Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
有機金属錯体分解方法 - 大阪瓦斯株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 大阪瓦斯株式会社

発明の名称 有機金属錯体分解方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−66949
公開日 平成10年(1998)3月10日
出願番号 特願平8−226217
出願日 平成8年(1996)8月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修 (外1名)
発明者 関 建司 / 森 和亮 / 高見澤 聡
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体の分解方法であって、前記有機金属錯体を水、又は酸若しくはアルカリと水を含む錯体分解試薬と接触させることを特徴とする有機金属錯体分解方法。
【請求項2】前記水、又は酸若しくはアルカリと水を含む錯体分解試薬が、水、又は酸若しくはアルカリの水溶液である請求項1に記載の有機金属錯体分解方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学物質吸着能力を有し、1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体の分解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学物質を吸着する能力を有する材料としては、従来、活性炭、ゼオライト、シリカゲル等の材料が知られている。これらの材料であって、吸着能力が低下したものを廃棄する場合は、焼却、埋め立て等の一般の産業廃棄物として処理する以外に方法はなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年産業廃棄物の処理は、埋め立て地の確保が困難であることや、埋め立てた産業廃棄物よりの有害物質の大気中への揮散、あるいは地下水中への浸出による環境汚染が問題視されており、再生、再利用可能な化学物質吸着材が要求されている。本発明の目的は、化学物質吸着能力に優れ、しかも再生可能な有機金属錯体の分解方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による有機金属錯体の分解方法は、1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体の分解方法であって、前記有機金属錯体を水、又は酸若しくはアルカリと水を含む錯体分解試薬と接触させることを特徴とするものである。このような方法により1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体は速やかに分解して、チャンネル構造を有しない錯体、若しくは錯体を構成する金属イオンと有機配位子に分解する。分解により、有機金属錯体に吸着していた化学物質が迅速に脱着、放出されるとともに、金属イオン、有機配位子は個別に回収することができるため、再度錯体を合成することが可能となる。その結果、ゼオライト等の吸着材のように埋め立て処分をする必要がなく、何度でも再生することができる。
【0005】ここに1次元チャンネル構造とは、金属イオンとこれに配位する有機配位子によりつくられる格子空間が1次元的に、規則的に連続して形成される構造を言う。
【0006】本発明において有機金属錯体の分解に使用する前記水、又は酸若しくはアルカリと水を含む錯体分解試薬は、水、又は酸若しくはアルカリの水溶液であることが好ましい態様である。かかる試薬は本発明の有機金属錯体を容易に、かつ迅速に分解することが可能であり、火災の危険性もなく、安価である。さらに、錯体形成成分である金属イオン、有機配位子の回収も容易である。
【0007】
【発明の実施の形態】1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体は、そのチャンネル構造中に化学物質を吸着する機能を有し、単位体積当たりの吸着量は極めて大きく、常温で気体の物質の吸着剤として優れたものである。発明者は、この吸着剤である金属錯体にこれを分解する第2の化学物質を接触させると、錯体が急速に分解して、構成成分である金属イオンと有機配位子に分解することを見出し、本発明を完成した。
【0008】本発明において使用できる1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体は、分子内の点対称位置に配置された2個のカルボキシル基を有するジカルボン酸と金属イオンにより形成される錯体であることが好ましい。これらの錯体は、それらが有する1次元チャンネル構造に基づき多くの化学物質を吸着する能力を有するとともに、分解試薬との接触により急速に分解して構成成分である金属イオンと有機配位子に分解する。
【0009】本発明において使用できる1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体としては、前述の、分子内の点対称位置に配置された2個のカルボキシル基を有するジカルボン酸と金属イオンにより形成される錯体であることが好ましく、これらの錯体は、有機配位子の溶液と原料である金属塩の溶液を混合、反応させることにより得られる。
【0010】本発明に好適な有機金属錯体はX線回折のパターンの解析より、1次元チャンネル構造を有していることが確認できる。例えばテレフタル酸銅を例にとって説明すると、銅は平面4配位であり、2個の銅イオンをテレフタル酸4分子が90°ごとに囲むようにして配置し、カルボキシル基の2個の酸素原子はそれぞれ別の銅イオンに配位している。即ち、テレフタル酸分子は格子状に配列し、その格子点に2個の銅イオンが存在する。そして、銅イオンとジカルボン酸より形成される層が積層された形で結晶が構成されている。その結果、格子が積層されて1次元チャンネルが形成される。
