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発明の名称 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−113560
公開日 平成10年(1998)5月6日
出願番号 特願平8−268324
出願日 平成8年(1996)10月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
発明者 熊井 葉子 / 渡邊 佳英 / 坂野 幸次 / 杉浦 正洽
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 被酸化成分を酸化する当量より酸素を過剰に含む排ガス中の少なくとも炭化水素を酸化浄化する排ガス浄化用触媒であって、遷移金属酸化物からなる担体と、該担体に担持された希土類元素及び触媒貴金属とを含むことを特徴とする排ガス浄化用触媒。
【請求項2】 被酸化成分を酸化する当量より酸素を過剰に含む排ガス中の少なくとも炭化水素を酸化浄化する排ガス浄化用触媒であって、遷移金属酸化物からなる担体と、該担体に担持された希土類元素及び触媒貴金属とを含む触媒を酸処理してなることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
【請求項3】 被酸化成分を酸化する当量より酸素を過剰に含む排ガス中の少なくとも炭化水素を酸化浄化する排ガス浄化用触媒の製造方法であって、遷移金属酸化物からなる担体と、該担体に担持された希土類元素及び触媒貴金属とを含む触媒を酸処理することを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジン、希薄燃焼ガソリンエンジン、あるいはボイラーなどから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒とその製造方法に関し、さらに詳しくは、被酸化成分を酸化する当量より酸素を過剰に含む排ガス中の少なくとも炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)を効率よく浄化でき、かつ排ガス中の二酸化硫黄(SO2 )の酸化を抑制してサルフェートの排出を抑制できる排ガス浄化用触媒及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車の排ガス浄化用触媒として、理論空燃比(ストイキ)において排ガス中のCO及びHCの酸化と窒素酸化物(NOx )の還元とを同時に行って浄化する三元触媒が用いられている。このような三元触媒としては、例えばコーディエライトなどからなる耐熱性基材にγ−アルミナからなる多孔質担体層を形成し、その多孔質担体層に白金(Pt)、ロジウム(Rh)などの触媒貴金属を担持させたものが広く知られ、ガソリンエンジン用として用いられている。
【0003】一方、近年、地球環境保護の観点から、自動車などの内燃機関から排出される排ガス中の二酸化炭素(CO2 )が問題とされ、その解決策として酸素過剰雰囲気において希薄燃焼させるいわゆるリーンバーンが有望視されている。このリーンバーンにおいては、燃費が向上するために燃料の使用が低減され、その燃焼排ガスであるCO2 の発生を抑制することができる。
【0004】例えば特開昭63−236541号公報には、活性アルミナとセリウム酸化物と、チタン、ニオブ、バナジウム及びタンタルからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物とからなる担体に、触媒貴金属を担持した希薄燃焼ガソリンエンジン用の三元触媒が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ディーゼルエンジンにおいては、空燃比(A/F)が22以上と極めて酸素が過剰の希薄燃焼が行われている。しかしディーゼルエンジンの排ガスを浄化する場合には、上記した希薄燃焼ガソリンエンジン用の三元触媒では十分に効果が発揮されないという不具合がある。
【0006】つまりディーゼルエンジンからの排ガス中には、高分子量炭化水素よりなるSOF(Soluble Organic Fraction)とサルフェート及び煤からなるPM(Particulate Matter:粒子状浮遊物質)が含まれており、このPMも浄化する必要がある。ところが希薄燃焼ガソリンエンジン用の三元触媒をディーゼルエンジンに用いると、排ガス中のPM量が逆に増加するという問題があった。
【0007】この理由は、燃料中の硫黄がエンジンで燃焼するとSO2 が生成するが、これが排ガス浄化用触媒と接触すると、排ガス中に過剰に存在する酸素により酸化されてサルフェートが生成することにある。そしてディーゼルエンジンの燃料である軽油中の硫黄濃度はガソリンに比べて高く、ディーゼルエンジンの排ガス中のSO2 濃度はガソリンエンジンの排ガスに比べて約10倍と高いため、三元触媒を用いるとサルフェートが多量に生成しPMの排出量が増大するという問題がある。
