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発明の名称 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−249198
公開日 平成10年(1998)9月22日
出願番号 特願平9−54452
出願日 平成9年(1997)3月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
発明者 奥村 公平 / 兵頭 志明 / 須田 明彦 / 寺尾 直洋 / 新庄 博文
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 平均粒径が1〜100nmの超微粒子状の第1担体粒子と該第1担体粒子と同等以上及び/又は同等未満の平均粒径を有する第2担体粒子とよりなり該第1担体粒子と該第2担体粒子とが均一に混合されてなる担体と、該第1担体粒子に担持された貴金属と、を含んでなることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
【請求項2】 平均粒径が1〜100nmの超微粒子状の第1担体粒子に貴金属を担持して担持担体粒子を調製する担持工程と、該第1担体粒子と同等以上及び/又は同等未満の平均粒径を有する第2担体粒子と該担持担体粒子とを均一に混合する混合工程と、を含んでなることを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は排ガス浄化用触媒及びその製造方法に関し、詳しくは、貴金属のシンタリングを抑制して高い浄化性能を長期間維持できる排ガス浄化用触媒とその製造方法に関する。本発明の排ガス浄化用触媒は、リーンバーンエンジン、ディーゼルエンジン、ボイラーなどから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒として利用される。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の排ガス浄化用触媒として、CO及びHCの酸化とNOx の還元とを同時に行って排ガスを浄化する三元触媒が用いられている。このような三元触媒としては、例えばコーディエライトなどからなる耐熱性担体にγ−アルミナからなるコート層を形成し、そのコート層に白金(Pt)、ロジウム(Rh)などの貴金属を担持させたものが広く知られている。
【0003】また貴金属を担体に担持させる方法としては、貴金属塩の水溶液と担体とを接触させ、担体に貴金属塩を吸着担持させた後熱処理して担持する吸着法、あるいは担体粉末に所定濃度の貴金属塩水溶液の所定量を含浸・吸水させ蒸発乾固後熱処理して担持する吸水法などが知られている。このような担持方法で担持された貴金属の粒径はきわめて小さく、担体に高分散されているため、その高い比表面積により初期の浄化活性に優れている。ところが、このような超微粒子状の貴金属粒子は、使用時の熱により次第に凝集して粒成長するシンタリングが生じ、比表面積の低下により浄化活性が低下するという不具合がある。
【0004】また、排ガス規制の強化及びエンジンの高性能化などにより、排ガス浄化用触媒への入りガスの平均温度及び最高温度は近年ますます上昇する傾向にあるため、使用時の貴金属のシンタリングを抑制できる触媒の開発が望まれている。そこで従来より、例えば特公昭59−41775号、特開昭59−90695号、特公昭58−20307号公報に記載されているように、Ceなどの希土類元素の酸化物からなる助触媒を添加して貴金属の凝集を抑制することが行われている。
【0005】また貴金属としてPtを用いる場合には、Rhを併用することで使用時のPtの凝集を抑制することも行われている。さらに特開平4−122441号公報には、予め熱処理されたアルミナを用いることにより使用時のアルミナの粒成長を抑制し、これによりアルミナの粒成長に伴う貴金属の凝集を抑制する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところがLaやCeなどの希土類元素の酸化物からなる助触媒を添加する方法においては、助触媒は貴金属に直接作用するものでなく、貴金属自体の凝集を抑制することは困難であった。またPtとRhを併用する方法では、Ptの凝集はある程度抑制されるものの、Rhはきわめて高価であるために排ガス浄化用触媒のコストが著しく高騰するという不具合がある。
【0007】さらにアルミナを予め熱処理しておく方法では、使用時のアルミナの粒成長による付随的な貴金属の粒成長は抑制できるものの、貴金属自体の粒成長を抑制することは困難であった。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、高価な貴金属などを併用することなく、貴金属自体の凝集を抑制して微粒子状の貴金属のシンタリングを抑制し、これにより初期の高い浄化活性を耐久後も維持できる排ガス浄化用触媒とすることを第1の目的とする。
