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発明の名称 コンクリートの製造方法及びモルタルの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−58429
公開日 平成10年(1998)3月3日
出願番号 特願平8−222444
出願日 平成8年(1996)8月23日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】一色 健輔 (外2名)
発明者 神代 泰道
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 rを粗骨材半径、αを沈下抵抗係数、Aを粗骨材とモルタルの付着力、ρg を粗骨材の密度、ρm をモルタルの密度、gを重力加速度として、コンクリート中における粗骨材の沈下速度vを表す式、【数1】

のvの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合することを特徴とするコンクリートの製造方法。
【請求項2】 前記粗骨材の密度ρg と前記モルタルの密度ρm とが等しくなるようにしつつ、前記vの値がゼロに近づくように、コンクリートを調合することを特徴とする請求項1に記載のコンクリートの製造方法。
【請求項3】 前記粗骨材の密度ρg と前記モルタルの密度ρm とが異なる場合に、モルタルの塑性粘度を高めることにより前記αの値を大きくして、前記vの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合することを特徴とする請求項1に記載のコンクリートの製造方法。
【請求項4】 前記粗骨材の密度ρg と前記モルタルの密度ρm とが異なる場合に、モルタルの降伏値を大きくすることにより前記粗骨材とモルタルの付着力Aを高めて、前記vの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合することを特徴とする請求項1に記載のコンクリートの製造方法。
【請求項5】 前記粗骨材の密度ρg と前記モルタルの密度ρm とが異なる場合に、前記粗骨材半径rを小さくすることにより、前記vの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合することを特徴とする請求項1に記載のコンクリートの製造方法。
【請求項6】 r’を粗骨材半径、α’を沈下抵抗係数、A’を細骨材とセメントペーストの付着力、ρs を細骨材の密度、ρc をセメントペーストの密度、gを重力加速度として、モルタル中における細骨材の沈下速度v’を表す式、【数2】

