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発明の名称 土壌汚染浄化方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−192834
公開日 平成10年(1998)7月28日
出願番号 特願平9−17546
出願日 平成9年(1997)1月13日
代理人
発明者 小野 陽一朗 / 田中 明雄 / 佐久間 正芳 / 井上 肇
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 有害物で汚染された土壌に、汚染物質を抽出する井戸を掘削し、土壌中の汚染物質を真空ポンプで吸引除去する土壌汚染浄化方法において、吸引井戸を二重管とし、前記二重管の内筒管と外筒管の間に設けた水位計により土壌浄化中の地下水位を測定可能としたことを特徴とする土壌汚染浄化方法。
【請求項2】 前記二重管の内筒管と外筒管との間の水位計により土壌浄化中の地下水位を測定し、当該計測水位に基づき、真空ポンプで発生させる真空度や真空ポンプの排気量を調節して土壌汚染浄化処理をなすことを特徴とする請求項1に記載の土壌汚染浄化方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば工場廃棄物によって汚染された土壌から、汚染物質であるトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロエタン等の有害な揮発性有機塩素系化合物を真空抽出で吸引除去する土壌汚染浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】揮発性有機塩素系化合物による土壌汚染では、汚染物は土壌中および地下水中に気相あるいは液相として存在している。このような汚染物を土壌より除去させるため、対象となる汚染領域まで地表面から吸引井戸を掘り、地表面に設置した真空ポンプで、吸引井戸を通し土壌中の汚染物を吸引除去する真空抽出法が知られている。
【0003】図4は、真空抽出法を用いた浄化装置の構成を表す構造説明図である。同図に示すように浄化装置1では、まず汚染領域を掘削し土壌中に吸引井戸2を気密に挿入する。ここで当該吸引井戸2の先端にはストレーナ3が設けられており、後述する真空ポンプの稼働によって、このストレーナ3より汚染物を土壌中の空気、汚染物蒸気、水蒸気、および汚染地下水の気液混合流として矢印4のような流れで吸引させる。またストレーナ3は、吸引中に吸引井戸2の内部に土壌等の固体が侵入するのを防止する役目も果たしている。
【0004】吸引井戸2は地表面で連結管5と接続し、さらに気液分離槽6、吸引作用を発生させる真空ポンプ7等へと接続される。そして真空ポンプ7の後段には処理槽8が設けられ、汚染物は処理槽8で活性炭等にて吸着されるか、または熱分解や他の方法で分解された後、排気管9から大気中へと排出される。そして浄化の進捗状況の把握は、吸引したガスや地下水中の汚染物の濃度、および吸引量を測定することで行っている。
【0005】しかし上述した真空抽出法の浄化効率は、土壌中の汚染物質を吸引して行う性質上、吸引井戸2の周囲の土壌の性質に左右される。そして土壌の性質の中でも通気性は、浄化効率を決定する大きな要因となっている。このため土壌浄化の効率を高めるには、土壌中に地下水が存在すると、真空ポンプ7の負荷を大とし早急に地下水を揚水し、地下水位が低下し通気性が良好になった後は、真空ポンプ7の負荷を抑えるといったように、土壌内の状態に応じて真空ポンプ7の真空度や排気量を変更するといったことが必要であった。よって浄化作業中における吸引井戸2内部の地下水位を検知することが必要とされたが、上述した吸引井戸2の構造では、それを達成することができなかった。
【0006】この吸引井戸2内部の地下水位を検知することができない理由を図5〜図7を用いて説明する。
【0007】図5は、同一の地層内において真空ポンプを停止させた時の地下水の状態を示した断面図であり、図6は図5において真空ポンプを稼働させた際の状態を示した断面図である。そして図7は、従来の吸引井戸内部にフロート式水位計を設けた浄化装置の稼働状態を示した説明図である。図5に示すように真空ポンプ7の停止時には、通常地下水位10は、降水量、大気圧の変化および潮位等で変動しているが、同一の地層内では一定の水位を保っている。しかし図6に示すように真空ポンプ7の運転時には、吸引井戸1内部は負圧になり、地下水が地上に排出されるため、吸引井戸1周囲の地下水位10はその周辺のレベルより低下する。
