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発明の名称 電気集塵装置およびその制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−277425
公開日 平成10年(1998)10月20日
出願番号 特願平9−99631
出願日 平成9年(1997)4月1日
代理人
発明者 川畑 進一 / 望月 美彦 / 榊原 貞夫
要約 目的
排ガス集塵に際して、電気集塵装置の放電極等へのダスト付着肥大化による集塵装置能の低下を抑制することを目的とする。

構成
電気集塵装置の前後通路を遮断して前記装置内ガスを循環させる循環ダクトを設ける。電気集塵機内における雰囲気の相対湿度を測定する湿度センサを設けておき、相対湿度センサの検出相対湿度が40%を越えた場合に、電気集塵装置内の雰囲気を加熱する加熱器によりを集塵装置内雰囲気を加熱循環させて相対湿度を設定値以下に保持する。
特許請求の範囲
【請求項1】 電気集塵装置の前後通路を遮断して前記装置内ガスを循環させる循環ダクトを有し、電気集塵機内における雰囲気の相対湿度を測定する湿度センサを設け、前記電気集塵装置内の雰囲気を加熱する加熱器を循環経路内に設け、前記相対湿度センサの検出相対湿度に応じて電気集塵装置内雰囲気の加熱循環させて相対湿度を設定値以下に保持可能としたことを特徴とする電気集塵装置。
【請求項2】 電気集塵装置の休止時に、電気集塵装置にガス循環閉回路を形成し、装置内の雰囲気の相対湿度を検出し、当該検出相対湿度が基準設定値を基準として、基準設定値を越えたときに循環ガスの相対湿度を前記基準設定値以下となるよう循環ガスを加熱制御することを特徴とする電気集塵装置の制御方法。
【請求項3】 前記基準設定相対湿度を40%に設定して、装置内ガスの相対湿度が40%以下となるように循環ガスを加熱することを特徴とする請求項2に記載の電気集塵装置の制御方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気集塵装置およびその制御方法に係り、特に、集塵電極へのダスト付着固化の抑制に効果をもたせた電気集塵装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼炉、ボイラ等に電気集塵装置を付設して、燃焼排ガス中に含まれる煤じんを除去することは知られており、この一例として、特公昭53−42910号公報が提案されている。同公報によれば、連続運転する燃焼炉でなく、8時間/日など断続運転する燃焼炉の始動時にも煤じん等の大気汚染源を大気中に放出しないで起動できる。この構成は、燃焼炉排ガス煙道に、電気集塵装置をバイパスするバイパス煙道に加温器と通風機をそれぞれ設け、バイパス煙道分岐部前後の煙道およびバイパス煙道にそれぞれダンパを配設して、温風循環回路を形成せしめるとともに、電気集塵装置に温度制御装置を付設せしめて、燃焼炉運転停止時、電気集塵装置内温度を常時一定に保持している。これにより、夜間電気集塵装置内の温度が200℃以下に低下したとき、そのまま外部に放出することなく、加温器と通風機を起動させて温風循環回路内の残留排ガスを加熱、循環させて電気集塵装置内の温度が200℃以下に低下しないように保温する。
【0003】また、集塵効率を向上させるために電気集塵装置内のガス温度を均一にする加熱器を設置することは、特公昭51−14179号公報が提案されている。同公報によれば、集塵装置の効率を最適の状態で保つには集塵室全域でガス温度条件が同一にする必要があり、集塵室下部の温度も上昇させる必要がある。これにより、集塵装置下部の構造物の腐食発生や温度差による熱変形等が改善されるので、集塵室に関するトラブルが減少し、この結果集塵効率が大幅に向上する。
【0004】電気集塵装置を休止すると電気集塵装置内の温度は徐々に低下し、やがては常温になる。このように電気集塵装置内の雰囲気温度の低下は特にスタートアップ時に露点腐食の問題を生じるため、上述した先行技術は、雰囲気ガスを加熱することによって雰囲気ガスが露点以下とならないようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気集塵装置の雰囲気温度は、排ガス発生源となるボイラ等の起動・停止で上昇・下降し、これに伴い電気集塵装置内の放電線等に付着しているダストも同様に温度が上昇・下降する。重油あるいは石炭燃焼排ガスを処理する電気集塵装置では、ボイラの起動・停止に伴う放電線等に付着しているダストが肥大することないので、スタートアップ時の集塵効率も比較的高く維持することができる。