【0008】なお、ディーゼルエンジン用排ガス浄化用触媒としては、例えば特開平5−115790号公報に開示されているように、バナジウム(V)を構成要素としたものが提案されている。しかし、この触媒では、排ガス温度が低い場合にHC、CO及びSOFの浄化が不十分である。また排ガス温度が高い場合には、バナジウムが昇華・飛散して二次公害を生じる恐れもある。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、少なくともHCを効率よく浄化するとともに、SO2 の酸化活性を抑制しかつ二次公害の恐れのない排ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求項1に記載の排ガス浄化用触媒の特徴は、被酸化成分を酸化する当量より酸素を過剰に含む排ガス中の少なくとも炭化水素を酸化浄化する排ガス浄化用触媒であって、遷移金属酸化物からなる担体と、担体に担持された希土類元素及び触媒貴金属とを含むことにある。
【0011】上記課題を解決する請求項2に記載の排ガス浄化用触媒の特徴は、被酸化成分を酸化する当量より酸素を過剰に含む排ガス中の少なくとも炭化水素を酸化浄化する排ガス浄化用触媒であって、遷移金属酸化物からなる担体と、担体に担持された希土類元素及び触媒貴金属とを含む触媒を酸処理してなることにある。また請求項2に記載の排ガス浄化用触媒を製造する方法である請求項3に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法の特徴は、被酸化成分を酸化する当量より酸素を過剰に含む排ガス中の少なくとも炭化水素を酸化浄化する排ガス浄化用触媒の製造方法であって、遷移金属酸化物からなる担体と、担体に担持された希土類元素及び触媒貴金属とを含む触媒を酸処理することにある。
【0012】そして請求項3に記載の製造方法においては、酸処理は触媒を二酸化硫黄ガスを含む酸化雰囲気中で二酸化硫黄ガスと接触させつつ加熱したり、触媒を硫酸と接触させて行うことが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の排ガス浄化用触媒においては、担体は遷移金属酸化物からなる。この遷移金属酸化物としては、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イットリウム(Y)などの酸化物から、一種あるいは複数種類混合して用いることができる。
【0014】この担体に担持される希土類元素としては、プラセオジム(Pr)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)及びジスプロジウム(Dy)などから、一種あるいは複数種類を利用できる。遷移金属酸化物としては、Nb、TaもしくはWの酸化物、あるいはこれらの金属から選ばれる複数種の金属の複合酸化物が特に好ましい。また希土類元素としては、Pr、Tbの少なくとも一方、あるいはこの両方を用いるのが特に好ましい。
【0015】希土類元素は、遷移金属酸化物からなる担体100gに対して0.01〜2モルの範囲で担持するのが好ましい。希土類元素が0.01モルより少ないとSO2 の酸化活性が高くなってサルフェートが生成しやすくなり、希土類元素が2モルより多くなるとHCの浄化性能が低下し触媒活性が低下するため好ましくない。
【0016】なお、希土類元素を遷移金属酸化物からなる担体に担持するには、ゾルゲル法、共沈法、あるいは遷移金属酸化物に希土類元素の塩の溶液を所定量含浸させ吸着させる方法または含浸後蒸発乾固して焼成する方法、希土類元素の酸化物粉末あるいは塩と遷移金属酸化物粉末を混合して焼成する方法などが例示される。上記担体に担持されるもう一つの成分である触媒貴金属としては、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)及びイリジウム(Ir)などが例示され、中でもHC及びCOの浄化活性の高いPtが特に好ましい。
【0017】触媒貴金属の担持量は、遷移金属酸化物からなる担体100gに対して0.01〜10gの範囲で任意に選択することができる。貴金属の担持量が0.01gより少ないとHC及びCOの浄化率が低下して実用的でなく、10gより多く担持しても浄化性能が飽和するとともにコストの高騰を招く。特に望ましい範囲は、Ptを用いた場合を仮定すると、0.5〜5gの範囲が最適である。
【0018】上記した請求項1に記載の排ガス浄化用触媒では、遷移金属酸化物からなる担体を用いている。この遷移金属酸化物を構成する結晶では、酸素格子に欠陥が生じやすく、結晶から放出された酸素と触媒貴金属との作用によってHC、CO及びSO2 の酸化反応が進行する。従来のアルミナやシリカなどを担体に用いた触媒では、酸素格子の欠陥が生じ難いため、遷移金属酸化物を用いた担体に比べてHC、CO及びSO2 の酸化活性が低い。したがって本発明の排ガス浄化用触媒は、HC、CO及びSO2 の酸化活性が従来の排ガス浄化用触媒より向上するものと推定される。
【0019】一方、希土類元素はHC、CO及びSO2 の酸化活性を低くする作用を奏することが知られている。しかしその作用は上記した酸化活性促進作用に比べて小さいので、遷移金属酸化物担体に希土類元素と触媒貴金属を担持した触媒では、HC、COの酸化活性ばかりかSO2 の酸化活性も高くなり、SO2 の酸化によるサルフェートの生成が生じることが考えられる。
