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発明の名称 有害ガス吸着処理方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−156139
公開日 平成10年(1998)6月16日
出願番号 特願平8−331597
出願日 平成8年(1996)11月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一 (外1名)
発明者 田中 明雄 / 吉沢 知展
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、前記倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給するとともに、前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させて有害ガス吸着をなさしめることを特徴とする有害ガス吸着処理方法。
【請求項2】 倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、前記倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給して前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させて有害ガス吸着をなすとともに、前記ガス吸着処理部を複数併設しておき前記倉庫の出口ガス濃度と還流ガス濃度を検出しその濃度比によって吸着対象処理部を順次切替使用することを特徴とする有害ガス吸着処理方法。
【請求項3】 倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、前記倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給して前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させて有害ガス吸着をなすとともに、前記ガス吸着処理部を複数併設しておき、前記ガス吸着処理部毎に切替濃度を段階的に設定して記憶させ、前記倉庫の出口ガス濃度が検出して前記記憶された切替濃度と比較し、検出濃度と一致する切替濃度に設定された吸着処理部への流路切替をなすことを特徴とする有害ガス吸着処理方法。
【請求項4】 複数の倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、対象倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給して前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させることにより有害ガス吸着をなすとともに、前記ガス吸着処理部を複数併設しておき、前記倉庫の出口ガス濃度と還流ガス濃度を検出しその濃度比によって吸着対象処理部を順次切替使用し、処理対象倉庫の切替時には前回の吸着作業時の初段吸着処理部に続く次段吸着処理部から有害ガスの吸着をなさしめることを特徴とする有害ガス吸着処理方法。
【請求項5】 倉庫内の有害ガスの吸着処理を行う有害ガス吸着処理装置であって、倉庫に設けられたガス出口部とガス還流口とに複数のガス吸着処理部を並列接続するとともに各ガス吸着処理部へのガス流路切替手段を設け、前記ガス出口部とガス還流口にはガス濃度検出手段を備え、このガス濃度検出手段からの濃度信号を入力し出口ガス濃度と還流口ガス濃度との濃度比により前記複数のガス吸着処理部を選択切替する濃度解析手段を設けたことを特徴とする有害ガス吸着処理装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、倉庫内の有害ガス吸着処理方法および装置に係り、特にくん蒸室内で青果物等をくん蒸処理した後の臭化メチル等といった有害ガスの吸着処理方法および有害ガス吸着処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、青果物等への付着害虫駆除のために、くん蒸処理が行われる。このくん蒸処理には臭化メチルを含む有害ガスが使用されるため、くん蒸処理後のガス処理が問題となる。従来のくん蒸処理装置の構成図を図8に示す。同図に示すように、くん蒸装置1を用いたくん蒸処理手順は、まず臭化メチルボンベ2から気化装置3を介してくん蒸倉庫4に臭化メチルガスを供給し、くん蒸庫4内に臭化メチルガスを充満させて被くん蒸物に付着した害虫等の駆除を行う。そして、くん蒸処理が終了した後は、倉庫からの排ガス流路に設けられた希釈バルブ5を開放操作して大気側より希釈空気の導入しつつ排気ファン6の作動により、くん蒸倉庫4に充満している臭化メチルガスを、新鮮な空気で人体に問題のない濃度まで希釈させた状態で大気中に放出させている。
