掛け渡されている。また、駆動プーリー37の回転軸39下部にはベベルギア40が嵌着されており、このベベルギア40が、パルスモータ41の回転軸42に嵌着されたベベルギア43と噛み合っており、パルスモータ41が噴射ヘッド20を回動させる駆動手段となっている。
【0019】これらパルスモータ41、駆動プーリ37の回転軸39及びベベルギア40の回転軸39を組み付けた取付台44は、移動ボックス19内部に取付固定されていると共に、スリーブ34も移動ボックス19内に配置され、移動ボックス19の下面に設けられた円孔45(図2参照)から噴射ヘッド20が移動ボックス19の下方に突出している。
【0020】また、図3に示すように、スリーブ34の外周面には2本の吊り金具46が取り付けられており、これら2本の吊り金具46は、移動ボックス19上面に設けられた2つの円弧状孔47を通って、それぞれ上方に突出している。移動ボックス19の上面のうち、前記2つの円弧状孔47の間の部分には回転盤48が取り付けられ、この回転盤48上面の係合溝48aに嵌合装着された保持金具49の両端に、前記吊り金具46の上端がボルト50により取り付け固定されている。
【0021】これにより、スリーブ34が水平方向に回動可能に保持され、パルスモータ41が回転すると、その回転運動がベベルギア40,43→駆動プーリー37→従動プーリー36→スリーブ34→噴射ヘッド20と伝わるため、パルスモータ41の回転方向及び回転角に応じて噴射ヘッド20が回動する。
【0022】また、移動ボックス19の右方側には、移動ボックス19を上下方向に移動させる駆動手段としてパルスモータ51が取付金具52に取り付けられている。このパルスモータ51の回転軸53に嵌着されたピニオン54が、移動ボックス19の右外側面に取り付けられたラック55と噛み合っている。左側の取付金具56に回転自在に取り付けられたピニオン57が、移動ボックス19の左外側面に取り付けられたラック58と噛み合っている。
【0023】そして、取付金具52及び56が取付用天板18(図2参照)にボルト等により取付固定されることで、移動ボックス19が取付用天板18の下方で上下方向に移動可能に保持されている。更に、移動ボックス19の背面外側には4つのスライド金具59が取り付けられており、このスライド金具59のスライド穴59aに上下方向に延びるガイドバー60を挿通させることで、移動ボックス19が上下方向にスムーズに移動できるようにしている。
【0024】これにより、パルスモータ51が回転すると、その回転運動がピニオン54,ラック55を介して移動ボックス19に伝わるため、パルスモータ51の回転方向及び回転角に応じて移動ボックス19が上方若しくは下方に移動し、噴射ヘッド20の高さ位置が変化して、各噴射口20aから建築板11表面までの噴射距離が変化する。
【0025】尚、ラック55,58の上端及び下端にはゴムストッパ61が設けられ、移動ボックス19の上下方向の移動量を規制すると共に、ピニオン54,57とラック55,58との噛み合わせが外れて移動ボックス19が脱落することを防止している。
【0026】上述したパルスモータ41,51は、このインクジェット式の塗装装置12の操作盤(図示せず)内に設けられたコンピュータ(制御手段)により制御される。また、搬送ローラ13の両側には、塗料の側方への飛び散りを防止するための塗料側方飛散防止カバー62(図1参照)が設けられている。更に、搬送ローラ13の下方には、飛散した塗料を回収するための塗料回収トレー63(図1参照)が設置されている。
【0027】以上のように構成されたインクジェット式の塗装装置12を設置した塗装ラインで、例えば、建築板11を搬送ローラ13によって5m/分の速度で搬送し、該建築板11の前端が噴射ヘッド20の真下に到達すると、それがセンサ(図示せず)で検出され、全ての噴射ヘッド20の電磁弁21の開閉(オン/オフ)の切り換えを開始し、噴射圧0.3〜2.0kg/cm2 で、各噴射ヘッド20の噴射口20aから間欠的に塗料を噴射する。
【0028】上記電磁弁21の開閉の切り換え開始と同時に、若しくは、それよりも前に、各パルスモータ41,51を起動して、各噴射ヘッド20を上下方向に移動させて噴射距離100mm程度に設定すると共に、各噴射ヘッド20を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させる。これにより、各噴射ヘッド20の多数の噴射口20aから塗料を異なる方向に噴射すると共に、各噴射ヘッド20を回動させながら建築板11の表面に斑点模様を塗装する。