【0008】また、従来の製造方法においては、担持された貴金属粒子の粒径分布が広く、所望の平均粒径とすることは困難であった。すなわち本発明の第2の目的は、担持される貴金属粒子の平均粒径を容易に制御でき、かつ粒径分布を狭くすることができる製造方法を確立することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求項1に記載の排ガス浄化用触媒の特徴は、平均粒径が1〜100nmの超微粒子状の第1担体粒子と第1担体粒子と同等以上及び/又は同等未満の平均粒径を有する第2担体粒子とよりなり第1担体粒子と第2担体粒子とが均一に混合されてなる担体と、第1担体粒子に担持された貴金属と、を含んでなることにある。
【0010】また上記排ガス浄化用触媒を製造するための、請求項2に記載の製造方法の特徴は、平均粒径が1〜100nmの超微粒子状の第1担体粒子に貴金属を担持して担持担体粒子を調製する担持工程と、第1担体粒子と同等以上及び/又は同等未満の平均粒径を有する第2担体粒子と担持担体粒子とを均一に混合する混合工程と、を含んでなることにある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の排ガス浄化用触媒では、貴金属は平均粒径が1〜100nmの超微粒子状の第1担体粒子に担持され、第1担体粒子と第2担体粒子とが均一に混合されている。したがって第1担体粒子どうしの間には第2担体粒子が介在し、かつ第1担体粒子上には後述するように約1個の貴金属粒子が担持されているのであるから、貴金属粒子どうしは第1担体粒子及び第2担体粒子によって確実に隔てられ、貴金属粒子どうしが接触する確率がきわめて小さいものとなっている。これにより、高温が作用した場合にも貴金属粒子どうしが凝集するのが抑制され、貴金属のシンタリングが抑制される。
【0012】また請求項2に記載の本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法においては、先ず担持工程において、平均粒径が1〜100nmの超微粒子状の第1担体粒子に貴金属塩が担持され担持担体粒子が調製される。第1担体粒子に分子レベルで吸着あるいは吸水して担持された貴金属塩は、熱処理により粒成長して超微粒子状メタルとなる。一方、第1担体粒子は平均粒径が1〜100nmの超微粒子状であるので、用いる貴金属塩溶液の濃度又は量の調整により、1個の第1担体粒子に対してほぼ1個の貴金属粒子が担持された担持担体粒子を容易に形成することができる。
【0013】そして混合工程では、第1担体粒子と同等以上及び/又は同等未満の平均粒径を有する第2担体粒子と担持担体粒子とを均一に混合することにより、貴金属粒子どうしは第1担体粒子及び第2担体粒子によって確実に隔てられ、貴金属粒子どうしが接触する確率がきわめて小さいものとなる。これにより、高温が作用した場合にも貴金属粒子どうしが凝集するのが抑制され、貴金属のシンタリングが抑制される。
【0014】第1担体粒子としては、平均粒径が1〜100nmの超微粒子状であれば特に制限されず、各種材質の担体を用いることができる。なかでもγ−アルミナ(γ−Al2 3 )、マグネシア(MgO)、ジルコニア(ZrO2 )など、貴金属との親和性に優れた材料を用いることが望ましい。またその粒径分布は狭い方が好ましい。
【0015】第1担体粒子の平均粒径が1nmより小さいと、第1担体粒子と第2担体粒子との均一混合が困難となるため、貴金属粒子どうしが接触し、高温が作用した場合に貴金属粒子どうしが凝集しやすくなる。一方、100nmより大きいと、第1担体粒子と第2担体粒子との間隔が大きくなり、貴金属粒子どうしが第1担体粒子及び第2担体粒子によって隔てられず、高温が作用した場合に貴金属粒子どうしが凝集しやすくなる。
【0016】第2担体粒子としては、超微粒子である第1担体粒子と同等以上及び/又は同等未満の平均粒径を有するものが用いられる。この第2担体粒子は、貴金属を担持した第1担体粒子どうしが近接するのを妨げるために混合される。第2担体粒子にこのような機能をもたせるには、例えば第2担体粒子の平均粒径を第1担体粒子の平均粒径の4倍以内とすることが好ましい。このようにすれば、第2担体粒子どうしの隙間に複数の第1担体粒子が存在するのが回避されるので、第1担体粒子どうしが近接するのが阻止できる。
【0017】また、第2担体粒子の平均粒径が第1担体粒子と同程度あるいは同程度未満であれば、第2担体粒子の数を第1担体粒子と同等もしくはそれ以上とするのが好ましい。これにより第2担体粒子が第1担体粒子どうしの間に介在するため、第1担体粒子どうしが近接するのが阻止できる。この第2担体粒子の材質には特に制限がないが、α−アルミナ(α−Al2 3 )、シリカ(SiO2 )など貴金属に対する親和力が第1担体粒子より相対的に小さな材料を用いることが望ましい。このような材料を用いれば、貴金属が第1担体粒子から第2担体粒子へ移行するのが防止されるため、貴金属のシンタリングを一層抑制することができる。
【0018】貴金属としては、Pt、Rh、Pd、Irなど、従来触媒金属として用いられている貴金属を用いることができる。中でも触媒活性が高いPtを用いることが好ましい。またPtは特にシンタリングが生じやすい金属であるため、本発明が特に効果的である。この貴金属の担持量は、触媒全体の体積1リットル当たり0.1〜10gの範囲が適当である。これより少ないと触媒活性が低下し、これより多く担持しても触媒活性が飽和するとともに無駄な貴金属が多くなりコストも高騰する。
