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発明の名称 インクリメンタル成形方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−137858
公開日 平成10年(1998)5月26日
出願番号 特願平8−291878
出願日 平成8年(1996)11月1日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
発明者 上野 克敏 / 松田 文憲 / 永田 達也 / 山本 和彦 / 村田 篤信 / 野々山 史男
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 板材を徐々に押圧成形しベース形状に加工した後、前記ベース形状に更に彫込み部を徐々に押圧成形し板材を成形品に加工するインクリメンタル成形方法であって、前記ベース形状に加工された半加工材の少なくとも1枚に対して前記彫込み部に相当する部分を切り取り、テンプレートを作製し、前記テンプレートの上にベース形状に加工された他の半加工材を載置し、前記他の半加工材を前記切り取り部の中で徐々に押圧成形して彫込み部を形成することを特徴とするインクリメンタル成形方法。
【請求項2】 板材を徐々に押圧成形しベース形状に加工した後、前記ベース形状に更に彫込み部を徐々に押圧成形し板材を成形品に加工するインクリメンタル成形方法であって、ベース等高線加工データに基づきインクリメンタル成形工具を移動させて前記板材を徐々に押圧しベース形状に加工するベース形状加工工程と、ベース形状に加工された半加工材の少なくとも1枚に対して前記彫込み部に相当する部分を切り取り、テンプレートを作製するテンプレート作製工程と、ベース形状に加工された他の半加工材を前記テンプレートの上に重ね合わせ、前記テンプレートを下敷きとして彫込み部等高線加工データに基づいて前記インクリメンタル成形工具を用いて前記他の半加工材に対して前記テンプレートの切り取り部の中で徐々に押圧成形し前記彫込み部を成形する彫込み部成形工程と、を有することを特徴とするインクリメンタル成形方法。
【請求項3】 請求項2に記載のインクリメンタル成形方法において、前記テンプレート作製工程は、前記インクリメンタル成形工具を切削工具に取替え、前記彫込み等高線加工データに基づいて前記切削工具によって前記半加工材に切り取りを行うことを特徴とするインクリメンタル成形方法。
【請求項4】 請求項3に記載のインクリメンタル成形方法において、前記切削工具の径は、前記インクリメンタル成形工具の径と同じ寸法の径であることを特徴とするインクリメンタル成形方法。
【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載のインクリメンタル成形方法において、前記彫込み部成形工程は、前記テンプレートを複数枚重ねた上にベース形状に加工された他の半加工材を重ね合わせ、前記複数枚のテンプレートを下敷きとして彫込み部等高線加工データに基づいて前記インクリメンタル成形工具を用いて前記他の半加工材に対して前記切り取り部の中で徐々に押圧成形し前記彫込み部を成形することを特徴とするインクリメンタル成形方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクリメンタル成形方法、特に型を作製することなく板材に精密な形状の彫込み部を成形するインクリメンタル成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のホイールキャップは、プレス加工により大量生産されるのが一般的であるが、注文生産で多種類のホイールキャップを少量又は一品生産する場合がある。このような少量又は一品物のホイールキャップを製作する場合、従来はそれらの形状ごとに成形型を製作すると製作費用がかさむため、通常板金職人により一品ずつ生産していた。しかしながら、かかる場合一品を製作する時間が長時間化し、製造コストがかさむという問題があった。
【0003】そこで、少量多品種の生産の場合において、形状ごとに成形型を製作することなく、生産コストを削減する成形方法が、特開平7−132329号公報の「板材の成形方法及びその成形装置」に提案されている。すなわち、図11に示すような数値制御立型フライス盤(以下、「NC立型フライス盤」という)を用いて板材を加工する方法であるが、このNC立型フライス盤のテーブル30には、板材の周縁を保持する治具20が固定され、NC立型フライス盤には、板材を徐々に押圧成形するインクリメンタル成形工具7が装着されている。
【0004】上記治具20は、図12に示すように、ベースプレート1の四隅にそれぞれガイドポスト2が取り付けられ、ベースプレート1の中心には、板材を下から支える下側工具3が取り付けられている。上側プレート4の四隅には、それぞれガイドポスト穴4aが設けられ、上側プレート4の中心には、下側工具穴4bが設けられている。従って、ガイドポスト2及び下側工具3は、それぞれガイドポスト穴4a及び下側工具穴4bに嵌め込まれる。これにより、上側プレート4は上下にスムーズにスライドすることができる。成形用の板材5は、上側プレート4上に置かれ、更に板材5の上に中央部に大きく開口した開口6aを有する板材固定枠6が載せられる。ボルトを板材固定枠6の四隅に設けられた穴6b及び上側プレート4に設けられた穴4cを貫通しネジ止めされることによって、板材5が固定される。
【0005】一方、NC立型フライス盤には、予め作製しておいた計画形状に等高線データが記憶されている。
