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発明の名称 アンモニア脱硝触媒
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−146528
公開日 平成10年(1998)6月2日
出願番号 特願平8−309127
出願日 平成8年(1996)11月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
発明者 伊藤 由彦 / 松永 真一 / 須田 明彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、アルミナ担体に少なくともパラジウムと亜鉛を担持したことを特徴とするアンモニア脱硝触媒。
【請求項2】 排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、アルミナ担体に少なくともパラジウムを担持し、水分の存在する酸化雰囲気中にて熱処理されてなることを特徴とするアンモニア脱硝触媒。
【請求項3】 排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、アルミナ担体に少なくともパラジウムと亜鉛を担持し、水分の存在する酸化雰囲気中にて熱処理されてなることを特徴とするアンモニア脱硝触媒。
【請求項4】 排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、セリアからなる多孔質担体に少なくともパラジウムを担持したことを特徴とするアンモニア脱硝触媒。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毎時1万を超えるような高い空間速度領域における酸素過剰雰囲気下の排ガス中の、窒素酸化物(NOx )をアンモニア(NH3 )によって選択的に接触還元する反応に供されるアンモニア脱硝触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】発電所、各種化学工場などから排出されるNOx は、光化学スモッグ等の発生原因とされており、その効果的な処理手段の開発が望まれている。これらNOxを含む排ガスは、多くの場合酸素を数容量%以上含むため、酸素存在下においてNOx を効率よく浄化できる処理法を用いる必要がある。
【0003】このような処理法として、例えば排ガスをアンモニアと接触させる方法がある。このアンモニアを還元剤とするNOx の接触還元法は、排ガスに酸素が1容量%以上共存していてもアンモニアがNOx と選択的に反応するため、NOx 浄化率及び還元剤の使用効率の点から有利な方法とされている。このようなアンモニア脱硝触媒としては、例えば「触媒講座7(基本工業触媒反応)」(講談社発行)の第248頁に記載されているようなV2 5−TiO2触媒や、特開昭53−30995号公報に記載の触媒等が例示される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記アンモニア脱硝触媒では、SV=1万/時間程度の小さい空間速度をもつガスの浄化においては広い温度範囲で高い活性が得られるが、これを超える空間速度の場合には充分な活性が得られない。そのため充分な活性を得ようとすると必要な触媒量が多くなり、触媒装置が大型化するという欠点がある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、大きな空間速度を有する排ガスであっても、その排ガス中に含まれるNOx をアンモニアを用いて効率良くN2 に転化・浄化できる新規なアンモニア脱硝触媒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求項1に記載の発明のアンモニア脱硝触媒の特徴は、排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、アルミナ(Al2 3 )担体に少なくともパラジウム(Pd)と亜鉛(Zn)を担持したことにある。
【0007】また請求項2に記載のアンモニア脱硝触媒の特徴は、排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、アルミナ担体に少なくともPdを担持した後、水分の存在する酸化雰囲気中にて熱処理されてなることにある。また請求項3に記載のアンモニア脱硝触媒の特徴は、排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、アルミナ担体に少なくともPdとZnを担持し、水分の存在する酸化雰囲気中にて熱処理されてなることにある。
【0008】また請求項4に記載のアンモニア脱硝触媒の特徴は、排ガス中に含まれる窒素酸化物をアンモニアと接触させて浄化するのに用いられるアンモニア脱硝触媒であって、セリア(CeO2 )からなる多孔質担体に少なくともPdを担持したことにある。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載のアンモニア脱硝触媒では、アルミナ担体にPd及びZnの両方が担持されている。これにより、そのメカニズムは不明であるが、SVが1万/時間を超えるような高い空間速度領域においても、300〜400℃の低い温度で高いNOx 浄化活性が得られる。
