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コンクリートの耐食工法 - ジェイ.シーコンポジット株式会社
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発明の名称 コンクリートの耐食工法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−180931
公開日 平成10年(1998)7月7日
出願番号 特願平8−343905
出願日 平成8年(1996)12月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
発明者 岩田 藤夫 / 西村 清一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 予め、有機高分子樹脂シート又は、有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる耐食性FRPシートの裏面側に、有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層を形成せしめた耐食性シート体を準備し、一方、コンクリート面に有機高分子樹脂系又は無機セメント系よりなるシート張付け用接着剤を塗付し、これが未硬化の段階で耐食性シート体を接着し、シート張付け用接着剤が硬化後に耐食性シート体の接合部を接合することによってコンクリートに耐食性を付与してなることを特徴とするコンクリートの耐食工法。
【請求項2】 予め、有機高分子樹脂シート又は、有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる耐食性FRPシートの表面側に、高耐食性有機高分子樹脂層又は高耐食性有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる高耐食性FRP層を設けるとともに、裏面側に有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層を形成せしめた高耐食性シート体を準備し、一方、コンクリート面に有機高分子樹脂系又は無機セメント系よりなるシート張付け用接着剤を塗付し、これが未硬化の段階で高耐食性シート体を接着し、シート張付け用接着剤が硬化後に高耐食性シート体の接合部を接合することによってコンクリートに耐食性を付与してなることを特徴とするコンクリートの高耐食性工法。
【請求項3】 有機高分子樹脂シート及び耐食性FRPシートを形成する有機高分子樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、メチルメタアクリレート樹脂の中から選ばれたいずれか1種を用いてなる請求項1又は2記載のコンクリートの耐食工法。
【請求項4】 高耐食性有機高分子樹脂層及び高耐食性FRP層を形成する高耐食性有機高分子樹脂として、へット酸不飽和ポリエステル樹脂又はメチルメタアクリレート樹脂の中から選ばれたいずれか1種を用いてなる請求項2記載のコンクリートの耐食工法。
【請求項5】 前記接着補助層として、有機高分子樹脂系プライマーと骨材を併用する代わりに、有機高分子樹脂系プライマーと織布又は不織布を併用するもの、又は有機高分子樹脂系プライマーのみからなるものを利用してなる請求項1又は2記載のコンクリートの耐食工法。
【請求項6】 前記シート張付け用接着剤として、ポリマーモルタル又は有機高分子樹脂系接着剤を利用してなる請求項1又は2記載のコンクリートの耐食工法。
【請求項7】 前記有機高分子樹脂シート及び耐食性FRPシートの裏面側に凹凸を形成したシートを使用してなる請求項1又は2記載のコンクリートの耐食工法。
【請求項8】 請求項1記載の耐食性シート体又は請求項2記載の高耐食性シート体を型枠の内面に取り付け、該型枠内にコンクリートを打設し、該コンクリートが硬化後に、シート接合部を接合することによってコンクリートに耐食性を付与してなることを特徴とするコンクリートの耐食工法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート面に耐食性シート体又は高耐食性シート体からなる防食層を設けて高い耐食性を付与してなるコンクリートの耐食工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、工場から放散される煤煙や自動車の排気ガスに起因して発生する酸性雨や、下水路や貯水槽において微生物が生成する酸又はオゾンによってコンクリート構造物が劣化するといった問題が、コンクリートの内部から発生するアルカリ骨材反応の問題とともに深刻化しつつある。コンクリート構造物は、設計段階での耐用年数が非常に長く見積もられ、高速道路や橋梁、トンネル、下水路等のように社会資本の蓄積として機能しているが、前述のコンクリート構造物を取り巻く環境が年々厳しくなり、初期の耐用年数を達成できない状況になっている。そのため、コンクリート構造物の劣化を防止することは、大きな社会問題となっている。
