米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 麒麟麦酒株式会社

発明の名称 結晶化ガラス板の補強方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−95068
公開日 平成10年(1998)4月14日
出願番号 特願平8−252918
出願日 平成8年(1996)9月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】一色 健輔 (外2名)
発明者 平尾 啓 / 青山 龍之助 / 柏倉 克至 / 川地 武 / 林 好正 / 小川 晴果 / 甚野 学
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 結晶化ガラス板の裏面に接着性を有する弾性樹脂層を形成し、この弾性樹脂層を介して上記結晶化ガラス板に繊維メッシュを取り付けたことを特徴とする結晶化ガラス板の補強方法。
【請求項2】 前記弾性樹脂の伸び率を50%から500%としたことを特徴とする請求項1に記載の結晶化ガラス板の補強方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス中に微細な結晶を析出させた結晶化ガラス板が破壊する時にその破片が落下するのを防止できるとともに、かつまた耐熱強度も向上させ得る結晶化ガラス板の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】結晶化ガラス板の飛散防止対策として、結晶化ガラス板にFRP(繊維強化プラスチック)を裏打ちする技術が存在するが、性状が硬質なFRPを硬質樹脂を用いて貼り付けているので、結晶化ガラス板の変形や熱による発生応力の繰り返し等に十分に追従できず、結晶化ガラス板との界面で剥離が生じ易い。更には現場加工時にあっても、切断等の加工器具等による衝撃により補強したFRPが端面から剥離し易く、剥離した部分の修復が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて、裏打ちする繊維メッシュと結晶化ガラス板との界面に緩衝部分を付加することにより、この緩衝部分によって結晶化ガラス板の変形や熱による発生応力および加工器具等による加工時の衝撃等を緩衝吸収させて繊維メッシュの剥離を防止し、かつ耐熱強度をも向上させた結晶化ガラス板の補強方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために本発明は、結晶化ガラス板の裏面に接着性を有する弾性樹脂層を形成し、この弾性樹脂層を介して上記結晶化ガラス板に繊維メッシュを取り付けて構成する。
【0005】また、弾性樹脂の伸び率が50%から500%の範囲の樹脂を用いる。
【0006】以上の構成により本発明の結晶化ガラス板の補強方法にあっては、接着性を有する弾性樹脂層を介して繊維メッシュが結晶化ガラス板に取り付けられるため、これら繊維メッシュと結晶化ガラス板との間に緩衝機能を有する弾性樹脂層が介在されることになる。
【0007】従って、前記弾性樹脂層によって熱などによる結晶化ガラス板の変形に伴う発生応力および加工器具等による加工時の衝撃等を緩衝吸収させることができるため、前記繊維メッシュの剥離が防止され、かつまた耐熱強度を向上させることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明にかかる結晶化ガラス板の補強方法の一実施形態を示す断面図である。
【0009】即ち、本実施形態の結晶化ガラス板の補強方法は、図1に示すように結晶化ガラス板10の裏面10aに接着性を有する弾性樹脂層12を形成し、この弾性樹脂層12を介して上記結晶化ガラス板10に繊維メッシュ14を取り付けることにより構成される。
【0010】前記結晶化ガラス板10については複数の製法が提案されていて、例えばザラメ状のガラス粒子を耐火物の棚板に一定の厚みに敷き並べて所定の温度で焼成し、そして、ザラメ状のガラス粒子を互いに融着させて板状に形成すると共に、粒界から針状結晶を成長させることにより形成される。その後、焼成された結晶化ガラス板10を研磨した後、所定の寸法に切断して仕上げる。
【0011】例えば、結晶化ガラス板は次のような組成を有する。(単位;重量%)
SiO2 65〜75Na2 O 10〜15K2 O 0〜2MgO 0〜5CaO 8〜13Al2 3 0.5〜3Fe2 3 0〜0.5【0012】前記接着性の良い弾性樹脂12としては、変性シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリサルファイド樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂やエポキシ変性シリコーン樹脂等が用いられる。これら弾性樹脂12の伸び率は50%から500%の範囲であることが望ましく、150%から250%の範囲のものが好適である。そして、前記結晶化ガラス板10の裏面10aに弾性樹脂12を刷毛やローラ等を用いて均一厚さに塗布し、この塗布した弾性樹脂層12にガラス繊維メッシュ等の繊維メッシュ14が貼り付けられる。