【0029】その後、建築板11の後端が噴射ヘッド20の真下を通過すると、それがセンサ(図示せず)で検出され、全ての噴射ヘッド20の電磁弁21を閉鎖(オフ)して塗料の噴射を停止すると共に、各パルスモータ41,51を停止して各噴射ヘッド20の動きを停止する。以後、後続の建築板11が噴射ヘッド20の真下に到達する毎に上述した動作を繰り返して、建築板11の表面に斑点模様を塗装する。
【0030】以上説明した実施形態によれば、球形状の噴射ヘッド20の周面に沿って多数の異なる方向を向いた噴射口20aを形成し、各噴射口20aから塗料を異なる方向に噴射する。このように異なる方向に噴射される塗料は、建築板11表面に対する噴射角度、噴射方向や建築板11表面に到達するまでの噴射距離が異なるため、建築板11の表面に形状や向きの異なる斑点で構成される斑点模様を塗装することができると共に、建築板11表面で塗料の跳ね返りが生じるような場合には、跳ね返った塗料の飛び散り方も異なる。
【0031】しかも、各噴射ヘッド20を、予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させるので、建築板11表面に回動方向に延ばされた湾曲形状の斑点を曲線的に並ぶように塗装することができ、独特の塗装パターンを形成することができる。また、噴射ヘッド20の動作パターンに応じて塗装される斑点の形状や位置が変化するので、建築板11の搬送方向に模様の風合を変えていくこともできる。更に、噴射ヘッド20の回動により噴射塗料に遠心力が働くため、回動速度の変化により噴射塗料に加わる遠心力が変化すると、塗料が飛ばされる距離も変化し、斑点の並びに更に変化が生じる。これにより、従来の単調で面白味のない模様に対して、図5に示すように、変化に富み斬新性のある斑点模様を塗装することができ、建築板の意匠性を向上させることができる。
【0032】また、噴射ヘッド20の周面に穴あけ加工により多数の噴射口20aを形成しただけであるため、構成が非常に簡単であり、コスト面でも有利である。しかも、各噴射ヘッド20毎に1本のフレキシブル配管23で塗料を供給することができるため、フレキシブル配管22,23の取り回しが複雑にならない、電磁弁21の数が少なくて済む等、塗装ヘッド15から噴射ヘッド20までの塗料供給系の構成を簡素化することができ、メンテナンス性が向上すると共に、噴射ヘッド20の多数化及び可動化の実施が容易になる。
【0033】尚、上記実施形態では、噴射ヘッド20は球形状のものを用いたが、噴射ヘッド20及び噴射口20aの形状は、図6に示すように、種々の形状が考えられる。図6の(a)は、球形状の噴射ヘッド20の表面に均一の大きさの円形の噴射口20aを形成したものであり、(b)は、漏斗形状の噴射ヘッド64の底面に均一の大きさの円形の噴射口64aを形成したものである。また、(c)は、球形状の噴射ヘッド65の表面に異なる大きさの円形の噴射口65aを形成し、(d)は、球形状の噴射ヘッド66の表面に異なる形状の噴射口66aを形成したものであり、(e)は、環形状の噴射ヘッド67の表面に均一の大きさの円形の噴射口67aを形成したものである。
【0034】また、噴射ヘッド20の表面に穴あけ加工により多数の噴射口20aを形成する以外に、噴射ヘッドに複数の噴射ノズルを取り付けるようにしても良く、この場合も、図7に示すように、種々の形状が考えられる。図7の(a)は、球形状の噴射ヘッド68の表面に多数の噴射ノズル72を異なる方向に向けて取り付けたものであり、(b)は、二股に分かれて下方に延びる各噴射ヘッド69の表面に、多数の噴射ノズル73を一列に取り付けて噴射方向を2方向としたものである。また、(c)は、複数の分岐パイプ70aを有する枝状の噴射ヘッド70の各分岐パイプ70aの先端に噴射ノズル74を取り付けたものであり、(d)は、環形状の噴射ヘッド71に多数の噴射ノズル75を下方に向けて取り付けたものである。
【0035】図7の(a)〜(d)の噴射ヘッド68〜71では、噴射ノズル72〜75を個別に取り外すことで、噴射ノズル単位での修理や交換が可能となり、更に、メンテナンス性が向上する。また、(d)の噴射ヘッド71では、各噴射ノズル75が異なる方向を向いておらず、全て下方を向けて取り付けられているが、塗料噴射中に噴射ヘッド71を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させることで、建築板11表面に回動方向に延ばされた湾曲形状の斑点を曲線的に並ぶように塗装することができる共に、噴射ヘッド71の動作パターンに応じて斑点模様の風合を変えていくこともできる。
【0036】また、上記実施形態では、各噴射ヘッド20を、予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させるようにしたが、これ以外に、各噴射ヘッド20を、予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで上下方向又は水平方向に移動させるようにして、斑点の大きさや形状を変化させるようにしても良い。しかしながら、本発明は、各噴射ノズル20を動かさずに固定した状態で塗装を行っても良く、この場合であっても本発明の所期の目的は十分に達成することができる。