【0003】しかしこうした方法では、大気中に放出される臭化メチルの総量を低減したことにはならず、十分な処理方法とは言いがたい。そして臭化メチルは、フロンと同様にオゾン層破壊物質の一因とされており、大気への放出量を極力低減することが望まれていた。
【0004】このため排出ガス中の臭化メチルを活性炭によって吸着させ、排ガス中から臭化メチルを除去する活性炭吸着方法の採用が一部で検討されている。しかし活性炭に臭化メチルを吸着させる方法は、臭化メチルの特性によって種々の問題点が存在していた。
【0005】図9には臭化メチルの濃度と活性炭の平衡吸着量を示す。臭化メチルは、沸点が約4℃と低いことから、同図に示すように、平衡吸着量が小さく、また濃度が薄い場合の平衡吸着量が極端に小さい特性を持っており、人体に問題のない濃度まで吸着処理をするためには、必要活性炭量が多大となる。さらにくん蒸倉庫内の臭化メチル排出ガスは、排気に伴って吸気弁14から外気が導入されて希釈排気されるため図10に示すように、時問とともに急激に濃度が低下する。このため図11に示すように、高濃度の臭化メチルを活性炭に吸着しても低濃度の臭化メチルが流入してくると、臭化メチルは吸着された活性炭から離れ、下流の活性炭へと移動したり活性炭層から放出されてしまう性質があった。このことから一塔の活性炭吸着塔を設けた方式では、処理ガス濃度を維持するために必要な活性炭量が膨大になるとともに、一回の吸着処理毎に活性炭の再生処理または交換をする必要があり、設備費、運転費が大きくなる問題点が発生していた。
【0006】こうした問題点を解決するために、臭化メチルを直列多段の活性炭吸着塔で各濃度の飽和吸着量まで吸着する方法を提案した(特開平8−24572号)。この方法は、くん蒸倉庫からの臭化メチル排ガスの濃度に応じて多段の吸着塔の排ガス導入場所を切り替えるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述した直列多段の吸着方法にあっても、活性炭吸着塔の切り替えタイミングを、活性炭吸着塔へ流入する臭化メチルの濃度の時間変化や飽和吸着量を既存データからあらかじめ予測をしておく必要があり、くん蒸倉庫の大きさや排気の風量が変化すると、その都度吸着塔に流入する臭化メチルの濃度変動を予測し、運転スケジュールを決定しなくてはならなかった。したがって、排ガス濃度を所定濃度以下に維持するには、事前検討を厳密に行い、安全を見込んで活性炭を余分に吸着塔に充填しておく必要があった。また活性炭が平衡まで十分吸着される以前に再生処理するという不都合があった。
【0008】本発明は前記従来技術の間題点に着目し、くん蒸倉庫とガス吸着処理部との間で確実に臭化メチルに代表される有害ガスの吸着を行うとともに、吸着手段となる活性炭を有効に利用して必要活性炭量を大幅に低減することができる有害ガス吸着処理方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る有害ガス吸着処理方法は、第1に、倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、前記倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給するとともに、前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させて有害ガス吸着をなさしめることを特徴とするものである。
【0010】第2には、倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、前記倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給して前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させて有害ガス吸着をなすとともに、前記ガス吸着処理部を複数併設しておき前記倉庫の出口ガス濃度と還流ガス濃度を検出しその濃度比によって吸着対象処理部を順次切替使用するように構成した。
【0011】第3には、倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、前記倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給して前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させて有害ガス吸着をなすとともに、前記ガス吸着処理部を複数併設しておき、前記ガス吸着処理部毎に切替濃度を段階的に設定して記憶させ、前記倉庫の出口ガス濃度が検出して前記記憶された切替濃度と比較し、検出濃度と一致する切替濃度に設定された吸着処理部への流路切替をなすように設定した。