のv’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合することを特徴とするモルタルの製造方法。
【請求項7】 前記細骨材の密度ρs と前記セメントペーストの密度ρc とが等しくなるようにしつつ、前記v’の値がゼロに近づくように、モルタルを調合することを特徴とする請求項6に記載のモルタルの製造方法。
【請求項8】 前記細骨材の密度ρs と前記セメントペーストの密度ρc とが異なる場合に、セメントペーストの塑性粘度を高めることにより前記α’の値を大きくして、前記v’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合することを特徴とする請求項6に記載のモルタルの製造方法。
【請求項9】 前記細骨材の密度ρs と前記セメントペーストの密度ρc とが異なる場合に、セメントペーストの降伏値を大きくすることにより前記細骨材とセメントペーストの付着力A’を高めて、前記v’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合することを特徴とする請求項6に記載のモルタルの製造方法。
【請求項10】 前記細骨材の密度ρs と前記セメントペーストの密度ρcとが異なる場合に、前記細骨材半径r’を小さくすることにより、前記v’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合することを特徴とする請求項6に記載のモルタルの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンクリートの製造方法及びモルタルの製造方法に関し、特に、材料分離を著しく低減したコンクリートの製造方法及びモルタルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年注目されている高流動コンクリートの出現により、コンクリートの調合をフレッシュ性状の観点から見直す動きがある。高流動コンクリートとは、「材料分離を損なうことなく流動性が著しく高められたコンクリート」とされるもので、この高流動コンクリートの場合、コンクリートに求められる性能は、自重による変形すなわち流動性(降伏値と粘性)であり、コンクリートの降伏値に相関するとされるスランプフロー値、粘性に相関するとされるフロー時間やロート流下時間などでスペックが決められることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高流動コンクリートの性能として最も重要であると考えられる材料分離抵抗性については、コンクリートの観察性状として扱われているのみで、調合(配合)設計の段階では積極的に取り入れられていないのが現状である。
【0004】また、このようなフレッシュ時における材料の分離抵抗性については、特殊な骨材を用いる軽量コンクリートや重量コンクリート、あるいは通常のコンクリートについても、硬化後の重量、強度というスペックのみが重要視されていることから、コンクリートの調合段階ではほとんど考慮されていないのが現状である。
【0005】したがって、例えば高流動コンクリートの場合、これを水平打設すると、流動距離が長くなるにしたがって粗骨材が分離沈降することになるおそれがある。そして、通常の高流動コンクリートではモルタルと粗骨材の比重はおよそ2.2:2.6程度と計算され、粗骨材の方が重いため、特に流動中においては粗骨材の沈降による分離傾向が顕著になるという課題がある。
【0006】また、例えば重量コンクリートの場合、使用材料のうち、細・粗骨材として比重3.0〜4.5程度の鉄鉱石を主成分とした重量骨材を使用することになることから、この重量コンクリートによれば、モルタルと粗骨材の比重はおよそ3.0:2.9〜4.5程度と計算されることになるため、モルタルと粗骨材の比重差のバランスが悪いと、粗骨材の方が重くなって、粗骨材の沈降による分離傾向が顕著になるという課題がある。
【0007】さらに、例えば軽量コンクリートの場合、使用材料のうち、細・粗骨材として比重1.3〜1.8程度の軽量骨材を使用することになることから、この軽量コンクリートによれば、モルタルと粗骨材の比重はおよそ1.8〜2.1:1.6〜2.65程度と計算されることになるため、使用材料によって粗骨材の方が重くなったり軽くなったりする。そして、粗骨材の方が軽い場合には、振動や締め固めにより骨材が浮き、逆に粗骨材の方が重い場合には、粗骨材の沈降による分離傾向が顕著になるという課題がある。
【0008】すなわち、振動や流動等によって加わる外力に程度の差はあるが、このようなコンクリート中のモルタルと粗骨材の比重差から生じるフレッシュコンクリートの材料分離は、均質なコンクリート構造物を施工する上で支障を生じることになるという課題がある。
【0009】また、同様の考えから、モルタル中のセメントペーストと細骨材の比重差から生じるフレッシュモルタルの材料分離は、均質なモルタル構造物を施工する上で支障を生じることになるという課題がある。
【0010】そこで、この発明は、これらの従来の課題に着目してなされたもので、コンクリート中のモルタルと粗骨材の比重差から生じるフレッシュコンクリートの材料分離を防止あるいは著しく低減して、均質なコンクリート構造物を容易に得ることのできるコンクリートの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】また、この発明は、モルタル中のセメントペーストと細骨材の比重差から生じるフレッシュモルタルの材料分離を防止あるいは著しく低減して、均質なモルタル構造物を容易に得ることのできるモルタルの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を達成するためになされたもので、その要旨は、rを粗骨材半径、αを沈下抵抗係数、Aを粗骨材とモルタルの付着力、ρg を粗骨材の密度、ρm をモルタルの密度、gを重力加速度として、コンクリート中における粗骨材の沈下速度vを表す式、【数3】

のvの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合することを特徴とするコンクリートの製造方法にある。
【0013】そして、この発明のコンクリートの製造方法によれば、前記粗骨材の密度ρgと前記モルタルの密度ρm とが等しくなるようにしつつ、前記vの値がゼロに近づくように、コンクリートを調合するようにすることが好ましい。
【0014】また、モルタルの塑性粘度を高めることにより前記αの値を大きくして、前記vの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合するようにすることもできる。
【0015】さらに、モルタルの降伏値を大きくすることにより前記粗骨材とモルタルの付着力Aを高めて、前記vの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合するようにしても良い。
【0016】さらにまた、前記粗骨材半径rを小さくすることにより、前記vの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合するようにすることもできる。
【0017】一方、この発明の他の要旨は、r’を粗骨材半径、α’を沈下抵抗係数、A’を細骨材とセメントペーストの付着力、ρs を細骨材の密度、ρc をセメントペーストの密度、gを重力加速度として、モルタル中における細骨材の沈下速度v’を表す式、【数4】