【0019】担持工程では、先ず第1担体粒子に貴金属塩の溶液が接触され、貴金属塩が分子レベルで担持される。この担持法としては、吸着法、吸水法などを利用できる。このとき、必要に応じて還元剤を用い、貴金属塩の担持を促進することもできる。そして担持された貴金属塩は、熱処理により粒成長してメタル状態の超微粒子状の貴金属が担持される。
【0020】このとき、担持される貴金属粒子の粒径は、貴金属塩の仕込み量、第1担体粒子の一次粒子の平均粒径、及び第1担体粒子の仕込み量に依存する。つまり貴金属塩の仕込み量と第1担体粒子の仕込み量の比率を調整することにより、第1担体粒子の1個当たりに担持される貴金属塩量を制御することができ、この貴金属塩量に応じて熱処理によって生成する貴金属粒子の粒子サイズが規定される。
【0021】また貴金属塩と第1担体粒子の仕込み量を一定とすれば、第1担体粒子の粒径が大きいと、粒子1個当たりに担持される貴金属塩粒子の数も多くなり、熱処理時に多くの貴金属塩粒子が集まって粒成長するため、担持される貴金属の粒径が大きくなってしまう。しかし本発明では、平均粒径が1〜100nmの超微粒子状の第1担体粒子を用いているため、第1担体粒子1個当たりに担持される貴金属塩粒子の数は少なく、熱処理時に粒成長して担持される貴金属の粒径は1〜100nmの超微粒子状となる。そして第1担体1個でみれば、貴金属の粒径が第1担体の粒径を超えることはあり得ず、全体として平均すれば第1担体粒子1個に対してほぼ1個の貴金属が担持された状態となる。
【0022】つまり、担持された貴金属粒子の粒径は、第1担体粒子の粒径によって規定される。したがって粒径分布が狭い第1担体粒子を用いることにより、担持される貴金属粒子の粒径分布も狭いものとなり、得られる触媒の品質がきわめて安定する。混合工程では、第1担体粒子に貴金属が担持された担持担体粒子と、第2担体粒子とが均一に混合される。これにより担持担体粒子どうしの間に第2担体粒子が介在するため、担持担体粒子どうしが近接するのが規制され、貴金属どうしが近接するのも規制される。したがって使用時の貴金属のシンタリングが抑制される。
【0023】このとき、担持担体粒子と第2担体粒子との混合比は、第2担体が少しでも混合されればそれなりの効果は得られるが、上記効果を確実に得るためには、第2担体粒子を担持担体粒子と同量(同体積)以上用いることが好ましい。なお、第2担体粒子としてα−アルミナなど貴金属との親和性の低いものを用い、第1担体粒子にγーアルミナなど親和性の高いものを用いた場合には、担持工程前に第1担体粒子と第2担体粒子とを混合し、その混合物に貴金属を担持させても本発明の排ガス浄化用触媒を製造することができる。つまり、貴金属は第2担体粒子表面に固着されにくく、その表面を拡散するのみである。一方、貴金属は第1担体粒子に強く束縛される。そのため貴金属は第1担体粒子表面に集まり、第1担体粒子に担持されることになる。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)図1に本実施例の製造方法の概念図を示す。得られた本実施例の触媒では、Ptを担持した超微粒子状の担持担体粒子2の間に比較的粒径の大きなマグネシア微粒子3が介在し、担持担体粒子2どうしは近接が回避されている。
<担持工程>0.1gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に対して、一次粒子の平均粒径が約35nmのγ−アルミナ超微粒子1(第1担体粒子)12gを加え、3時間攪拌した後、濾過、水洗して、Pt担持アルミナ超微粒子からなる担持担体粒子2を調製した。
<混合工程>得られた担持担体粒子2全量を、一次粒子の平均粒径が約100nmのマグネシア微粒子3(第2担体粒子)を488gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例1の触媒を調製した。
【0025】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して0.03g担持されている。なお、第1担体及び第2担体の各重量を表2に示す。
(実施例2)担持工程において0.5gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の触媒を調製した。
【0026】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して0.15g担持されている。
(実施例3)
<担持工程>1.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に対して、一次粒子の平均粒径が約35nmのγ−アルミナ超微粒子(第1担体粒子)12gを加え、3時間攪拌した後、濾過、水洗した。乾燥後、5%の水素ガスを含む窒素ガス中にて500℃で2時間熱処理を行った。
【0027】得られたPt担持アルミナ超微粒子を、再び1.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に混合し、3時間攪拌した後、濾過、水洗した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約100nmのマグネシア微粒子(第2担体粒子)486gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例3の触媒を調製した。
