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発明の名称 低温脱硝触媒及びその製造方法ならびに低温脱硝方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−225641
公開日 平成10年(1998)8月25日
出願番号 特願平9−30790
出願日 平成9年(1997)2月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 英二 (外4名)
発明者 吉川 正晃 / 嘉数 隆敬
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】Mn、Fe、Co及びNiの少なくとも1種の金属酸化物が活性炭素繊維に担持されている低温脱硝触媒。
【請求項2】金属酸化物が二酸化マンガンである請求項1記載の低温脱硝触媒。
【請求項3】活性炭素繊維が、比表面積500〜1500m2/gのピッチ系活性炭素繊維である請求項1記載の低温脱硝触媒。
【請求項4】Mn、Fe、Co及びNiの少なくとも1種の金属塩の水溶液を活性炭素繊維に含浸し、減圧脱気した後、乾燥し、次いで酸化性雰囲気下200〜300℃で加熱処理して当該金属塩を金属酸化物とする低温脱硝触媒の製造方法。
【請求項5】空気気流下で加熱処理する請求項4記載の製造方法。
【請求項6】金属塩が硝酸塩である請求項4記載の製造方法。
【請求項7】乾燥温度を100℃以下とする請求項4記載の製造方法。
【請求項8】請求項1乃至3のいずれかに記載の触媒に、窒素酸化物を含むガスを還元剤の存在下で接触させることを特徴とする排気ガスの低温脱硝方法。
【請求項9】窒素酸化物を含むガスが、窒素酸化物10〜5000ppm、酸素3vol%以上及び水蒸気80vol%以下を含有し、かつ、当該ガスの温度が200℃以下である請求項8記載の排気ガスの低温脱硝方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温脱硝触媒及びその製造方法ならびに低温脱硝方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、ボイラ等の固定式窒素酸化物発生源における脱硝手段としては、酸化バナジウムを触媒とし、アンモニアを還元剤として用い、窒素酸化物(NOx)を選択的に還元する方法が広く知られており、実用化されるに至っている。
【0003】しかしながら、この触媒を用いる場合は、脱硝活性を上げるために300℃以上に反応温度を高める必要がある。すなわち、反応温度を高温にすれば、担体であるチタニアがシンタリングを起こし、触媒性能の低下を引き起こす。その結果として、非常に高価なバナジウム触媒を比較的頻繁に交換する必要も生じる。
【0004】また、高い反応温度が要求されると、脱硝装置も、ボイラ出口直後、廃熱ボイラの伝熱部途中等の限られた箇所にしか設置できないため、装置の複雑化、耐熱材料の仕様による高額化、交換時の作業性の悪さ等の問題も生じる。
【0005】さらに、かかる従来技術では、集塵機出口の150℃以下の排気ガス或いは低温の製鉄所の焼結排気ガスの脱硝に適用しようとすると再加熱が必要となり、経済的な見地よりその適用は事実上困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、特に比較的低温で排気ガスの脱硝を行うことを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の従来技術の問題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の構成からなる触媒を一定条件下で用いる場合には、低温下であっても有効に脱硝できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、下記の低温脱硝触媒及びその製造方法ならびに低温脱硝方法に係るものである。
【0009】1.Mn、Fe、Co及びNiの少なくとも1種の金属酸化物が活性炭素繊維に担持されている低温脱硝触媒。