【0020】ところが本発明者らは、鋭意研究の結果、遷移金属酸化物担体に希土類元素と触媒貴金属を担持した触媒では、上記予測とは逆にSO2 の酸化が抑制され、HCとCOの選択的酸化が発現することを発見した。このようになる理由は必ずしも明らかではないが、遷移金属酸化物と希土類元素との組合せにより触媒貴金属は正の電荷を有するようになると推定される。SO2 は電子受容型の性質を示し、HCは電子供与型の性質を有している。したがって正の電荷をもつ触媒貴金属表面上には、SO2 は接近し難いため酸化されにくくなり、かつHCは接近し易いため酸化され易くなる。このような作用により、本発明の排ガス浄化用触媒は少なくともHCを選択的に酸化浄化できるものと推察される。
【0021】さらに、請求項2に記載の排ガス浄化用触媒では、請求項1に記載の触媒を酸処理している。この酸処理により触媒には酸性質が付与されるため、塩基性表面には吸着し易く酸性表面には吸着し難いSO2 は触媒に吸着されにくいことから、SO2 の酸化を一層抑制することができる。また酸性質の付与により、触媒貴金属の電子状態がさらに変化して酸化状態となることから、触媒貴金属上へのSO2 の吸着が減少することも考えられる。したがってこれらの作用が相乗効果を奏し、HCの酸化能が向上するとともに、SO2 の酸化がさらに抑制されサルフェートの生成が一層抑制されると推定される。
【0022】酸処理としては、硫酸のような酸の水溶液と請求項1に記載の触媒とを接触させた状態で熱処理する方法、あるいは酸性雰囲気中で触媒を熱処理する方法などが用いられる。硫酸水溶液を用いる場合には、硫酸濃度は1〜50重量%の範囲のものが好ましい。硫酸濃度が1重量%未満では酸処理が困難となり、50重量%を超える濃度とすると触媒活性が低下する。
【0023】また酸性雰囲気としては、SO2 、O2 及びH2 Oの混合ガス雰囲気、Cl2、O2 及びH2 Oの混合ガス雰囲気、あるいは硫酸、塩酸、リン酸などの酸性水溶液をガス状にした雰囲気などが例示される。酸性雰囲気中にSO2 ガスを用いる場合には、雰囲気中のSO2 ガス濃度として体積分率で20ppm〜1%程度が適し、100ppm〜500ppmの範囲が特に好ましい。SO2 ガス濃度が20ppmより少ないと酸処理時間が長くなるとともに酸処理が不十分となり、使用時にSO2 の酸化を抑制する作用が充分に奏されずサルフェートが生成してしまう。またSO2 ガス濃度が1%より高くなると、触媒活性が低下する場合がある。
【0024】なお排ガス中に含まれるSO2 によって上記と同様の酸処理が行われることも期待されるが、自動車の排ガス中のSO2 ガス濃度はディーゼルエンジンの排ガスであっても20ppmよりかなり低いため、上記したように酸処理が不十分となる。またディーゼルエンジンの排ガス中には、SOFが含まれている。したがって、SO2 ガスによる酸化が生じる前に触媒がSOFを吸着し、SOFによる被毒が生じるため、触媒の酸処理が困難となる。
【0025】このような事情により、本発明では排ガス中のSO2 濃度よりかなり高い濃度でSO2 を含み、かつSOF成分を含まない混合ガスを用いることが望ましく、酸処理を積極的に行おうとするものである。また、SO2 ガスと共存するO2 ガス濃度としては、酸性雰囲気の混合ガス中に体積分率で1%以上あればよい。O2 ガス濃度が1%より低くなると、SO2ガスの酸化反応が進まないため酸処理が困難となり、使用時にサルフェートの生成を抑制することが困難となる。
【0026】さらに混合ガス中のH2 O濃度としては、体積分率で3%以上とすることが好ましい。H2 O濃度が3%より少ないと、SO2 ガスの酸化反応により生成したSO3 を硫酸化することが困難となり、酸処理が困難となって使用時にサルフェートの生成を抑制することが困難となる。なお、酸処理時の温度としては、150℃以上とすることが好ましい。酸処理時の温度が150℃より低いと、SO2 ガスの酸化反応が進まないため酸処理が困難となり、使用時にサルフェートの生成を抑制することが困難となる。また酸処理時の温度が極端に高くなりすぎると、触媒貴金属にシンタリングが生じ触媒活性が低下するので、800℃以下とすることが望ましい。
【0027】本発明の触媒は、粉末状、顆粒状としてそのまま用いてもよいし、あるいは粉末状の触媒を金属及びセラミック製ハニカム担体にコートして用いても同様の効果を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)本実施例の排ガス浄化用触媒は、酸化ニオブ(Nb2 5 )よりなる担体に、希土類元素としてPrを担持し、触媒貴金属としてPtを担持している。以下、この触媒の製造方法を説明して、構成の詳細な説明に代える。
【0029】先ず、Nb2 5 粉末100gに、硝酸プラセオジム水溶液(Prとして0.005モル含有)300mlを含浸させてスラリーとし、そのスラリーを蒸発乾固した後、大気中において500℃で3時間焼成した。得られたPr担持Nb2 5 粉末120gに、Ptとして2g含有するジニトロジアンミン白金水溶液を含浸させ、蒸発乾固した後、大気中において350℃で3時間焼成してPtを担持した。
【0030】得られた触媒粉末を定法によりペレットとし、固定床流通式反応装置により500℃〜150℃の降温時におけるモデルガス(表1)中のC6 14及びSO2の転化率を測定した。なお、モデルガスの空間速度(SV)は64000h-1である。そしてC6 14の50%転化温度(C6 1450)を算出するとともに、SO2 30%転化温度(SO2 30)を算出し、結果を図1に示す。
【0031】
【表1】