【0028】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して0.6g担持されている。
(実施例4)
<担持工程>一次粒子の平均粒径が約35nmのγ−アルミナ超微粒子(第1担体粒子)12gが懸濁した水溶液に、5.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液と、還元剤である水素化ホウ素ナトリウム水溶液とを、それぞれ滴下しながら3時間攪拌した後、濾過、水洗した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約100nmのマグネシア微粒子(第2担体粒子)483gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例4の触媒を調製した。
【0029】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例5)担持工程において10.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液を用いたこと、及び混合工程においてマグネシア微粒子(第2担体粒子)を478g用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例5の触媒を調製した。
【0030】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して3.0g担持されている。
(実施例6)
<担持工程>5.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に対して、一次粒子の平均粒径が約30nmのジルコニア超微粒子(第1担体粒子)48gを加え、3時間攪拌した後、濾過、水洗して担持担体粒子を調製した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約100nmのアルミナ微粒子(第2担体粒子)447gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例6の触媒を調製した。
【0031】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例7)担持工程において一次粒子の平均粒径が約30nmのジルコニア超微粒子(第1担体粒子)を24g用いたこと、及び混合工程においてアルミナ微粒子(第2担体粒子)を471g用いたこと以外は実施例6と同様にして、実施例7の触媒を調製した。
【0032】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例8)
<担持工程>一次粒子の平均粒径が約30nmのジルコニア超微粒子(第1担体粒子)12gが懸濁した水溶液に、5.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液と、還元剤である水素化ホウ素ナトリウム水溶液とを、それぞれ滴下しながら3時間攪拌した後、濾過、水洗した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約100nmのアルミナ微粒子(第2担体粒子)483gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例8の触媒を調製した。
【0033】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例9)担持工程において一次粒子の平均粒径が約30nmのジルコニア超微粒子(第1担体粒子)を6g用いたこと、及び混合工程においてアルミナ微粒子(第2担体粒子)を489g用いたこと以外は実施例8と同様にして、実施例9の触媒を調製した。
【0034】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例10)
<担持工程>3.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に対して、一次粒子の平均粒径が約30nmのジルコニア超微粒子(第1担体粒子)3gを加え、3時間攪拌した後、濾過、水洗した。乾燥後、5%の水素ガスを含む窒素ガス中にて500℃で2時間熱処理を行った。
【0035】得られたPt担持ジルコニア超微粒子を、再び2.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に混合し、3時間攪拌した後、濾過、水洗した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約100nmのアルミナ微粒子(第2担体粒子)492gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例10の触媒を調製した。
【0036】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例11)