【0010】アルミナ担体としては、α−アルミナ、γ−アルミナのいずれも用いられるが、活性の高いγ−アルミナが特に望ましい。またBa等の添加剤を加えたアルミナ担体を使用した場合、より高温にさらされた場合でも触媒活性の低下が低いため、使用環境によってはこのような担体の選択も可能である。Pdは触媒本体としてアンモニアとNOx との反応に寄与し、NOx を還元浄化する。アルミナ担体に担持されるPdの担持量は、アルミナ担体120gに対して0.1〜25gの範囲が好ましい。Pdの担持量が0.1gより少ないとアンモニアとNOx との反応性が低くて実用的でなく、25gより多く担持しても効果が飽和するとともにコストの上昇を招く。特に好ましい範囲は0.5〜10gである。Pdの担持法としては、含浸法、吸着法など従来の触媒の製造に用いられている方法を用いることができ、特に制限はない。
【0011】PdとZnの共存により、アンモニアとNOx との反応が一層促進され、NOx 浄化性能が一層向上する。Znの含有量は、アルミナ担体120g当たり0.05〜1モルの範囲が望ましい。0.05モルより少ないと活性の向上効果が得られず、1モルより多く含有しても効果が飽和するとともにコストの増大を招く。特に望ましい範囲は、アルミナ担体120g当たり0.25〜1モルである。請求項2に記載の発明では、アルミナ担体に少なくともPdを担持した後、水分の存在する酸化雰囲気中にて熱処理されている。これにより、そのメカニズムは不明であるが、SVが1万/時間を超えるような高い空間速度領域においても、300〜400℃の低い温度で高いNOx 浄化活性が得られる。
【0012】アルミナ担体としては、α−アルミナ、γ−アルミナのいずれも用いられるが、活性の高いγ−アルミナが特に望ましい。またBa等の添加剤を加えたアルミナ担体を使用した場合、より高温にさらされた場合でも触媒活性の低下が低いため、使用環境によってはこのような担体の選択も可能である。Pdは触媒本体としてアンモニアとNOx との反応に寄与し、NOx を還元浄化する。アルミナ担体に担持されるPdの担持量は、アルミナ担体120gに対して0.1〜25gの範囲が好ましい。Pdの担持量が0.1gより少ないとアンモニアとNOx との反応性が低くて実用的でなく、25gより多く担持しても効果が飽和するとともにコストの上昇を招く。特に好ましい範囲は0.5〜3gである。Pdの担持法としては、含浸法、吸着法など従来の触媒の製造に用いられている方法を用いることができ、特に制限はない。
【0013】熱処理は水分を含んだ酸化雰囲気中で行われるが、水分量としては少なくとも1体積%必要である。1体積%未満であると、NOx 浄化率の向上が望めない。なお水分量の上限は特に制限されないが、水分添加量の増加に伴い、加熱に要するエネルギーが増大する等の理由から20体積%以下の範囲が適当である。また酸化性雰囲気としては、大気雰囲気などが例示される。酸化性雰囲気の程度としては、酸素濃度が少なくとも1体積%以上、望ましくは酸素濃度が4体積%以上である。酸素濃度が1体積%より少ないとNOx 浄化率の向上が望めない。なお、酸素濃度の上限は特に制限されないが、大気中には酸素が20体積%含まれているので、大気に水を数体積%程度添加した雰囲気とするのが簡便である。
【0014】熱処理条件としては、800〜1500℃、好ましくは1000〜1200℃の温度で少なくとも1時間以上処理するのが望ましい。熱処理温度が800℃未満ではNOx 浄化率の向上が望めず、1500℃を超えると熱処理効果が飽和して熱エネルギーが増大するとともに担体のシンタリングにより活性が低下する場合がある。
【0015】請求項3に記載のアンモニア脱硝触媒では、アルミナ担体に少なくともPdとZnを担持した後、水分の存在する酸化雰囲気中にて熱処理されている。すなわち換言すれば、請求項1に記載の脱硝触媒に対してさらに請求項2に記載の熱処理を行っている。これによりNOx 浄化率が一層向上する。この場合の熱処理条件は、請求項2の場合と同様でよい。またPd及びZnの担持量は、請求項1の場合と同様でよい。
【0016】請求項4に記載のアンモニア脱硝触媒では、セリアからなる多孔質担体に少なくともPdを担持している。これにより、そのメカニズムは不明であるが、SVが1万/時間を超えるような高い空間速度領域においても、300〜400℃の低い温度で高いNOx 浄化活性が得られる。多孔質担体はセリアからなるが、比表面積を大きくするためにアルミナ、シリカ、シリカ−アルミナなどの表面にセリアが含浸等の手法により含まれているものを用いてもよい。またセリアには、少なくとも1体積%以上のジルコニア、イットリア等を添加し、固溶体とすることが望ましい。これによりセリア担体の耐熱性が向上する。添加するジルコニア又はイットリアの量は5〜75体積%、好ましくは10〜50体積%である。ジルコニア又はイットリア添加量が75体積%を超えた場合にはセリアの効果が低下し、ジルコニア又はイットリア添加量が5体積%以下であるときにはセリアの熱安定性の向上が望めない。