(実施例2〜実施例8)Prとして0.01モル、0.05モル、0.1モル、0.2モル、1.0モル、2.0モル及び2.5モル含有する硝酸プラセオジム水溶液300mlをそれぞれ用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜実施例8の触媒を調製した。そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、S2 30を算出し、結果を図1に示す。
【0032】(比較例1)硝酸プラセオジム水溶液を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、Ptのみを担持した比較例1の触媒を調製した。そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を図1に示す。
【0033】(評価)図1より、Prを担持することによってC6 1450及びSO2 30が高くなっているが、C6 1450は低い方が好ましくSO2 30は高い方が好ましいこと、及びSO2 30の方がC6 1450より高いことから、SO2 30とC6 1450との差(ΔT)が大きいほど優れた性能の触媒であるといえる。
【0034】この観点から図1を見ると、実施例1〜7の触媒はいずれも比較例1の触媒よりΔTが大きいので、実施例1〜7の触媒は、いずれもHC及びCOの酸化性能に優れ、かつSO2 が酸化されにくい触媒であることがわかる。また、Prの担持量が0.01〜2モルの間で特にΔTが大きくなっていることもわかる。そして実施例8の触媒(Pr担持量2.5モル)では、SO2 30は他の実施例と差がないが、C6 1450が高くなっているためΔTが小さくなっている。つまりPr担持量が2モルより多くなると、HCの浄化能が低下していることがわかる。
【0035】(実施例9)硝酸プラセオジム水溶液に代えて、Tbとして0.05モル含有する硝酸テルビウム水溶液300mlを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例9の触媒を調製した。そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を実施例3及び比較例1の触媒の結果とともに表2に示す。
【0036】(実施例10)Nb2 5 粉末に代えてWO3 粉末100gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例10の触媒を調製した。そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を表2に示す。
【0037】(実施例11)Nb2 5 粉末に代えてTa2 5 粉末100gを用い、かつ硝酸プラセオジム水溶液に代えてTbとして0.05モル含有する硝酸テルビウム水溶液300mlを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例11の触媒を調製した。そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を表2に示す。
【0038】
【表2】