<担持工程>一次粒子の平均粒径が約13nmのγ−アルミナ超微粒子(第1担体粒子)12gが懸濁した水溶液に、5.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液と、還元剤である水素化ホウ素ナトリウム水溶液とを、それぞれ滴下しながら3時間攪拌した後、濾過、水洗した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約50nmのマグネシア微粒子(第2担体粒子)483gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例11の触媒を調製した。
【0037】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例12)担持工程において一次粒子の平均粒径が約100nmのジルコニア超微粒子(第1担体粒子)を12g用いたこと、及び混合工程においてアルミナ微粒子に代えて一次粒子の平均粒径が約50nmのマグネシア超微粒子(第2担体粒子)を483g用いたこと以外は実施例6と同様にして、実施例12の触媒を調製した。
【0038】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例13)
<担持工程>5.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に対して、一次粒子の平均粒径が約12nmのマグネシア超微粒子(第1担体粒子)12gを加え、3時間攪拌した後、濾過、水洗してPt担持アルミナ超微粒子を調製した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約50nmのマグネシア超微粒子(第2担体粒子)488gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、実施例13の触媒を調製した。
【0039】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例14)担持工程において一次粒子の平均粒径が約50nmのマグネシア超微粒子(第1担体粒子)を12g用いたこと、及び混合工程においてマグネシア超微粒子に代えて平均粒径約100nmのシリカ微粒子(第2担体粒子)を488g用いたこと以外は実施例13と同様にして、実施例14の触媒を調製した。
【0040】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(実施例15)担持工程において一次粒子の平均粒径が約100nmのマグネシア超微粒子(第1担体粒子)を12g用いたこと、及び混合工程においてマグネシア超微粒子に代えて平均粒径約200nmのシリカ微粒子(第2担体粒子)を488g用いたこと以外は実施例13と同様にして、実施例15の触媒を調製した。
【0041】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(比較例1)
<担持工程>5.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に対して、一次粒子の平均粒径が約100nmのα−アルミナ微粒子495gを加え、3時間攪拌した後、濾過、水洗してスラリー化した。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、比較例1の触媒を調製した。
【0042】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(比較例2)α−アルミナ微粒子の代わりに、一次粒子の平均粒径が約30nmのジルコニア超微粒子495gを用いたこと以外は比較例1と同様にして、比較例2の触媒を調製した。
【0043】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(比較例3)α−アルミナ微粒子の代わりに、一次粒子の平均粒径が約200nmのシリカ微粒子495gを用いたこと以外は比較例1と同様にして、比較例3の触媒を調製した。
【0044】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(比較例4)
<担持工程>5.0gのPtを含むジニトロジアミノ硝酸水溶液に対して、一次粒子の平均粒径が約200nmのシリカ微粒子(第1担体粒子)12gを加え、3時間攪拌した後、濾過、水洗してPt担持シリカ微粒子を調製した。
<混合工程>得られた担持担体粒子全量を、一次粒子の平均粒径が約500nmのアルミナ超微粒子(第2担体粒子)488gを含む懸濁液に加え、3時間攪拌した後スラリー状態とした。
<触媒化工程>コーディエライト製のモノリスハニカム担体基材を用意し、上記スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、水素ガスを5%含む窒素ガス中にて500℃で2時間加熱する熱処理を行ってコート層を形成し、比較例4の触媒を調製した。
【0045】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(比較例5)混合工程において平均粒径が約500nmのアルミナ微粒子に代えて平均粒径約100nmのアルミナ微粒子(第2担体粒子)を483g用いたこと以外は比較例4と同様にして、比較例5の触媒を調製した。
