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発明の名称 SO2 酸化触媒
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−43590
公開日 平成10年(1998)2月17日
出願番号 特願平8−201503
出願日 平成8年(1996)7月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
発明者 渡邊 佳英 / 熊井 葉子 / 坂野 幸次
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 酸化ニオブ、酸化タングステン及び酸化モリブデンから選ばれる担体と、該担体に担持された貴金属と、を有することを特徴とするSO2 酸化触媒。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SO2 を低温から高効率でSO3 に酸化できるSO2 酸化触媒に関する。本発明のSO2 酸化触媒は、硫酸の製造などに利用できる。
【0002】
【従来の技術】硫酸は、二酸化硫黄(SO2 )を空気酸化して三酸化硫黄(SO3 )とし、これを水に吸収させて製造される。SO2 を酸化する方法としては、過去には鉛室法や塔式法に代表されるように、気体触媒として酸化窒素を用いる方法が採用されたが、得られる硫酸の濃度が80%程度であるため、現在ではV−K系の固体触媒を用いる接触法に置き換わっている。
【0003】SO2 の酸化では、酸素、SO2 、SO3 などが存在するので、反応中にこれらと安定な酸化物や硫酸塩を生成するものは触媒にならない。また白金(Pt)は酸素、SO2 、SO3 などと反応せず、かつ高活性な触媒であるため、当初開発されていた接触法プロセスでは触媒として実際にPtが用いられていた。しかしPtは高価であるため、他の気体触媒プロセスを凌ぐまでには至らなかった。接触法が一般的に行われるようになったのは、20世紀初頭に酸化バナジウムを主体とするV−K系の触媒が開発されてからである。
【0004】上記したように、従来より工業的に使用されているSO2 酸化触媒としては、酸化バナジウムを主成分とし、助触媒としてカリウム塩が添加されたV−K系のものが一般的である。これらの触媒成分は、ケイソウ土やシリカなどの担体に担持されて用いられている。例えば「新しい触媒化学」(三共出版、阿部、他 著、p54〜55)には、V2 7 :7%,K2 O:10%をSiO2 に担持したSO2 酸化触媒が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが酸化バナジウムを主成分としたV−K系のSO2 酸化触媒では、430℃以上の反応温度が必要であり、より低温でもSO2 を酸化できる酸化触媒の開発が望まれている。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、430℃より低温域においても高効率でSO2 を酸化できるSO2 酸化触媒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求項1に記載の本発明のSO2 酸化触媒の特徴は、酸化ニオブ、酸化タングステン及び酸化モリブデンから選ばれる担体と、該担体に担持された貴金属と、を有することにある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のSO2 酸化触媒では、担体は酸性を有するためにSO2 を吸着しにくい。また貴金属は酸化雰囲気中においても酸化物を形成し難く、硫酸塩の形成もない。そのためSO2 は貴金属によって円滑に酸化され、430℃より低温域でも酸化反応が進行する。
【0008】さらに担体に酸化ニオブを用い、貴金属にPtを用いた場合には、酸化ニオブの作用によりPtの電子状態が変化するものと推察され、Ptの酸化活性が著しく向上する。したがって、一層の低温域でもSO2 を酸化することが可能となる。本発明のSO2 酸化触媒に用いられる担体としては、酸化ニオブ、酸化タングステン及び酸化モリブデンが例示され、これらの単体、複数種の混合物、複数種の複合酸化物を用いることができる。中でも上記した理由により酸化ニオブ(Nb2 5 )が最も望ましい。
【0009】貴金属としては、Pt、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、金(Au)及び銀(Ag)から選ばれる少なくとも一種を上記担体に担持して用いる。これらの一種でもよいし、複数種類を併用することもできる。中でも酸化活性の高いPtを用いるのが特に望ましい。貴金属の担持量は、担体100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましい範囲である。0.1重量部より少ないとSO2 の酸化活性がほとんど得られず、20重量部を超えて担持してもSO2 の酸化活性のさらなる向上は見られずコストが増大する。
【0010】貴金属としてはPtが最も好ましいが、Ptの担持量は担体100重量部に対して0.5〜10重量部とするのが好ましく、特に好ましい範囲は1.0〜6.0重量部の範囲である。またPtとPdを併用することもできる。この場合、PtとPdの合計量で0.1〜20重量部とするのが好ましく、2〜15重量部が特に好ましい。またPdに対するPtの比は、重量割合で15〜30%の範囲が好ましく、15%近傍の量が特に好ましい。Pdに対するPtの重量比がこの範囲より少ないとSO2 の酸化活性が低下し、この範囲より多くなると活性も低下しコスト増ともなる。
【0011】本発明のSO2 酸化触媒を調製するには、貴金属を含有する溶液を用い、沈殿法、ゾル・ゲル法あるいは含浸法など、通常用いられる担持法により担体に貴金属を担持することができる。また担体は、工業的に市販されているものを用いてもよいし、水酸化物などゾル状態のものを凍結・乾燥後焼成することによって酸化物としたものを用いることもできる。
【0012】また本発明のSO2 酸化触媒の形状には特に制限がなく、例えばペレット状に成形して用いることができる。また粉末状のSO2 酸化触媒を、金属やセラミックス製のモノリス型ハニカム基材にコートして用いることもできる。後者の場合、予め貴金属を担持したSO2 酸化触媒粉末をコートしてもよいし、酸化物担体粉末をコートした後に貴金属を担持してもよい。なおコートする場合には、ニオブゾル、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾルなどをバインダーとしてSO2 酸化触媒粉末又は担体粉末に混合することもできる。
【0013】さらに本発明のSO2 酸化触媒には、貴金属とともにCeなどの希土類元素、Feなどの遷移金属元素を担持させてもよいし、担体中にチタニア、シリカ、ジルコニアなどの酸化物を混合することもできる。本発明のSO2 酸化触媒によれば、SO2 酸化触媒を反応管内に挿入し、SO2 と酸素を含む混合ガスを反応管内に流入させて混合ガスをSO2 酸化触媒に接触させることにより、SO3 ガスを生成させることができる。さらに混合ガスに水を混合しておくことにより、硫酸ミストを発生させることができる。本発明のSO2 酸化触媒のSO2 を酸化してSO3 とする反応は、430℃未満の低温域でも十分に生じる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)市販の酸化ニオブ(Nb2 5 )粉末100gに、Ptとして2g含有するジニトロジアミン白金硝酸水溶液を含浸し、加熱スターラー上で攪拌しつつ加熱して過剰の水分を蒸発させ、さらに乾燥させた。次に電気炉内にて500℃で3時間焼成し、担体100gに対してPtを2g担持したSO2 酸化触媒粉末を得た。
【0015】このSO2 酸化触媒粉末をペレット状に成形し、実施例1のSO2 酸化触媒とした。このSO2 酸化触媒を石英製の反応管内に充填し、表1に示す組成のモデルガスを入りガス温度を250℃〜500℃まで変化させて反応管内に流した。そしてSOX 分析計を用い、50℃毎に出ガス中のSO3 量を測定することにより、各入りガス温度におけるSO2 のSO3 への転化率を算出した。結果を表2に示す。
【0016】
【表1】

