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ボイラ・熱交換器用クラッド鋼管 - 山陽特殊製鋼株式会社
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発明の名称 ボイラ・熱交換器用クラッド鋼管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−137839
公開日 平成10年(1998)5月26日
出願番号 特願平8−301413
出願日 平成8年(1996)11月13日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】椎名 彊
発明者 木田 忠伯 / 磯本 辰郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ボイラ・熱交換器用鋼管を内管材とし、外管材としてガスアトマイズによって製造された重量%で、C :0.005〜0.1%Si:3.0〜10.0%Mn:0.02〜0.5%Cr:20〜40%Mo:3〜12%Nb:0.05〜3.0%Fe:10%以下残部がNi及び不可避不純物からなるNi基合金粉末を使用し、熱間押出により固化成形して得られることを特徴とするボイラ・熱交換器用クラッド鋼管。
【請求項2】 ボイラ・熱交換器用鋼管を内管材とし、外管材としてガスアトマイズによって製造された重量%で、C :0.005〜0.1%Si:3.0〜10.0%Mn:0.02〜0.5%Cr:20〜40%Mo:3〜12%Nb:0.05〜3.0%Fe:10%以下O :0.05%以下N :0.2%以下残部がNi及び不可避不純物からなるNi基合金粉末を使用し、熱間押出により固化成形して得られることを特徴とするボイラ・熱交換器用クラッド鋼管。
【請求項3】 請求項1または請求項2において得られたクラッド鋼管をさらに40%以上の引抜または圧伸により冷間加工を施すことを特徴とするボイラ・熱交換器用クラッド鋼管。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ焼却施設などにおける廃却熱を利用して発電する熱交換ボイラチューブや火力発電所用ボイラ管やその他同様の高腐食環境での使用に適した加工性および耐高温腐食性に優れたボイラ・熱交換器用粉末クラッド鋼管に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源の有効活用のため都市ごみ等の焼却廃熱を発電に利用する試みがなされてきている。これらの発電には、熱交換用ボイラチューブとしてJIS STBA340等の炭素鋼管が使用されているが、燃焼排ガスには塩化物系や硫化物系等の腐食性の強いガスおよび燃焼灰が含まれているため高温腐食の問題がある。現在、ごみ発電の効率は15%程度と低いため蒸気条件を高温高圧化する高効率化を目指す研究開発が行われており、ボイラチューブの材料として耐高温腐食性に優れたAlloy625等のNi基合金の適用が検討されている。しかし、このような耐高温腐食性に優れたNi基合金等は合金元素が多量に添加されているため偏析等によって製造性が非常に劣り歩留りが悪いため、広く使用されていない。そこで、ボイラチューブに上述のような耐高温腐食性に優れたNi基合金粉末などをプラズマ溶射法で肉盛を施して使用する方法が考え出されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような方法でボイラチューブ外面に耐高温腐食合金を肉盛する場合、ミクロボイドなどの問題があり所定の耐食性を得られない。しかもボイラチューブとして使用するためには長尺材が適当であるが、プラズマ溶射法で肉盛管の長尺材を作製する場合には非常に大型の溶接機が必要であり、コスト上昇を招き実用的でない。更に上述の方法で作製される肉盛管は、熱交換器を作製する際の加工すなわち曲げ加工性が非常に悪く問題となっていた。本発明は、ごみ発電における高効率化を可能とする高温耐食性、高温強度、曲げ加工性に優れたボイラ・熱交換器用クラッド鋼管を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するために、本発明者らは種々の検討を行った結果、Siを多量に添加することにより高温耐食性が飛躍的に向上することを見出した。しかも、粉末−熱間押出という工程を経ることにより通常の粉末−溶射肉盛工程に比べ、高い高温耐食性および優れた加工性を合わせ持つことも見出した。また、OおよびNを制限することにより高温強度および高温耐食性の向上が可能となることが明らかとなった。更に、請求項1および請求項2で得られるクラッド材を冷間加工することにより、曲げ加工性を更に向上できる方法を見出した。
【0005】本発明は、上述のように適切な化学成分組成による合金粉末および適切な固化成形方法により構成されるもので、これにより目的とする高温耐食性、高温強度、曲げ加工性に優れたボイラ・熱交換器用クラッド鋼管が得られることを見出したものである。本発明の要旨とするところは、第一発明はボイラ・熱交換器用鋼管を内管材とし、外管材としてガスアトマイズによって製造された重量%で、C :0.005〜0.1%Si:3.0〜10.0%Mn:0.02〜0.5%Cr:20〜40%Mo:3〜12%Nb:0.05〜3.0%Fe:10%以下残部がNi及び不可避不純物からなるNi基合金粉末を使用し、熱間押出により固化成形して得られることを特徴とするボイラ・熱交換器用クラッド鋼管である。