【0003】従来、コンクリート面に防食住を付与するために、耐食性を有する有機高分子樹脂ライニング材をコンクリート面に塗布していたが、コンクリートの高含水の影響による剥離現象、又は作業時の溶剤による安全性、品質及び作業能率の低下の問題を有していた。
【0004】従来の現場ライニング工法を実施する場合、新築構造物ではコンクリート中の水分が放散されるまで相当の期間を経なければならず、ライニング接着性に良好な含水状態を得るには不利である。つまり、コンクリート厚さが厚い大規模構造物又はコンクリート打設後早期にライニング工事を実施する場合ではライニング接着に不利な状況にある。
【0005】また、ライニング現場施工時には、ライニング施工中の溶剤飛散が作業場所に蓄積されて濃度が高くなり、また近隣への飛散を生じるので、作業安全対策、公害防止対策の必要が生じ、経費の増大が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ライニング工事時のコンクリート含水率は8%以下であれば施工が可能と表示されている例が多いようであるが、このような状態でFRPライニングを現場施工すると、施工直後にFRPライニング層に接するコンクリート表面に水分が集合する現象が生じ、FRPライニング層が剥離することとなる。また、FRPライニング層の現場施工時に溶剤が飛散し、作業現場に蓄積することが多いが、この溶剤飛散量の低減化は非常に重要なことである。
【0007】そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、特に水槽コンクリート面へのライニング造成をする場合に適しており、コンクリート構造物の含水率によらずライニング接着性に優れ、また作業安全性、公害防止性などの問題を一挙に解消できるコンクリートの耐食工法を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンクリートの耐食工法は、現場施工ライニング仕様と同等以上の耐食性能を有し、且つ、コンクリートとの付着性に優れた耐食性シート体又は高耐食性シート体を工場製作し、これを無溶剤型接着剤を使用して現場施工することによって溶剤飛散、溶剤蓄積に起因する諸問題を解決できる工法である。
【0009】つまり、有機高分子樹脂シート又は、有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる耐食性FRPシートの裏面側に、有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層を形成せしめた耐食性シート体、あるいは有機高分子樹脂シート又は、有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる耐食性FRPシートの表面側に、高耐食性有機高分子樹脂層又は高耐食性有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる高耐食性FRP層を設けるとともに、裏面側に有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層を形成せしめた高耐食性シート体を予め工場で作成し、この耐食性シート体又は高耐食性シート体を、溶剤を使用しないシート張付け用接着剤でコンクリート面などに接着するので、現場ライニング施工時に生じる多量の溶剤飛散、蓄積による問題を解決できる。
【0010】そして、本発明工法では耐食性シート体又は高耐食性シート体の接合部の処理のみに現場ライニング施工を行うが、現場ライニング工法を全体に行う場合に比べれば溶剤飛散、蓄積は微量であり、問題にならない。
【0011】更に、予め製作した耐食性シート体又は高耐食性シート体の接着面側には接着補助層が設けられており、この接着補助層がシート張付け用接着剤と強固に接着するので、コンクリートの高含水状況でも施工が可能であり、シートの剥離を防止できるのである。また、コンクリート面に塗布するシート張付け用接着剤として、ポリマーモルタル又は有機高分子樹脂系接着剤を利用すれば、コンクリートが湿潤状態でも施工が可能であり、優れた接着性能を発揮する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコンクリートの耐食工法を詳しく説明する。
【0013】第1発明は、予め、有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる耐食性FRPシート11の裏面側に、有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層12を形成せしめた耐食性シート体10を準備し、一方、コンクリート13の表面に有機高分子樹脂系又は無機セメント系よりなるシート張付け用接着剤14を塗付し、これが未硬化の段階で耐食性シート体10を接着し、シート張付け用接着剤14が硬化後に耐食性シート体10の接合部を接合することによってコンクリートに耐食性を付与するものである(図1及び図2(a) 参照)。
