米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 日立プラント建設株式会社

発明の名称 有機塩素化合物の除去方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−180237
公開日 平成10年(1998)7月7日
出願番号 特願平8−348375
出願日 平成8年(1996)12月26日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
発明者 能登 一彦 / 角野 立夫 / 橋本 信子 / 小笠原 多佳子
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】トリクロロエチレン、ジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位にアンモニア酸化細菌を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを接触させることを特徴とする有機塩素化合物の除去方法。
【請求項2】トリクロロエチレン、ジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを接触させることを特徴とする有機塩素化合物の除去方法。
【請求項3】前記汚染部位の溶存酸素濃度が3mg/l以下の場合には、前記汚染部位にエアを供給することを特徴とする請求項1又は2の有機塩素化合物の除去方法。
【請求項4】トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを好気性雰囲気下で接触させ、次に、前記アンモニア酸化細菌及び前記アンモニア水溶液の注入を停止すると共に、前記汚染部位に脱窒細菌の栄養源を注入し、アンモニア酸化細菌により生成されたアンモニア酸化生成物と脱窒細菌とを嫌気性雰囲気下で接触させることを特徴とする有機塩素化合物の除去方法。
【請求項5】前記脱窒細菌は、前記汚染部位に土着する脱窒細菌又は汚染部位に注入した脱窒細菌のうちの少なくとも何れかであることを特徴とする請求項4の有機塩素化合物の除去方法。
【請求項6】トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下で接触させることを特徴とする有機塩素化合物の除去方法。
【請求項7】トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌、アンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液、3価の鉄イオン又は2価の鉄イオンと鉄酸化細菌の少なくとも何れかを注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌、注入した3価の鉄イオン及び鉄酸化細菌により酸化されて生じた3価の鉄イオンのうちの少なくとも何れかとを、溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下で接触させることを特徴とする有機塩素化合物の除去方法。
発明の詳細な説明
【0001】本発明は、有機塩素化合物の除去方法に係り、特に、トリクロロエチレン又はジクロロエチレンの汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位から汚染物質を除去する有機塩素化合物の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トリクロロエチレンやジクロロエチレンの汚染物質で汚染された土壌又は地下水から、微生物の分解活性を利用して汚染物質を除去するには、メタン酸化細菌、フェノール酸化細菌又はトルエン酸化細菌を利用することが検討されてきた。
【0003】これら汚染物質を酸化分解する分解菌の分解活性を発現するためには、メタン又はフェノール、窒素源、りん源、及び酸素を含む気体又は液体を汚染部位の地中に注入し、人為的に注入したこれらの分解菌、或いは汚染部位の土壌中又は地下水中に土着的に存在する分解菌を増殖させ、分解酵素を誘導させる必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メタン酸化細菌の場合、可燃性ガスであるメタンを地中に吹き込むことは危険であると共に、大気中に漏出するメタンは地球の温暖化の一因になるという欠点がある。一方、フェノール酸化細菌又はトルエン酸化細菌の場合、フェノール又はトルエンを地中に注入するので、極微量の残存があっても飲料水の飲適基準値を満たせなくなるという欠点がある。