【0010】2.Mn、Fe、Co及びNiの少なくとも1種の金属塩の水溶液を活性炭素繊維に含浸し、減圧脱気した後、乾燥し、次いで酸化性雰囲気下200〜300℃で加熱処理して当該金属塩を金属酸化物とする低温脱硝触媒の製造方法。
【0011】3.上記1項に記載の触媒に、窒素酸化物を含むガスを還元剤の存在下で接触させることを特徴とする排気ガスの低温脱硝方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
【0013】本発明の低温脱硝触媒は、Mn、Fe、Co及びNiの少なくとも1種の金属酸化物が活性炭素繊維に担持されているものである。
【0014】担持させる金属酸化物としては、マンガン酸化物(MnO2、MnO、Mn23等)、鉄酸化物(Fe23、Fe34等)、コバルト酸化物(Co23等)及びニッケル酸化物(NiO等)の少なくとも1種を用いることができ、これらの酸化物の中においては、本発明の効果が得られる限り特にその酸化物の種類は制限されない。これらの中でも、マンガン酸化物が好ましく、特に二酸化マンガン(MnO2)がより好ましい。金属酸化物の担持量は、最終製品の用途等に応じて適宜変更でき、通常は活性炭素繊維に対して5〜30重量%程度、好ましくは10〜15重量%とする。
【0015】活性炭素繊維としては、金属酸化物を担持できる限り特に制限されず、公知のピッチ系、PAN系等のものが使用でき、また市販の活性炭素繊維も使用することができる。この中でも、特にピッチ系活性炭素繊維が好ましい。また、活性炭素繊維の比表面積は、最終製品の用途等に応じて適宜設定することができるが、通常は500〜1500m2/g程度、好ましくは700〜1000m2/gとする。
【0016】本発明の低温脱硝触媒は、例えば次の方法により製造することができる。まず、Mn、Fe、Co及びNiの少なくとも1種の金属塩の水溶液を活性炭素繊維に含浸し、減圧脱気した後、乾燥し、次いで酸化性雰囲気下200〜300℃で加熱処理して当該金属塩を金属酸化物とする。
【0017】上記金属塩としては、水溶性のものであれば特に制限されないが、特に硝酸塩(例えば、硝酸マンガン(II)、硝酸鉄(III)等)を用いることが好ましい。これら金属塩は、水和物も含まれる。水溶液の濃度は、最終製品の担持量が上記範囲になれば特に限定されないが、通常は0.5〜15重量%程度、好ましくは5〜10重量%とすれば良い。
【0018】次いで、上記水溶液に活性炭素繊維を含浸させる。含浸させた活性炭素繊維を減圧下で脱気処理した後、乾燥する。減圧する程度は、通常10-1〜10Torr程度の圧力下とすれば良いが、この範囲外であっても良い。また、乾燥温度も、特に制限されず、通常は100℃以下とすれば良い。
【0019】乾燥後、活性炭素繊維を加熱処理する。加熱温度は、含浸されている金属塩が金属酸化物として担持できる限りは特に制限されないが、通常は200〜300℃程度、好ましくは280〜300℃とすれば良い。加熱雰囲気は、酸化性雰囲気下(例えば空気中)とすれば良く、好ましくは空気気流下とする。空気気流を用いる場合の流通量は、通常0.1〜1.0m3/min程度とすれば良い。
【0020】本発明の低温脱硝方法は、上記の本発明触媒に、窒素酸化物を含むガスを還元剤の存在下で接触させることを特徴とする。
【0021】本発明方法では、還元剤の存在下で窒素酸化物を含むガスとの接触を行うが、還元剤としては公知のものをそのまま使用でき、例えばアンモニア、水素、炭化水素等が使用できる。この中でも、特にアンモニアが好ましい。還元剤の含有量は、上記ガス中の窒素酸化物の濃度と等モル又はそれ以上の量とすれば良い。
【0022】窒素酸化物を含むガスの組成は、排気ガス等の組成のままでも良いが、特に窒素酸化物10〜5000ppm(好ましくは20〜300ppm)、酸素3vol%以上(好ましくは3〜10vol%)及び水蒸気80vol%以下(好ましくは5〜20vol%)を含む組成とすることが好ましい。また、接触させる際の温度も特に制限されないが、通常は200℃以下、好ましくは100〜150℃で行えば良い。
【0023】接触させる方法は、特に制限されず、公知の方法に従えば良い。例えば、触媒を反応管等に充填し、その中に窒素酸化物を含むガスを流通させれば良い。このガスの流通量は、用いる触媒量等に応じて適宜定めることができる。
【0024】