【0006】しかしながら、硫黄分を多く含む残渣油等を燃料とするボイラ等からの排ガスを処理する電気集塵装置では、電気集塵装置内の雰囲気ガスを加熱しても、ボイラの起動・停止を繰り返すと電気集塵装置の放電線等に付着しているダストが肥大し、放電電流が大幅に減少し、集塵率が低下するという問題があった。特に、最近では排気煙の減少、NOxの低減、あるいは、燃料費の低減等のため、低質の燃料が多く用いられており、これらの燃焼排ガスを処理する電気集塵装置では、ダストが肥大する傾向が顕著であり、放電電流が大幅に減少し、集塵率が大幅に低下するという問題があったのである。
【0007】本発明は上記の問題点に着目してなされたもので、電気集塵装置により燃焼排ガスからダストを集塵するに際して、排ガス発生源の起動・停止の繰り返しの場合に放電線等に付着したダストの肥大化を生じることなく、集塵性能の優れた発電用ボイラの電気集塵装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的達成のため、本発明に係る電気集塵装置は、当該電気集塵装置の前後通路を遮断して前記装置内ガスを循環させる循環ダクトを有し、電気集塵装置内における雰囲気の相対湿度を測定する湿度センサを設け、前記電気集塵装置内の雰囲気を加熱する加熱器を循環経路内に設け、前記相対湿度センサの検出相対湿度に応じて電気集塵装置内雰囲気の加熱循環させて相対湿度を設定値以下に保持可能としたことを特徴としている。
【0009】また、本発明に係る電気集塵装置の制御方法は、電気集塵装置の休止時に、電気集塵装置にガス循環閉回路を形成し、装置内の雰囲気の相対湿度を検出し、当該検出相対湿度が基準設定値を基準として、基準設定値を越えたときに循環ガスの相対湿度を前記基準設定値以下となるよう循環ガスを加熱制御するように構成したものである。この場合において、前記基準設定相対湿度を40%に設定して、装置内ガスの相対湿度が40%以下となるように循環ガスを加熱するようにすればよい。
【0010】
【作用】上記構成により、電気集塵装置が作動中のときは、電気集塵装置内部の温度が高く、通風状態にあるため、ダストの積層は生じ難い状態にある。発電用ボイラが停止し、電気集塵装置の内部の温度が低下し、かつ、湿度センサからの信号により、電気集塵装置の内部の相対湿度が40%以上になったことを検出したら、加熱器を作動させて空気を加熱し、相対湿度を40%以下に保つ。これにより、放電線の肥大厚さが余り増加せず、小さくできる。また、ダストの肥大化が抑制されるとハンマリングにより、ダストは落下され易くなり、放電電流の減少を防ぎ、集塵性能が良くなる。
【0011】また、電気集塵装置内の空気をガス循環ダクトを経てガス循環フアンにより循環される。発電用ボイラが停止したとき、電気集塵装置内の空気をガス循環フアンにより循環し、ガス循環ダクトを経て電気集塵装置内に戻す。これにより、ガス循環ダクトの内部で加熱器を作動させて空気を加熱するため、効率良く加熱して所望の相対湿度となるように制御することができる。
【0012】
【発明の実施の形態および実施例】以下に、本発明に係る電気集塵装置およびその制御方法の実施例について、図面を参照して詳述する。図1は本発明に係る電気集塵装置が配設される用ボイラ装置1のブロック図である。同図において、ボイラ装置1は、ボイラ本体2と、脱硝装置3と、エアヒータ4と、アンモニア注入装置5と、電気集塵装置10と、脱硫装置6と、煙突7等より構成されている。
【0013】ボイラ本体2は燃料の燃焼により生じた排ガスを後段に排出する。ボイラ本体2から排出された、約400℃の排ガスには、ダスト、窒素酸化物、硫黄酸化物等が含有されている。このような排ガスは脱硝装置3に送られ、脱硝装置3では、排ガスに含有されている窒素酸化物を除去する。
【0014】エアヒータ4は、窒素酸化物が除去された排ガスをボイラ本体2の燃焼用空気により冷却して約170℃に低下するとともに、燃焼用空気を加熱して予熱してボイラ本体2に供給している。アンモニア注入装置5は、エアヒータ4によって約170℃に低下した排ガスに、アンモニアと空気の混合気体を供給して、排ガス中の硫黄酸化物を中和し、後行程の電気集塵装置10の腐食を防いでいる。