【0005】本発明のこのような事情に鑑みてなされたもので、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位から汚染物質を除去する有機塩素化合物の除去方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を解決するために、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位にアンモニア酸化細菌を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを接触させることを特徴とする。
【0007】また、本発明は前記目的を解決するために、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを接触させることを特徴とする。
【0008】また、本発明は前記目的を解決するために、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを好気性雰囲気下で接触させ、次に、前記アンモニア酸化細菌及び前記アンモニア水溶液の注入を停止すると共に、前記汚染部位に脱窒細菌の栄養源を注入し、アンモニア酸化細菌により生成されるアンモニア酸化生成物と前記脱窒細菌とを嫌気性雰囲気下で接触させることを特徴とする。
【0009】また、本発明は前記目的を解決するために、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下で接触させることを特徴とする。
【0010】また、本発明は前記目的を解決するために、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位に、アンモニア酸化細菌、アンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液、3価の鉄イオン又は2価の鉄イオンと鉄酸化細菌の少なくとも何れかを注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌、注入した3価の鉄イオン及び鉄酸化細菌により酸化されて生じた3価の鉄イオンのうちの少なくとも何れかとを、溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下で接触させることを特徴とする。
【0011】本発明は、アンモニア酸化細菌の酸化酵素(アンモニアモノオキシゲナーゼ)が、基質特異性の比較的低い酵素であり、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素化合物を酸化分解する性質に着目し、汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位の場所で汚染物質を除去できるようにしたものである。
【0012】請求項1の発明によれば、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位にアンモニア酸化細菌を注入し、汚染物質とアンモニア酸化細菌とを接触させるようにした。これにより、アンモニア酸化細菌が汚染物質を酸化分解する。アンモニア酸化細菌は増殖基質がなくても汚染物質を酸化分解するが、請求項2の発明によれば、アンモニア酸化細菌と増殖基質であるアンモニア水溶液とを汚染部位に注入し、アンモニア酸化細菌と汚染物質を接触させることにより、分解速度を著しく大きくすることができる。
【0013】請求項4の発明によれば、アンモニア酸化細菌で汚染物質を酸化分解した後、アンモニア酸化細菌及びアンモニア水溶液の注入を停止すると共に、前記汚染部位に脱窒細菌の栄養源を注入し、アンモニア酸化細菌により生成されたアンモニア酸化生成物と脱窒細菌とを嫌気性雰囲気下で接触させるようにした。これにより、アンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入することにより生成される酸化生成物である亜硝酸態窒素や硝酸態窒素が脱窒細菌で嫌気脱窒されて除去される。
【0014】請求項6の発明によれば、アンモニア酸化細菌による汚染物質の酸化分解において、前記汚染部位が溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性状態下で汚染物質とアンモニア酸化細菌とを接触させるようにしたので、注入したアンモニアの酸化生成物は亜硝酸態窒素や硝酸態窒素を経ることなく窒素ガス或いは亜酸化窒素ガスとして汚染部位から除去される。