【0006】従って、図13に示すように、治具20一式をNC立型フライス盤のテーブル30に載せ固定し、NC立型フライス盤に取り付けられた棒状のインクリメンタル成形工具7を移動させながら、予め計画形状に作製しておいた等高線データに従って、上から一層毎に押圧成形していくことによって、板材が所望の形状に加工される。この押圧成形時に、上側プレート4は、インクリメンタル成形工具7の押圧成形に応じて、下方にスライドする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の板材の成形方法及びその成形装置を用いて、例えば図8に示すような彫込み部12を有する実線で示した成形計画形状のホイールキャップ11を1工程の工具経路で成形した場合、板材5の彫込み部輪郭を支えるものがないために押圧に負けて図9及び図10の破線で示すように、彫込み部12の形状にずれ(いわゆる、だれ)が生じてしまうという問題があった。
【0008】そこで、上記形状のずれを解消すべく、別途ホイールキャップ11用の型を別部材で成形し、この型の上に板材を載せ上述の板材の成形方法及びその成形装置により、図8に示すような彫込み部12を有する成形計画形状のホイールキャップ11を1工程の工具経路で成形することも考えられる。
【0009】しかしながら、上記板材の成形方法及びその成形装置は、少量多品種を生産する場合に用いるものであり、上述のようにそれぞれ別途型を作ると、製造コストがかさみ、不経済となる。
【0010】本発明は上記従来の課題に鑑みたものであり、その目的は、彫込み部等の成形しにくい部分を廉価に成形するインクリメンタル成形方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決するために、本発明に係るインクリメンタル成形方法は、以下の特徴を有する。
【0012】(1)板材を徐々に押圧成形しベース形状に加工した後、前記ベース形状に更に彫込み部を徐々に押圧成形し板材を成形品に加工するインクリメンタル成形方法であって、前記ベース形状に加工された半加工材の少なくとも1枚に対して前記彫込み部に相当する部分を切り取り、テンプレートを作製し、前記テンプレートの上にベース形状に加工された他の半加工材を載置し、前記他の半加工材を前記切り取り部の中で徐々に押圧成形して彫込み部を形成する。
【0013】従って、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工し、このテンプレートを下敷きに他の半加工材を切り取り部の中で徐々に押圧成形して彫込み部を形成するので、別途型を別部材で作製しなくてもよく、成形品の製造コストが廉価となる。
【0014】(2)板材を徐々に押圧成形しベース形状に加工した後、前記ベース形状に更に彫込み部を徐々に押圧成形し板材を成形品に加工するインクリメンタル成形方法であって、ベース等高線加工データに基づきインクリメンタル成形工具を移動させて前記板材を徐々に押圧しベース形状に加工するベース形状加工工程と、ベース形状に加工された半加工材の少なくとも1枚に対して前記彫込み部に相当する部分を切り取り、テンプレートを作製するテンプレート作製工程と、ベース形状に加工された他の半加工材を前記テンプレートの上に重ね合わせ、前記テンプレートを下敷きとして彫込み部等高線加工データに基づいて前記インクリメンタル成形工具を用いて前記他の半加工材に対して前記切り取り部の中で徐々に押圧成形し前記彫込み部を成形する彫込み部成形工程と、を有する。
【0015】押圧成形加工を、ベース形状加工と彫込み部成形加工の2工程に分けて成形することにより、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工することができる。更に、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工するので、別途型を別部材で作製する必要がなく、経済的である。
【0016】(3)上記(2)に記載のインクリメンタル成形方法において、前記テンプレート作製工程は、前記インクリメンタル成形工具を切削工具に取替え、前記彫込み等高線加工データに基づいて前記切削工具によって前記半加工材に切り取りを行う。
【0017】従って、成形計画形状をベース等高線加工データと彫込み部等高線加工データの2つのデータに分け、成形加工の2工程に分けることにより、インクリメンタル成形工具を切削工具に取替えるだけで、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工することができる。更に、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工するので、別途型を別部材で作製する必要がなく、経済的である。
【0018】(4)上記(3)に記載のインクリメンタル成形方法において、前記切削工具の径は、前記インクリメンタル成形工具の径と同じ寸法の径である。
【0019】これにより、切削工具の径をインクリメンタル成形工具の径と同じ寸法の径にして、彫込み部の切り取り部を形成しておくことにより、所望の形状の彫込み部を作製することができる。
【0020】(5)上記(1)又は(2)に記載のインクリメンタル成形方法において、前記彫込み部成形工程は、前記テンプレートを複数枚重ねた上にベース形状に加工された他の半加工材を重ね合わせ、前記複数枚のテンプレートを下敷きとして彫込み部等高線加工データに基づいて前記インクリメンタル成形工具を用いて前記他の半加工材に対して前記切り取り部の中で徐々に押圧成形し前記彫込み部を成形する。
【0021】これにより、押圧加工時にテンプレートが押圧に負けないため、更に輪郭のはっきりした彫込み部を成形することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施の形態を説明する。