【0015】電気集塵装置10は、排ガスを通過させて排ガスからダストを吸引して集塵する集塵本体部11と、集塵本体部11の下方に配設されて集塵したダストを収納するホッパ12とからなる。集塵本体部11には、放電極13と、集塵極14とからなる放電線装置15が配設されている。排ガスは放電極13と集塵極14との間に形成された電場に導入され、排ガス中のダストは電場の電気力によって集塵極14に吸引されて集塵される。脱硫装置6は、電気集塵装置10でダストが除去された排ガスから硫黄酸化物を除去する。煙突7は、以上の行程で不純物が除去された後の排ガスを大気中に放出している。
【0016】以上は、従来の装置および排ガスの処理工程であるが、本発明では、電気集塵装置10には、以下に説明する改良を行っている。本発明の電気集塵装置10は、内部の排ガスの相対湿度を測定する湿度センサ21と、電気集塵装置10をバイパスし、かつ、電気集塵装置10で連結するガス循環ダクト22を備えている。当該ガス循環ダクト22には、内部のガスを循環させるガス循環用ファン23が設けられ、また、このガス循環用ファン23で循環されるガスの温度を上昇させる電気集塵装置用加熱器24が設けられている。更に、前記湿度センサ21からの信号により内部の排ガスの相対湿度が所定値以上(40%以上)になった時に電気集塵装置用加熱器24に指令を出力する制御部25が備えられている。
【0017】更に、電気集塵装置10には、放電極13および集塵極14に槌打ハンマ26が付設され、電気集塵装置10の放電電流が減少したときに放電極13および集塵極14を槌打して、集塵極14の表面に付着したダストを剥離している。また、電気集塵装置10をバイパスして連結するガス循環ダクト22の外側で、かつ、電気集塵装置10とアンモニア注入装置5との間、および、電気集塵装置10と脱硫装置6との間には、入口側ダンパ27および出口側ダンパ28が付設されている。
【0018】上記構成において、次に電気集塵装置10の作動について説明する。電気集塵装置10が作動中のときは、放電極13および集塵極14は共に槌打ハンマ26で槌打(自動ハンマリング)されるとともに、通風状態にあるため、放電極13にダスト初層が付着している程度であり、ダストの積層固着は生じ難い。しかし、夏期で多湿のときなどに定期検査(約1ケ月停止時)を行うと、多湿の空気が電気集塵装置10の内部に入り、特に上述した硫黄分を多量に含んだ低質の燃料を用いた燃焼排ガスの集塵に際して、放電極13のダストが固まり易いという問題がある。
【0019】これを防止するため、ボイラ本体2を休止する場合には次の通りの作業を行う。まず、作業者は、ボイラ本体2を停止した後、入口側ダンパ27および出口側ダンパ28を閉塞し、ガス循環用ファン23を運転するためにスイッチ29を押す。このスイッチ29からの信号を受けて、制御部25は、ガス循環用ファン23の運転を開始するとともに、湿度センサ21からの信号を受けて内部の排ガスの相対湿度の測定を開始する。
【0020】湿度センサ21からの信号を受けて制御部25が電気集塵装置10の内部の排ガスの相対湿度が40%以上になったことを検出したら、電気集塵装置用加熱器24に指令を出力する。この信号を受けて電気集塵装置用加熱器24は加熱され、ガス循環用ファン23から送られる排ガスを加熱し温度を上昇させる。このとき、放電極13および集塵極14は共に槌打ハンマ26で槌打(自動ハンマリング)されている。これにより、電気集塵装置10の内部の排ガスの相対湿度は40%以下に低下する。この結果ダストの肥大化は抑制されるとともに、ハンマリングにより、ダストは落下される。
【0021】上記において、次に電気集塵装置10の内部でのダストの肥大と相対湿度との関係について図2を用いて説明する。図2は、低質燃料を燃焼し、ボイラ本体2の起動と停止を繰り返し、かつ、ボイラ本体2の停止時の電気集塵装置10内の相対湿度を変化させて放電極13の肥大の厚さの変化を調べた図である。このとき、ボイラ本体2の起動停止回数をそれぞれ3回とし、放電極13に付着したダストの肥大厚さを測定している。図2は、横軸に相対湿度(%)を、縦軸に放電線に付着しているダストの肥大厚さ(mm)を取り、実線でその関係を求めている。この結果、相対湿度を40%以下にすることで放電極13の肥大厚さが余り増加せず、小さくできることが判明した。
