米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 株式会社豊田中央研究所

発明の名称 排ガス浄化用触媒
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−118455
公開日 平成10年(1998)5月12日
出願番号 特願平8−282373
出願日 平成8年(1996)10月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
発明者 奥村 公平 / 兵頭 志明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】排ガス中の炭化水素一酸化炭素および窒素酸化物を浄化する排ガス浄化用触媒であって多孔質担体と該多孔質担体に担持された貴金属微粒子とからなり該貴金属微粒子間距離は該貴金属微粒子の気相拡散による平均自由行程より長いことを特徴とする排ガス浄化用触媒。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車などの内燃機関から排出される排ガス中の炭化水素(HC)一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NOX)を浄化できる排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の内燃機関から排出される排ガス排ガス中の炭化水素(HC)一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NOX)を浄化できる触媒として、従来、γ‐アルミナ等からなる多孔質担体に白金(Pt)などの貴金属を担持した排ガス浄化用触媒が通常使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の触媒はその使用とともに活性が低下してくる。その大きな原因の一つとして使用状態の初期に担体上に高分散に担持された白金等の貴金属が凝集(シンタリング)してしまうことが挙げられる。この貴金属特に白金の凝集のメカニズムについては、種々のモデルがたてられ研究された。その結果、白金の凝集は後で詳細に説明するように主に高温使用下において、酸化白金が蒸発するためであると考えられている。
【0004】そこで、前記従来の触媒の耐熱性を向上させるためにγ‐アルミナ等からなる多孔質担体にランタン(La)、セリア(CeO2)等の希土類酸化物、または遷移金属を添加することが行われている。しかしながら、上記で添加される元素は担体を安定化するものであって、直接貴金属に作用するものでないため、貴金属の粒成長を十分抑制できず、貴金属の耐熱性向上も十分ではない。
【0005】また、白金に希土類元素を添加した触媒にロジウム(Rh)を添加すると白金の凝集は抑制されるしかしロジウムは高価であって触媒のコストが著しく高くなるという問題があった。本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、白金等の貴金属のシンタリングなどの粒成長を抑制して、とくに高温における耐久性を向上させ、内燃機関から排出される排ガス中のHC,CO、およびNOXを効率よく長期間浄化できる排ガス浄化用触媒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問題点を解決すべくシンタリングの過程が気相拡散、表面拡散に分かれ、気相拡散において急速にシンタリングが起き、表面拡散ではシンタリング速度が遅くなることについて鋭意研究を重ね本発明を完成したものである。
【0007】本発明の排ガス浄化用触媒は、排ガス中の炭化水素一酸化炭素および窒素酸化物を浄化する排ガス浄化用触媒であって多孔質担体と該多孔質担体に担持された貴金属微粒子とからなり該貴金属微粒子間距離は該貴金属微粒子の気相拡散による平均自由行程より長いことを特徴とする。該貴金属微粒子は白金であり該白金微粒子間距離は700nm以上でありかつ、多孔質担体を担持したモノリス担体1リットル当たり白金微粒子の総表面積は12m2以上であることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の排ガス浄化用触媒は、排ガス中の炭化水素一酸化炭素および窒素酸化物を浄化する排ガス浄化用触媒であって多孔質担体と該多孔質担体に担持された貴金属微粒子とから構成されている。ここで言う微粒子とは直径がおよそ1〜100nmの範囲のものである。そして、該貴金属微粒子間の距離は該貴金属微粒子の気相拡散による平均自由行程より長く、例えば白金の場合は貴金属微粒子間の距離が700nm以上でありかつ、多孔質担体を担持したモノリス担体1リットル当たりの白金微粒子の総表面積が12m2以上有するものである。(以下、12m2/リットルと略記する。)
高温酸化雰囲気下における、貴金属微粒子の白金の粒成長は、初期においては酸化白金分子の気相拡散に支配される。したがって、白金総微粒子間の平均距離が酸化白金分子の平均自由行程を超える場合には、白金微粒子の粒成長は抑制される。このため、予め白金微粒子間の平均距離を平均自由行程より大きくするように前処理を行うことで使用時の粒成長を抑制できる。この貴金属微粒子間の距離が700nm以上である。しかし、触媒としての活性を示すには、多孔質担体中にある程度の貴金属微粒子が存在しなければならない。その指標として貴金属微粒子の総表面積が12m2/リットル以上必要である。この値より小さい場合には貴金属微粒子の粒成長は抑制できても浄化性が不十分であり触媒としての使用に耐えない。貴金属微粒子の総表面積が12m2/リットル以上であっても貴金属微粒子間の距離が700nm未満であると粒成長が進行するので高温での耐久性を保持することができない。