【0006】第二発明はボイラ・熱交換器用鋼管を内管材とし、外管材としてガスアトマイズによって製造された重量%で、C :0.005〜0.1%Si:3.0〜10.0%Mn:0.02〜0.5%Cr:20〜40%Mo:3〜12%Nb:0.05〜3.0%Fe:10%以下O :0.05%以下N :0.2%以下残部がNi及び不可避不純物からなるNi基合金粉末を使用し、熱間押出により固化成形して得られることを特徴とするボイラ・熱交換器用クラッド鋼管である。
【0007】第三発明は第一発明および第二発明で得られたクラッド鋼管をさらに40%以上の引抜または圧伸により冷間加工を施すことを特徴とするボイラ・熱交換器用クラッド鋼管である。
【0008】以下に、本発明にかかる化学成分限定の理由を説明する。
C:Crを伴った炭化物を形成するため、耐食性の為には添加されるべきではないが、高温強度付与のために添加される元素である。強度付与のためには0.005%以上の添加が必要であるため下限を0.005%と制限する。添加しすぎると耐食性を劣化させるため、上限を0.1%とする。
Si:耐高温腐食性に非常に有効な酸化被膜を形成する元素であるために添加される。酸化被膜が効果的に形成されるためには3%以上の添加が必要である。望ましくは、5.0%を越えて添加する。過剰に添加すると熱間加工性が低下するため、上限を10%とする。
【0009】Mn:合金製造のために不可欠である脱酸剤として添加される。脱酸効果のためには0.02%以上の添加が必要である。過剰に添加してもその効果は飽和するので上限を0.5%とする。
Cr:耐高温腐食性に有効な酸化被膜を形成させるために添加する元素である。その効果を得るために20%以上添加する。また、過剰に添加してもその効果は飽和するため上限を40%とする。
【0010】Mo:耐食性を向上させるために添加される。効果を得るために3%以上添加する。過剰に添加すると炭化物を形成し、耐食性を劣化させるため上限を12%とする。
Nb:炭化物を形成しやすい元素であるため炭素をNbとの炭化物として結晶粒内に固着し粒界に炭化物が析出するのを防止するために添加される。その効果を得るために0.05%以上添加する。過剰に添加すると熱間加工性を劣化させ、また粗大な炭化物を形成し耐食性を低下させるため、上限を12%とする。
【0011】Fe:Niを節約するために添加されるが、過剰に添加すると耐高温腐食性を劣化させるため上限を10%とする。
O:アトマイズ粉末には表面酸化により酸素が含まれる。酸素を多量に含有すると高温強度が劣化するため上限を0.05%とする。
N:アトマイズガスを窒素とした場合にアトマイズ粉末に含まれる。しかし、多量に含有すると窒化物を形成し耐高温腐食性および曲げ加工性を劣化させる。従って、上限を0.2%とする。
【0012】以下に、クラッド鋼管の製造方法について説明する。本発明合金は上述のように耐高温腐食性を良好なものとするため合金元素が多量に添加されている。そのため従来の溶製−鍛造工程で作製すると重度の偏析等により、歩留まりが非常に悪くコスト上昇につながる。そこで粉末冶金法を用いて耐食性に優れた合金粉末を作製し、熱間押出により固化成形する方法を採用した。粉末冶金法により、従来の溶製−鍛造工程では非常に困難であった合金成分の作製も可能になるため、耐高温腐食性に有効な元素であるSiを多量に添加することが容易になった。また、急冷凝固された粉末を用いて固化成形するため、得られた固化成形後の材料は非常に偏析が少なく、また、粉末溶射肉盛工程で作製される材料で問題となっていたミクロボイドの発生がなく良好な組織となる。更に、この工程でクラッド鋼管を作製すると、粉末溶射肉盛工程で作製されるクラッド鋼管と比較して結晶粒が小さく加工性が向上する。しかも、この工程は溶射肉盛工程で非常に困難であった長尺材を容易に作製できる。
【0013】以下に、請求項3の冷間加工について説明する。クラッド鋼管を引抜または圧伸により冷間加工し、その後適切な熱処理を施すと再結晶し結晶粒が微細化するため、クラッド鋼管の曲げ加工性は向上する。この効果を得るために、冷間加工率(鋼管断面の減面率)を40%以上に限定する。
【0014】
【発明の実施の形態】内筒管材にボイラ・熱交換器用鋼管を用いた押出ビレット用カプセル内に、請求項1および2に示される化学成分のガスアトマイズ粉末を充填し、キャニング、真空脱気を施し、所定の温度に加熱後熱間押出を行いクラッド鋼管を作製した。また、こうして得られたクラッド鋼管を請求項3に示す条件で冷間加工し、新たなサイズのクラッド鋼管を作製した。
【0015】
【実施例】
(実施例1)内筒管にJIS STBA340を用いた押出ビレット用カプセル内に表1に示す化学成分のガスアトマイズ粉末(合金粉末名:A〜H、a〜f)を充填し、キャニング、真空脱気を施し、所定の温度に加熱後熱間押出を行い、外径54.8mm、肉厚6.0mm(内STBA340:外径50.8mm、肉厚4.0mm)のクラッド鋼管を作製した。得られたクラッド鋼管に所定の熱処理を施し、溶融塩腐食試験および曲げ加工試験を行った。溶融塩腐食試験は、NaCl+KCl+Na2 SO4 +PbCl2 からなる模擬灰をクラッド鋼管粉末成形部から割り出した試験片に塗布し、HClとSO2 とH2 Oを混合した窒素ガス雰囲気の中で650℃で96h保持した後、侵食深さを測定した。曲げ加工試験は得られたクラッド鋼管を曲げ半径R、曲げ角度180°、室温で行い割れの有無を評価した。また、表1に示す本発明合金(A〜H)と同一の粉末を使用し、従来の工程である溶射肉盛工程を施し作製したクラッド鋼管(素管:外径50.8mm、肉厚4.0mm、肉盛厚さ:2mm)を比較材とし、上述と同様の溶融塩腐食試験および曲げ加工試験を行った。
【0016】
【表1】