【0014】また、第1発明において、前記耐食性シート体10の代わりに、耐食性を有する有機高分子樹脂シート11Aの裏面側に、有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層12を形成せしめた耐食性シート体10Aを用いても良い(図2(b) 参照)。
【0015】ここで、耐食性FRPシート11の裏面側に接着補助層12を形成した耐食性シート体10の製造方法は、製作架台面上に養生シートを載置した後、養生シート面に硬化型耐食性有機高分子樹脂を塗布し、その直後にガラス繊維又は有機繊維を散布して耐食性FRPシート11を形成し、続けてその上に硬化型有機高分子樹脂系プライマーを塗布し、その直後に硅砂を散布して接着補助層12を形成するのである。この耐食性シート体10は、工場で帯状に連続生産し、前記接着補助層12が硬化した後、適宜長さ、幅に切断するか又はロール状に巻いたものを現場で切断して使用する。あるいは、所定の寸法の養生シート上に前述のように耐食性シート体10を形成するバッチ生産でも良い。尚、製造過程で用いた養生シートは、コンクリート面にライニング施工する前又はライニング施工した後に剥がせば良い。
【0016】また、有機高分子樹脂シート11Aの裏面側に接着補助層12を形成した耐食性シート体10Aの製造方法は、単に製作架台面上に載置した有機高分子樹脂シート11Aの上に有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維を散布して接着補助層12を形成するのである。ここで、有機高分子樹脂シート11Aは、帯状に連続したものでも、所定の寸法の四角形状のものでも良い。
【0017】前記耐食性FRPシート11は、ガラス繊維又は有機繊維に熱硬化性有機高分子樹脂を含浸し、厚さ0.5〜1.5mm程度に成形したものである。そして、耐食性FRPシート11の裏面側に、厚さ0.5mm程度の接着補助層12を形成して耐食性シート体10となしている。
【0018】耐食性FRPシート11を構成するガラス繊維又は有機繊維には、マット状、ネット状、クロス状等の形態のものを使用又はそれらを併用する。また、有機繊維としては、ナイロン等が使用可能である。
【0019】耐食性FRPシート11又は有機高分子樹脂シート11Aを構成する有機高分子樹脂には、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、メチルメタアクリレート樹脂等の何れかを用いることができる。
【0020】また、耐食性FRPシート11の裏面側には、接着補助層12を形成するが、シート成型時に、裏面側又は両面にノンサンディングテープ(日本ユピカ(株):商品名「NS−C005K」)を接着し、これを接着補助層とすることもできる。このノンサンディングテープとは、表面に微細な凹凸を形成したテープのことである。また、ノンサンディングテープ面に、ポリマーモルタルを使用することも可能である。
【0021】前記接着補助層12には、前述の有機高分子樹脂系プライマーと骨材を併用するものの他に、有機高分子樹脂系プライマーと織布又は不織布を併用したもの、又は有機高分子樹脂系プライマーのみからなるものがある。有機高分子樹脂系プライマーには、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、エチレン酢酸ビニール樹脂系等がある。また、織布又は不織布には、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊維等がある。
【0022】ここで、前記接着補助層12は、耐食性FRPシート11の裏面側に塗布した有機高分子樹脂系プライマーが未硬化の時に、その上に骨材を散布するか、あるいは織布又は不織布を静置して形成させる。
【0023】例えば、本実施形態では、耐食性シート体10として、ガラス繊維〔チョップドストランドマットREM300(JIS R 3411相当),日本板硝子(株)〕450重量部に、オルソ系ポリエステル〔エポラックG−77シリーズ,日本触媒(株)〕110重量部と硬化剤1.5重量部との混合物を含浸させた厚さ1mmの耐食性FRPシート11の上に、1液ウレンタ系接着剤を塗布し、その直後に硅砂5〜6号を散布して厚さ2.0mmの接着補助層12を形成したものを使用した。耐食性シート体10の全体の厚さは3.0mmである。