【0015】請求項7の発明によれば、汚染部位に、アンモニア酸化細菌、アンモニア水溶液、3価の鉄イオン又は2価の鉄イオンと鉄酸化細菌のうちの少なくとも何れかを注入し、汚染物質とアンモニア酸化細菌、注入した3価の鉄イオン、又は鉄酸化細菌により酸化されて生じた3価の鉄イオンのうちの何れかとを、溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性状態下で接触させるようにしたので、注入したアンモニアの酸化生成物は亜硝酸態窒素や硝酸態窒素を経ることなく窒素ガス或いは亜酸化窒素ガスとして汚染部位から除去されると共に、微好気性雰囲気下でのアンモニアの酸化生成物として生成されるヒドロキシルアミンも3価の鉄イオンにより好気脱窒されて除去される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係る有機塩素化合物の除去方法の好ましい実施の形態について詳説する。図1は、本発明の有機塩素化合物の除去方法を適用する除去装置を使用してトリクロロエチレン(以下、TCEと称す)で汚染された汚染部位から汚染物質を除去する一例である。
【0017】図1に示すように、TCEで汚染された土壌及び地下水の汚染部位10に対して地下水脈12の上流側に位置する汚染部位10に地上からパイプを配設して注入用井戸14を形成する。そして、地上に設置したアンモニア酸化細菌の培養槽16で培養したアンモニア酸化細菌懸濁液を、注入管18を介して注入用井戸14に供給する。供給されたアンモニア酸化細菌懸濁液は、注入管18と注入用井戸14の接続部に設けられた注入ポンプ20により汚染部位10に注入される。アンモニア酸化細菌懸濁液の注入量は、注入量調整バルブ22により調整される。培養槽16は、菌体と培養のための培地とを、UF膜で分離する、所謂、膜分離型の連続培養リアクターを用い、これにより菌体懸濁液中のアンモニア濃度と亜硝酸濃度を制御する。
【0018】注入管18には、添加配管24によりアンモニア貯留槽26及びメタノール貯留槽28に接続される。アンモニア貯留槽26及びメタノール貯留槽28の排出口には、それぞれ添加調整バルブ30、32が設けられる。これにより、アンモニア貯留槽26からはアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液が汚染部位10に供給され、メタノール貯留槽28からは後記する脱窒細菌の栄養源(電子供与体)であるメタノール等の有機物が汚染部位10に供給される。
【0019】注入用井戸14には、エア配管34を介してコンプレッサ36が接続され、汚染部位10に好気性雰囲気を必要とする場合には、注入用井戸14を介して汚染部位10にエアが供給される。一方、前記地下水脈12の下流側に位置する汚染部位10には、吸引用井戸38が設けられる。吸引用井戸38の地上位置には吸上ポンプ40が設けられると共に、吸引用井戸38内には図示しないDO(溶存酸素)センサが配設され、DOセンサがDOモニタ42に接続される。これにより、汚染部位10から吸引用井戸38を介して吸い上げられた土壌中の地下水の溶存酸素濃度が検出され、汚染部位10の好気性状態或いは嫌気性状態がモニタされる。吸引用井戸38を介して吸い上げられた地下水は、吸引用井戸38と注入用井戸14を繋ぐ連通管44を介して再び汚染部位10に戻される。
【0020】また、汚染部位10に対して下流側に位置する地下水脈12中にも吸上ポンプ45を備えたモニタリング用井戸46が配設され、TCEが汚染部位10から地下水脈12中に漏出しているか否かがモニタリングされる。次に、上記の如く構成された有機塩素化合物の除去装置を用いて本発明の有機塩素化合物の除去方法について説明する。
【0021】アンモニア酸化細菌懸濁液とアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入用井戸14を介して汚染部位10に注入する。この注入操作と並行して吸引用井戸38から汚染部位10の地下水が汲み上げられ、汚染部位10の溶存酸素濃度がモニタリングされる。モニタリングされた溶存酸素濃度が3mg/l以下の場合には、コンプレッサ36からエアが注入用井戸14中を流れるアンモニア水溶液中に吹き込まれる。これにより、アンモニア酸化細菌は、TCE酸化分解の適切な雰囲気条件下においてTCEに接触し、TCEを効率的に酸化分解する。
【0022】図2の線Aは、アンモニアの有無におけるアンモニア酸化細菌のTCE分解効率を調べた結果である。TCE水溶液の初期濃度を0.37mg/lとした。最初、アンモニアが存在しない状態でアンモニア酸化細菌とTCEとを接触させ、200分経過後にアンモニア源として硫安(NH4 2 SO4 を140mg/l添加した。図2の線Aから分かるように、アンモニア酸化細菌はアンモニアがなくても汚染物質を酸化分解することができるが、増殖基質であるアンモニアが添加されてからはTCE濃度が顕著に低減された。従って、アンモニア酸化細菌にアンモニアを共存させて汚染部位に注入することによりTCEの分解速度を著しく大きくすることができる。例えば、汚染部位が平均して3mg/l濃度のTCEに汚染された場合、上記操作を行うことによりTCE濃度を目標濃度である0.03mg/l以下まで低減することができる。
