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発明の名称 分離方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−314551
公開日 平成10年(1998)12月2日
出願番号 特願平9−130179
出願日 平成9年(1997)5月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】池内 寛幸 (外1名)
発明者 宮崎 司 / 島津 彰 / 蜂須賀 久雄 / 池田 健一 / 戸沢 修美
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ベンゼンを含むガソリン留分からベンゼンを分離する方法において、膜の透過係数が異なる分離膜モジュールで多段分離することを特徴とする分離方法。
【請求項2】 ガソリン留分がナフサ低沸点成分であり、分離膜モジュールに含フッ素ポリイミド系分離膜モジュールを使用する請求項1記載の分離方法。
【請求項3】 分離膜における透過方法が浸透気化法である請求項1または2記載の分離方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベンゼンを含むガソリン留分から、一の特定成分が濃縮された特定成分濃縮成分と同特定成分が希釈された特定成分希釈成分とを分離する場合に使用する分離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガソリン留分から特定成分を濃縮分離する場合、近来においては、低エネルギー運転、操作の簡易化、設置スペースの縮小化などを図るために、旧来の吸収分離法、吸着分離法または蒸留分離法に代え、膜分離法が開発されつつある。例えば、石油精製後のナフサより得られる石油化学成分のガソリンやC2 〜C5 の留分には、高分子樹脂やゴム類等の化学製品の原料成分が含有されているが、その原料中の不純物の除去や純度向上のための分離、精製処理が必要であり、この処理に膜分離を使用することが検討されている。
【0003】さらに、ガソリン成分中のベンゼン濃度を小さくすることは現在急務となっている。これは主に環境汚染を減らすためである。
【0004】周知のとおり膜分離の多くは、膜界面で成分分子が溶解し、この溶解成分分子が膜中で拡散して他端で膜から脱離する、いわゆる溶解拡散機能に基づく透過係数の差を利用している。そして、従来の膜分離においては、透過速度の大きい一種類の膜を使用し、処理流量の高流量化、分離膜モジュールの小型化などを図っている。
【0005】また、原油は原油蒸留装置(常圧蒸留装置)で沸点の低いものからガス、LPG、ナフサ、灯油、軽質軽油、重質軽油、残油などに分離される。ナフサ以上の沸点のものでは、重質軽油の接触分解によって得られた成分なども含むため、製品ガソリンは主にナフサから精製された成分からなる。しかし、沸点の関係からベンゼンを含むのはナフサであり、ナフサ分離後、製品ガソリン製造ラインにベンゼン回収プロセスを挿入するのが妥当である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ナフサの軽質留分から特定の成分、例えば、ベンゼンを濃縮した成分を分離する場合、ナフサの軽質留分中には透過特性がベンゼンに類似した成分(n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン類)がベンゼン濃度に近い濃度で含有されており、これらの成分とベンゼンとの透過係数の比、すなわち分離係数が小さいので、ベンゼンとこれらの成分との分離は困難である。一般に分離係数の大きな膜は透過係数が小さく(したがって、透過速度が小さく処理流量が少ない)、一の特定成分の分離に一種類の膜の分離膜モジュールを使用することを前提とする従来方式によれば、分離係数の大きな膜では処理流量の大きい工業的用途に対しては、モジュールの大型化が避けられない。
【0007】そこで、本発明はベンゼンを含むガソリン留分から、ベンゼンを分離する方法において、処理流量の大きい工業的用途においても分離膜モジュールを大型化することなく、ベンゼンを高収率で分離することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、本発明の分離方法は、ベンゼンを含むガソリン留分からベンゼンを分離する方法において、膜の透過係数が異なる分離膜モジュールで多段分離することを特徴とする構成であり、被分離ガソリン留分がナフサ軽質留分で、分離膜モジュールには含フッ素ポリイミド系分離膜モジュールを使用することができる。また、分離膜における透過方法を浸透気化法とすることも可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の構成を説明する。図1は、本発明の分離方法の中で基本的な構成である、2段プロセスを示すフロー図である。