【0011】本発明の錯体を構成する有機配位子である、分子内の点対称位置に配置された2個のカルボキシル基を有するジカルボン酸としては、テレフタル酸、フマル酸、1,4−トランス−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸が例示される。また、金属イオンとしては、銅イオン、クロムイオン、モリブデンイオン、ロジウムイオン、パラジウムイオン、タングステンイオン、が例示でき、前記ジカルボン酸と組み合わせて錯体が形成される。
【0012】これらの有機金属錯体の製造は、有機配位子の溶液と原料の金属塩の溶液を準備してこれらを混合し、反応させることにより行う。使用される溶剤は有機配位子、金属イオンと反応したり錯体を形成するものでなければ特に制限されない。また、金属イオンの対イオンもその金属塩の溶剤への溶解性、生成する錯体の1次元チャンネル構造の形成を阻害するものでなければ特に限定されない。本発明の錯体の製造においては、ジカルボン酸の溶液に有機酸を添加してpHを調整することが好ましく、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸等が使用できる。これらの分解試薬の水溶液の濃度は特に制限はないが、分解を確実に行なうために1重量%以上であることが好ましい。
【0013】有機金属錯体を分解し、構成成分である金属イオン、並びに有機配位子を回収する方法において、前記有機金属錯体と反応させる錯体分解試薬としては、水、アルカリもしくは酸の水溶液が好ましく、アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物を含む無機系のアルカリの水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機系アルカリの水溶液の使用が好ましく、酸の水溶液としては、塩酸、硝酸、過塩素酸、塩素酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸の水溶液の使用が好ましい。
【0014】本発明の分解方法において、原料物質を回収する場合は酸またはアルカリ水溶液を使用することが好ましく、これにより錯体は金属イオンと有機配位子、ここではジカルボン酸にまで解離する。水により分解した場合は、金属イオンは水を含む錯体に止まる場合がある。
【0015】原料物質の回収法について以下に説明する。
・アルカリ水溶液にて分解すると金属イオン、例えば銅イオンは水酸化物である水酸化銅として沈殿し、ジカルボン酸は使用したアルカリに応じて、例えばナトリウム塩として溶解する。従って、原料物質の回収は、水酸化銅の濾過等による分離回収と、分離後の水溶液の中和によりジカルボン酸を析出させて分離する方法が例示できる。
・酸の水溶液により錯体を分解した場合は、金属イオンは水溶液中に溶解し、ジカルボン酸が析出する。従って、先にジカルボン酸を分離し、次いでイオン交換樹脂を使用して金属イオンを分離することが例示できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
(有機金属錯体製造例1)メタノール100cm3 、ギ酸14cm3 の混合溶媒に1,4−トランス−シクロヘキサンジカルボン酸2.53gを溶解し、常温に冷却する。得られた1,4−トランス−シクロヘキサンジカルボン酸溶液に、攪拌下に、ギ酸銅3.3gをメタノール100cm3 に溶解した溶液を滴下し、得られた溶液を室温にて一夜静置した。この静置溶液中に生成した固体を水、エタノールにて十分洗浄し、100℃にて4時間乾燥した。得られた固形物をX線回折等により分析した結果、金属錯体は1,4−トランス−シクロヘキサンジカルボン酸銅であり、比表面積は480m2 /g、細孔径は4.7Åであった。
【0017】(有機金属錯体製造例2)ジメチルホルムアミド(DMF)90cm3 、ギ酸0.5cm3 の混合溶媒にビフェニルジカルボン酸0.25gを溶解した。室温下においてこの溶液にギ酸銅0.5gをメタノール25cm3 に溶解した溶液を攪拌しつつ滴下し、得られた溶液を室温にて一夜静置した。この静置溶液中に生成した固体を水、エタノールにて十分洗浄し、100℃にて4時間乾燥した。得られた固形物をX線回折等により分析した結果、有機金属錯体はビフェニルジカルボン酸銅であり、比表面積は1200m2 /g、細孔径は7.8Åであった。
【0018】(有機金属錯体製造例3)フマル酸1.2gをメタノール100cm3 とギ酸12cm3 の溶液に溶解し、このフマル酸溶液を常温に冷却後、攪拌しつつギ酸銅3.38gをメタノール100cm3 に溶解した溶液を滴下し、室温にて1日間静置した。生成した沈殿物を吸引濾過し、洗浄後120℃にて4時間乾燥した。得られた結晶は1.37gであって、X線回折等により分析した結果、この結晶はフマル酸銅であり、その比表面積は450g/cm3 、細孔径は5.4Åであった。
(炭酸ガス吸着錯体の分解試験)有機金属錯体製造例3にて得られたフマル酸銅を、粉末状態、およびバインダーを使用して顆粒状に成形した状態の2種の状態で、圧力10kg/cm2 の圧力下で炭酸ガスを吸着させ、その後この炭酸ガスを吸着したフマル酸銅に5mlの水を注いだところ、フマル酸銅は直ちに分解し、炭酸ガスの発生が認められた。また、水溶液の分析の結果、銅イオンはチャンネル構造を有しない別の錯体として存在し、フマル酸が析出していることが判明した。銅イオン、フマル酸は上述のように、排水中に混入することなく分離して回収することができ、特にフマル酸は減圧蒸留等の常法により純粋な成分として再生することができる。従って、銅イオンとフマル酸より、有機金属錯体製造例3に従い、新たなフマル酸銅を製造することが可能である。
【0019】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、従来の活性炭やゼオライト等の吸着剤と比較して優れた化学物質吸着能力を有する、1次元チャンネル構造を有する有機金属錯体を容易に分解し、その構成成分である金属イオン、有機配位子とすることができる。また、これらの成分を回収し、再利用することにより吸着能力の低下した吸着剤やその構成成分を廃棄することがなくなり、環境汚染が防止できる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013