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発明の名称 ポリマー含浸コンクリート部材およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−86126
公開日 平成10年(1998)4月7日
出願番号 特願平8−239427
出願日 平成8年(1996)9月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松本 雅利
発明者 佐藤 哲司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 硬化したコンクリート基板と、前記コンクリート基板に含浸させた後に、熱水や放射線などにより重合処理されるモノマーを含む含浸材とからなるポリマー含浸コンクリート部材において、前記コンクリート基板の部材厚みを、脱気および加圧含浸処理したときの前記含浸材の浸透可能な長さの範囲内に設定し、前記重合処理後の複数枚のポリマー含浸コンクリート基板を積層接着することを特徴とするポリマー含浸コンクリート部材。
【請求項2】 硬化したコンクリート基板にモノマーが含まれた含浸材を脱気および減圧含浸処理した後に、前記モノマーを熱水や放射線などにより重合処理するポリマー含浸コンクリート部材の製造方法において、前記コンクリート基板の部材厚みを、前記含浸処理したときの前記含浸材の浸透可能な長さの範囲内に設定し、前記含浸および重合処理を行って得られたポリマー含浸コンクリート基板を複数枚積層接着することを特徴とするポリマー含浸コンクリート部材の製造方法。
【請求項3】 前記コンクリート基板の部材厚みは、前記含浸処理したときの前記含浸材の浸透可能な長さの概略2倍に設定し、前記含浸および重合処理を前記コンクリート基板の両面側から行うことを特徴とする請求項2記載のポリマー含浸コンクリート部材の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリマー含浸コンクリート部材およびその製造方法に関し、特に、この種のコンクリートの用途を拡大する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、コンクリートの高耐久化,高強度化は、社会基盤の維持,補修費の低減や、新しい高機能を持つ構造物の建設,急速施工,コストダウンなどを目的として、推し進められている。このような要求に応える手段の一種として、ポリマー含浸コンクリートが知られている。
【0003】この種のポリマー含浸コンクリートの製造方法は、コンクリート基板を所定期間養生した後に、メタクリル酸メチルなどのモノマーが含まれた含浸材を含浸させ、その後に、熱水や放射線を照射して、モノマーを重合させてポリマー化する方法が一般的に採用されている。
【0004】ところが、このようなポリマー含浸コンクリートの製造方法には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来のポリマー含浸コンクリートの製造方法では、モノマーを含浸させる際に、例えば、コンクリート基板を密閉容器内に収納して、容器内を脱気した後に、モノマーを加圧することなどにより含浸させているが、このような方法では、モノマーの含浸に時間がかかるとともに、モノマーの含浸深さが、コンクリート基板の表面から20〜30mm程度であって、非常に高性能であるにもかかわらず、構造部材などとして実用化することができなかった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、構造部材などとしても使用することができるポリマー含浸コンクリート部材およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、硬化したコンクリート基板と、前記コンクリート基板に含浸させた後に、熱水や放射線などにより重合処理されるモノマーを含む含浸材とからなるポリマー含浸コンクリート部材において、前記コンクリート基板の部材厚みを、脱気および加圧含浸処理したときの前記含浸材の浸透可能な長さの範囲内に設定し、前記重合処理後の複数枚のポリマー含浸コンクリート基板を積層接着するようにした。また、本発明は、硬化したコンクリート基板にモノマーが含まれた含浸材を脱気およびまたは減圧含浸処理した後に、前記モノマーを熱水や放射線などにより重合処理するポリマー含浸コンクリート部材の製造方法において、前記コンクリート基板の部材厚みを、前記含浸処理したときの前記含浸材の浸透可能な長さの範囲内に設定し、前記含浸および重合処理を行って得られたポリマー含浸コンクリート基板を複数枚積層接着するようにした。上記構成のポリマー含浸コンクリート部材およびその製造方法によれば、コンクリート基板の部材厚みが、脱気および加圧含浸処理したときの含浸材の浸透可能な長さの範囲内に設定しているので、従来のこの種の処理方法でも、コンクリート基板の全域をポリマーにより改質することができる。得られたポリマー含浸コンクリート基板は、複数枚積層接着されるので、構造部材として使用することが可能になる。この場合、前記コンクリート基板の部材厚みは、前記含浸処理したときの前記含浸材の浸透可能な長さの概略2倍に設定し、前記含浸および重合処理を前記コンクリート基板の両面側から行うことができる。この構成を採用すると、コンクリート基板の厚みを大きくすることができるので、少ない積層枚数で構造部材を形成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明にかかるポリマー含浸コンクリート部材の一実施例を示している。同図に示すポリマー含浸コンクリート部材は、接着剤Aを介在させて相互に接着された複数枚のポリマー含浸コンクリート基板Bを有している。
【0009】複数枚のポリマー含浸コンクリート基板Bは、同一形状の平板状のものであって、多段状に積層されている。ポリマー含浸コンクリート基板Bは、コンクリート基板10にモノマーが含まれた含浸材14を含浸させて、ポリマーを重合処理したものであり、コンクリート基板10の厚みは、含浸材14の含浸可能な長さの範囲内に設定されている。接着剤Aには、例えば、曲げ強度の大きいエポキシ樹脂系のものを使用することができる。