(評価)いずれの実施例の触媒も比較例1に比べて高いΔTを有し、遷移金属酸化物の種類間及び希土類元素の種類間の差はほとんどないことがわかる。
【0039】(実施例12)実施例3の触媒を、表3に示す酸性ガス中において500℃で15時間処理する酸処理を行い、実施例12の触媒を調製した。そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を実施例3の触媒の結果とともに表4に示す。
【0040】
【表3】

(実施例13〜18)SO2 量がそれぞれ20ppm、200ppm、500ppm、1%及び1.2%の酸性ガスを用いたこと以外は実施例12と同様にして、実施例3の触媒を酸処理し、実施例13〜18の触媒を調製した。
【0041】そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を表4に示す。
(比較例2)SO2 量が200ppmの酸性ガスを用いたこと以外は実施例12と同様にして、比較例1の触媒を酸処理し、比較例2の触媒を調製した。
【0042】そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を表4に示す。
【0043】
【表4】

(評価)表4より、酸処理することにより触媒性能が大幅に向上していることがわかる。つまり酸処理することにより、C6 1450が低くなって低温活性が向上するとともに、SO2 30が高くなってΔTが大きくなっている。しかし実施例18のように酸性ガス中のSO2 濃度が1.2%と多くなると、C6 1450が逆に高くなりΔTが小さくなるため好ましくないこともわかる。また酸性ガス中のSO2 濃度が10ppmでは酸処理の効果が小さいこともわかり、酸性ガス中のSO2 濃度は20ppm〜1%の範囲が好ましいことが明らかである。
【0044】そして比較例2の結果より、Prを担持していなければ酸処理は何の作用も示さないことが明らかであり、遷移金属酸化物と希土類元素と触媒貴金属の3成分が共存することによって初めて本発明の効果が奏されることが明らかである。
(実施例19)加熱温度を150℃としたこと以外は実施例14と同様にして、SO2 濃度が200ppmの酸性ガス中で実施例3の触媒を酸処理し、実施例19の触媒を調製した。
【0045】そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を実施例3及び比較例2の触媒の結果とともに表5に示す。
(実施例20)加熱温度を400℃としたこと以外は実施例19と同様にして、実施例20の触媒を調製した。
【0046】そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を表5に示す。
(実施例21)加熱温度を800℃としたこと以外は実施例19と同様にして、実施例20の触媒を調製した。
【0047】そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を表5に示す。
【0048】
【表5】

(評価)表5より、酸処理時の温度が150℃以上でC6 1450が低くなり、低温活性が向上している。また、このときにSO2 30が高くなっていることもわかり、ΔTが大きくなっている。つまり表5には、酸処理時の加熱処理による効果が明瞭に示されている。
【0049】また、比較例2の結果より、Prを担持していなければ酸処理時の加熱処理は何の作用も示さないことが明らかであり、遷移金属酸化物と希土類元素と触媒貴金属の3成分が共存することによって初めて本発明の効果が奏されることが明らかである。
(実施例22)実施例3の触媒を0.5重量%硫酸水溶液中に1時間浸漬し、引き上げてから洗浄・濾過して実施例22の触媒を調製した。
【0050】そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、実施例14及び比較例2の触媒の結果とともに結果を表6に示す。
(比較例3)比較例1の触媒を0.5重量%硫酸水溶液中に1時間浸漬し、引き上げてから洗浄・濾過して比較例3の触媒を調製した。
【0051】そして実施例1と同様にして、それぞれC6 14及びSO2 の転化率を測定し、C6 1450を算出するとともに、SO2 30を算出し、結果を表6に示す。
【0052】
【表6】

(評価)表6より、酸処理方法として硫酸浸漬法及び酸化性ガス法の両方とも大きなΔTを示し、両法の差はほとんどないことがわかる。
【0053】また、比較例3及び比較例2の結果より、Prを担持していなければ酸処理は何の作用も示さないことが明らかであり、遷移金属酸化物と希土類元素と触媒貴金属の3成分が共存することによって初めて本発明の効果が奏されることが明らかである。
【0054】
【発明の効果】すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、少なくともHCを効率よく浄化することができ、かつSO2 の酸化活性を抑制してサルフェートの生成を防止することができる。そして本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法によれば、上記した優れた浄化性能を有する排ガス浄化用触媒を容易かつ確実に製造することができる。




 

 


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