【0023】図1〜図7を用いて、本実施形態のインクリメンタル成形方法について説明する。尚、本実施形態では、従来技術で説明した特開平7−132329号公報の板材の成形方法及びその成形装置を基本的に用いて、インクリメンタル成形方法を行っているので、従来の成形装置と同様の構成要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0024】例えば、本実施形態の成形方法は、板材10から図1及び図2に示すような彫込み部12a,12b,12c,12dを有するホイールキャップを作製する場合、まず図3に示すベース形状に加工した後、図4に示すように上記ベース形状の半加工材であるホイールキャップ11に更に彫込み部12a,12b,12c,12dを徐々に押圧成形し板材を成形品に加工する。すなわち、押圧成形加工を、ベース形状加工と彫込み部成形加工の2工程に分けて成形する。このため、成形計画形状は、予めベース等高線加工データと彫込み部等高線加工データの2つのデータに分け、NC立型フライス盤の加工データ記憶部に格納しておく。
【0025】更に、本実施形態の成形方法について詳説する。
【0026】まず、板材10を図11に示す治具に固定した後、ベース等高線加工データに基づきインクリメンタル成形工具7を移動させて、板材10を徐々に押圧しベース形状の半加工材11に加工する。
【0027】その後、図6に示すように、インクリメンタル成形工具7を切削工具9(例えば、エンドミルカッター)に取替え、彫込み等高線加工データに基づいて切削工具9により、ベース形状に加工された少なくとも1枚の半加工材11に対して、彫込み部12a,12b,12c,12dに相当する部分を切り取り、切り取り部13a,13b,13c,13dを形成したテンプレート13を作製する。ここで、切削工具9の径は、インクリメンタル成形工具7の径と同じ寸法の径であることが好ましい。これにより、彫込み部12a,12b,12c,12dの寸法と同じ大きさの切り取り部13a,13b,13c,13dを形成することができる。従って、他の半加工材11を押圧成形して彫り込んだ際に、所望の形状の彫込み部に成形できる。尚、切り取り部13a,13b,13c,13dは、1つずつ形成していってもよい。
【0028】次に、図7に示すように、ベース形状に加工された他の半加工材11をテンプレート13の上に重ね合わせる。そして、切削工具9をインクリメンタル成形工具7に取替え、彫込み部等高線加工データに基づいてインクリメンタル成形工具7を用いて半加工材11に対してテンプレート13の切り取り部13a,13b,13c,13dの中で徐々に押圧成形し彫込み部12a,12b,12c,12dを成形する。尚、テンプレート13を複数枚重ねた上に半加工材11を載置して、彫込み部12a,12b,12c,12dを形成すれば、押圧加工時にテンプレート13が押圧に負けないため、更に輪郭のはっきりした彫込み部12a,12b,12c,12dを成形することができる。特に、彫込み部12a,12b,12c,12dの形状が複雑な場合、剛性が小さい部分はだれ易いが、テンプレート13を複数枚重ねた場合には、だれ難くなる。
【0029】因みに、テンプレート13の板厚を厚くして1枚のテンプレートを用いることも考えられるが、板厚が厚い場合には曲率が異なるため、テンプレート13のベース形状が半加工板11のベース形状と異なってしまう。このため、テンプレート13に半加工板11が重なり合わないため、次工程の彫込み部12a,12b,12c,12dの押圧成形に影響が生じてしまうおそれがある。
【0030】尚、通常インクリメンタル成形時には、潤滑剤を板材に塗布してから行う。
【0031】以上より、本実施形態のインクリメンタル成形方法によれば、押圧成形加工を、ベース形状加工と彫込み部成形加工の2工程に分けて成形することにより、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工することができる。更に、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工するので、別途型を別部材で作製する必要がなく、経済的である。
【0032】尚、本実施形態では、ホイールキャップを例に取り説明したが、これに限るものではなく、例えば照明用のかさや装飾品、玩具の加工にも用いることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るインクリメンタル成形方法によれば、押圧成形加工を、ベース形状加工と彫込み部成形加工の2工程に分けて成形することにより、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工することができる。また、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工するので、別途型を別部材で作製しなくてもよいため、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工し、他の半加工材を切り取り部の中で徐々に押圧成形して彫込み部を形成するので、成形品の製造コストが廉価となり、経済的である。また、従来のように、彫込み部の形状がだれることがない。
【0034】更に、成形計画形状をベース等高線加工データと彫込み部等高線加工データの2つのデータに分け、成形加工の2工程に分けることにより、インクリメンタル成形工具を切削工具に取替えるだけで、半加工材の少なくとも1枚をテンプレートに加工することができる。
【0035】また、切削工具の径を、インクリメンタル成形工具の径と同じ寸法の径にすることにより、彫込み部の寸法と同じ大きさの切り取り部を形成することができる。従って、他の半加工材を押圧成形して彫り込んだ際に、所望の形状の堀込み部に成形できる。
【0036】また、テンプレートを複数枚重ねた上にベース形状に加工された他の半加工材を重ね合わせ、前記複数枚のテンプレートを下敷きとして彫込み部等高線加工データに基づいてインクリメンタル成形工具を用いて他の半加工材に対して切り取り部の中で徐々に押圧成形し前記彫込み部を成形することにより、押圧加工時にテンプレートが押圧に負けないため、更に輪郭のはっきりした彫込み部を成形することができる。




 

 


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