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発明の名称 ワイパー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−57911
公開日 平成10年(1998)3月3日
出願番号 特願平8−219599
出願日 平成8年(1996)8月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 晃一
発明者 橋本 修 / 真鍋 義人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】合成樹脂管と継手とを熱融着接合する際に管表面及び若しくは継手内面に付着する手垢、油脂、砂、汚れ等を拭取るのに使用されるワイパーにおいて、耐アルコール性の紙、布、不織布或いはこれらの二種類以上を積層した基布に濃度60%以上のエタノール水溶液を添加して湿らせてなるワイパー。
【請求項2】基布の嵩密度は、0.2以下である請求項1記載のワイパー。
【請求項3】エタノール水溶液の添加量は、基布の100〜500重量%である請求項1又は2記載のワイパー。
【請求項4】耐アルコール性の容器に入れて密閉保存される請求項1ないし3のいずれかの請求項に記載のワイパー。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、合成樹脂管と継手とを熱融着接合する際に管表面及び若しくは継手内面に付着する手垢、油脂、砂、汚れ等(以下、単に「汚れ等」という)を拭取るのに使用されるワイパーに関する。
【0002】
【従来技術】上下水道管やガス管では近年、合成樹脂管が多用されるようになっている。こうした合成樹脂管を用いた配管工事では、管を接続するのに用いる継手と管との接続を一般には熱融着によって行っている。熱融着は従来、継手がソケット継手、エルボ継手、サービスティ継手、キャップ継手などである場合は、合成樹脂管管端部の表面と継手内面とをそれぞれヒータによって加熱溶融したのち、管端部を継手に差込むことにより行い、継手がサドル継手である場合は、合成樹脂管の所要面と継手の接合面とをそれぞれヒータによって加熱溶融したのち、継手を管の所要面に押し付けることによって行っていたが、近年では継手内面ないし接合面に電熱線を埋設し、熱融着を通電によって行うようにしたエレクトロフュージョン継手が普及し始めてきた。いづれの場合であっても熱融着が適正に行われ、融着強度が損なわれないようにするためには、合成樹脂管や継手の接合面に付着する汚れ等を除去する必要があり、そのため従来は、鉋掛けをして管表面を切削したり、アセトンを染み込ませたペーパータオル等を用いて汚れ等を拭き取って除去していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鉋掛けによる管表面の切削では、切削後も静電気により微細な砂が付着したり、鉋掛けの程度が不十分で汚れ等が残り、このために融着強度が低下することがある。またアセトンを染み込ませたペーパータオル等の場合、アセトンは低沸点で揮発が速過ぎて基布が乾燥し易く、作業者の皮膚に対する刺激が強過ぎて手肌が荒れたり、吸引することにより肝機能障害を起こすおそれがあり、安全衛生上好ましくない。本発明は、管表面及び若しくは継手内面に付着する汚れ等、或いは鉋掛け後も管表面に残る汚れ等を拭き取るワイパーにおいて、安全衛生上の問題を緩和し、拭き取り性にも優れたワイパーを提供しようとするものである。
【0004】
【課題の解決手段】本発明のワイパーは、耐アルコール性の紙、布、不織布或いはこれらの二種類以上を積層した嵩密度が好ましくは0.2以下である基布に濃度60%以上、好ましくは75%以上のエタノール水溶液を添加して湿らせてなるものである。本発明の基布で用いる紙としては、例えばティッシュ状の湿式不織布が例示され、布としては例えば、レーヨン、綿、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートPET、ナイロン等を原料とした糸を使用した編織布が例示される。また不織布としては、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等の化学繊維、レーヨン、綿、パルプ、麻等の天然繊維或いはこれらの混合物を主原料とした乾式不織布が例示される。
【0005】本発明において、基布にエタノール水溶液を添加したのは、エタノールが揮発性を有し、乾燥し易いためであるが、揮発性を有するものには、エタノールのほかメタノール、ブタノール、直鎖脂肪酸、芳香族系など各種のアルコールがあり、その中でとくにエタノールに限定したのは次の理由による。すなわちメタノールは人体に蓄積され、視神経麻痺を生ずるおそれがある等、安全衛生上の問題があるためであり、ブタノールは沸点が高く乾燥しにくい難点があり、直鎖脂肪酸及び芳香族系のアルコールも人体に有害であるうえ、水との均一混合ができない難点があるためである。
【0006】基布の嵩密度は0.2以下が望ましい。嵩密度が0.2を越えると、拭き取ったとき擦り傷が生じ易くなる。エタノール水溶液の添加量は、基布に対し100〜500重量%が望ましい。100重量%以下であると、基布に乾燥部分が生じる一方、500重量%を越えると、過飽和状態となってワイパーを入れる容器の底にエタノール水溶液が溜まる量が多くなり、無駄となる。
【0007】本発明のワイパーは通常、長期に亘って使用できるように容器に入れて密閉して保存される。この容器は、ボトル、箱、袋等で耐アルコール性を有していれば、どのようなものでもよいが、好ましくはポリオレフィン製とされる。
【0008】
【発明の実施の形態】
【0009】
【実施例】
実施例1表1に示す試料1〜試料4を用い、各試料99gにそれぞれ純度99.5%のエタノール250ccを添加してワイパーを作った。そしてこれを用い、次のような汚れ拭取りテストを行った。
【0010】清掃状態が明確に分かるように、ポリプロピレンに金属メッキを施した板を使用し、これにワセリンを薄く塗布したのち乾燥させた粘土粉を少量振り掛けて汚れを作り、これを上記各ワイパーを用いて拭き取ったのち、板表面の汚れ具合を目視で調べたところ、いづれのワイパーを用いても汚れをきれいに拭き取ることができた。なお、試料4で作ったワイパーの場合、拭取り後、板表面に若干の擦り傷が見られたが、ワイパーとして使用するうえで実用上支障はなかった。
【0011】比較のため、表1に示す従来の試料5をそのまゝ用いて上記と同じ拭取りテストを行ったところ、板表面にはワセリンが微薄膜状に残留し、汚れをきれいに落とすことはできなかった。因みに試料5のアルコール濃度を調べたところ、5%以下であった。以上の結果を以下の表2に示す。
【0012】
【表1】