【0010】熱交換器1を通過したガソリン留分Aは、モジュール11ではベンゼンよりも低沸点である低沸点成分Bを分離する。前記熱交換器1としては、例えば多管式熱交換器を用いることができる。またモジュール11としては、例えばスパイラル型モジュールを用いることができる。モジュール11の非透過成分Cは、モジュール12においてベンゼンDが分離される。さらに、モジュール12の非透過成分Eは低沸点成分Bと合流させる。図1において、モジュール11は第一段目の分離膜モジュールであり、低沸点成分Bはその膜に対して大いなる透過係数を呈するが、その残余成分であるモジュール11の非透過成分Cの透過係数はそれ以上に小さく、残余成分である非透過成分Cが非透過側で濃縮されていく。低沸点成分Bが希釈された非透過側成分は第二段目の分離膜モジュールであるモジュール12へと導入される。
【0011】モジュール12は第二段目の分離膜モジュールであり、ベンゼンDのその膜に対する透過係数は大であり、モジュール12の非透過成分Eの透過係数よりも大きく、ベンゼンDが透過側で濃縮されていく。
【0012】従って、非透過側の出口から、ベンゼンが希釈された非透過成分Eが取り出され、この非透過成分Eはモジュール11で分離された低沸点成分Bと合流する。この回収成分Fにおけるベンゼンの濃度は充分に低濃度である。
【0013】低沸点成分を分離するモジュール11の後段にさらに低沸点成分を分離するモジュールを1段以上設けてもよく、また、ベンゼンを分離するモジュール12の後段にさらにベンゼンを分離するモジュールを1段以上設けてもよい。
【0014】いずれの場合も回収成分Fにおけるベンゼンの濃度をさらに低濃度にすることが可能である。
【0015】さらに、流路内で分離膜モジュール透過成分および/または非透過成分を還流させて分離効率を高めることも可能である。
【0016】図2は本発明の分離方法の一つである、3段プロセスを示すフロー図である。熱交換器1を通過したガソリン留分aは、モジュール21ではベンゼンよりも低沸点である低沸点成分bを分離する。モジュール21の非透過成分cはモジュール22においてベンゼンeが分離される。図2において、モジュール21は第一段目の分離膜モジュールであり、低沸点成分bはその膜に対し大きい透過係数を呈するが、残余成分であるモジュール21の非透過成分cの透過係数はそれ以上に小さく、残余成分であるモジュール21の非透過成分cが非透過側で濃縮されていく。低沸点成分bの濃度が希釈された非透過成分cは第二段目の分離膜モジュールであるモジュール22へと導入される。
【0017】モジュール22は第二段目の分離膜モジュールであり、ベンゼンeのその膜に対する透過係数は大であり、非透過成分fの透過係数よりも大きく、ベンゼンeが透過側で濃縮されていく。
【0018】モジュール22の非透過成分fは第三段目の分離膜モジュールであるモジュール23へと導入される。モジュール23ではさらに非透過成分fからベンゼンを分離した成分gをモジュール22へと還流する。成分gは、モジュール21の非透過成分cと合流し、成分dとなってモジュール22へと導入される。
【0019】一方、モジュール23の非透過側の出口から得られる非透過成分hはモジュール21で分離された低沸点成分bと合流する。この回収成分iにおけるベンゼンの濃度は充分に低濃度である。
【0020】図1および図2で示すプロセスにおいて、ブロワで被分離ガソリン留分をこの分離膜モジュールに供給すると共に、透過側において真空ポンプにより差圧を発生させることもできる。
【0021】上記において、低沸点成分を分離する分離膜モジュールには選択非透過性を有するシリコーン、ポジメチルシロキサン、ニトレートブタジエン、ポリアクリレート、ポリクロロプレン系分離膜モジュール等が使用でき、特に好ましくはシリコーン系分離膜モジュールを使用できる。
【0022】さらに、ベンゼンを分離する分離膜モジュールにはベンゼンに対し選択非透過性を有する分離膜モジュールが使用でき、特に好ましくはポリイミド系分離膜モジュールを使用できる。