【0022】また、ダストの肥大厚さの増加と相対湿度の関係、および、割れ強度を次の実験で確認している。
(実験方法)
■ 直径16mm、深さ20mmの成形器に石油残渣の燃焼ダストを充填し、1/4に圧縮成形し、試料50を作成する。
■ 温湿度を調整した恒温槽内内の容器に試料50を入れて24時間保持し、吸湿前後の重量差から重量増加割合を求める。この吸湿実験装置30は、以下で説明する図3に示す。
■ 吸湿した試料を170℃で約3時間乾燥させる。
■ 割れ強度測定装置40で乾燥した試料の破壊力を測定する。この割れ強度測定装置40は、以下で説明する図4に示す。
【0023】図3はその吸湿実験装置30を示す。実験装置30は、恒温室31と、恒温室31に収納され、試料50が挿入される容器32と、容器の内部の温湿度を測定する温湿度計33と、容器に蒸気を供給するマントルヒータ34と、マントルヒータ34に空気を供給するエアポンプ35と、エアポンプ35に吸い込まれる空気量を測定する流量計36と、容器32とマントルヒータ34との間の配管に付設されているヒータ37からなっている。容器32内に試料50を挿入した後、ヒータ37を加熱して容器32内の、空気(蒸気)の温度を20℃、30℃、40℃、50℃に変化させる。また、マントルヒータ34で水を加熱するとともに、エアポンプ35から所定量の空気を送り、相対湿度を35%から82%の範囲で変化させる。
【0024】上記の吸湿実験装置30を用いて、試料50の相対湿度と重量増加の割合との関係を求め、その結果は図5に示されている。図5では、横軸に相対湿度(%)を、縦軸に重量増加割合(%)を取り、温度を20℃、30℃、40℃、50℃に変化させるとともに、相対湿度を35%から82%の範囲で変化させて、試料50の変化を求めた。重量増加割合(%)は、〔(吸湿後の重量Wa−吸湿前の重量W)×100/吸湿前の重量W〕で求めている。この結果、相対湿度が40%以上になると、温度の変化に余り関係なく、試料50の重量増加の割合が急激に大きくなることが判明した。
【0025】また、図4はその割れ強度測定装置40を示す。割れ強度測定装置40は、試料50を押圧するマンドレル41と、マンドレル41に付設され、押圧荷重を測定するロードセル42と、試料50を置く受け台43とからなっている。試料50を受け台43に置いた後、上方よりマンドレル41で押圧して試料50を破壊する。この時の破壊力をロードセル42で測定し、押圧荷重を求める。上記の割れ強度測定装置40を用いて、試料50の重量増加の割合と割れ強度との関係を求め、その結果は図6に示されている。
【0026】図6では、横軸に重量増加割合(%)を、縦軸に割れ時の押圧荷重(g)を取り、実線でその関係を求めている。試料50の重量増加の割合10%(相対湿度40%に相当する)から割れ強度は急激に大きくなることが判明した。したがって、重量増加の割合10%(相対湿度40%以下)以下では、槌打ハンマ26での槌打(自動ハンマリング)により、ダストが落下し易いことを示している。
【0027】以上の電気集塵装置10での確認、および、実験装置30での確認より、温度に余り関係なく、相対湿度を40%以下に保持することにより、ダストの肥大化が抑制されるとともに、その強度も低く押さえられることが判明した。なお、上記実施例では、電気集塵装置10をバイパスするガス循環ダクト22を設け、そのガス循環ダクト22に配設されガス循環用ファン23および電気集塵装置用加熱器24を設けたが、ガス循環用ファン23および電気集塵装置用加熱器24を電気集塵装置10の内部に配設しても良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、電気集塵装置内における雰囲気の相対湿度を測定する湿度センサを設け、前記電気集塵装置内の雰囲気を加熱する加熱器を設け、前記相対湿度センサの検出湿度に応じて電気集塵装置内雰囲気の加熱をなして相対湿度を設定値以下に保持可能としたので、特に発塵源装置の起動、停止の繰り返しによる放電極へのダスト付着肥大化を抑制し、集塵効率を高く維持することができる効果が得られる。




 

 


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