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耐食性に優れた熱交換器の製造方法 - 三菱アルミニウム株式会社
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発明の名称 耐食性に優れた熱交換器の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−263799
公開日 平成10年(1998)10月6日
出願番号 特願平9−66488
出願日 平成9年(1997)3月19日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】富田 和夫 (外1名)
発明者 黒田 周 / 当摩 建
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 芯材およびろう材層からなるブレージングシートを波形に成形し、これをZn溶射Al合金チューブのフラット部に接触するように組み立て、得られた組立体を加熱してブレージングシートとZn溶射Al合金チューブをろう付けする熱交換器の製造方法において、前記ブレージングシートは、芯材およびろう材層に含まれるZn濃度がいずれも0.1%以下(0を含む)に制限されており、かつ前記Zn溶射Al合金チューブの表面に形成されるZn溶射被覆層のZn量は3〜20g/m2 に制限されていることを特徴とする耐食性に優れた熱交換器の製造方法。
【請求項2】 前記Zn溶射Al合金チューブは、断面が偏平な帯状のチューブ形状を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れた熱交換器の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ブレージングシートをZn溶射Al合金チューブの組立体を加熱してブレージングシートとZn溶射Al合金チューブをろう付けすることにより、外面に拡散被覆層を有するAl合金チューブと芯材およびろう材層からなるフィンをフィレットを介して接合されてなる耐食性に優れた熱交換器を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱交換器の組立構造材として、図2に示されるようなフラット部2および両端の曲面部3からなり複数の穴4が長さ方向に平行に設けられたAl合金チューブ6の表面にZn溶射被覆層5が形成されてなる帯状のZn溶射Al合金チューブ1を用いることが知られており、このZn溶射Al合金チューブは、Al合金ビレットを押出して内部に複数の穴4を有する帯状のAl合金チューブを成形した直後に、チューブの表面にZnを溶射することにより得られることも知られている。これらAl合金チューブは1×××番系、2×××番系、3×××番系、6×××番系、または7×××番系のAl合金で作製することができる。
【0003】さらに、熱交換器の組立構造材として、図3に示されるような芯材7の両面にろう材層8をクラッドしてなるブレージングシート9を用いることも知られている。このブレージングシートの具体的な構成は、JIS 3003(重量%で、Si:0.6%以下、Fe:0.7%以下、Cu:0.05〜0.20%、Mn:1.0〜1.5%、Zn:0.10%以下、残部:Alおよび不可避不純物)芯材の両面に、BA4045(重量%で、Si:9.0〜11.0%、Fe:0.8%以下、Cu:0.30%以下、Mn:0.05%以下、Mg:0.05%以下、Zn:0.10%以下、残部:Alおよび不可避不純物)からなるろう材層をクラッドしてなることも知られている。
【0004】前記帯状のZn溶射Al合金チューブ1とブレージングシート9とは、図4に示されるように、波形に成形したブレージングシート9をZn溶射Al合金チューブのフラット部2に接触するように組み立て、得られた組立体を加熱炉に装入し加熱すると、フィレット11が形成されると同時にZn溶射Al合金チューブ1のZn溶射被覆層5はAl合金チューブ6に拡散して図1に示されるような表面に拡散被覆層10を形成する。従ってろう付けして得られた熱交換器は、表面に拡散被覆層10を有するAl合金チューブ6と、芯材7およびろう材層8からなるフィン9´がフィレット11を介して接合された構造を有し、これらの構造も既に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】表面に拡散被覆層10を有するAl合金チューブ6と、芯材7およびろう材層8からなるフィン9´をフィレット11を介して接合されてなる従来の熱交換器は、長期間使用すると、ろう付け部のフィレット11が腐食してフィンとチューブが離れ、それによって熱交換器の効率が低下し、特に、海岸などの空気に塩分を含む地帯、または工場地帯などの空気に腐食性ガスを含む地帯など過酷な環境下において走る車に搭載された熱交換器の熱交換効率の低下が著しいという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、従来よりもフィレットの耐食性が優れかつ熱交換効率の低下することのない熱交換器の製造方法を得るべく研究を行った結果、(a)従来の製造方法で得られた熱交換器は、ろう付け時にAl合金チューブの表面に形成されたZn溶射被覆層がフィレットに拡散移動し、さらにブレージングシートの芯材およびろう材層に含まれるZnもフィレットに拡散移動することによりフィレットのZn濃度が増加し、Zn濃度が増加したフィレットは優先的に腐食されるためにフィンとチューブが剥離し、それにより熱交換効率を低下させる、(b)Zn溶射被覆層のZn量を3〜20g/m2 に制限したZn溶射Al合金チューブを使用し、さらにブレージングシートの芯材およびろう材層に含まれるZn濃度を0.1重量%以下に制限したブレージングシートを使用し、これらZn溶射Al合金チューブとブレージングシートの組立体を加熱炉にいれてろう付けすることにより得られた熱交換器は、Al合金チューブの表面に形成された拡散被覆層の最表面のZn濃度が1〜5重量%となってAl合金チューブの十分な耐食性を維持し、さらにフィレットにZnが濃縮されることが少なって、フィレットの腐食がなくなり、フィレットの腐食によって発生するフィンとチューブが剥離することがなく、従って熱交換効率を低下させることはない、という知見を得たのである。
【0007】この発明は、かかる知見に基づいて成されたものであって、芯材およびろう材層からなる波形に成形したブレージングシートをZn溶射Al合金チューブのフラット部に接触するように組み立て、得られた組立体を加熱してブレージングシートとZn溶射Al合金チューブをろう付けする熱交換器の製造方法において、前記ブレージングシートは、芯材およびろう材層に含まれるZn濃度がいずれも0.1%以下(0を含む)に制限されており、かつ前記Zn溶射Al合金チューブの表面に形成されるZn溶射被覆層のZn量は3〜20g/m2 に制限されている耐食性に優れた熱交換器の製造方法、に特徴を有するものである。
【0008】この発明の熱交換器の製造方法で用いるAl合金チューブはいかなる組成の押出し可能なAl合金で作製しても良いが、JIS規格1×××系のZn濃度が0.1%以下(好ましくは0.05%以下)に制限された純Al系合金であることが好ましく、このAl合金チューブの表面に形成されるZn溶射被覆層のZn量は3〜20g/m2 (一層好ましくは、7〜15g/m2 )の範囲内で被覆したZn溶射Al合金チューブを用いることが必要である。Zn溶射被覆層のZn量が3g/m2 未満では熱交換器のAl合金チューブの拡散被覆層の最表面のZn濃度が1重量%未満となり、Al合金チューブの防食上有効な電位分布が形成できなくなってAl合金チューブの耐食性が低下するのでので好ましくなく、一方、Al合金チューブのZn溶射被覆層のZn量が20g/m2 を越えると、ろう付け後の熱交換器の拡散被覆層の最表面のZn濃度が5重量%を越えるようになり、拡散被覆層のZnが大量にフィレットに拡散移動してフィレットのZn濃度が増加し、優先的に腐食されてフィンとチューブが剥離することにより熱交換効率を低下させるので好ましくない。この発明の製造方法で得られた熱交換器のAl合金チューブの拡散被覆層の最表面のZn濃度は1〜5重量%(一層好ましくは2〜4重量%)の範囲内にあることが好ましい。
【0009】また、この発明で用いるブレージングシートの芯材およびろう材層のZn濃度は少ない方が好ましく、Zn:0.1%以下(一層好ましくはZn:0.05%以下)のAl合金であればいかなる合金でも良いが、特にZn:0.1%以下と規定されているJIS 3003を芯材として用いることが好ましく、この芯材の片面または両面にクラッドするろう材はJIS BA4343、JIS BA4045において、Zn含有量が0.1%以下(一層好ましくはZn:0.05%以下)と規定されているろう材を被覆したブレージングシートを用いることが好ましい。
【0010】前記帯状のZn溶射Al合金チューブと波形に成形したブレージングシートを図4に示されるようにZn溶射Al合金チューブのフラット部に接触するように組み立て、得られた組立体を加熱炉に装入し加熱すると、Zn溶射被覆層5はAl合金チューブの表面から拡散して拡散被覆層10となり、図1に示されるように拡散被覆層10を有するAl合金チューブと芯材7およびろう材層8からなるフィン9´をフィレット11を介して接合した熱交換器が得られる。そしてこの発明の製造方法で得られたAl合金チューブの外面の拡散被覆層10は最表面のZn濃度が1〜5重量%の範囲内にあり、最表面から内部に行くにしたがってZn濃度がAl合金チューブのZn濃度に近付くように減少している。
【0011】
【発明の実施の形態】表1に示す成分組成のAl合金芯材(イ)〜(ト)を、表2に示す成分組成のろう材(い)〜(と)に表3に示される組み合わせで複合させたブレージングシートa〜jを用意した。
【0012】さらに、重量%で、Si:0.25%、Fe:0.3%以下、Cu:0.05%、Mn:0.05%、Mg:0.05%、Zn:0.05%、Ti:0.03%、残部:Alおよび不可避不純物からなる組成を有し、チューブの表面と穴との厚さが表3に示される厚さを有するAl合金チューブにZnを表3に示される量のZnを溶射したZn溶射Al合金チューブA〜Jを用意した。
【0013】
【表1】

