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発明の名称 継目無鋼管の低残留歪み矯正方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−137850
公開日 平成10年(1998)5月26日
出願番号 特願平8−313108
出願日 平成8年(1996)11月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】横井 健至
発明者 江島 優 / 木村 守造 / 下川 国夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ユージンセジュルネ押出し方式により製造された継目無鋼管の矯正による残留歪みを低減させる方法において、矯正後の鋼管から採取した試験片を軸方向に縦割りして得たスリットの歪の開放によるスリット幅増大値を指標とする矯正による残留歪みの評価方法での、2ロールラインコンタクトタイプ矯正機に印加する上下ロール荷重電流値とスリット幅増大値との関係において、上下ロール荷重電流値の上昇に伴いスリット幅増大値が増大してゆき最高スリット幅増大値に達した後に徐々に減少してゆく推移の2ロールラインコンタクトタイプ矯正機を使用して、スリット幅が減少傾向を示し真円度が確保出来る範囲で、かつ、合格上限スリット幅増大値に達した点の上下ロール荷重電流値を超える上下ロール荷重電流値を最適条件として矯正することを特徴とする継目無鋼管の低残留歪み矯正方法。
【請求項2】 継目無鋼管は外径が100mm以上で且つ外径と肉厚の比が8以上(外径/肉厚≧8)の大径薄肉軸受鋼管であることを特徴とする請求項1記載の継目無鋼管の低残留歪み矯正方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】ベアリングやその他に使用される切断リングを供給する継目無鋼管の矯正後の残留歪みを低減するための矯正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】継目無鋼管の製造方法としてユージンセジュルネ押出し方式がある。この方式により製造された継目無鋼管は、押出し−熱処理−2ロールエアベンドタイプ矯正−多ロール矯正の工程(以下、「工程A」という。)の2回矯正により製品化される。しかしながら外径が100mm以上で且つ外径と肉厚の比が8以上、すなわち外径/肉厚≧8の製品に関しては、ユーザー側のリング旋削加工時に残留歪みの影響で真円度不良が発生するといった問題が生じていた。そこで工程Aの2回矯正の後に670℃×4Hrの焼鈍−2ロールエアベンドタイプ軽矯正をを追加した工程、すなわち、押出し−熱処理−2ロールエアベンドタイプ矯正−多ロール矯正−670℃×4Hrの焼鈍−2ロールエアベンドタイプ軽矯正からなる工程(以下、「工程B」という。)で対処している。しかし、この670℃×4Hrの焼鈍−2ロールエアベンドタイプ軽矯正の工程を追加した分、工程の長期化、コストアップおよび矯正機の処理能力限界等の問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述のような問題点すなわち工程の長期化・コストアップ・矯正機の処理能力限界を解決するための矯正方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明は、図1の(a)に示す2ロールエアベンドタイプ矯正機の真直度改善効果と(c)に示す多ロール矯正機の楕円矯正効果の両特性を兼ね備えた(b)に示す2ロールラインコンタクトタイプ矯正機に着目した。
【0005】2ロールエアベンドタイプ矯正機は図1の(a)に示すように矯正ロールと材料は3点で接触し他の部分は空間が生じるため、点接触をなしている。多ロール矯正機についても図1の(c)に示すようにロール間は空間であるため、マクロ的にみると点接触をなしている。
【0006】2ロールエアベンドタイプ矯正機および多ロール矯正機の両矯正機とも主に曲げ作用により矯正され、図1の符号4で示す塑性域長さは短いために矯正時の荷重が残りやすく、それが歪みとして製品内部に残留しているものと考える。一方、2ロールラインコンタクトタイプ矯正機は塑性域長さが長く、矯正ロール形状に密着しながら外径を絞るように矯正するので矯正時の荷重が分散しやすく、また外表面から内面へと荷重が抜けやすい傾向があるので歪みが残りにくい。なお、図1の(c)では概略図で判りやすくするためロール2塑性域長さ4は他のものに比し大きく描かれている。
【0007】従って、上記の課題を解決するための手段は請求項1の発明では、ユージンセジュルネ押出し方式により製造された継目無鋼管の熱処理後の矯正による残留歪みを低減させる方法において、矯正後の鋼管から採取した試験片を軸方向に縦割りして得たスリットの歪の開放によるスリット幅増大値を指標とする矯正による残留歪みの評価方法での、2ロールラインコンタクトタイプ矯正機に印加する上下ロール荷重電流値とスリット幅増大値との関係において、上下ロール荷重電流値の上昇に伴いスリット幅増大値が増大してゆき最高スリット幅増大値に達した後に徐々に減少してゆく推移の2ロールラインコンタクトタイプ矯正機を使用して、スリット幅が減少傾向を示し真円度が確保出来る範囲で、かつ、合格上限スリット幅増大値に達した点の上下ロール荷重電流値を超える上下ロール荷重電流値を最適条件として矯正することを特徴とする継目無鋼管の低残留歪み矯正方法である。