【0010】図2にポリマー含浸コンクリート基板Bの製造方法の一例を示している。同図に示すポリマー含浸コンクリート基板Bの製造方法では、まず、図2(a)に示すコンクリート基板10が製造される。同図に示すコンクリート基板10は、セメント10aと、軽量骨材10bと、水および発泡剤10cを混練したコンクリート基板原料を型枠内に打設して、平板状に形成される。セメント10aは、例えば、普通ポルトランドセメントが使用され、軽量骨材10bは、例えば、膨張貝岩,膨張粘土などを加工した人工軽量骨材が使用され、これらの軽量骨材10bには、内部に多数の気泡が存在していて、重量が軽くなっている。
【0011】発泡剤10cは、例えば、セメント10aや石灰中のアルカリ性質と反応して水素ガスを発生させて気泡を形成させるアルミニウムの微粉末や、過酸化水素と次亜塩素酸カルシウムとを反応させたときに発生する酸素ガスを利用して気泡を形成させるものなどが使用される。
【0012】型枠内に打設されたコンクリート基板原料が硬化すると、脱型してコンクリート基板10が形成される。形成されたコンクリート基板10は、原材料に気泡剤10cを含んでいるので、多数の気泡が形成された多孔質状のものとなる。この場合、コンクリート基板10の厚みは、後述する脱気および加圧含浸処理によって含浸材14が浸透可能な大きさに設定されている。
【0013】すなわち、本実施例の場合には、コンクリート基板10は、その両面側から脱気および加圧含浸処理が行われるので、40〜60mmの厚みないしはこれ以上の厚みに設定されている。このようにして形成されたコンクリート基板10は、その後に、図2(b)に示すように、密閉容器12内に収納して、脱気処理が行なわれる。
【0014】この脱気処理は、密閉容器12内の空気を排出して減圧することにより行い、コンクリート基板10の脱気が十分に行なわれると、図2(c)に示すように、含浸材14の含浸処理が行なわれる。含浸材14の含浸処理は、容器12内に含浸材14を投入して、含浸材14中にコンクリート基板10を浸漬することにより行なわれる。
【0015】含浸材14の含浸処理は、容器12を密閉状のものとし、含浸材14に圧力を加える高圧含浸、ないしは、圧力を加えない常圧含浸の何れであってもよい。
【0016】含浸材14は、例えば、メタクリル酸メチルやスチレンなどの低粘度ビニール系化合物であるモノマーを含むものであって、これに、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの架橋剤および過酸化ベンゾイルなどの触媒を混合したものを使用することができる。
【0017】含浸材14の含浸範囲は、本実施例の場合には、コンクリート基板10が、多数の気泡が形成された多孔質となっているので、通常のコンクリートの場合よりも深くなる。また、本実施例の場合には、コンクリート基板10の原料として、軽量骨材10bを用いていて、この軽量骨材10bにも気泡があって、多孔質状になっているので、この軽量骨材10bを介して、含浸材14の含浸範囲が拡大される。
【0018】この場合、多孔質状のコンクリート基板10に含浸材14を含浸させるので、含浸処理の時間も短くなる。なお、軽量骨材10bを使用する際には、これをセメント10aなどと混練する前に、予め含浸材14を含浸させることもできる。
【0019】以上の含浸処理が終了すると、図2(d)に示す重合処理が行なわれる。この重合処理は、容器12内に残存している含浸材14を排出した後に、熱水16を入れて、熱水16中に、含浸材14を含浸したコンクリート基板10を浸漬することにより行なわれる。このような重合処理を行なうと、含浸材14中に含まれているモノマーが重合してポリマーとなり、ポリマー含浸コンクリート基板Bが得られる。
【0020】なお、この重合処理は、熱水16中にコンクリート基板10を浸漬することだけでなく、放射線やマイクロ波を照射することで行ってもよい。
【0021】そして、得られたポリマー含浸コンクリート基板Bの複数枚を接着剤Aを使用して積層接着すると、図1に示したポリマー含浸コンクリート部材が得られる。
【0022】さて、以上のように構成されたポリマー含浸コンクリート部材およびその製造方法によれば、コンクリート基板10の部材厚みが、脱気および加圧含浸処理したときの含浸材14の浸透可能な長さの範囲内に設定しているので、従来のこの種の処理方法でも、コンクリート基板10の全域をポリマーにより改質することができる。
【0023】得られたポリマー含浸コンクリート基板Bは、複数枚積層接着されるので、構造部材として使用することが可能になる。
【0024】また、本実施例の場合には、コンクリート基板10の部材厚みは、含浸処理したときの含浸材14の浸透可能な長さの概略2倍に設定し、含浸および重合処理をコンクリート基板10の両面側から行うので、コンクリート基板10の厚みを大きくすることができ、少ない積層枚数で構造部材を形成することができる。
【0025】さらに、本実施例の場合には、コンクリート基板10を多孔質化しているので、モノマーを含んだ含浸材14の含浸深さが深くなリ、コンクリート基板10の改質可能な範囲を拡大することができる。
【0026】また、軽量骨材10bに予め含浸材14を含浸させておくと、軽量骨材10bがコンクリート基板10中に広く分散されるので、ポリマーによるコンクリートの改質効果を均一に発揮させることが可能になる。
【0027】なお、上記実施例では、コンクリート基板10として、多孔質のものを使用し、かつ、骨材に軽量骨材を採用したものを例示したが、本発明の実施は、必ずしもこれに限定されることはなく、通常配合のコンクリートであってもよいし、また、コンクリートに補強繊維を混合したものであってもよい。
【0028】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、本発明にかかるポリマー含浸コンクリート部材およびその製造方法によれば、ポリマーにより全域が改質された基板を積層接着するので、高強度で大きなブロックを比較的簡単に製作することができ、従来のこの種の製品のように小さな2次製品に留まらず、構造部材としても使用することができる。




 

 


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