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発明の名称 被覆スローアウェイチップ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−291102
公開日 平成10年(1998)11月4日
出願番号 特願平9−116347
出願日 平成9年(1997)4月18日
代理人
発明者 植田 広志 / 江藤 恵
要約 目的
本願発明は、強制的に切り屑を処理するため、突起物等の高負荷で、かつ、局部的な摩耗を受ける部分の耐摩耗性等を改善することを目的とする。

構成
スローアウェイチップ等の表面に切り屑処理用のブレーカを有するスローアウェイチップ等において、前記ブレーカが突部を有するとともに、アルミナ膜中に周期律表の4a族、Siの炭化物、炭窒化物、酸化物、炭酸化物、炭窒酸化物の1種又は2種以上を含有することにより構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】 スローアウェイチップ等の表面に切り屑処理用のブレーカを有するスローアウェイチップ等において、前記ブレーカが突部を有するとともに、アルミナ膜中に周期律表の4a族、Siの炭化物、炭窒化物、酸化物、炭酸化物、炭窒酸化物の1種又は2種以上を含有することを特徴とする表面被覆スローアウェイチップ。
【請求項2】 請求項1記載の表面被覆スローアウェイチップにおいて、前記突部が略半球状、またはボス面より突出した半島状であることを特徴とする表面被覆スローアウェイチップ。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、アルミナを被覆した超硬合金、特に切削工具として用いたとき、ブレーカの寿命を改善した被覆硬質部材に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のスローアウェイチップ等のすくい面上には様々な切り屑処理機能を備えたブレーカを設け、仕上げ加工から荒加工まで沢山のブレーカが実用化されている。これらブレーカの特徴は、単に切り屑をカールさせる程度のものから、低抵抗重切削型まで様々な種類がある。特に、3次元的な形状を有するブレーカでは突起物、突状物により切り屑をカール・切断させている。代表的なものとしては、ブレーカ溝の底面より半球状の突起を設けたものや、ボス面からブレーカ溝面に対して半島状に突起させたものがある。
【0003】また、被覆超硬合金工具、特にアルミナを被覆したものはこれら旋削に幅広く使用されている。特に、アルミナ層を設けたものは結晶構造よりα、κ、θ型等多数のものが存在するが、α型・κ型が実用化されている。例として、特開平6−316758号にはαアルミナを被覆し、その膜厚と粒度に関して書かれている。更に、J Vac Sci Tech A(4)6 1986A.S.Gates著「Composite,structure,and wear resistance of TiAlOC coatings deposited by Chemical Vapor Deposition」によれば、TiwAlxOvCzの膜をCVD法によりTiC膜上に成膜し、膜中のAl含有量を3〜58%にし、切削工具として用いた例が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、工作機械の無人化等により切り屑処理に対する自動化も進行しており、切り屑を扱いやすい形状に分断処理させる要求が高まりつつある。切り屑を半ば強制的に分断させるような切削諸元の切削に於いては、そのブレーカ部に過度の負荷が作用し、通常寿命となる逃げ面摩耗がいまだ使用できる程度の摩耗量であっても、ブレーカが作用しなくなり刃先を交換しなくてはならず、そのため切り屑のブレークをやや効かないほうに切削諸元を調整することにより、ブレーカを長持ちさせている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため、本願発明は上記課題を解決するため、局部的に高い負荷荷重のかかる被覆層の耐酸化性・耐摩耗性を改良したものである。すなわち、スローアウェイチップ等の表面に切り屑処理用のブレーカを有するスローアウェイチップ等において、前記ブレーカが突部を有するとともに、アルミナ膜中に周期律表の4a族、Siの炭化物、炭窒化物、酸化物、炭酸化物、炭窒酸化物の1種又は2種以上を含有することを特徴とする表面被覆スローアウェイチップであり、ブレーカとしては略半球状のものや、ボス面より突出している半島状の突起物に用いることを特徴とする表面被覆スローアウェイチップである。
【0006】