【作用】本発明においては、低温脱硝触媒を通過する間に、ガス中に含まれる窒素酸化物が還元剤(例えばアンモニア)と反応し、無害な窒素と水蒸気に分解される。その反応例を示すと下記(1)(2)の通りである。
【0025】
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O …(1)
6NO2+8NH3→7N2+12H2O …(2)
活性炭素繊維の表面の金属酸化物にNOが吸着され、金属酸化物の強い酸化性能によりNO2となる。生成した反応性の高いNO2がアンモニアと反応し、N2とH2Oに還元される。N2とH2Oが脱離した後の金属酸化物は酸素により酸化され、酸化性金属酸化物表面が再生される。これらの反応が200℃以下の低温で進行するのは、特に、活性炭素繊維のもつ2nm以下のミクロポア中でこれらの反応物質が凝縮し、ミクロな領域で高圧反応するためである。
【0026】
【発明の効果】本発明の脱硝方法によれば、排気ガス中等において低濃度から高濃度で含まれる窒素酸化物を特に150℃以下という低温下でも効率的に除去し、これを主として窒素と水に還元することが可能である。特に、常温〜150℃の温度で低濃度〜高濃度の窒素酸化物を通常40〜80%という高い除去率で脱硝することができる。
【0027】このような本発明方法では、ボイラ、エンジン、タービン等から排出される燃焼排気ガスの脱硝に有効であり、特に排煙処理装置、廃熱処理装置等の出口における比較的低温(通常200℃以下)の排気ガスを効率良く脱硝することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明の特徴をより一層明確にする。
【0029】実施例1〜9表1に示す条件で金属酸化物を活性炭素繊維に担持させて触媒をそれぞれ製造した。
【0030】
【表1】

【0031】活性炭素繊維としては、ピッチ系活性炭素繊維(アドール(株)製)を用いた。試料名は「A7」であり、その比表面積は700m2/gである。このピッチ系活性炭素繊維に、硝酸マンガン(II)6水和物、硝酸鉄(III)9水和物又は硝酸コバルト(II)6水和物の水溶液をそれぞれ含浸させた。含浸させた水溶液の濃度は、表1に示すように、最終的な金属酸化物の担持量として5〜15重量%の範囲となるように調整した。
【0032】その後、デシケーター内で室温下、真空ポンプにより10-1Torrまで減圧し、各試料について脱気処理を施した。この処理によって、活性炭素繊維のミクロポア内への脱気と金属塩の浸透を促進することができる。次いで、これを100℃の熱風下で1昼夜乾燥し、さらに空気気流下200〜300℃の範囲で1時間加熱処理し、上記金属硝酸塩を熱分解して金属酸化物とし、触媒をそれぞれ得た。
【0033】次に、得られた触媒を反応管(内径15mm)に2.5gを充填し、温度60〜150℃でガスを500cc/minで流通した。ガス組成は、NO:200ppm、NH3:200ppm、O2:10.5vol%、N2バランス、水分:8.1vol%とした。反応管より出口ガスを、化学発光式NOx計(「ECL−88US」、柳本製作所(株)製)により分析し、次式により脱硝率を算出した。
【0034】脱硝率(%)=入口NO濃度(ppm)−出口NO濃度(ppm)/入口NO濃度(ppm)×100なお、脱硝率は、反応開始後30時間後の安定化した状態の定常反応中における値を示す。
【0035】比較例1〜3比較例1及び2として、金属酸化物を担持しないピッチ系活性炭素繊維(いずれもアドール(株)製、試料名「A15」及び「A7」、比表面積はそれぞれ1500m2/g及び700m2/g)、並びに比較例3として従来技術であるバナジウム系触媒(V25/TiO2)を用いて脱硝した。その結果も図1に示す。
【0036】図1の結果より、本発明の触媒を用いた脱硝によれば、もとの活性炭素繊維(比較例1及び2)或いは従来技術(バナジウム系触媒:比較例3)に比べて、全般的に150℃以下の低温における脱硝活性に優れていることがわかる。殊に、活性炭素繊維「A7」にMnを15%担持し、300℃で熱分解して得た触媒を用いた実施例1では、脱硝率が94%にも達した。




 

 


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