のv’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合することを特徴とするモルタルの製造方法にある。
【0018】そして、この発明のモルタルの製造方法によれば、前記細骨材の密度ρs と前記セメントペーストの密度ρc とが等しくなるようにしつつ、前記v’の値がゼロに近づくように、モルタルを調合するようにすることが好ましい。
【0019】また、セメントペーストの塑性粘度を高めることにより前記α’の値を大きくして、前記v’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合するようにすることもできる。
【0020】さらに、セメントペーストの降伏値を大きくすることにより前記細骨材とセメントペーストの付着力A’を高めて、前記v’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合するようにしても良い。
【0021】さらにまた、前記細骨材半径r’を小さくすることにより、前記v’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合するようにすることもできる。
【0022】以下、この発明をさらに詳細に説明する。この発明のコンクリートの製造方法は、rを粗骨材半径、αを沈下抵抗係数、Aを粗骨材とモルタルの付着力、ρgを粗骨材の密度、ρm をモルタルの密度、gを重力加速度として、コンクリート中における粗骨材の沈下速度vを表す式、【数5】

のvの値がゼロに近づくようにコンクリートを調合することを特徴とするものである。
【0023】ここで、静置しているコンクリート中のある一つの粗骨材が自重により沈下する場合には、下式に示されるような沈下抵抗力(沈下抵抗応力)を受けるものと仮定することができる。
【0024】
【数6】

なお、fR は沈下抵抗力、αは沈下抵抗係数、vは沈下速度、Aは粗骨材とモルタルの付着力である。
【0025】そして、沈下抵抗係数αは、一般に、モルタルの塑性粘度ηが大きい場合に大きくなるものと考えられている。また、粗骨材とモルタルの付着力Aは、一般に、モルタルの降伏値τy に相関するものと考えられている。
【0026】ここで、沈下抵抗力=(粗骨材の自重)−(モルタルから受ける浮力)とすると、【数7】

となり、従って、沈下速度vは、次式で表されることになる。
【0027】
【数8】

そして、上記粗骨材の沈下速度vを表す式は、【数9】

のように展開することができるが、この式は、沈下速度vを縦軸に、(ρg−ρm )を横軸に採ってグラフとして表示すると、(ρg −ρm )がゼロ以上の値をとる範囲では、図1の実線abc で示すような、4・r・g/3・αを勾配とする直線を描くことになる。ただし、粗骨材の密度ρg がモルタルの密度ρm より大きい場合には、粗骨材が沈下してゆくことは実際にはあり得ないことから、この直線が横軸を横切る値3・A/4・r・gよりも(ρg −ρm )の値が小さい範囲では、沈下速度vはゼロの値すなわち横軸上に載ることになる(実線bo参照)。
【0028】一方、(ρg −ρm )がゼロ以下の値をとる範囲では、粗骨材には浮力が生じて上昇して行くことになると考えられることから、縦軸と横軸の交点oを中心として、(ρg −ρm )がゼロ以上の値をとる範囲の折れ線aboとは点対称となる折れ線deoを描くことになるものと考えられる。
【0029】したがって、この発明のコンクリートの製造方法によれば、(ρg −ρm )の値の変化に従って、粗骨材の沈下速度vは、図1の実線aboedに沿って変化することになることから、例えば(ρg −ρm )の値をゼロに近づけることにより、あるいは(ρg −ρm )の値が横軸と斜線との交点b,eの値である3・A/4・r・gの値を超えた場合でも、αやr等の値を変化させて、図1の点線fhbやijeで示されるように斜線の勾配を緩めたり、斜線と横軸との交点であるh,jの値の範囲を広げることにより、粗骨材の沈下速度vすなわち速度差をゼロに近づけ、材料分離をゆっくり生じさせて、見かけ上の材料分離抵抗性を高め、これによって材料分離のないあるいは材料分離を著しく低減したコンクリートが容易に製造されることになる。
【0030】すなわち、この発明によれば、例えば、粗骨材の密度ρg とモルタルの密度ρm とが等しくなるようにすれば、沈降速度vの値がゼロに近づくようになって、コンクリートの材料分離が生じないようになる。
【0031】また、例えば、粗骨材の密度ρg とモルタルの密度ρm とが異なる場合であっても、モルタルの粘性すなわち塑性粘度ηを高めてαの値を大きくすれば、斜線ab,deの勾配が緩くなって沈下速度ゼロの値に接近(fh,ij参照)してくるとともに、斜線と横軸との交点の位置がbからhあるいはeからjに向けて拡がって、前記vの値がゼロに近づいてくるようになり、これによってコンクリートの材料分離が生じないようになる。
【0032】さらに、例えば、粗骨材の密度ρg とモルタルの密度ρm とが異なる場合であっても、モルタルの降伏値τy を大きくして粗骨材とモルタルの付着力Aを高めれば、斜線と縦軸との交点の位置c,kが横軸と縦軸との交点oから離れることになり、これに伴って斜線と横軸との交点の位置がbからhあるいはeからjに向けて拡がって、前記vの値がゼロに近づいてくるようになるので、コンクリートの材料分離が生じないようになる。
【0033】さらにまた、例えば粗骨材の密度ρg とモルタルの密度ρm とが異なる場合であっても、前記粗骨材の寸法を小さくすれば、斜線ab,deの勾配が緩くなって沈下速度ゼロの値に接近(fh,ij参照)してくるとともに、斜線と横軸との交点の位置がbからhあるいはeからjに向けて拡がって、前記vの値がゼロに近づいてくるようになり、これによってコンクリートの材料分離が生じないようになる。
【0034】なお、上記記載において、モルタルの塑性粘度ηとは、フレッシュ時におけるモルタルの変形速度を示す値として、当業者に公知の指標であり、沈下抵抗係数αと相関性があるものと考えられる。また、モルタルの降伏値τy とは、フレッシュ時におけるモルタルの変形の大きさを示す値として、当業者に公知の指標であり、粗骨材とモルタルの付着力Aと相関性があるものと考えられる。
【0035】一方、この発明のモルタルの製造方法は、r’を粗骨材半径、α’を沈下抵抗係数、A’を細骨材とセメントペーストの付着力、ρs を細骨材の密度、ρc をセメントペーストの密度、gを重力加速度として、モルタル中における細骨材の沈下速度v’を表す式、【数10】