【作用】まず、ブレーカとしては突起部は、切り屑接触面積を拘束し、低い切削抵抗で切削を行なえるのが特徴であるが、その分突起部には過度な負荷が作用する。そのため、膜質には耐酸化性の他に耐クレーター摩耗性を高める必要がある。耐酸化性は酸化物であるアルミナを使うことにより十分な性能を保持できるが、アルミナは酸化物であるため硬さが低く、特に突起物のような場所では切削しておらず、こすりによる摩耗のみであるため、酸化物単独で用いるよりは、酸化物と周期律表の4a族、Siの炭化物、炭窒化物、酸化物、炭酸化物、炭窒酸化物の1種又は2種以上を組み合わせることにより、膜質の硬さと性能が得られる。蒸着時にハロゲン化チタン・ジルコニウム・ハフニウム、ハロゲン化アルミ、シラン系ガス及び反応ガスとして、メタン系ガス、窒素系ガス、2酸化炭素系ガス等のガスを反応させ、4a族、Si、Al各々の炭化物、窒化物、酸化物又は/及びそれらの固溶体又は混合体を被覆することにより得られる。
【0007】アルミナ皮膜を蒸着する際に、蒸着ガスをハロゲン化アルミ、ハロゲン化チタンを用いて、その流量を調整することによりその比率を、また、メタンガス、窒素ガス、二酸化炭素ガス等の反応ガスを調整することにより、炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化物を形成させることができ、Al酸化物中にTiとの複化合物を形成させて、この複化合物の皮膜を設ける。この層自体の耐摩耗性、特に耐クレーター摩耗性、耐アブレシブ摩耗性は、アルミナ、(4a族,Al)化合物、4a族化合物の比により調整することができる。以下、実施例に基づき具体的に説明する。
【0008】
【実施例】市販のWC粉末(平均粒度4μm)、TiCN粉末(平均粒度1μm)、TaC粉末(同1.2μm)、Co粉末(同1μm)を用意し、これらを切削用超硬合金M20相当の組成に配合し、ボールミル中で湿式粉砕、混合を行ない、乾燥処理後、CNMG120408型にプレス成形した。プレス成形にてブレーカ及び半島状の突起物をもうけた。真空中で焼結し、所定サイズに加工した後、アルミナ磁器反応管中でH2、N2、TiCl4混合気流中で第1層のTiN層を被覆する。次いで、ガス系のTiCl4 をそのまま、反応性ガスをCH3CN ガスに代えてTiCN層を第2層として形成し、ガス系のTiCl4 をそのまま、反応性ガスをメタンガス、窒素ガスに代えてTiCN層を第3層として形成し、次に、ガス系のTiCl4 、メタンガスを減じて、CO2、AlCl3混合気流中にてTiを含むアルミナを第4層として形成させた。
【0008】そのチップを取り出し、断面を分析した結果、第1層−1μm、第2層−10μm、第3層−2μm、第4層−3μmの膜厚が得られ、その層中の成分はX線回折より、TiCが約20%分散し、(TiAl)COが約5%、残りAl23膜となっていた。尚、比較のため、第4層でTiを加えない以外は同一の成膜条件で、同様な層構造を有するチップも製作した。
【0009】次に、そのチップを用いて、耐摩耗性を評価する目的で切削試験を行った。切削諸元は、ブレーカにより切り屑がカール・分断される諸元とするため、切削速度100m/min、切り込み量2mm、送り量0.4mm/revの切削諸元として構造用鋼(HB180)を用いて端面の引き切削にて実施した。この条件は、開始直後の切り屑処理は、本発明品、比較品とも切り屑がカールし、0.5〜1巻程度で分断された切り屑を排出するように設定した。この切り屑は、通常ブレーカが効いて、取り扱いも便利な形態である。更に、切削を継続していくと、切り屑の形態は、3〜10巻程度にカールしたやや長めの切り屑となり、更に続けていくとカールしているが連続して排出されるようになったため試験を中止した。突起先端の摩耗状況を確認したところ、皮膜が摩耗によりなくなり、基体そのものが露出している状態であった。
【0010】本発明例と比較例では、ブレーカによる切り屑処理が、切り屑がカールし、0.5〜1巻程度で分断された切り屑を排出する時間に大きな差がでているが、フランク摩耗では大差がない。これは突起物の摩耗によりブレーカが効かず、すなわち切り屑がカールせず延びた状態で排出されていることを示している。このような延びた状態の切り屑は、かさばり、切り屑としては取り扱いにくく不便である。
【0011】
【発明の効果】本発明を適用することにより、局部的に高負荷の作用する突起状の被覆としてアルミナ層中にTi化合物を分散させることにより、耐酸化性、耐摩耗性に優れた膜とすることができ、またTiとAlを複化合物とすることにより両者の特性をより生かすことができる。




 

 


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