【0013】
【表2】

【0014】実施例2次に表1の試料1を用い、添加するエタノールの濃度を30%、60%、80%、99.5%と変え、雰囲気温度18.7℃で上記拭取りテストを行った。そして板表面に残るエタノール水溶液の残り具合を調べた。その結果、以下の表3に示すように、エタノール濃度が30%の場合、拭取り後、1分経過したのちも板表面にエタノール水溶液が残ったが、エタノール濃度が60%の場合、20秒経過した時点で、エタノール濃度が80%の場合では10秒経過した時点で液残りがほゞなくなった。また純度99.5%のエタノールを使用した場合には、5秒経過した時点で液残りがほゞなくなった。
【0015】因みに比較のため試料5の従来品を用いて拭取りテストを行った場合、拭取り後1分経過しても板表面に液が残った。
【0016】
【表3】

【0017】次に雰囲気温度を27℃に変えて上記と同じ拭取りテストを行い、板表面の液残り具合を調べた。その結果、以下の表4に示すようにエタノール濃度が30%の場合、1分経過しても液残りがあったが、エタノール濃度が60%及び80%では、10秒経過した時点で液残りがほゞなくなり、純度99.5%のエタノールを使用した場合、5秒経過した時点で板表面がきれいに乾燥し、液残りは見られなかった。
【0018】比較のため試料5の従来品を用いて拭取りテストを行った場合も同様、拭き取り後、1分経過しても板表面に液が残った。
【0019】
【表4】

【0020】以上の結果からエタノールは60%以上の濃度で使用するのが望ましいことが判明した。
実施例3表1の試料2の嵩密度を0.05、0.08、0.1、0.2、0.3と変え、純度99.5%のエタノールを実施例1と同様に添加してワイパーを作り、実施例1と同様の拭取りテストを行った。その結果を以下の表5に示す。
【0021】
【表5】

【0022】表5に見られるように、汚れはきれいに拭き取ることができたが、嵩密度が0.2になると、擦り傷が発生し、嵩密度が0.3では擦り傷が多く発生して使用には適さず、試料2の場合、嵩密度が0.2以下で使用するのが望ましいことが判明した。
実施例4140mm×200mm、目付が40g/m2の表1の試料1を55枚、ポリオレフィン製のボトルに納め、濃度80%のエタノールを50〜600g添加して試料1の濡れ具合を調べた。その結果を以下の表6に示す。
【0023】
【表6】

【0024】表6に見られるように、エタノールの添加量が75g以下では全体の試料にエタノールが行き渡らず、乾燥部が生じること、100〜150gの添加量、すなわち試料1の約100〜150重量%添加すると、全体が湿めるようになり、200重量%以上添加すると、全体が湿潤状態となること、一方エタノールの添加量が50gでは、箱内にエタノールが溜まるようなことはないものゝ、75〜400gではボトルの底にエタノールが溜まるようになり、また500gの添加量では溜まる量が多くなり、600gの添加量では底に多量の液が溜まり、エタノールを500g以上、試料1の600重量%以上添加してもエタノールの無駄が多くなり、意味がないことが判明した。
【0025】以上の結果から、エタノールの添加量は試料の100〜500重量%添加するのが望ましく、経済的であることが判明した。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され、次のような効果を奏する。請求項1記載のワイパーによれば、合成樹脂管表面及び若しくは継手内面に付着する汚れ等をきれいに拭き取ることができ、請求項2記載のワイパーのように、基布の嵩密度を0.2以下にすれば、拭き取った後の擦り傷が生じにくい。
【0027】請求項3記載のように、エタノール水溶液の添加量を基布の100〜500重量%にすれば、エタノール水溶液の添加量を不必要に多くすることなく、基布全体を湿らせることができる。請求項4記載のように、ワイパーを容器に入れて密閉保存すれば、揮発しにくゝ、長期に亘って保存することができる。




 

 


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