のv’の値がゼロに近づくようにモルタルを調合することを特徴とするものである。
【0036】すなわち、この発明のモルタルの製造方法によれば、セメントペースト及び細骨材の混合物であるモルタルと粗骨材との混合物であるコンクリート中における粗骨材の沈下速度vに関する上記の式において、水及びセメントの混合物であるセメントペーストと細骨材との混合物であるモルタルについて、モルタルをセメントペーストに、粗骨材を細骨材に各々置き換えることにより、コンクリート中における粗骨材の沈下速度vと全く同様のことが、モルタル中における細骨材の沈下速度v’に当てはまるとの考えの下に、上記構成を採用するに至ったものである。
【0037】そして、この発明のモルタルの製造方法によれば、図2に示すように、(ρs−ρc )の値の変化に従って、細骨材の沈下速度v’は、実線lmqpに沿って変化することになることから、例えば(ρs −ρc )の値をゼロに近づけることにより、あるいは(ρs −ρc )の値が横軸と斜線との交点m,gの値である3・A’/4・r’・gの値を超えた場合でも、α’やr’等の値を変化させて、図2の点線wxmやuzqで示されるように斜線の勾配を緩めたり、斜線と横軸との交点であるx,zの値の範囲を広げることにより、細骨材の沈下速度v’すなわち速度差をゼロに近づけ、材料分離をゆっくり生じさせて、見かけ上の材料分離抵抗性を高め、これによって材料分離のないあるいは材料分離を著しく低減したモルタルが容易に製造されることになる。
【0038】すなわち、この発明によれば、例えば、細骨材の密度ρs とセメントペーストの密度ρc とが等しくなるようにすれば、沈降速度v’の値がゼロに近づくようになって、モルタルの材料分離が生じないようになる。
【0039】また、例えば、細骨材の密度ρs とセメントペーストの密度ρc とが異なる場合であっても、セメントペーストの粘性すなわち塑性粘度η’を高めてα’の値を大きくすれば、斜線lm,pqの勾配が緩くなって沈下速度ゼロの値に接近(wx,uz参照)してくるとともに、斜線と横軸との交点の位置がmからxあるいはqからzに向けて拡がって、前記v’の値がゼロに近づいてくるようになり、これによってモルタルの材料分離が生じないようになる。
【0040】さらに、例えば、細骨材の密度ρs とセメントペーストの密度ρc とが異なる場合であっても、セメントペーストの降伏値τy ’を大きくして細骨材とセメントペーストの付着力A’を高めれば、斜線と縦軸との交点の位置n,tが横軸と縦軸との交点oから離れることになり、これに伴って斜線と横軸との交点の位置がmからxあるいはqからzに向けて拡がって、前記v’の値がゼロに近づいてくるようになるので、モルタルの材料分離が生じないようになる。
【0041】さらにまた、例えば細骨材の密度ρs とセメントペーストの密度ρc とが異なる場合であっても、前記細骨材の寸法を小さくすれば、斜線lm,pqの勾配が緩くなって沈下速度ゼロの値に接近(wx,uz参照)してくるとともに、斜線と横軸との交点の位置がmからxあるいはqからzに向けて拡がって、前記v’の値がゼロに近づくようになり、これによってモルタルの材料分離が生じないようになる。