【0013】本発明に用いられる繊維メッシュとして、有機系のもので、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリルニトリル系、ポリプロピレン系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレン系、アラミド系、ポリベンツオキサゾール系等、無機系のもので、炭素繊維、ガラス繊維、ステンレス繊維等が掲げられる。
【0014】以上の構成により本実施形態の結晶化ガラス板の補強方法は、焼成により結晶化させて形成した結晶化ガラス板10の裏面10aに、アクリル変性シリコーン樹脂やエポキシ変性シリコーン樹脂等の弾性樹脂層12を介してガラス繊維メッシュ等の繊維メッシュ14を貼り付けることにより構成したため、これら結晶化ガラス板10と繊維メッシュ14との間に緩衝機能を有する弾性樹脂層12が介在されることになる。従って、前記弾性樹脂層12によって結晶化ガラス板10の変形による発生応力を緩衝吸収させることができるため、前記繊維メッシュ14の剥離を防止することができる。
【0015】従って、結晶化ガラス板10を現場で加工する際にも、繊維メッシュ14の剥離が防止されることにより小さな破片となって割れることがなくなり、作業者などの怪我の危険が減り、また清掃も容易になると共に、結晶化ガラス板10の変形による応力が生じても繊維メッシュ14が剥離されないことから、結晶化ガラス板10に対する飛散防止と補強機能を永続的に維持することができる。
【0016】また、本実施形態では結晶化ガラス板10の補強方法に繊維メッシュ14を用いたので、この繊維メッシュ14を貼り付ける際に、空気の混入としわの発生を心配する必要がないため、容易な貼り付け作業により高い生産性で生産することが可能であって、かつ高品質の結晶化ガラス板を得ることができる。
【0017】本実施形態では結晶化ガラス板10に貼り付けられる繊維メッシュとしてガラス繊維メッシュ14を用いた場合を開示したが、この繊維メッシュ14に限ることなく、炭素繊維等の強化繊維で形成されるメッシュ体を用いることもできる。
【0018】以下に、結晶化ガラス板の裏面に補強を施さなかった場合、裏面に硬質樹脂(接着剤)等を用いて補強を行なった場合の実験方法及び結果について述べる。
【0019】[実験方法]結晶化ガラス板(45センチ)の裏面に所定の補強を施した、結晶化ガラス板試験体について下地拘束のない状態で、図2に示す熱冷・乾湿を繰返すことができる試験装置を用い、105分間赤外線ランプを照射し、その後15分散水することを1サイクルとして、試験体が破断するまで継続した。熱冷繰返し試験中の結晶化ガラス板の表・裏面の温度を熱電対を用いて測定した。また、結晶化ガラス板の不具合発生の有無を5サイクル毎に目視観察によって確認した。
【0020】[実験結果]
(1) 試験体の温度赤外線ランプによる加熱で結晶化ガラス板の表面の温度は約80°C迄加熱された後、散水によって約20°Cに急冷された。試験体の表・裏面での温度差は殆どなかった。
【0021】(2) 結晶化ガラス板の耐熱衝撃性熱による衝撃実験結果を下表1に示す。
【0022】
【表1】

結晶化ガラス板単体の場合、15サイクルまでは破断に至らないことが確認できた。
【0023】(3) 裏面補強FRPの効果結晶化ガラス板に対して裏面側からFRP補強した場合の効果について検討した。表1に示すように、接着性を有する弾性樹脂(エポキシ変性シリコーン樹脂)を用いて繊維メッシュを貼り付けた仕様では50サイクル経過後も破断せず耐熱衝撃性が著しく増大した。
【0024】一方、硬質樹脂(不飽和ポリエステル樹脂)によるFRPは5サイクル目で裏面から剥離してしまい、結晶化ガラス板との接着耐久性に問題があることが確認された。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明の結晶化ガラス板の補強方法にあっては、繊維メッシュを結晶化ガラス板に取り付けるための弾性樹脂層がこれら繊維メッシュと結晶化ガラス板との間で緩衝機能を発揮し、この弾性樹脂層によって繊維メッシュに対する結晶化ガラス板の変形や熱にともなう発生応力を緩衝吸収させることができるので、前記繊維メッシュの剥離を防止することができ、結晶化ガラス板の現場加工を容易化できると共に、結晶化ガラス板に対する飛散防止と補強機能を永続的に維持することができるという各種優れた効果を奏する。なお、本方法は一般の石材類にも適用可能なことはいうまでもない。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013