【0012】第4には、複数の倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、対象倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給して前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させることにより有害ガス吸着をなすとともに、前記ガス吸着処理部を複数併設しておき、前記倉庫の出口ガス濃度と還流ガス濃度を検出しその濃度比によって吸着対象処理部を順次切替使用し、処理対象倉庫の切替時には前回の吸着作業時の初段吸着処理部に続く次段吸着処理部から有害ガスの吸着をなさしめることを特徴としている。
【0013】また、本発明に係る有害ガス吸着処理装置は、倉庫内の有害ガスの吸着処理を行う有害ガス吸着処理装置であって、倉庫に設けられたガス出口部とガス還流口とに複数のガス吸着処理部を並列接続するとともに各ガス吸着処理部へのガス流路切替手段を設け、前記ガス出口部とガス還流口にはガス濃度検出手段を備え、このガス濃度検出手段からの濃度信号を入力し出口ガス濃度と還流口ガス濃度との濃度比により前記複数のガス吸着処理部を選択切替する濃度解析手段を設けたものである。
【0014】
【作用】上記構成によれば、くん蒸庫などの倉庫内有害ガスはガス吸着処理部に排出されるが、一方的に排出させずに再度倉庫側に還流させ、ガス吸着処理部での吸着機能が残存している場合にこれを有効活用することができる。これにより、吸着剤の使用効率を高めるとともに、ガスが有害状態のまま大気へと放出されることはない。このため活性炭等の吸着剤の使用効率が高められるとともに、確実に有害ガスを吸着処理することが可能になる。
【0015】また、倉庫と並列に設置した複数のガス吸着処理部に、倉庫内の有害ガスを流路を切り替えながら順次流入させるため、吸着剤の必要量を大幅に低減することができる。また、倉庫の1倉分の有害ガスを処理した時に低濃度の有害ガスを吸着処理して吸着能力のあるガス吸着処理部が再使用されるため、吸着剤を有効利用することができ、同様に必要吸着剤の使用量を大幅に低減することができる。
【0016】並列配置された吸着処理部の切替は、倉庫のガス出口および還流口に配置したガス濃度センサにより濃度比を求め、吸着剤の吸着処理能力を処理前後のガス濃度で検出判定することで行うか、あるいは各吸着処理塔における切替濃度をあらかじめ設定して記憶させておき、その切替濃度に各吸着処理塔の検出濃度が達したことを検出して行うため、事前の飽和吸着量の予測等の判断が不要となり、現実の処理能力に即した切替使用により、効率的にガス吸着処理能力を活用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る有害ガス吸着処理方法および装置の好適な具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る有害ガス吸着処理装置の構成図である。同図に示すように、有害ガス吸着処理装置10は、青果物等に付着する害虫駆除を行うためのくん蒸室となるくん蒸倉庫12に接続されており、くん蒸処理が終了した後の有害ガスとなる臭化メチルを吸着処理可能にしている。
【0018】くん蒸倉庫12には、図示しない臭化メチルボンベと気化装置とが接続されており、くん蒸倉庫12には気化された臭化メチルが導入可能になっているとともに、くん蒸倉庫12内部へ外気を導入可能にする給気口に吸気弁14が設けられている。そして、このようなくん蒸倉庫12からは内部の臭化メチルを含むガスを排出する送気管16が引き出され、当該送気管16には、くん蒸倉庫12側から順に送気管の開閉をなす吸気口弁18と、臭化メチルの濃度を計測する臭化メチル濃度センサ20Aと、後述するガス吸着処理部へ臭化メチルの送気をなす排気ファン22とが設けられている。そして排気ファン22から先の送気管16には、ガス吸着処理部となる5塔の活性炭吸着塔24が並列に接続されている。
【0019】当該活性炭吸着塔24の内部には、臭化メチルの吸着剤としての活性炭が充填されており、くん蒸倉庫12内部の気体から臭化メチルを吸着し、気体の浄化作用を行うことを可能としている。すなわち活性炭吸着塔24の片側端部から内部へと導入された気体は、活性炭吸着塔24内部の活性炭層を通過する際に、臭化メチルが吸着され、活性炭吸着塔24の他方端部から排出されるようになっている。
【0020】またこのように構成された個々の活性炭吸着塔24と送気管16との間には、活性炭吸着塔24へ有害ガスの送気、閉止を行うための切替手段となる開閉バルブ26が設けられている。そしてこれらの開閉バルブ26は、後述する濃度解析装置の指令により開閉可能とされ、流通する吸着塔24を選択切替できるようにしている。
【0021】そして個々の活性炭吸着塔24からは、吸着処理後の処理ガスを排出しくん蒸倉庫12に接続される還流管28が引き出されており、吸着処理ガスを再びくん蒸倉庫12に還流可能としている。ここで還流管28においては、くん蒸倉庫12側から順に排気口弁30と臭化メチル濃度センサ20Bとが設けられている。