【0017】その結果を表2に示す。表2に示すNo.9の材料はC量が高いため本発明材料と比較すると高温耐食性が劣ることが分かる。また、No.10の材料もSi量が低いため高温耐食性が劣る。しかし、No.1の材料のようにSi量が3%以上含有されていると高温耐食性は向上することが分かる。No.11の材料はCr含有量が少ないため高温耐食性が非常に劣る。No.12、13の結果はMo量が多すぎても少なくても本発明材料と比較して、高温耐食性が劣るということを示している。また、No.14のようにFe量が増加すると高温耐食性が劣化するのが分かる。比較材料2は本発明合金粉末と同一の粉末であるがクラッド鋼管作製方法が溶射肉盛方法であるため曲げ加工性が劣る。また、高温耐食性も本発明合金に比べ劣る。これはミクロボイドおよび組織的な要因である。
【0018】
【表2】

【0019】(実施例2)内筒管にJIS STBA340を用いた押出ビレット用カプセル内に表1に示す合金粉末名I,J,Kおよびg,h,iのガスアトマイズ粉末を充填し、キャニング、真空脱気を施し、所定の温度に加熱後熱間押出を行い、外径54.8mm、肉厚6.0mm(内STBA340:外径50.8mm、肉厚4.0mm)のクラッド鋼管を作製した。得られたクラッド鋼管に所定の熱処理を施し、溶融塩腐食試験、クリープラプチャー試験、曲げ加工試験を行った。溶融塩腐食試験は、NaCl+KCl+Na2 SO4 +PbCl2 からなる模擬灰をクラッド鋼管粉末成形部から割り出した試験片に塗布し、HClとSO2 とH2 Oを混合した窒素ガス雰囲気の中で650℃で96h保持した後、侵食深さを測定した。クリープラプチャー試験条件は980℃とし、1000h破断強度を内挿により求めた。曲げ加工試験は得られたクラッド鋼管を曲げ半径R、曲げ角度180°、室温で行い割れの有無を評価した。No.28およびNo.29の材料は窒素量が高いため高温耐食性および曲げ加工性が発明鋼に比べ劣る。No.30の材料は高温耐食性および曲げ加工性は問題ないが酸素量が高いため高温強度が非常に劣る。
【0020】
【表3】

【0021】(実施例3)実施例1または実施例2で作製したクラッド鋼管(外径54.8mm、肉厚6.0mm)を引抜または圧伸により冷間加工(16〜74%)し得られたクラッド鋼管に所定の熱処理を施し、溶融塩腐食試験および曲げ加工試験を行った。溶融塩腐食試験は、NaCl+KCl+Na2 SO4 +PbCl2 からなる模擬灰を試験片に塗布し、HClとSO2 とH2 Oを混合した窒素ガス雰囲気の中で650℃で96h保持した後、侵食深さを測定した。曲げ加工試験は室温で行い、曲げ角度を180°に設定し、曲げ半径Rを順次変化させ、割れの発生しない最小の曲げ半径Rと供試材の外径Dとの比(R/D)を評価した。試験結果を表4に示す。冷間加工率が40%をこえると曲げ加工率が改善されているのが分かる。また、冷間加工を施すことにより高温耐食性も向上していることが分かる。
【0022】
【表4】

【0023】
【発明の効果】以上述べたように本発明により、ごみ発電における高効率化を可能とする高温耐食性、および曲げ加工性に優れたボイラ・熱交換器用クラッド鋼管を提供できる。




 

 


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