【0008】ここで図7に示すように、吸引井戸1内部では、気相(土壌中の空気、汚染物蒸気、水蒸気)と液相(汚染地下水)とが、気液混合流となって地上に吸い上げられているので、吸引井戸1内部における井戸内部地下水位11には乱れが発生している。よってフロート式水位計12では、フロート14が井戸内部地下水位11とともに上下移動し、安定した水位を測定することができなかった。またフロート式水位計12の代わりに接針式水位計を用いても、地下水が気液混合流となって吸引井戸1内部を移動するので、どの位置にあっても通電する可能性があり、安定した水位を測定することができない。さらに水圧式水位計を用いても、吸引井戸1内部がすでに負圧となっているため、水位を求めることができなかった。
【0009】これらのことから従来の吸引井戸1では、真空ポンプ7を稼働させている最中、井戸内部地下水位11の位置を把握することができず、管内が空で空気を吸っているのか、あるいは地下水を吸っているのかが不明であった。このため従来の方法では真空ポンプ7の吸引を作業用中に何度か停止し、地下水位10の検知を行っている。そして地下水位10に応じるように真空ポンプ7の真空度および排気量を調整し、再度浄化作業を行っていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述のような浄化方法では、作業途中に真空ポンプの稼働を停止させることが必要となり、浄化効率を低下させる要因となっていた。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解消するためになされたもので、真空抽出を行う吸引井戸内部の地下水位を、吸引作業を停止することなく測定できる土壌汚染浄化方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は吸引井戸を二重管構造にすれば、真空ポンプが稼働中であっても内筒管と外筒管との間で安定した水位の計測がなされ、その計測結果を基に真空ポンプの能力を最適に制御できるという知見に基づいてなされたものである。すなわち本発明に係る土壌汚染浄化方法は、有害物で汚染された土壌に、汚染物質を抽出する井戸を掘削し、土壌中の汚染物質を真空ポンプで吸引除去する土壌汚染浄化方法において、吸引井戸を二重管とし、前記二重管の内筒管と外筒管の間に設けた水位計により土壌浄化中の地下水位を測定可能とすることとした。
【0013】また前記二重管の内筒管と外筒管との間の水位計により土壌浄化中の地下水位を測定し、当該計測水位に基づき、真空ポンプで発生させる真空度や真空ポンプの排気量を調節して土壌汚染浄化処理をなすこととした。
【0014】
【作用】上記構成によれば、真空ポンプを稼働させると内筒管から気相と液相とが気液混合流となって地上に吸い上げられ、内筒管内部の水面には乱れが発生する。しかし内筒管と外筒管との間には、真空ポンプからの吸引力が常に鉛直方向に働き、外筒管により吸引井戸外部に発生した水面の乱れも防止できることから、安定した水面を形成することができる。このため内筒管と外筒管との間に水位計を設け、当該水位計にて水位検知を行えば、正確な地下水の水位変動を捕らえることできる。そしてこの値をもって真空ポンプの吸引力を変動させれば、内筒管の内部状態に応じた浄化作業が可能となり、もって浄化効率を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る土壌汚染浄化方法の好適な具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明に係る土壌汚染浄化方法を適用した浄化装置の構成図である。同図に示すように浄化装置20は、従来の真空抽出法と同様、汚染領域に吸引井戸22を掘削し、外筒管24をフタ25によって気密に挿入している。ここで当該外筒管24の先端にはストレーナ26が設けられており、地中での吸引を行うとともに、後述する吸引作業時に外筒管24内部に土壌等の固体が侵入するのを防止している。
【0017】そしてこのように構成された外筒管24の内側には内筒管28が挿入されている。当該内筒管28の地上部も含めた全長は外筒管24の全長よりも長く設定され、地中側の先端開口部28Aの位置は、当該外筒管24の先端に取り付けられたストレーナ26に達する寸前までとなっている。また地表面側に突出する片側端部には、気液分離槽27A、真空ポンプ27B、処理槽27Cが接続されている。そして当該処理槽27Cの後にはこれら装置を経由して浄化された気体を大気へと放出するための排気管27Dが設けられている。
