米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 株式会社大林組

発明の名称 プレキャスト部材の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−100128
公開日 平成10年(1998)4月21日
出願番号 特願平8−259753
出願日 平成8年(1996)9月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松本 雅利
発明者 入矢 桂史郎 / 新村 亮
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 型枠内に短繊維状の補強用ファイバーを嵩高状に積み重ね、前記補強用ファイバー間に硬化材が介在するように注入することを特徴とするプレキャスト部材の製造方法。
【請求項2】 前記型枠内に前記補強用ファイバーを嵩高状に積み重ねた後に、空気抜き用の孔部が設けられ蓋板を装着し、しかる後に、前記型枠内に前記硬化材を注入することを特徴とする請求項1記載のプレキャスト部材の製造方法。
【請求項3】 前記補強用ファイバーは、鋼などの金属繊維またはビニロンなどの合成樹脂繊維から選択されることを特徴とする請求項1または2記載のプレキャスト部材の製造方法。
【請求項4】 型枠内に硬化材を充填し、前記硬化材の上方から補強用ファイバーを散布し、散布された前記補強用ファイバーを振動により前記硬化材中に沈降させることを特徴とするプレキャスト部材の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プレキャスト部材の製造方法に関し、特に、補強用ファイバーを含有させたプレキャスト部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プレキャスト型枠やカーテンウォールなどに使用されるプレキャスト部材には、コンクリートの打設側圧,風圧,地震力などが作用したときに、大きな曲げ荷重がかかる。このようなプレキャスト部材を、例えば、3から10cm程度の厚みを有するパネルにした場合には、曲げ荷重に耐えうるために、高曲げ強度の材料を使用しなければならない。
【0003】そこで、従来は、鋼製繊維やビニロン繊維などの補強用ファイバーをコンクリート中に混入したファイバー補強コンクリートが、このような用途のプレキャスト部材に採用されていた。
【0004】ファイバー補強コンクリートでプレキャスト部材を製造する際には、補強用ファイバーをコンクリート中に投入して、撹袢混合機により、これらを混練し、型枠内に打設することにより製造していた。
【0005】しかしながら、このようなプレキャスト部材の製造方法には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、コンクリートに補強用ファイバーを混入して混練するプレキャスト部材の製造方法では、コンクリートの構成材料と補強用ファイバーとの比重差が大きいので、ファイバーボールと呼ばれるファイバー塊が混練中に発生し、補強用ファイバーをコンクリート中に均一に分散することが難しく、その結果、補強用ファィバーをコンクリート中に2重量%程度しか混入することができなかった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、補強用ファイバーを6重量%以上混入することができるプレキャスト部材の製造方法を提供すことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、第一発明は、型枠内に短繊維状の補強用ファイバーを嵩高状に積み重ね、前記補強用ファイバー間に硬化材が介在するように注入する。このようなプレキャスト部材の製造方法によれば、硬化材中に補強用ファイバーを混練する方法と異なり、嵩高状に積み重ねた補強用ファイバー中に硬化材を注入して、ファイバー間に硬化材が介在するようにする方法なので、補強用ファイバーを硬化材の6重量%以上混入させても、ファイバーボールが発生しない。また、第二の発明では、型枠内に硬化材を充填し、前記硬化材の上方から補強用ファイバーを散布し、散布された前記補強用ファイバーを振動により前記硬化材中に沈降させるようにした。このように構成した第二発明においても、補強用ファイバーを振動により硬化材中に沈降させるので、補強用ファイバーを硬化材の6重量%以上混入させても、ファイバーボールが発生しない。本発明の製造方法においては、硬化材は、例えば、セメント,モルタル,コンクリートなどの水硬性硬化材、あるいは、各種の硬化性合成樹脂、さらには、これらを組合わせた硬化材を使用することができる。また、短繊維状の補強用ファイバーには、鋼製などの金属繊維やビニロンなどの合成樹脂繊維,炭素繊維,アラミド繊維などから選択することができる。上記第一の発明においては、前記型枠内に前記補強用ファイバーを嵩高状に積み重ねた後に、空気抜き用の孔部が設けられ蓋板を装着し、しかる後に、前記型枠内に前記硬化材を注入することができる。この構成の場合は、合成樹脂繊維やアラミド繊維などの比較的比重が小さい補強用ファイバーを採用したときに、硬化材の注入により補強用ファイバーの浮き上がりを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明にかかるプレキャスト部材の製造方法の第1実施例を示している。同図に示すプレキャスト部材の製造方法は、本発明を、厚みが3〜10cm程度のプレキャストパネルを製造する際に適用した場合を例示している。