【0022】送気管16と還流管28とに設けられた臭化メチル濃度センサ20は、くん蒸倉庫12の出口ガス濃度および還流口ガス濃度を検出し、それぞれ濃度信号を濃度解析装置32に出力するものとなっている。当該濃度解析装置32によって送気側および排気側での臭化メチルの濃度比を算出し記憶できるようになっている。そしてこの臭化メチルの濃度比があらかじめ設定された濃度比に達すると、それに応じて個々の活性炭吸着塔24に設けられた開閉バルブ26の開閉を行うようにしている。これは基本的にはくん蒸倉庫12からの出口ガス濃度に対し、吸着処理された後にくん蒸倉庫12に還流される処理ガス濃度が近似することにより、現用活性炭吸着塔24が飽和状態に達したものと判断できる。したがって、倉庫出口ガス濃度と還流処理ガス濃度の比が一致もしくは近似した場合に、使用する活性炭吸着塔12を次段の吸着塔に切り替えるようにするのである。
【0023】このように構成された有害ガス吸着処理装置10を用いて、くん蒸倉庫12で使用した臭化メチルを吸着する処理手順を説明する。くん蒸倉庫12内部に充填されている臭化メチルを有害ガス吸着処理装置10へと送り込むため、まず送気管16および還流管28に設けてある吸気口弁18と排気口弁30とを開く。次いで排気ファン22を稼働させ、くん蒸倉庫12内部の臭化メチルを、有害ガス吸着処理装置へと送り込む。ここで当該有害ガス吸着処理装置10に設けられている5塔の活性炭吸着塔24に対応する開閉バルブ26のうち1つを選択するとともに当該開閉バルブ26を開く。そして排気ファン22によって送り出された臭化メチルを、選択された開閉バルブ26に対応する活性炭吸着塔24に導入させる。
【0024】このように有害ガス吸着処理装置10を設定することにより、臭化メチルは、第1の活性炭吸着塔24へと導入され、当該活性炭吸着塔24内部の活性炭によって吸着がなされる。そして第1の活性炭吸着塔24を通過した処理後の処理ガスは、還流管28を経由して、再びくん蒸倉庫12へと戻される。このようにくん蒸倉庫12内部の臭化メチルは、外部に漏れることなく、当該くん蒸倉庫12と活性炭吸着塔24との間を循環し、吸着されていく。
【0025】ここで第1の活性炭吸着塔24での吸着作業が進み、当該第1の活性炭吸着塔24が飽和状態に近くなると、臭化メチルの吸着作業を第1の活性炭吸着塔24への送気を停止させ、第2の活性炭吸着塔24に切り替える。そしてこの活性炭吸着塔24の吸着能力の把握、および活性炭吸着塔24間の切り替えは、濃度解析装置32によって行われる。
【0026】濃度解析装置32には、送気管16と還流管28とに設けた臭化メチル濃度センサ20A、20Bが接続されているので、吸着作業中はこれら臭化メチル濃度センサ20A、20Bにて送気管16および還流管28の中の臭化メチルの濃度を常に監視しておく。ここで吸着作業の進行とともに臭化メチルは活性炭吸着塔の活性炭によって吸着されていくので送気管16側の臭化メチルの濃度は低下する。そして送気管16側の臭化メチルの濃度が低下すると、活性炭の平衡吸着量は小さくなることから活性炭吸着塔の吸着効率が下がり、還流管28側の臭化メチルの濃度は、送気管16側の臭化メチルの濃度に近づいていく。送気管16側と還流管28側との臭化メチルの濃度の差が、あらかじめ設定した濃度差以内になると、濃度解析装置32は活性炭吸着塔24の切り替えを行うタイミングであると判断しその濃度を記憶するとともに、第1の開閉バルブ26を閉じるとともに第2の開閉バルブ26を開くのである。そして濃度解析装置32の判断により、次々と活性炭吸着塔24を切り替えていけば、くん蒸倉庫12内部に充満した臭化メチルを効率よく吸着でき、また吸着作業に必要とする活性炭の使用量も低減させることができる。
【0027】発明者は、本発明に係る有害ガス吸着処理装置10の活性炭の使用低減効果を、活性炭吸着塔24を一塔設置した場合と実験的に比較した。ここでは一塔式の活性炭層内部での状況を把握するため、活性炭吸着塔22を直列に連結した処理装置34と比較した。これを図2に示す。
【0028】同図に示すように、処理装置34は、同一容量の活性炭吸着塔を5塔準備し、5塔を直列に連結している。そして処理装置34を用いた処理方法では,l0000ppmに調整した臭化メチルを一気に活性炭吸着塔24へと導入させる。また本発明に係る有害ガス吸着処理装置10を用いた処理方法(以下、分割方法と称す)では、まず最上流の第1の活性炭吸着塔24から流し始め、処理ガス濃度と入口濃度との濃度差があらかじめ設定した濃度差以内になった時点で第2の活性炭吸着塔24に切替え、これを順次、各活性炭吸着塔24において繰り返した。
【0029】その結果、図3に示すように臭化メチルの処理濃度によって必要とする活性炭量は異なるが、分割方法では処理装置34を用いた処理方法と比較して約30%の活性炭量を低減でき、分割方法の有効性を確認できた。これは活性炭吸着塔24を順次切り替えることで、図4に示すように前段の活性炭吸着塔24程多くの臭化メチルを吸着でき、処理装置34を用いた処理方法のように臭化メチルが後段の活性炭吸着塔24に移行する現象を回避できたためである。