【0023】モジュールの形式としては、スパイラル型、管状型、中空糸膜型、プレート&フレート型などの公知の方式を使用できる。本発明においては、使用する機器類での被分離ガソリン留分中への不純成分や第三成分の混入を防止することが望まれ、ブロワや真空ポンプにはドライ容積式を使用し、熱交換器には間接交換式を使用することが好ましい。
【0024】分離膜における透過方法としては、浸透気化法、蒸気透過法等が使用でき、特に好ましくは浸透気化法が好ましい。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。なお、実施例1、2ともに透過方法は浸透気化法を用いた。
【0026】
【実施例1】表1の組成の原料を1時間あたり7.5kmol処理するプロセスを構築した。プロセスは、図1に示す2段プロセス方法である。
【0027】
【表1】

【0028】モジュール11にはシリコーン系膜モジュールを使用した。モジュール11の膜面積は0.5m2 にした。モジュール12には6FDA−BAAFポリイミド膜モジュールを採用した。モジュール12の膜面積は50m2 にした。
【0029】原料は熱交換器1によって50℃に加熱されてモジュール11に送り込まれる。モジュール11ではベンゼンよりも低沸点である低沸点成分(n−ペンタン、n−ヘキサン)の透過係数が高く、それ以外の成分の透過係数は小さい。そのため透過側の低沸点成分の比率が高くなる。透過した成分は圧縮機および凝縮機により液化される。非透過成分はモジュール12に送られる。モジュール12ではベンゼンの透過係数が高く、高沸点の重質成分(n−ヘプタン、トルエン、エチルベンゼン、o−キシレン、n−プロピルベンゼン)の透過係数が小さい。そのため透過側のベンゼン濃度が高くなる。透過側の成分は圧縮機、凝縮機によって液化され、ベンゼン濃縮液として回収される。非透過側の成分はモジュール11の透過側成分と合流させ、ガソリン留分として回収される。原料液量に対するこの回収されたガソリンの割合をガソリン回収率と呼ぶことにする。このシステムによって、ガソリン回収液中のベンゼン濃度を2vol%まで低くすることができた。そしてガソリン回収率は65%であった。ベンゼン濃縮中のベンゼン濃度は14vol%であり、原料中のベンゼンを2倍以上に濃縮することができた。モジュール11およびモジュール12の透過側の圧力はともに30Torrであった。
【0030】
【実施例2】図2に示す3段プロセス方法を用いる以外は、実施例1と同様の実験を行なった。実施例1との違いはモジュール22の後にモジュール23を追加している。原料組成および処理量は実施例1と同じである。また、モジュール21の膜面積を0.5m2 、モジュール22の膜面積を11m2 、モジュール23の膜面積を125m2 にした。
【0031】原料は熱交換器1によって50℃に加熱されてモジュール21に送り込まれる。モジュール21ではベンゼンよりも軽沸な成分(n−ペンタン、n−ヘキサン)の透過係数が高く、それ以外の成分の透過係数は小さい。そのため透過側の低沸点の低沸点成分の比率が高くなる。透過した成分は圧縮機および凝縮機により液化される。非透過成分はモジュール22に送られる。モジュール22ではベンゼンの透過係数が高く、重沸成分(n−ヘプタン、トルエン、エチルベンゼン、o−キシレン、n−プロピルベンゼン)の透過係数が小さい。そのため透過側のベンゼン濃度が高くなる。透過側の成分は圧縮機、凝縮機によって液化され、ベンゼン濃縮液として回収される。モジュール22の非透過成分はモジュール23に送られる。モジュール23ではモジュール22と同様にベンゼンの透過係数が高く、高沸点の重質成分の透過係数が小さい。そのためモジュール22を透過しなかったベンゼンが透過側で濃縮される。これを圧縮機、凝縮機によって液化し、モジュール22に還流させることでモジュール22の透過側のベンゼン濃度を高くすると同時にガソリン回収率を高くすることが期待される。
【0032】結果はガソリン回収側のベンゼン濃度を2vol%にすることができた。ガソリン回収率は85%、ベンゼン濃縮液中のベンゼン濃度は31vol%と2段プロセスよりもさらに分離効率を上げることができた。モジュール21、モジュール22およびモジュール23の透過側圧力はともに30Torrであった。
【0033】
【発明の効果】本発明の分離方法を用いると、ベンゼンを含むガソリン留分から、ベンゼンを分離する方法において、処理流量の大きい工業的用途においても分離膜モジュールを大型化することなく、ベンゼンを高収率で分離することができる。




 

 


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