【0009】したがって、貴金属微粒子間の距離700nm以上と貴金属微粒子の総表面積が12m2/リットル以上の要件を満たすことが望ましい。この触媒は、以下の方法により容易に形成できる。例えば、多孔質担体のアルミナを担持したモノリス担体を所定量の貴金属イオンを溶解した溶液に浸漬させ、水洗、乾燥して貴金属を多孔質担体に吸着させる。次いで還元処理により貴金属を担持に固着した触媒が形成できる。その後、酸化処理を行うと貴金属は粒成長して肥大化する。上記の酸化・還元の処理を繰り返すと、多孔質担体表面に充分固着されなかった貴金属のみが粒成長に寄与するために、粒径のそろった貴金属微粒子が形成される。この際貴金属微粒子の粒径は、酸化・還元処理の温度と時間に依存し、例えば800℃で10時間以上の処理を行うと白金微粒子では粒径が20nmに達する。この白金微粒子の粒径は、多孔質担体への付着量によって調整できる。そして、使用する多孔質担体の比表面積とその量により貴金属微粒子間の距離を調整することができる。
【0010】得られた触媒の平均粒子間距離およびモノリス担体1リットル当たりの総表面積は、XRD分析(Pt(111))回折線の半値幅)により測定したPt粒子の平均粒径と、BET法により測定した多孔質担体の比表面積から次式を用いて算出できる。
平均粒子間距離(L)=(BA/n)1/2総表面積(S)=snここでA:モノリス担体1リットルに対して担持する多孔質担体重量、B:多孔質担体の比表面積、n:Pt粒子の個数、s:Pt1個の表面積であり、n、sは以下の式で表される。
【0011】モノリス担体1リットルに対するPt仕込み重量(P)、Pt密度(21.5g/cm3
Pt仕込み体積(V=P/21.5)
Pt平均粒径(2R)
Pt粒子1個の体積(v=(4/3)πR3
Pt粒子1個の表面積(s=4πR2
Pt粒子の個数(n=V/v)
例えばPt1.5gをアルミナに担持し、Ptの平均粒径が30nmとした場Pt粒子1個の体積(v=(4/3)πR3)=1.41×104nm3Pt粒子1個の表面積(s=4πR2)=2.83×103nm2Pt粒子の個数(n=V/v)=4.94×1015個Pt総表面積(S)=sn=1.40×1019nm2=14.0m2となり12m2以上の総表面積となる。
【0012】平均粒子間距離(L)=(アルミナの表面積/Pt粒子個数)1/2=700nmとするには、担体のアルミナの表面積として2400m2必要であるが、これを満足するためには、例えば、比表面積20m2/gのアルミナ120gをモノリス担体1リットルに担持して用いれば上記の式を満たすことができる。
【0013】本発明の排ガス浄化用触媒を構成する多孔質担体としては、アルミナ、シリカなどの無機酸化物担体、ミクロ細孔を有するゼオライトなどが挙げられる。これらのうちγ‐アルミナが比表面積が大き点で好ましい。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。
(実施例)ウォッシュコート法によりアルミナ120gを担持した容量1リットルのモノリス担体を、白金1.2gを含むジニトロアミノ硝酸溶液に3時間浸漬した。その後110℃で24時間乾燥後、800℃において酸化・還元処理を16時間行なうことにより本実施例の触媒を作製した。酸化・還元処理とは,O2(100ml/min)/N2(1リットル/min)の酸化ガスとCO(150ml/min)/H2(50ml/min)/N2(1リットル/min)の還元ガスを10分周期で交互に流通しながら熱処理を行った。
【0015】得られた触媒の平均粒子間距離、総表面積は、XRD分析(Pt(111))回折線の半値幅)により測定したPt粒子の平均粒径と、BET法により測定した触媒の比表面積から上記の次式を用いて算出した。
平均粒子間距離(L)=(BA/n)1/2総表面積(S)=snXRD分析により測定したPt粒子の平均粒径=28nmBET法により測定した触媒(担体)の比表面積=20m2/g平均粒子間距離=703nm総表面積=12.0m2/モノリス担体1リットルであった。
【0016】(比較例1)Pt1.0gを含むジニトロアミノ硝酸溶液を用いることと800℃の酸化・還元処理を9時間行なうこと以外は、実施例と同じ方法によって触媒を得た。
XRD分析により測定したPt粒子の平均粒径=23nmBET法により測定した触媒(担体)の比表面積=22m2/g平均粒子間距離=601nm総表面積=12.1m2/モノリス担体1リットル(比較例2)Pt0.9gを含むジニトロアミノ硝酸溶液を用いることと800℃の酸化・還元処理を9時間行なうこと以外は、実施例と同じ方法によって触媒を得た。
【0017】XRD分析により測定したPt粒子の平均粒径=28nmBET法により測定した触媒(担体)の比表面積=15m2/g平均粒子間距離=703nm総表面積=9.0m2/モノリス担体1リットル(触媒活性の評価)常圧固定床流通反応装置、A/F=22相当のモデルガス、SV=5万hr-1温度:200〜450℃、NOx浄化率を測定した。
【0018】耐久試験条件:800℃、リーン(A/F=22)雰囲気、300時間.結果を図1に示す.実施例では、総表面積が12m2/リットル以上であり、かつ平均粒子間距離が、700nm以上であるので図1(■)に示すように300時間後も初期と同じ平行直線を示し、初期活性も良く、白金微粒子の粒成長による活性低下が抑制されていることが分かる.比較例1では、総表面積が12m2/リットル以上であるが、平均粒子間距離が700nm以下であるので、図1の(●)に示すように初期活性は良いが、白金微粒子の粒成長により時間の経過と共に活性が低下している.比較例2は平均粒子間距離が、700nm以上であり白金粒子の粒成長は抑制されているが、総表面積が12m2/リットル以下であり貴金属の量が不足して活性が低く実用には適さない。
【0019】
【発明の効果】本発明の排ガス浄化用触媒によれば、貴金属微粒子間距離が貴金属元素の気相拡散による平均自由行程より離れて担持されている。そして貴金属微粒子のシンタリングが抑制されると共に、貴金属微粒子の総表面積が12m2/リットル以上であるので浄化性能を示すに充分な量存在するので、高温での浄化率の低下を抑制できる。したがって、耐熱性にとみ、耐久性の優れた排ガス浄化触媒が形成できる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013