【0046】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(比較例6)担持工程において一次粒子の平均粒径が焼く0.6nmのアルミナ超微粒子(第1担体粒子)を12g用いたこと、及び混合工程において平均粒径が約500nmのアルミナ微粒子に代えて平均粒径約2nmのアルミナ超微粒子(第2担体粒子)を483g用いたこと以外は比較例4と同様にして、比較例6の触媒を調製した。
【0047】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(比較例7)担持工程において一次粒子の平均粒径が焼く0.6nmのアルミナ超微粒子(第1担体粒子)を12g用いたこと、及び混合工程において平均粒径が約500nmのアルミナ微粒子に代えて平均粒径約0.5nmのマグネシア超微粒子(第2担体粒子)を483g用いたこと以外は比較例4と同様にして、比較例7の触媒を調製した。
【0048】コート層はモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して150g形成され、Ptはモノリスハニカム担体基材容積1リットルに対して1.5g担持されている。
(試験・評価)上記の各触媒を初期品という。さらに、各初期品について、H2 Oを10%含む空気中にて、800℃で4時間加熱して熱処理する耐久試験を行った。耐久試験を行った各触媒を耐久品という。
【0049】それぞれの初期品と耐久品を電子顕微鏡にて観察し、初期品のPt粒径、及び耐久品のPt粒径を測定してそれぞれの粒径分布を調査し、それぞれの平均と分散を算出して結果を表2に示す。また、常圧固定床流通反応装置を用い、表1に示す組成のモデルガスを空間速度5万hr-1、入りガス温度を200〜450℃の各温度で、各初期品及び耐久品に流通させ、それぞれの温度におけるHC浄化率を測定した。そしてそれぞれのHC50%浄化温度を求め、結果を表2に示す。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】表2より、各実施例の触媒は、それぞれ初期品と耐久品とでPtの平均粒径の差が比較例に比べて小さく、また分散の増加量も比較例に比べて小さいので耐久品のPtの粒径分布も比較例より狭いことがわかる。つまり、実施例の触媒は比較例に比べて耐久試験時のPtのシンタリングがより抑制されていることが明らかである。
【0053】一方、各実施例の触媒では初期品と耐久品のHC50%浄化温度の差が極めて小さいのに対し、各比較例の触媒ではその差が大きく耐久性に劣っていることがわかる。つまり、各比較例の触媒ではPtのシンタリングにより耐久品のHC浄化活性が低下しているのに対し、各実施例の触媒ではPtのシンタリングが抑制されたため、耐久品のHC浄化活性が高い値を維持している。そして、各実施例の触媒においてこのようにPtのシンタリングが抑制されているのは、Ptを平均粒径1〜100nmの超微粒子の第1担体粒子に担持するとともに、第2担体粒子と混合した効果によるものであることが明らかである。
【0054】一方、実施例1〜5の触媒のPt仕込量と初期品のPt平均粒径との関係を図2に示す。また実施例6〜10の触媒の第1担体仕込量と初期品のPt平均粒径との関係を図3に示す。さらに、実施例4,7,11〜15の触媒の第1担体平均粒径と初期品のPt平均粒径との関係を図4に示す。なお、図2〜4中、各プロットは実際の測定値を示し、実線は次式[数1]式を用いて算出したPt粒径(rA )の予想値である。
【0055】
【数1】

【0056】[数1]式においてmA は触媒中のPtの重量、mB は触媒中の第1担体粒子の重量、dA はPtの密度、dB は第1担体粒子の密度、rB は第1担体粒子の一次粒子の平均粒径を表す。図2〜4より、実測値と予想値はよく一致し、Ptの仕込み量、第1担体粒子の仕込み量、及び第1担体粒子の平均粒径を規定することで、担持されるPtの平均粒径を制御できることが明らかである。
【0057】なお、上記実施例は全て図1に示す製造方法で製造したが、図5に示すように平均粒径が第1担体粒子1と同等の第2担体粒子3を用いても、第2担体粒子3の量を多くすることにより担持担体粒子2どうしが近接するのを回避することができ、実施例と同様にPtのシンタリングを抑制することができる。
【0058】
【発明の効果】すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、使用時の貴金属自体の粒成長が抑制されるため、初期の高い浄化活性を耐久後も維持することが可能となる。さらに本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法によれば、上記排ガス浄化用触媒を安定して製造できるとともに、担持される貴金属粒子の平均粒径を容易に制御でき、かつ粒径分布を狭くすることができる。したがって触媒の品質が安定し、不良率を低減することができる。




 

 


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