【0030】図5は第1実施例における臭化メチルの吸着状況を排気時間と臭化メチルの濃度とで示したグラフである。同図に示すように排気時間の経過に伴い、選択された活性炭吸着塔24における入口の臭化メチル濃度は減少し、活性炭吸着塔出口の臭化メチル濃度は増加する。そして入口濃度と出口濃度との差が所定の濃度差に収まると、現在の活性炭吸着24での吸着処理を停止させ、第2の吸着塔24にて吸着処理を開始する。
【0031】ここで第1の吸着塔の平衡濃度(図中ポイントA)と、第2の吸着塔の平衡濃度(図中ポイントB)とは著しく異なり、第2の吸着塔は高濃度ガスに対して吸着余裕が十分にあることは明らかである。このため第2実施例では、確実に活性炭量を低減できる方法として低濃度時に吸着した活性炭を高濃度時に再度使用する効果を実験的に確認した。すなわち複数のくん蒸倉庫があり、この有害ガス吸着処理を行うに際し、最初のくん蒸倉庫の吸着は上述の第1実施例と同様に行うが、第2のくん蒸倉庫のガス処理をなす場合には、前回に高濃度のガスを通した初段の第1活性炭吸着塔を使用せず、前回の次段活性炭吸着塔を初段吸着塔として用いるものである。このように吸着能力が確実に期待できる第2の吸着塔から吸着を開始すれば活性炭を有効利用することができる。そしてこのとき第1活性炭吸着塔は、吸着ガスの脱着処理や活性炭の交換を行ったり、再生処理等が終了している場合には最終段の吸着塔として使用すればよい。
【0032】実験は第1実施例で示した実験装置を用い、3倉分のくん蒸倉庫12内部の臭化メチル処理を想定して行った。この作業手順を図6に示す。直列方式では、1倉目の臭化メチルタンク36においてl0,000ppmに調整した臭化メチルを一気に流し、分割方式については、まず最上流となる第1の活性炭吸着塔24から流し始め、活性炭が破過した時点(実験では、処理ガスがその時点の入口濃度の5%になった際)で第2の活性炭吸着塔24に切替える。また2倉目の臭化メチルタンク38においては第2の活性炭吸着塔24から吸着作業を行い、3倉目の臭化メチルタンク40においては第3の活性炭吸着塔24から吸着作業を行い、高濃度時に吸着した臭化メチルが脱着しないようにした。その結果、500ppm以下まで処理する場合、図7に示すように処理倉数が多くなるほど直列方式の必要活性炭量の増加割合が多くなった。そして3倉処理の場合では、直列方式と比較して分割方式では約30%の活性炭量を低減できた。これは第1実施例と同様に直列方式は臭化メチルの脱着が進むが、分割方式ではこれを少なくできたためである。
【0033】また同一のくん蒸倉庫と有害ガス吸着処理装置とを用い、同一の作業を繰り返す場合にあっては、有害ガスの吸着経過は正確に把握できる。このため濃度解析装置32にあらかじめ個々の活性炭吸着塔24の切替濃度を記憶させておき、この値と臭化メチルセンサ20Bが検出する出口ガス濃度とを比較し、対応する活性炭吸着塔24に次々と切り替えていってもよい。
【0034】また上記した本実施例においては、特にくん蒸用臭化メチルの吸着処理方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、倉庫や容器内に残留する有害ガスを安定的に処理するためのものであれば、いずれにも適用可能である。また本実施例においては5塔の活性炭吸着塔での説明を行ったが、活性炭吸着塔24の設定数を5塔に限定するものではなく、くん蒸室の容量、および有害ガスの濃度の条件等により自由に複数設定できることはいうまでもない。また、倉庫としてはその規模の大小は問わない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、倉庫内の有害ガスを吸着処理する方法であって、前記倉庫内ガスをガス吸着処理部に送給するとともに、前記ガス吸着処理部からの処理ガスを倉庫内に還流させて有害ガス吸着をなさしめるため、吸着剤の利用効率を高めつつ、有害ガスが外部に漏らすことがなく確実にガス吸着処理部にて吸着作業を行うことができる。
【0036】そして前記ガス吸着処理部を複数併設しておき前記倉庫の出口ガス濃度と還流ガス濃度を検出しその濃度比が小さくなった場合に吸着対象処理部を順次切替使用するか、前記ガス吸着処理部毎に切替濃度を段階的に設定して記憶させ、前記倉庫の出口ガス濃度が検出して前記記憶された切替濃度と比較し、検出濃度と一致する切替濃度に設定された吸着処理部への流路切替をなすこととしたので、ガス吸着処理部は他のガス吸着処理部からの影響を受けず有害ガスの吸着作業を行えるとともに、吸着剤(活性炭)の使用量低減を図ることができる。
【0037】さらに複数の倉庫の有害ガス処理するに際して、前記有害ガスを吸着処理した後の前記ガス吸着処理部を、異なる倉庫の有害ガス吸着作業時には、前回倉庫の吸着作業時の初段吸着処理部に続く次段吸着処理部から吸着処理するようにしたので、ガス吸着処理部の吸着剤の有効活用が図られ、もって吸着剤の使用量を低減させることが可能になる。




 

 


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