【0042】なお、上記記載において、セメントペーストの塑性粘度η’とは、フレッシュ時におけるセメントペーストの変形速度を示す値として、当業者に公知の指標であり、沈下抵抗係数α’と相関性があるものと考えられる。また、セメントペーストの降伏値τy ’とは、フレッシュ時におけるセメントペーストの変形の大きさを示す値として、当業者に公知の指標であり、細骨材とセメントペーストの付着力A’と相関性があるものと考えられる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の形態すなわち実施例について説明する。
【0044】実施例1通常用いる粗骨材とほぼ同程度の密度となるように重量細骨材を用いて密度を調整した重量モルタルを用い、材料分離の少ないコンクリートを製造した。なお、モルタルの高密度化は、重量細骨材を用いる他、単位水量を減じることによっても行うことができる。
【0045】実施例2通常用いるモルタルとほぼ同程度の密度となるように密度を調整した粗骨材を用い、材料分離の少ないコンクリートを製造した。
【0046】実施例3モルタル部の高密度化と増粘剤による高粘度化を図り、重量粗骨材を使用して、重量コンクリートを製造した。重量粗骨材はその寸法ができるだけ小さなものを使用した。なお、モルタルの粘性は、モルタル中の粉体量や細骨材量を調整変更することによって調整することもできる。
【0047】実施例4モルタル部の低密度化と増粘剤等による高粘度化を図り、軽量粗骨材を使用して、軽量コンクリートを製造した。軽量粗骨材はその寸法ができるだけ小さなものを使用した。なお、モルタルの粘性は、モルタル中の粉体量や細骨材量を調整変更することによって調整することもできる。
【0048】実施例5重量細骨材を用いて密度を調整した重量モルタルを用いてモルタル部の高密度化を図るとともに、モルタル部の降伏値を大きくし、かつモルタル部の高粘度化を図って、高流動コンクリートを製造した。なお、モルタルの降伏値を変化させる場合、コンクリートのスランプ値(スランプフロー値)の見直しを行う必要がある。
【0049】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明のコンクリートの製造方法によれば、コンクリート中における粗骨材の沈下速度vを表す所定の式による当該沈下速度vの値が、ゼロに近づくようにコンクリートを調合することにより構成されるので、材料分離をゆっくり生じさせて、見かけ上の材料分離抵抗性を高めることができ、これによって、コンクリート中のモルタルと粗骨材の比重差から生じるフレッシュコンクリートの材料分離を防止あるいは著しく低減して、均質なコンクリート構造物を得ることのできるコンクリートを容易に製造することができる。
【0050】また、この発明のモルタルの製造方法によれば、モルタル中における細骨材の沈下速度v’を表す所定の式による当該沈下速度v’の値が、ゼロに近づくようにモルタルを調合することにより構成されるので、材料分離をゆっくり生じさせて、見かけ上の材料分離抵抗性を高めることができ、これによって、モルタル中のセメントペーストと粗骨材の比重差から生じるフレッシュモルタルの材料分離を防止あるいは著しく低減して、均質なモルタル構造物を得ることのできるモルタルを容易に製造することができる。




 

 


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