(実施例2)Ptの担持量を、担体100gに対して1gとしたこと以外は実施例1と同様にして実施例2のSO2 酸化触媒を調製した。そして実施例1と同様にSO2 のSO3 への転化率を算出し、結果を表2に示す。
【0017】(実施例3)Ptの担持量を、担体100gに対して6gとしたこと以外は実施例1と同様にして実施例3のSO2 酸化触媒を調製した。そして実施例1と同様にSO2 のSO3 への転化率を算出し、結果を表2に示す。
(実施例4)Ptの担持量を、担体100gに対して10gとしたこと以外は実施例1と同様にして実施例4のSO2 酸化触媒を調製した。そして実施例1と同様にSO2のSO3 への転化率を算出し、結果を表2に示す。
【0018】(実施例5)Ptの担持量を、担体100gに対して0.5gとしたこと以外は実施例1と同様にして実施例5のSO2 酸化触媒を調製した。そして実施例1と同様にSO2 のSO3 への転化率を算出し、結果を表2に示す。
(比較例)市販のSiO2 粉末をメタバナジン酸アンモニウム水溶液及び水酸化カリ水溶液に混合し、SO2 を含む空気中にて480℃で焼成して触媒粉末を得た。この触媒粉末では、SiO2 担体100gに対して酸化バナジウム(V2 5 )が約7g担持され、カリウム(K)が1.5g担持されている。
【0019】この触媒粉末を実施例1と同様にペレット状に成形し、比較例のSO2 酸化触媒を調製した。そして実施例1と同様にSO2 のSO3 への転化率を算出し、結果を表2に示す。(評価)
【0020】
【表2】

表2より、比較例のSO2 酸化触媒は、入りガス温度が450℃以上では高い転化率を示すものの、400℃以下での転化率が低い。比較例のSO2 酸化触媒は従来のV−K系の触媒であり、この結果よりその触媒が430℃以上で用いられている理由が明らかである。つまり比較例のSO2 酸化触媒は、430℃以上の高温域で高い活性を示す。
【0021】一方、実施例のSO2 酸化触媒は、400℃以下でも比較例に比べて高い転化率を示し、低温域でもSO2 酸化性能に優れていることがわかる。なお、Ptの担持量が多いほど転化率も向上しているが、その向上の度合いは徐々に緩まり、担体100gに対して10g以上に担持しても転化率の向上が顕著には現れていない。また実施例5は他の実施例に比べて転化率が低い。つまりPtの担持量は、担体100gに対して1.0〜6.0gの範囲が特に好ましいことが明らかである。
【0022】
【発明の効果】すなわち本発明のSO2 酸化触媒によれば、430℃より低温域においても高効率でSO2 を酸化することができ、従来に比べて低エネルギーでSO3 や硫酸を製造することが可能となるため、省エネルギー化を図ることができる。




 

 


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