(*印はこの発明の範囲から外れた値を示す)
【0014】
【表2】

(*印はこの発明の範囲から外れた値を示す)
【0015】
【表3】

(*印はこの発明の範囲から外れていることを示す)
【0016】表3に示されるブレージングシートa〜jを波形に成形し、このブレージングシートと表3に示されるZn溶射Al合金チューブA〜Jを表4〜表6に示されるごとく組合わせて図4に示される組立体を作製し、これを620℃に保持された加熱炉に5分間保持することにより図1に示される接合部構造を有する熱交換器を作製し、本発明熱交換器の製造方法(以下、本発明法という)1〜14および比較熱交換器の製造方法(以下、比較法という)1〜7を実施した。これら本発明法1〜14および比較法1〜7で得られた熱交換器のAl合金チューブの拡散被覆層の最表面のZn濃度、フィレットに含まれるZn濃度を測定し、その結果を表4〜表6に示した。
【0017】さらに、このようにして得られた熱交換器を50℃の温度雰囲気下で腐食液(3.5%NaCl)を8時間噴霧した後、50℃の温度雰囲気下で前記腐食液に4時間湿潤させ、さらに50℃の温度雰囲気下で乾燥させる工程を1サイクルとし、これを100サイクル繰り返し施した後、取り出し、Al合金チューブに発生した孔食深さを測定し、さらにフィレットの腐食によりフィンとAl合金チューブが剥離した割合(以下、剥離率という)を測定し、それらの結果を表4〜表6に示した。
【0018】
【表4】

【0019】
【表5】

【0020】
【表6】

【0021】
【発明の効果】表1〜表6に示される結果から、本発明法1〜14により得られた熱交換器は、比較法1〜7により得られた熱交換器比べて、表面からの孔食深さが極めて小さく、さらにフィレットの腐食による剥離も全く見られないところから、耐食性に優れることが分かる。上述のように、この発明の熱交換器の製造方法は、耐食性に優れ、過酷な条件の雰囲気下で使用しても長期間性能が低下することのない熱交換器を提供することができるので、産業の発展に大いに貢献し得るものである。




 

 


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