【0024】次に、第2発明は、予め、有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる耐食性FRPシート21Aの表面側に、高耐食性有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる高耐食性FRP層21Bを設けるとともに、裏面側に有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層22を形成せしめた高耐食性シート体20を準備し、一方、コンクリート23の表面に有機高分子樹脂系又は無機セメント系よりなるシート張付け用接着剤24を塗付し、これが未硬化の段階で高耐食性シート体20を接着し、シート張付け用接着剤24が硬化後に高耐食性シート体20の接合部を接合することによってコンクリートに耐食性を付与するものである(図3及び図4(a) 参照)。ここで、耐食性FRPシート21Aに高耐食性FRP層21Bを積層したものが高耐食性FRPシート21である。
【0025】また、第2発明において、前記高耐食性シート体20の代わりに、有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる耐食性FRPシート21Aの表面側に、高耐食性有機高分子樹脂層21Cを設けるとともに、裏面側に有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層22を形成した高耐食性シート体20Aを用いても良い(図4(b) 参照)。
【0026】また、第2発明において、前記高耐食性シート体20の代わりに、有機高分子樹脂シート21Dの表面側に、高耐食性有機高分子樹脂とガラス繊維又は有機繊維とよりなる高耐食性FRP層21Bを設けるとともに、裏面側に有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層22を形成した高耐食性シート体20Bを用いても良い(図4(c) 参照)。
【0027】また、第2発明において、前記高耐食性シート体20の代わりに、有機高分子樹脂シート21Dの表面側に、高耐食性有機高分子樹脂層21Cを設けるとともに、裏面側に有機高分子樹脂系プライマーを塗布及び骨材を散布して接着補助層22を形成した高耐食性シート体20Cを用いても良い(図4(d) 参照)。
【0028】そして、耐食性FRPシート21Aの表面側に高耐食性FRP層21Bを設けるとともに、裏面側に接着補助層22を一体的に設けた前記高耐食性シート体20を連続製造するには、製作架台面に養生シートを載置した後、養生シート面に硬化型高耐食性有機高分子樹脂を塗布し、その直後にガラス繊維又は有機繊維を載置して高耐食性FRP層21Bを形成し、その後、硬化型有機高分子樹脂を塗布し、その直後にガラス繊維又は有機繊維を載置して耐食性FRPシート21Aを形成し、続けて硬化型有機高分子樹脂系プライマーを塗布し、その直後に硅砂を散布して接着補助層22を形成するのである。尚、耐食性FRPシート21Aと高耐食性FRP層21Bを別々に製造しておき、それらを接着して高耐食性FRPシート体20を製造しても良い。
【0029】この時、硬化型高耐食性有機高分子樹脂の使用量及びガラス繊維又は有機繊維の使用枚数は、期待する耐食性能によって決まる。しかし、耐食性FRPシート21A自体の耐食性で十分な場合は、その裏面側に接着補助層22を設けたものを高耐食性FRPシート体20として使用する場合もある。
【0030】ここで、耐食性FRPシート21Aとしては、前記耐食性FRPシート11と同様のもの、有機高分子樹脂シート21Dとしては、前記有機高分子樹脂シート11Aと同様のものを用いる。そして、高耐食性FRP層21Bは、ガラス繊維又は有機繊維に、高耐食性有機高分子樹脂を含浸させて形成している。
【0031】高耐食性FRP層21Bを構成するガラス繊維には、マット状、クロス状等の形態のものを用いる。また、有機繊維には、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、レーヨン、コットン等がある。尚、炭素繊維を用いることも可能であるが高価であるので、好ましくない。
【0032】また、高耐食性FRP層21B又は高耐食性有機高分子樹脂層21Cを構成する高耐食性有機高分子樹脂には、ヘット酸系ポリエステル樹脂、例えばへット酸不飽和ポリエステル樹脂、又はメチルメタアクリレート樹脂(MMA樹脂)を用いる。
【0033】また、接着補助層22としては、前記接着補助層12と同様のものを用いることができる。
【0034】例えば、本実施形態では、高耐食性シート体20として、ガラス繊維〔チョップドストランドマットREM300(JIS R 3411相当),日本板硝子(株)〕450重量部に、オルソ系ポリエステル〔エポラックG−77シリーズ,日本触媒(株)〕110重量部と硬化剤1.5重量部との混合物を含浸させた厚さ1mmの耐食性FRPシート21Aの表面側に、有機繊維〔ソンタラ#8027+2層,日精(株)〕に、ヘット酸系ポリエステル〔リゴラックH100B ,昭和高分子(株)〕100重量部と硬化剤1.5重量部との混合物を含浸させて厚さ0.5mmの高耐食性FRP層21Bを形成するとともに、耐食性FRPシート21Aの裏面側に、1液ウレンタ系接着剤を塗布し、その直後に硅砂5〜6号を散布して厚さ2.0mmの接着補助層22を形成したものを使用した。高耐食性シート体20の全体の厚さは3.5mmとなる。