【0010】プレキャストパネルを製造する際には、製造しようとするパネルの形状にあった型枠12が準備され、図1(A)に示すように、上端側が開放された型枠12内に、補強用ファイバー14が、相互に絡み合った状態で、ファイバー14間に空間が形成される嵩高状に積み重ねられる。
【0011】補強用ファイバー14は、所定のアスペクト比になるように切断された短繊維状のものであって、鋼製などの金属繊維やビニロンなどの合成樹脂繊維,炭素繊維,アラミド繊維などから選択される。
【0012】この場合の補強用ファイバー14の量は、後述する硬化材16の重量に対して、で6重量%以上になるように設定される。補強用ファイバー14の積み重ねが終了すると、図1(B)に示すように、嵩高状に積み重ねた補強用ファイバー14の上方から硬化材16が注入される。
【0013】このときに使用される硬化材16は、例えば、セメント,モルタル,コンクリートなどの水硬性硬化材、あるいは、各種の硬化性合成樹脂、さらには、これらを組合わせた硬化材を使用することができる。
【0014】所定量の硬化材16の注入が終了すると、型枠12は、振動テーブル18上に載置され、硬化材16および補強用ファイバー14に所定周波数の振動を加えることにより締め固め、補強用ファイバー14間に硬化材16を充填させる。
【0015】そして、所定時間静置した後に、表面仕上げを施して、蒸気養生などを行った後に、脱型することによりプレキャストパネルを製造する。
【0016】このように構成されたプレキャスト部材の製造方法によれば、硬化材16中に補強用ファイバー14を混練する方法と異なり、嵩高状に積み重ねた補強用ファイバー14中に硬化材16を注入して、ファイバー14間にこれを介在させる方法なので、補強用ファイバー14を硬化材16の6重量%以上混入させても、ファイバーボールが発生しない。
【0017】従って、曲げ強度が、従来の2重量%混入で10N/mm2程度しか得られないのに対して、本実施例の場合には、曲げ強度を20N/mm2以上にすることが可能になる。
【0018】以下に示した表1は、本実施例の製造方法の作用効果を確認するために行った実証実験の結果を示している。この実証実験では、供試体の縦,横,高さをそれぞれ100mm×100mm×400mmとし、補強用ファイバーには、直径が0.6mmで長さが25mmと、直径が0.7mmで長さが50mmの2種類の鋼繊維と、直径が0.4mmで長さが24mmのビニロン繊維とを使用し、硬化材には、表1に示した配合比のセメントミルクとモルタルとを使用した。
【0019】
【表1】

【0020】表1に示した結果から明らかなように、本実施例の製造方法によれば、曲げ強度などの曲げ特性が大きく向上する。
【0021】図2は、本発明にかかるプレキャスト部材の製造方法の第2実施例を示している。同図に示す製造方法では、第1実施例と同様に上端が開口した型枠12aが用いられる。この型枠12aの一端側には、硬化材16の注入口12bが設けられている。
【0022】また、型枠12aの上端開口は、蓋板12cにより閉塞されるようになっていて、蓋板12cの一端側には、空気抜き用の排気口12dが設けられている。このような型枠12aを使用してプレキヤストパネルを製造する際には、まず、上記実施例と同様に、型枠12a内に補強用ファイバー14が嵩高状に積み重ねられる。
【0023】そして、型枠12aに蓋板12c装着して、内部を閉塞した後に、注入口12bから硬化材16が注入され、補強用ファイバー14間に介在させられる。硬化材16の注入後は、上記実施例と同様に所定時間静置した後に、表面仕上げを施して、蒸気養生などを行った後に、脱型することによりプレキャストパネルを製造する。
【0024】このように構成した第二実施例においても、上記実施例と同様に、補強用ファイバー14を硬化材16の6重量%以上混入させても、ファイバーボールが発生せず、曲げ強度が20N/mm2以上のプレキャストパネルが得られるとともに、本実施例の場合には、合成樹脂繊維やアラミド繊維などの比較的比重が小さい補強用ファイバー14を採用したときに、硬化材16の注入により補強用ファイバー14の浮き上がりを防止することができる。
【0025】図3は、本発明にかかるプレキャスト部材の製造方法の第三実施例を示している。同図に示す実施例は、第一および第二実施例と同様にプレキャストパネルを製造する際に本発明を適用した場合であって、この実施例の場合には、型枠12が振動テーブル18上に載置され、その内部に、まず、硬化材16が充填される。
【0026】硬化材16の充填が終了すると、振動テーブル18を駆動させて、型枠12に所定周波数の振動を加えながら、硬化材16の上方から、ディストリビュータ20を介して、補強用ファイバー14が散布される。硬化材16上に散布された補強用ファイバー14は、振動テーブル18により加えられている振動で、硬化材16中に沈降する。
【0027】所定量の補強用ファイバー14の沈降が終了すると、上記実施例と同様に養生などを行ってプレキャストパネルとされる。本実施例の場合には、振動により補強用ファイバー14を硬化材16中に沈降させるので、比較的比重が大きい鋼製などの金属繊維が好ましい。
【0028】このように構成された第三実施例の製造方法においても、補強用ファイバー14を振動により硬化材16中に沈降させるので、補強用ファイバー14を硬化材16の6重量%以上混入させても、ファイバーボールが発生しない。
【0029】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、本発明にかかるプレキャスト部材の製造方法によれば、補強用ファイバーの含有率を大幅に向上させることができるので、プレキャスト部材の曲げ特性を大きく改善することができ、この種の部材の小型化や薄型化を達成することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013