【0017】Pdは触媒本体としてアンモニアとNOx との反応に寄与し、NOx を還元浄化する。多孔質担体に担持されるPdの担持量は、多孔質担体120gに対して0.1〜25gの範囲が好ましい。Pdの担持量が0.1gより少ないとアンモニアとNOx との反応性が低くて実用的でなく、25gより多く担持しても効果が飽和するとともにコストの上昇を招く。特に好ましい範囲は0.5〜5gである。Pdの担持法としては、含浸法、吸着法など従来の触媒の製造に用いられている方法を用いることができ、特に制限はない。
【0018】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)γ−アルミナから形成された直径2〜4mmのペレット担体に所定濃度の硝酸亜鉛水溶液を所定量含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成してZnを担持した。さらに所定濃度のパラジウムP−ソルト溶液を所定量含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成してPdを担持した。Zn及びPdの担持量は、ペレット担体120gに対してそれぞれ0.25モル及び5gである。
【0019】(実施例2)γ−アルミナから形成された直径2〜4mmのペレット担体に所定濃度のパラジウムP−ソルト溶液を所定量含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成してPdを担持した。Pdの担持量は、ペレット担体120gに対して5gである。その後、酸素を4体積%及び水分を10体積%含む窒素気流中にて、1000℃で5時間加熱する熱処理を行い、本実施例の脱硝触媒を調製した。
【0020】(実施例3)γ−アルミナから形成された直径2〜4mmのペレット担体に所定濃度の硝酸亜鉛水溶液を所定量含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成してZnを担持した。さらに所定濃度のパラジウムP−ソルト溶液を所定量含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成してPdを担持した。Zn及びPdの担持量は、ペレット担体120gに対してそれぞれ0.25モル及び5gである。
【0021】その後、酸素を4体積%及び水分を10体積%含む窒素気流中にて、1000℃で5時間加熱する熱処理を行い、本実施例の脱硝触媒を調製した。
(実施例4)セリア(CeO2 )を50atmic%含有するジルコニア固溶体から形成された直径2〜4mmのペレット担体に、所定濃度のパラジウムP−ソルト溶液を所定量含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成してPdを担持し、本実施例の脱硝触媒を調製した。Pdの担持量は、ペレット担体120gに対して5gである。
【0022】(比較例1)比表面積50m2 /gのチタニア(TiO2 )粉末に、所定濃度のシュウ酸バナジル水溶液の所定量を含浸させ、空気中にて120℃で1日乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成して、V2 5−TiO2 系脱硝触媒を調製した。バナジウムは、TiO2 粉末1リットルに対して0.02モル含まれている。
【0023】(比較例2)γ−アルミナから形成された直径2〜4mmのペレット担体に所定濃度のパラジウムP−ソルト溶液を所定量含浸させ、110℃で一昼夜乾燥後、空気中にて600℃で1時間焼成してPdを担持した。Pdの担持量は、ペレット担体120gに対して5gである。
【0024】(活性評価試験)上記した各脱硝触媒について、以下の条件にて触媒性能を評価した。内径8mm、長さ400mmの石英製反応管に脱硝触媒を1cc充填した触媒装置に、表1に示すモデルガスを導入し、空間速度SV=20万/hrで、触媒入口ガス温度を300℃、350℃、400℃と変化させたときの触媒出口ガス組成をそれぞれ測定した。
【0025】モデルガス中にはNOを含み、アンモニアからも僅かにNOx が生成するため、触媒入口ガス組成との比較から、次式に示すようにNH3 +NOx 浄化率として結果を表2に示す。
NH3 +NOx 浄化率={(入口ガスNH3 濃度+入口ガスNOx 濃度)−(出口ガスNH3 濃度+出口ガスNOx 濃度)}×100/(入口ガスNH3 濃度+入口ガスNOx 濃度)
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

表2より、300〜400℃の温度域において、それぞれの実施例は比較例より高いNH3 +NOx 浄化率を示し、脱硝性能に優れていることが明らかである。
【0028】また実施例1と比較例2の比較より、PdとZnが共存するとNOx 浄化性能が向上することが明らかであり、実施例2と比較例2の比較より、熱処理が有効であることが明らかである。さらに、実施例3と比較例2の比較より、Znを担持して熱処理を施した触媒が顕著に有効であることが明らかである。
【0029】
【発明の効果】すなわち本発明のアンモニア脱硝触媒によれば、自動車排ガスなどの大きな空間速度を有する排ガスであっても、その排ガス中に含まれるNOx をアンモニアを用いて効率良く浄化することができる。




 

 


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