【0023】ところで、TCEの分解速度を大きくするために汚染部位にアンモニアを注入すると、アンモニアの酸化生成物である亜硝酸態窒素(NO2 −N)、硝酸態窒素(NO 3−N)、ヒドロキシルアミン(NH2 OH)、亜酸化窒素(N2 O)等が生成される。生成される酸化生成物は、生成される際の溶存酸素濃度により相違し、好気性雰囲気下では主として亜硝酸態窒素と硝酸態窒素が生成される。また、溶存酸素濃度が1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下では、主としてヒドロキシルアミンや亜酸化窒素が生成される。
【0024】図2の線Bは、アンモニアの注入によりアンモニア酸化細菌で生成される亜硝酸態窒素を示したものである。図2の線Bから分かるように、アンモニア源である硫安を添加した時点から亜硝酸態窒素が生成されている。このことから、本発明者等は、汚染物質を酸化分解でき、且つこれらの酸化生成物が汚染部位中に残存しないための2つの方法を提案する第1の方法は、アンモニア酸化細菌懸濁液、アンモニア水溶液を汚染部位に注入してTCEを分解した後、アンモニア酸化細菌懸濁液とアンモニア水溶液の注入を停止すると共に、コンプレッサからエアを供給している場合にはエアの供給を停止する。これにより、汚染部位に注入したアンモニア酸化細菌は死滅し始める。また、アンモニア酸化細菌はTCEの酸化分解を行った際に酵素が阻害を受け、一部はその時に死滅する。そして、死滅した菌体、或いは汚染部位に注入したメタノール、元素態硫黄等の有機物を栄養源(電子供与態)として脱窒細菌の働きにより酸化生成物である亜硝酸態窒素や硝酸態窒素を脱窒して窒素ガスに変換する。即ち、酸素が不足した嫌気性雰囲気下では、脱窒細菌は亜硝酸態窒素又は硝酸態窒素を利用した呼吸を行うので、亜硝酸態窒素や硝酸態窒素を窒素ガスに脱窒させることができる。この時、吸引用井戸38から汲み上げられた地下水の溶存酸素濃度が0.5mg/l以下に低下しない場合、汚染部位に残存する酸素に対して菌体由来の有機物が不足していると考えられるため、その時にメタノールや元素態硫黄の添加を行うようにすればよい。また、脱窒細菌は、汚染部位に土着する脱窒細菌でもよいし、注入用井戸14を介して注入した脱窒細菌でも良い。
【0025】これにより、二次汚染を行うことなく汚染部位のTCEを除去することができる。第2の方法は、汚染部位が溶存酸素濃度1.5mg/l以下、更に好ましくは0.5mg/l以下の微好気性雰囲気下でTCEとアンモニア酸化細菌とを接触させる方法である。ここで、微好気性雰囲気下とは、1.5mg/l以下、更に好ましくは0.5mg/l以下の濃度で汚染部位10に酸素が存在する状態をいう。
【0026】第2の方法によれば、増殖基質であるアンモニアの存在下でアンモニア酸化細菌とTCEとが微好気性雰囲気下で接触することにより、TCEを酸化分解する。一方、アンモニアは酸化されて亜酸化窒素や一酸化窒素となりガスの状態で汚染部位から大気中に放出される。更に、この時に、3価の鉄イオン又は2価の鉄イオンと鉄酸化細菌とのうちの少なくとも何れかを汚染部位10に注入すれば、アンモニアの酸化により生成されたヒドロキシルアミンは、3価の鉄イオンにより好気脱窒されて窒素ガスに変換される。これによりヒドロキシルアミンは窒素ガスとして汚染部位から大気中に放出される。第2の方法の場合にも、汚染部位が平均して3mg/l濃度のTCEに汚染された場合、TCE濃度を目標濃度である0.03mg/l以下まで低減することができる。
【0027】そして、第1の方法を採用するか第2の方法を採用するかは、汚染部位10の溶存酸素濃度がもともと1.5mg/l以下の場合には、汚染部位の溶存酸素濃度をそのまま利用できる第2の方法で行うことが適策である。また、汚染部位10の溶存酸素濃度が1.5〜3mg/lの範囲の場合には、汚染部位10の溶存酸素濃度を上げる方が容易なので、第1の方法を採用することが適策である。
【0028】尚、本発明の実施の形態では、汚染部位がTCEで汚染された例で説明したが、これに限定されるものではなくジクロロエチレン等の有機塩素化合物に適用することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機塩素化合物の除去方法によれば、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位にアンモニア酸化細菌を注入し、汚染物質とアンモニア酸化細菌とを接触させるようにしたので、汚染物質を酸化分解することができる。
【0030】この酸化分解において、アンモニア酸化細菌と一緒に増殖基質であるアンモニア水溶液を汚染部位に注入すると汚染物質の酸化分解を促進することができる。また、アンモニア水溶液を注入することにより、生成される亜硝酸態窒素等のアンモニア酸化生成物も除去するようにしたので、汚染部位を二次汚染することもない。しかも、増殖基質として従来のように可燃性ガスや毒物を用いる必要がないので、安全上や衛生上の危惧もない。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013