【0018】また内筒管28と外筒管26との間には、水位計となるフロート式水位計32が設けられている。これは内筒管28と外筒管26との間に入り込んだ地下水29にフロート34を浮かせ、当該フロート34が上下移動する様子をワイヤ36を介して記録計38にて計測するものとなっている。ここでフタ25においては、ワイヤ36を挿通させるため挿通穴37が設けられているが、この挿通穴37はワイヤ36が挿通する際僅かに隙間が生じるだけの径に設定されている。このため地上部側の圧力が当該挿通穴37を経由して吸引井戸22内部に影響することがない。
【0019】そしてこのフロート34が上下した量を地下水29の水面変動量としている。また記録計38からは地下水29の水面変動量を出力するための信号線39Aが引き出されており、当該信号線39Aは真空ポンプ27Bの真空度および排気量を調整する制御部39Bに接続されている。そして当該制御部39Bは、地下水29の水面変動量の信号を記録計38より受けると、その地下水位に応じた最適の真空ポンプ7の真空度および排気量を算出し、制御信号によって当該真空ポンプ7を制御する。
【0020】このような吸引井戸22では真空ポンプを稼働させると地下水29は、気相、液相の混在した気液混合流30となって内筒管28を通り地上へと揚水される。そしてこの吸引作業によって内筒管28とストレーナ26との間の空間は負圧となり、吸引井戸22の周辺から連続して地下水29が入り込み、当該入り込んだ地下水29は吸引井戸22の底部で内筒管28の先端開口部28Aに流入する。このため内筒管28と外筒管24との間に存在している地下水29は、内筒管28に発生する気液混合流30の影響を受けず、常に内筒管28の開口部に向かった安定した流れが形成されることとなる。よって内筒管28と外筒管24との間にフロート式水位計32を設置すれば、吸引井戸22の水位を真空ポンプ27Bの稼働中でも測定することができる。
【0021】そして地下水29の揚水作業の継続により、地下水29の水位の低下が確認されたならば、気液混合流30における気相の割合が増大していると判断し、真空ポンプ27Bの負荷を抑え、真空度および排気量を調整すればよい。このように地下水29の水位を検知することによって、当該地下水29の水位に応じた真空ポンプ27Bの運転が可能となり、浄化効率の向上を行うことができる。ここで浄化装置20では、水位計としてフロート式水位計32を用いたが、これに代わり接針式の水位計を用いてもよい。
【0022】図2は、水位検知を行う接針式水位計の構造を示す説明図であり、図3は接針式水位計を浄化装置に適用した場合の構成図である。
【0023】浄化装置20では吸引井戸22を二重管構造にすると内筒管28と外筒管24との間の空間が狭くなり、フロート式水位計32のフロート34が入らない場合がある。こうした場合には、内筒管28と外筒管24との間に図2に示すような接針式水位計40を適用してもよい。当該接針式水位計40では、2本の被覆線42を深度方向に平行に設置する。そして一対の被覆線42の間に電源44を設けるとともに、その経路に電流計46を配置する。さらに被覆線42においては任意の間隔毎に針状の導通部となる露出部44を設ける。
【0024】このように構成された接針式水位計40では、露出部48が地下水に浸ると、当該地下水29を経由して一対の被覆線42に電流が流れ、その電流値を電流計46によって計測することができる。そして地下水29の水面が変動すれば、当該地下水29に浸る露出部48が変わり通電経路の抵抗値が変動する。このことから地下水29の水面位置の変動を電流計46における電流値として捕らえることが可能になる。よって図3に示すように、地下水29の水面位置検知をフロート式水位計32の代わりに接針式水位計40を用いても、本発明に係る土壌汚染浄化方法を実施することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、有害物で汚染された土壌に、汚染物質を抽出する井戸を掘削し、土壌中の汚染物質を真空ポンプで吸引除去する土壌汚染浄化方法において、吸引井戸を二重管とし、前記二重管の内筒管と外筒管の間に設けた水位計により土壌浄化中の地下水位を測定可能としたことにより、内筒管の管内で発生する水面の乱れの影響を受けることがない。このため吸引井戸の地下水位を吸引を停止することなく測定することができる。そして前記二重管の内筒管と外筒管との間の水位計により土壌浄化中の地下水位を測定し、当該計測水位に基づき、真空ポンプで発生させる真空度や真空ポンプの排気量を調節して土壌汚染浄化処理をなすこととしたので、効率のよい浄化作業を行うことができる。




 

 


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