【0035】そして、耐食性シート体10及び高耐食性シート体20の厚さは、耐食性と施工性を考慮すれば1〜15mmの範囲が好ましいが、その範囲に限定されるものではなく、要求される耐食性に応じて決定される。前記耐食性FRPシート体10又は高耐食性FRPシート体20を施工する下地材には、モルタル、コンクリート、気泡軽量コンクリート(ALC)、コンクリートブロック等のセメント系の表面、更にはタイル、金属等がある。
【0036】コンクリートの表面に塗布するシート張付け用接着剤14,24には、ポリマーモルタル、有機高分子樹脂系接着剤などがある。
【0037】シート張付け用接着剤14,24として用いるポリマーモルタルは、セメント、骨材、有機高分子樹脂エマルジヨン又はゴム系ラテックスとを混練したものである。また、セメントは、普通ポルトランドセメントなどの水硬性セメントを用いる。骨材は、川砂、山砂、硅砂、人工骨材等を用いる。有機高分子エマルジョン(又はラテックス)は、アクリル系、エチレン酢酸ビニール系、エポキシ樹脂系、スチレ・ブタジエン・ラバー等の単独又は混合物である。
【0038】シート張付け用接着剤14,24として用いる有機高分子樹脂系接着剤には、エポキシ樹脂系、エチレン酢酸ビニール樹脂系、アクリル樹脂系等がある。
【0039】次の表1に耐食性シート体10をシート張付け用接着剤14,24として有機高分子樹脂系接着剤とポリマーモルタルを用いてコンクリート面に張り付けた場合のそれぞれの付着力を示している。
【0040】
【表1】

【0041】そして、耐食性FRPシート体10又は高耐食性FRPシート体20の装着は、コンクリート13,23の表面にシート張付け用接着剤14,24を塗布した後、このシート張付け用接着剤14,24が未硬化の状態で接着補助層12,22を押しつけ、コンクリート面に手で馴染ませてから、木槌、バイブレーター等で軽い衝撃などを与えて接着する。この時、仮止め釘を使用することも有効である。
【0042】ここで、耐食性FRPシート体10又は高耐食性FRPシート体20の施工時には、出隅、入り隅、平坦部等に接合部が生じるが、接合部の目地幅は大略0〜10mm程度である。そして、シート張付け用接着剤14,24が硬化後に、この接合部を接着する。
【0043】また、耐食性FRPシート体10又は高耐食性FRPシート体20に用いるシート素材のオゾンに対する耐食性を次の表2に示す。
【0044】
【表2】

【0045】耐食性FRPシート体10又は高耐食性FRPシート体20の接合仕様は、耐食性FRPシート体10又は高耐食性FRPシート体20の構成仕様と同等か、それ以上の耐食性が得られるような構成仕様を接合仕様とする。
【0046】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に説明する。
【0047】耐オゾン試験水槽コンクリート面に、予め作成した表3に示す仕様の高耐食性FRPシート体を、シート張付け用接着剤(エチレン・酢酸ビニール系ポリマーモルタル)を用いて装着し、接合部は表4に示す仕様で接合処理して、耐オゾン性試験(オゾン濃度、液相2ppm、気相2.00ppm、3カ月)を実施したがシートの剥離、接合部の破断等は生じなかった。
【0048】
【表3】

【0049】
【表4】

【0050】
【発明の効果】本発明のコンクリートの耐食工法によれば、耐食性FRPシートの裏面側に接着補助層を形成した耐食性シート体を使用し、溶剤を用いないシート張付け用接着剤にてコンクリート面に接着するので、コンクリートの含水率によらずに優れた接着性が得られるとともに、ライニング現場施工時に生じる溶剤の飛散低減、作業場所での蓄積減少、近隣への飛散防止を図ることができるので作業安全、公害防止対策等のレベルが向上し、且つ、それに対する経費軽減が図れる。
【0051】また、耐食性FRPシートの裏面側に接着補助層を形成した耐食性シート体又は耐食性FRPシートの表面側に高耐食性FRP層を設け、且つ、裏面側に接着補助層を形成した高耐食性シート体は、工場生産品なので、一定した品質及び耐食性が得られる。
【0052】耐食性シート体又は高耐食性シート体をコンクリート面に接着するためのシート張付け用接着剤として、ポリマーモルタルを使用するので、コンクリートの高含水の影響による剥離現象の防止が図れ、無溶剤作業による安全性の向上、作業性の向上などの利点が期待される。




 

 


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