【0008】請求項2の発明では、継目無鋼管は外径が100mm以上で且つ外径と肉厚の比が8以上(外径/肉厚≧8)の大径薄肉軸受鋼管であることを特徴とする請求項1の手段における継目無鋼管の低残留歪み矯正方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を示す。先ず、図1は継目無鋼管の矯正に使用する矯正機を示し、(a)は2ロールエアベンドタイプ矯正機、(b)は2ロールラインコンタクトタイプ矯正機、(c)は多ロール矯正機で、上段は各矯正機の力の作用を示す概略図で、下段は各矯正機の模式図である。同図において、(b)は本発明に使用する2ロールラインコンタクトタイプ矯正機で、(a)および(c)は本発明と対比して説明する矯正機である。
【0010】本発明の実施の形態は、ユージンセジュルネ押出し方式により製造した継目無鋼管で、外径が100mm以上で、かつ、外径と肉厚の比が8以上、すなわち外径/肉厚≧8の大径薄肉軸受鋼管を慣用の熱処理した後、図1の(b)に示す2ロールラインコンタクトタイプ矯正機により上下ロール荷重電流値を200A超え300A未満にして矯正する。
【0011】本願発明の請求項における継目無鋼管の矯正後の残留歪みの評価方法では、図2に示すように、矯正後の被矯正材1の端部が矯正ロールへの噛込み等の影響を受けてダレが生じ易いので、端部から本体長手方向の中心側に1000mm程度入った箇所から60mm長さの試験片5を3ケ採取し、採取した試験片5をカッター幅3mmのミーリングで軸方向に縦割りし、この縦割りにより矯正による歪で内在していたものが現れでて増大したスリット幅7となる。この時のスリット幅の増大値8を残留歪みとして定義する。また、本願発明の請求項における合格上限スリット幅増大値とは、現行の工程Bである押出し−熱処理−2ロールエアベンドタイプ矯正−多ロール矯正−焼鈍(670℃×4Hr)−2ロールエアベンドタイプ軽矯正により合格点とされる矯正を行った後のスリット幅増大値の2mmを合格上限スリット幅増大値として定義する。
【0012】次に、ユージンセジュルネ押出し方式により製造された継目無鋼管を2ロールラインコンタクトタイプ矯正機の上下ロールに荷重を与える上下ロール荷重電流値を変化させて矯正した際のスリット幅増大値、すなわち、残留歪みの測定結果を図4に示す。また、2ロールラインコンタクトタイプ矯正機の効果の確認をするため、継目無鋼管を工程A、工程B、および、本発明による押出し−熱処理−2ロールラインコンタクトタイプ矯正の工程(「工程C」という。)の工程別に矯正した際のスリット幅増大値、すなわち、残留歪みを比較した結果を図5に示す。
【0013】図3および図4から2ロールラインコンタクトタイプ矯正機の上下ロール荷重電流値は200Aでスリット幅増大値、すなわち、残留歪みが最高点を示し、更に荷重電流値を上げていった場合、残留歪みを示すスリット幅増大値は徐々に小さくなってゆくことが分かる。すなわち、一定の荷重以上になると外表面から内面へと荷重が抜けていく傾向がある。このような推移を示す2ロールラインコンタクトタイプ矯正機において、スリット幅増大値が小さい領域の上下ロール荷重電流値で矯正することが望ましい。しかし、上下ロール荷重電流値が200A未満では被矯正材に荷重が十分に掛からないので被矯正材は真直性に欠ける。また、上下ロール荷重電流値が300A以上では被矯正材に荷重が掛かり過ぎるため被矯正材は真円度がでなくなる。
【0014】そこで、請求項でいう「真円度が確保出来る範囲」とは、2ロールラインコンタクトタイプ矯正機で矯正を行った時のスリット幅増大値すなわち残留歪みが減少傾向を示し始める上下ロール荷重電流値200Aを超えたところから被矯正材に荷重が掛かり過ぎて被矯正材が真円でなくなる上下ロール荷重電流値300A未満のところと定義する。
【0015】
【実施例】以上のことから本願発明は、最適上下ロール荷重電流値を200Aを超え300A未満で矯正を実施した。図4に見られるとおり、軸受鋼(SUJ2)の寸法:101.50mm外径×83.50内径(すなわち9.00mm肉厚)からなる試験片を工程Cにより、ロール角度:15°、モーター回転数:600rpm、上下ロール荷重電流値:220〜270Aにおいて矯正したときのスリット幅増大値、すなわち、残留歪みは、現状の工程である工程Bにおけるスリット幅増大値の上限の位置にあり、かつバラツキは少なく安定した水準になっている。
【0016】
【発明の効果】ユージンセジュルネ押出し方式により製造された継目無鋼管の矯正後の残留歪みの低減が2ロールラインコンタクトタイプ矯正機を使用することにより1回の矯正ですみ、このため製造コストが削減され、工程の短縮化により処理時間が短縮され、また、矯正機の処理能力の軽減が図れる。




 

 


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