【0037】更に、上記実施形態では、全ての噴射ヘッド20から同一の塗料を噴射するようにしたが、異なる色の塗料が供給される複数の塗装ヘッドを並設して、異なる色の塗料を噴射し、カラーの斑点模様を塗装するようにしても良い。また、粘度の異なる塗料が供給される複数の塗装ヘッドを並設して、粘度の異なる塗料を噴射し、異なる大きさの斑点を塗装するようにしても良い。塗料の粘度は、色毎に変えても良く、或は、同じ色の塗料で粘度を変えても良い。
【0038】その他、本実施形態では、各噴射ヘッド20を建築板11の搬送方向と直角方向に一列に配列したが、噴射ヘッド20の配列は、図8に示すように、種々のものが考えられる。図8の(a)は、噴射ヘッド20を建築板11の搬送方向と直角方向に一列に配列したものであり、図8の(b)〜(f)は、建築板11の搬送方向に各噴射ヘッド20の位置を変えて配列をしたものである。
【0039】また、噴射ヘッド20の配列は、高さ位置を変えることも考えられ、図9の(a)〜(f)の各配列において、図9の(a)のように、各噴射ヘッド20の高さ位置を一定にしたり、図9の(b)〜(f)のように、各噴射ヘッド20の高さ位置を変えて配列しても良い。このように噴射ヘッド20を非直線的に並べることにより、塗装される斑点模様の風合を変えることができる。
【0040】尚、本実施形態では、4つの噴射ヘッド20を用いているが、噴射ヘッド20の数は4つに限らず、1〜3つ若しくは5つ以上の噴射ヘッド20を用いても良く、この場合、噴射ヘッド20の数に合わせて移動ボックス19を設置して全ての噴射ヘッド20を動かすようにしたり、或は、移動ボックス19の数を噴射ヘッド20の数よりも少なくして一部の噴射ヘッド20を固定するようにしても良い。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1,8によれば、複数の噴射口を異なる方向に向け、各噴射口から塗料を異なる方向に噴射することで、建築板の表面に形状や向きの異なる斑点で構成される斑点模様を塗装することができるため、従来の単調で面白味のない模様に対して、変化に富み斬新性のある斑点模様を塗装することができ、建築板の意匠性を向上させることができる。
【0042】また、請求項2,9では、噴射手段を、予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させるので、回動による斑点の湾曲変形及び斑点の曲線的並びが加わり、独特の塗装パターンを形成することができると共に、動作パターンに応じて模様の風合を変えることができ、模様の斬新性を更に増すことができる。
【0043】更に、請求項3では、噴射手段を、予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで上下方向又は水平方向に移動させるので、移動による斑点の大きさ及び形状の変化が加わると共に、動作パターンに応じて模様の風合も変わり、一層、建築板の意匠性を向上させることができる。
【0044】一方、請求項4では、複数の噴射口から、色若しくは粘度の少なくとも一方が異なる塗料を噴射するので、カラーの斑点模様や大きさの異なる斑点で構成される斑点模様を塗装することができ、一層、変化に富んだ斬新な斑点模様を得ることができる。
【0045】また、請求項5では、塗料が供給される曲面体状又は多面体状の噴射ヘッドに複数の噴射口を穴あけ加工したので、噴射手段の構成が非常に簡単である上に、塗料供給系の構成も簡素化することができ、メンテナンス性が向上すると共に、噴射ヘッドの多数化及び可動化も容易になり、製造コストを抑えながら意匠性の高い建築板を提供することができる。
【0046】また、請求項6では、塗料が供給される噴射ヘッドに、複数の噴射ノズルを異なる方向に向けて取り付けたものを用いるので、噴射ノズルを個別に取り外すことで、噴射ノズル単位での修理や交換が可能となり、更に、メンテナンス性を向上させることができる。
【0047】また、請求項7では、複数の噴射口が異なる方向を向いておらず、同一方向(下方)に向いているが、噴射手段を予め設定された動作パターン又はランダムな動作パターンで回動させるので、建築板の表面に湾曲形状の斑点を曲線的に並ぶように塗装することができると共に、動作パターンに応じて模様の風合も変えることができる。




 

 


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